【感想・ネタバレ】組織を強くする 技術の伝え方のレビュー

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畑村 洋太郎
1941年東京生まれ。東京大学工学部機械工学科修士課程修了。東京大学大学院工学系研究科教授、工学院大学グローバルエンジニアリング学部特別専任教授 を歴任。東京大学名誉教授。工学博士。専門は失敗学、創造的設計論、知能化加工学、ナノ・マイクロ加工学。2001年より畑村創造工学研究所を主 宰。’02年にNPO法人「失敗学会」を、’07年に「危険学プロジェクト」を立ち上げる(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『失敗学実践講義 文庫増補版』

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2024年05月16日

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本書は個人,あるいは組織に蓄積されている「技術」をどのように伝えるかということについてまとめられている。
私たちは伝えようとマニュアル化したりするわけだけれども,それはすべて伝わるだけではなく,伝える側を考えた伝え方を考えなければいけないということであった。著者は「失敗学」を提唱しているが,ポイントが上手く伝わらないと大きなミスが起こることも指摘している。
私は「教育」分野に身をおくものなので,本書を読みながら,一体伝えるべき「技術」はなんなのか,とかそもそも私が学んできた「技術」とは一体何なのかについて考えさせられた。

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2012年01月24日

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ふと見返してみると、最初に読んだ際の赤ボールペンのアンダーライン(縦書きだからサイドライン?)を付けた文章が目に跳び込んでくる。
私も55歳を向かえて、勤務先ではいったんの区切りを付ける年だ。
今、感じるのは、勤務を通じて通じて得た技術の伝達への希望だ。微力を尽くして、思う仕事を行いたいという気持ちを後押ししてくれる。

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2010年06月20日

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僕は、内視鏡を仕事にしているので、上手い医師の技術は「盗みたい」と常々思ってきました。
その一方で、疫学を教えるときは「上手く教えたら伝わるに違いない」という気持ちで、レクチャーや勉強会に臨んできました。
参加者の勉強の手間をはぶき、簡単に楽に学んで欲しかったのです。

内視鏡医としては「盗み」、疫学の教育者としては「楽して勉強してもらう」という、相反する立場が自分の中に混在していたのです。

この本の中で、
「 技術は「伝える」のではなく「伝わる」 」
のだと、畑村氏は書いています。

技術は「伝える」ということを正しくすると「伝わる」と私たちは思っている・・と本書にはあります。
でも少し違うのですね。
それは「伝える」側の立場で考えたことなのであって、技術は本来「伝わる」ものなのだと。

例えば「教育システムの充実」「資料の充実」「マニュアルの作成」・・・って大事ですよね?
でも、これは「伝える側の立場」からの方策なのです。
ただひたすら、システムや資料を作り続けた結果、あちこちで伝えることの形骸化が起きているのだ、と畑村氏は指摘しています。

確かに、病院でも使いもしないマニュアルなんて、山ほどありますからね。
疫学を教えていても、慣れてきて難しいポイントもそつなくこなせるようになればなるほど、少し違和感も感じていました。
本を読んで少しずつ前進していった、若かったときの「学びの楽しみ」「理解したときの快感」を、学び手から奪っているように思わないでもなかったのです。

そのせいでしょうか?
EBMワークショップの参加者が、スタッフになって一緒に教え方を工夫するようになったりは、なかなかないのです。
ICLSやACLSでも、大多数の参加者はスタッフになりません。
技術や知識を「伝えられた」ために、学びの魅力が無くなっていたのかもしれません。。

この本では、「受け入れ側の素地」なんてことを、言っちゃってます。
技術を受け止める側が、どれぐらいやる気があるのかが大事なんだよと。。
あ、それいっちゃあお終い・・・とも思いますが・・・・

でも、これを無視しすぎなのが今の医学部教育とも思うんです。
とにかく、底辺にフォーカスを合わせるのですが、やる気のある学生は勝手に全国を飛び回って勉強したりしている。
自分の学校にはほとんど寄りつかない。
学生は、教育者の熱意を見ていることが多いのです。
大学に寄りつかないのは、教えてやろうという熱意が感じられないからかもしれない。

脱線しましたが、
1、まず体験させろ
2、はじめに全体像をみせろ
3、やらせたことの結果を必ず確認しろ
4、一度に全部を伝える必要はない
5、個はそれぞれ違うことを認めろ
伝える側としては、こういうことが大事だよ、とのこと。
詳しくは本書を読んで下さい。
面白いです!

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2009年10月04日

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物づくりの現場で、当然のこととして伝わっているであろう技術が、
伝わっていないことが、よくあります。

わたくしは本づくり(編集)が専門です。
本づくりの技術は、どこかで失われてしまっています。
これは日々、痛感します。
これは本じゃないよね、という本が平気で書店に並んでいます。

わたくしは小説も書くので、小説を書くという分野でも、
技術が伝わっていないのが、わかります。
これは小説とは言えないよね、というナニモノかが、
世の中に、あふれかえっています。

本も、小説も、人身事故を起こさないから、
社会的な問題になっていない、だけのことです。

生産現場での話だから、ワタシハ関係ナイと
思わないで、本の周辺に生息しているみなさんにも
ぜひ、読んでいただきたい1冊です。

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2009年10月07日

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◆「技術の伝え方」
<ポイント>
技術は「伝えるもの」ではなく、「伝わるもの」。相手の立場に立って、「伝わる状態」をいかに作るか。
「暗黙知」の表出(←これは再認識。)

第7章 一度に伝える「共有知」
「同じことを30年も続ければそれなりにできるのは当たり前、そこを2,3年で獲得することに価値がある。」
「守・破・離」 
「破」:作法・型を手に入れて、そこからさらに出ようと意識して行動した人だけが進歩できる。
「離」:試行錯誤を繰り返した人は、理解と経験に基づいて全く別のものを作り出せる。
   制約条件の変化や外部からの新要求に対応して全体を作り変えられる

◆おまけ
「技術のつたえ方」の、p.111 印刷がにじんで読みにくい。
新書で、こんな印刷汚れは初体験。
おそるおそる印刷所を見るとT印刷だった。

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2019年01月06日

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教える場合には、伝えられる側の立場を考える必要があるとのことです。
伝わらないのは伝える側に問題がある場合もあると。耳が痛いですが、心に留めたいです。

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2009年10月04日

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『どんな場合、自分の伝えようとする中身を相手が受け取ってくれる形に再構築しないことには絶対に伝わらないにです。』

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2009年10月04日

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SEKIモデルを思い出しましたが、本書でも触れられていました。伝えることよりも伝わることの大切さを改めて気づかせてもらいました。再読ですが、かつてこの本を読んで、講師の仕事に生かしたことを思い出すとともに、ちょっと今は難しくなりました。

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2023年09月27日

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ちょうど並行して「知識創造企業」を読んでいて、いろいろとリンクしていたので面白かった。

第7章は特にぐっとくる。

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2019年01月20日

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技術の定義が興味深かった。知識やシステムを使い、他の人と関係しながら全体をつくり上げていくやり方であると。他の人との関係が大事。

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2016年11月12日

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 たとえば機械系の設計書などはどのように記述するのが良いのか?と考えていたが、裏図面(はずかしながら作成したことなし)というものを知る。ただこれでは設計書にはならない。伝えたいことは何か?という視点で見たとき、裏図面も不十分なツールと思われる。どうすればいいか?を考えることとなった。
 技術伝承が重要であるとの認識はどの会社にもあると思う。ただ、ではデータベースを作り、その使い方を展開して運用しよう、だけではほとんど死蔵品コレクションのままかと。実際のシリーズで、この辺のことを記載した書籍もあるとのことなので、そちらも参照したい。

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2016年10月04日

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技術を正しく伝えるポイント
1.まず体験させろ
2.はじめに全体を見せろ
3.やらせたことの結果を必ず確認しろ
4.一度に全部を伝える必要はない
5.個はそれぞれ違うことを認めろ

特に2は、例えば全体の工程のどの位置付けの作業なのかとか、その作業の目的は何かとか、その辺を意識させた上で取り組んでもらうと良さそう。
それから5も、相手に合わせた教え方が必要という意味では重要だと思います。

それから後ろの方で出てくる、マニュアルに守らないとどうなるかを書く、というのも面白いなと。守らなくてもひどいことが起こらない手順は、不要な可能性があるということだと思うので、見直しの良い基準になりそうです。

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2016年03月27日

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団塊の世代が一気に定年退職を迎える2007年問題を捉えて2006年に書かれたものです。
団塊の世代が抜けることによって豊富な技術や知識が途絶えると、組織の根幹となる人材の競争力がなくなってしまいます。

この問題は2007年に限りません。
知識や技術が個人に属している限り、組織力は安定しません。その人が退職したり急逝したりしたとき、企業にできることがそのままごっそり抜け落ちてしまいます。
特にメーカーなどの技術分野においては、とある機械の一部分が完全にブラックボックス化されてしまい、そこに干渉するようなシステムを組んでしまったばっかりに重大事故に発展するようなことも十分にありえます。

個人の知識を組織の知識にするためには、知識を持った人は伝える意識を持ち、知識を持たない人はそれを取りに行く意識を持つ必要があります。
伝える側はどのように伝えれば良いのか、教わる側はどのように教われば良いのか。
技術や知識を組織のものにする方法だけではなく、教えるコツや勉強するコツも学べる、充実した内容でした。

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2012年11月23日

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・アルプス電気では「顧客からのクレームがないのがよい製品」と定義し、一定のスペックに合っているか確かめる最終検査を一切行わない工程を作った。生産の工程をすべてモニターし、生産管理する。工程を管理するのに教えるのは「心(どう考えるか)・技(どんな工夫をするか)・体(どんな動作をするか)」。

>凄い。これでも未だ、タグチメソッドのように設計段階での不備には切り込めない気がするが、「心」の段階で部署を超えた問題提起が含まれていれば、もう完璧だ。サービス業の品質管理は難しいと思っていたが、成熟した工業生産の世界ではこんな事までしているんだ。

・目黒のさんま。殿様の家来は危険が無いように骨を抜いて蒸し焼きにして出すが、不味い。一般に教育も、分かりやすいようにと話を整理してしまって、面白くないものにしてしまいがち。それだと受け取ってもらえない。

・六本木ヒルズの回転ドア。ビル玄関のスライド式自動ドアやエレベータドアの設計者は「ドアの運動エネルギーが十ジュールを超えると危険である」という暗黙知を持っていたが、回転ドアの設計者は十ジュール則を知らなかった。結果八百ジュールも出しうる危険なドアが出来てしまった。

・伝えるためのポイント
①まず体験させろ
②はじめに全体像を見せろ
③やらせたことの結果を必ず確認しろ
④一度に全部を伝える必要は無い
⑤個はそれぞれ違うことを認めろ
その為に、まず先輩の真似を愚直にし、型を覚える事が必要になる。守→破→離なのだ。

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2013年12月29日

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テクノロジーの本ではあるが、テクノロジーだけではない。例えばウチのようなコンサルティング会社でも同じ過ちが生じるのではないだろうか。自分にとって、今後に役立つ一冊になるのではないかと。
まずは伝わる素地を作ることから始めよう。

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2011年10月16日

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これから技術を伝えていかなければならない立場、伝えてもらわなければならない立場、両方の視点で読んだ。著者が「伝える」ということについてよく理解しているということがまさに「伝わる」一冊だった。著者は大学の先生であるだけでなく、企業での仕事の経験もあり、その両方がとても著者自身にとって糧になっているのだなと感じた。
何かを人に伝えるときに、客観的な見方だけでなく、主観を入れてもいいということ、むしろその方が伝える相手に伝わりやすいというのは、目から鱗でした。
久しぶりに読んだ新書ですが面白かったです。

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2011年10月14日

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利害関係者への技術の伝え方に関心があり本書を購入したが、本書は同一集団内での技術の伝え方(伝承方法)に重点を置き議論を展開している。
暗黙知まで含めた技術の伝え方の重要性について一貫して指摘しており、その点にとても共感した。

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2011年07月18日

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"企業だけに限らず、研究室にも当てはまる"

【選書理由】
研究室の引き継ぎが上手くいかなかったので。

【感想】
理系の、特に実験系の研究室を卒業する院生は
是非とも読んでほしいと思った。
書かれている内容を研究室に応用して、自分の技術を伝えてほしい。
技術が正しく伝わらないと、重大な事故につながりかねない。

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2011年05月25日

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ネタバレ

客観的に伝えるより主観的に伝える方がいいというところは参考になった。

守破離の考えは全くその通りだと思った。まず、基本が大事。基本なくして応用などありえない。

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2011年05月12日

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ネタバレ

技術を伝えるためのポイントや、強い組織とはなんなのか、非常に容易な言葉で書かれていて、読みやすくためにもなった。

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2011年02月11日

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[ 内容 ]
企業の2007年問題を乗り越える鍵がここにある!!
「わかる」とはどういうことか、から始まって、身につけるべき知識や、記録の付け方まで著者の知的生産の技術を一挙公開!
「伝わらないのはなぜ」と悩む人、必読。

[ 目次 ]
序章 「技術」とは何か
第1章 なぜ伝えることが必要か
第2章 伝えることの誤解
第3章 伝えるために大切なこと
第4章 伝える前に知っておくべきこと
第5章 効果的な伝え方・伝わり方
第6章 的確に伝える具体的手法
第7章 一度に伝える「共有知」
終章 技術の伝達と個人の成長
「技術を伝える」を巡るおまけの章

[ POP ]


[ おすすめ度 ]

☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度
☆☆☆☆☆☆☆ 文章
☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
共感度(空振り三振・一部・参った!)
読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

[ 関連図書 ]


[ 参考となる書評 ]

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2010年10月09日

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「技術=知識やシステムを使いほかの人と関係しながら全体を作り上げていく力」と定義していますが、内容は通常の科学技術について書いてあります。

 技術は伝えるものではなく伝わるものである。それには正しく伝わる素地を作っておかないとどんなに頑張っても無駄になる。マニュアルなどのツールは技術を伝えるには有効な手段だが、背景や暗黙知といった裏にある内容がきちんと伝わらなかったことで起こる問題とその対応で重要になる考え方が、実例や実際の事件等の実例を交えながら書かれています。

 日本とヨーロッパの気候の違いに対応する過程の中で、「回転扉の重量は重くなると危険」という暗黙知が伝わらなかったことで怒った六本木ヒルズの回転ドア事件の例が印象的でした。

 マニュアルやコンピュータによるシュミレーションの限界を埋めるには実際に現場に出かけ、実際に物をさわり、現場の人と議論することが必要で、そういったことを行いながら技術を伝えていく「伝達のプロ」が少なくなっていることに警鐘をならしています。

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2010年06月28日

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ネタバレ

「技術の定義:知識やシステムを使い、他の人と関係しながら全体を作り上げていくやり方」、「技術は伝えるものではなく、伝わるもの」、「原因と結果の間に行動を書くと伝わる」、「欲しい人が自分でむしり取れるようにしておく」、「「知」、「技」、「行動」/「企業文化」、「気」」、「目黒のさんま」、「正しいやり方と正しいやり方をしなかった場合のことを書くと立体的になる」、「裏図面」、「「目利き」と「語り部」の育成」

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2022年05月28日

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技術・技能の継承に関して、自分がこれまで漠然と思っていてもやもやしていたことがうまくまとめられていた感じがする。
ただ、この内容を自分の置かれている状況に落としこむのは簡単では無く、そこは自分で考えるしか無いんだなあ。

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2011年05月30日

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良い技術の伝え方について、伝え方が悪く大事故になった例などを
もちいて説明しているのでわかりやすい。

技術の伝えていない事で、後輩の世代は、自分たちと同じ失敗を
して学んでいくので、一向に技術力が向上しないと言うのは
誰もが経験しているだろうからきっと納得するだろう。

その分断のために事故につながる事を考えたら、伝えることは
もっともっと真剣に取り組むべきことだと思った。

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2010年06月07日

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『はじめに』
・組織内で培ってきたすぐれた技術をいかに伝えていくかが各企業で大きな問題になっているのです.本書は,「技術を伝える」ということについて私の考えを構築したもの.「技術」以外にも,何かを伝えたいときは適応できる.

『序章 「技術」とはなにか』
・本書における「技術」の定義.「知識やシステムを使い,ほかの人と関係しながら全体をつくりあげていくやり方」.自分で努力さえすれば自然に会得できるというものではない.技術と似た言葉に「技能」がある.これは,知識や頭を使わなくても体が自然に動いて生産活動ができるという,人間の体に染み付いた能力を言います.技能は教えてもらわなくても身につけることはできる.

『第1章 なぜ伝えることが必要か』
・伝達された技術を使うということは,先人の経験や考えを手っ取り早く自分のものとして使うことを意味している.仮に正しく伝達されていない状態でその技術を使わなければならないとすると,同じことを再び独力でやらなければならない.これはまさしくムダな努力.

『第2章 伝えることの誤解』
・技術を正しく伝えるということは,Aができることとほぼ同じことが,Bにもできるようになったときに言う.つまり,結果として伝わっていなければ,それは「伝えた」ことにはならない.

『第3章 伝えるために大切なこと』
・伝えるための5つのポイント.①まず体得させろ.②はじめに全体を見せろ.③やらせたことの結果を必ず確認しろ.④一度に全部を伝える必要はない.⑤個はそれぞれ違うことを認めろ.(⑥学んだことをアウトプットせよ.)

『第4章 伝える前に知っておくべきこと』

『第5章 効果的な伝え方・伝わり方』
・教えを受けた参加者が,今度は講師になって教えるという方法.教わった講義を自分なりに考えて消化し,咀嚼した内容を次の人たちに伝えるのがベスト.
・自分の仕事が,参加しているプロジェクトの中でどんな意味があるのか,会社の中でどんな意味があるのか,もっと広げれば社会の中でどんな意味があるのか,そうしたことを意識できればどんどん仕事の幅も広がっていきます.

『第6章 的確に伝える具体的手法』

『第7章 一度に伝える「共有知」』
・集団でやることの基本は,「個の独立」なのです.集団の活動は,まず一人ひとりが自分でものを考え,自分で行動することで成り立っているからこそ大きな力になる.個人知.
・独立しつつも全体を意識して動ける人材が求められている.

『終章 技術の伝達と個人の成長』
・茶道や武道の世界.「守・破・離」という教えがある.

----------以下感想----------
ずっと「技術力をつけたい」と思っていた.
しかし,「技術」の定義すらしっかり考えたことがなかった.
それを知れたことだけでも読む価値はあった.

同様に,技術を「伝える」とはどういう状況なのかも知ることができた.

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2010年02月13日

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伝えるときは話すだけでなく、絵などを用いるとよい。相手のことを考えて話せ。自分と相手が同じような頭になっていないと伝わりにくい。今回感じたのはこんなところかな。さして新しい知識は入ってこなかったと思う。

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2011年03月27日

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伝えるのは難しい。一方的に伝えても伝わるとは限らない。この点を注意しないと、伝える側の自己満足に陥る。
大学の講義でそんな思いをしたもんだ。
ト、2008.2.20

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2009年10月07日

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 伝え方・伝えられ方について考えさせられる一冊。さすが、いろいろなところで推奨されるだけのことはある。
序章 「技術」とは何か
第1章 なぜ伝えることが必要か
第2章 伝えることの誤解
第3章 伝えるために大切なこと
第4章 伝える前に知っておくべきこと
第5章 効果的な伝え方・伝わり方
第6章 的確に伝える具体的方法
第7章 一度に伝える「共有知」
終章 技術の伝達と個人の成長

P.32 伝達された技術を使うということは、先人の経験や考えを手っ取り早く自分のものとして使うことを意味しているのです。

 これっていつも自分がやっていることでもある。それはノウハウ本を読むこと。ハウツーが書いてあるものを読んでからのほうが圧倒的に効率がいい。けど、本読んでちゃんと活かしてる人ってそう多くない気がする。
P.51 伝える側が、いくら「伝える」という動作を必死になって積み重ねたところで(中略)「伝えた」ことにはならないのです。
 これが本書の問題提議。要は、伝える側の能動的な人だけでなく、それを受動する人を含めて様々な要因が、「伝える」ということに関して絡んでいるわけである。つまり、伝える≠伝わるなわけ。
 P.53 本当に大切なのは、伝えられる側の立場で考えた「伝わる状態」をいかにつくるかなのです。
 これが答え。俗っぽい言い方をすれば、思いやり。ここで伝える側の問題点について述べているが、また同様に伝わる側の問題点として、「知識を吸収しようとする意欲」について言及している。
 この本はいろいろなところで取り上げられている。その要因のひとつが、福知山線の脱線事故であったり、回転ドアの事故であったりする。この本を読むとマニュアルについて?をつけたくなる。

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2009年10月04日

「ビジネス・経済」ランキング