【感想・ネタバレ】ピンク・バスのレビュー

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Posted by ブクログ

「ピンクバス」

働いて、結婚して、子供を生んで、幸せに暮らしましたとさ。

というような言葉はたくさん目にするけど、

本当は、その単純なパターンの中に、たくさんの葛藤と矛盾がある。

複雑な心境を書き出すの、本当に上手だと思う。角田さん。


「昨日はたくさん夢を見た」

私の好きな、放浪旅行系

インドに旅行にいった彼氏と、日本で相変わらずだらだら過ごす自分。

変わりたいけど、変わらない。

世の中には、自分が変われば、世界は変わるって言う人がいるけど、

どうしようもない、もやもやから抜け出せない人もいる。

生きるって何?

みたいなことを一緒に悩んでくれるような作品。

答えはないし、希望もないけど。

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2009年10月04日

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この異様な感じ。なんともいえない。だるくてだるくて、イライラしてたまらないんだけど、やめられない。で、読み終わったらなぜかすっきり。
角田さんやっぱりすごいです。

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2009年10月04日

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なんか、オカシイよ、それ、って思うんだけど、でも自分にもおこりうる、
自分もそうなんじゃないか。。。
なんて思ってしまうのがこわい。

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2013年02月04日

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精神のバランスをくずしている。それぞれが強烈な異彩を放っている。身の毛もよだつミステリアスな雰囲気が恐怖を募らせる。

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2012年07月24日

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これは、なんというか … 純文というかんじではないのです。
不思議系です(。^ ^。)
どんな背景から出来た話なのかな … と読み返したとき思うのですが、わかりません(笑)
主人公と登場人物とのあいだには、なんとも不可思議なやりとりが多いのですが、いえ … さいごまで不思議なテイストで終わってゆくのですが、読後感がとてもさわやかで、何度も読み直したくなる、そんなお話です(。^ ^。)

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2010年04月28日

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中編2編。標題作は読んでいてとても疲れるが、疲れる理由が自身にあると知る。そうなんですよ、演じてきたことが血肉になっているのか、簡単にこそぎ落とせるのか...。
2編目の方が好み。諦めや焦燥などの感情にどっぷりと浸る。帰ってくるのかな、イタガキ...。

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2022年06月20日

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2022.04.15 表題作のみ
表題作のみ読んだ為、評価低め(自分の戒め)

”通常と異常がこの生温い時間を作った”

角田光代さんの本は「愛がなんだ」「薄闇シルエット」を筆頭に、エッセイなども読ませて頂いてきた。
今回の作品に関しては、夜中に読んでしまい、ちょっと後悔した。「ウゥッ!コワァっ!」と深夜に胸がざわついてしまい、翌日の朝までグルグルと何もないことを考えてしまう羽目となった。
というのも、特に私をグルグルと考えさせたのは、「サエコの精神状態」に関してである。
先日、兄弟が子を産んだ。姉は元来、ドーンと構えるたちである。であるにも関わらず、「妊娠」「母となる状況」となると、姉でさえも、精神がやや不安定であるように思えた。何か思いがけな小さなハプニングが発生した際の騒ぎ立て方が、サエコの精神状態を俯瞰で見た時に、サエコと姉が、少し似通っているようにも思えた。

さて、話の内容的には「はて?」と思う部分もあったわけだが、その部分の解釈に関しては、頭の片隅に置いておくことにしておいて。個人の独断と偏見と解釈になるのでね。
表題作を読み終え、少しの苛立ちと悲しさを抱えていた。しかし、客観的に見た時に「あれ、これって誰がおかしいんだろう」とゾワゾワとしてきたのである。
確かにサエコも変わっている。タクジも実夏子も変。けれども、サエコの精神状態を踏まえた主観として話を進めるので、サエコよりもタクジと実夏子の方が異常者のように思えてきてしまう。
独特の精神状態により、どこかには存在する様相なのに、どこにも存在しない異常が生み出されたのだろう。

妊婦の精神状態を知っていたからこそ、何もかも異常だという言葉では片づけられなくなったように思える。(それもどちらかと言うと「自分が妊婦」というよりも「他の人(友人なり兄弟なり)が妊婦」と言う状況下にあった人は、『ウッワ!』となるような気がする)

ま、兎にも角にも。夜中に読んでしまったこともあり、ゾワゾワしてしまつ内容であるということで。
ちょっと人間的な怖さに興味がある人は良いのではなかろうか。ちょっと人間的な怖さが苦手でありながらも、怖いもの見たさの方は、明るい人が多いところでキンキンの水出し珈琲でも飲みながら読むことをお勧めする(唐突な独断と偏見)

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2022年04月17日

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終始スリラーのようなホラーのような雰囲気が漂っていました。もしいつか子供を身籠ったら気持ちがわかるようになるのかな。同じように聞こえる『妊婦』でも『お母さん』でも、環境によって全然違うから、わかる人とわからない人がいるだろうから、わたしはどっちなんだろう…

(以下関係ないお話をちょっと…)
いろんな人や本や映画に出逢ってから「子供って別に血の繋がりとかあんまり関係ない(わたしにとって)」と自然と、そしていつの間にか思うようになっていました。わたしの育った環境にもよるのかもしれないけれど…
歳を取ったらまた気持ちは変わるかもしれないけれど、いまは、幸せを新しくつくるより、幸せになれるはずの芽に毎日お水をあげる方が、わたしにとっては「素敵だな」と。

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2022年01月15日

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いまいち。
角田光代っぽい話だったけど、よくわからなかった。

噛み合わない旦那と、辺なその姉。
主人公もいまいちまともでない。
話としてへーとしか思えなかった。

次の話もふーんって感じだった。

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2021年02月23日

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角田さんの本を初めて読んだ。「愛がなんだ」が良すぎて興味を持ち読んだが、疲労感がちょうど良かった。記憶を全部消して演じきるとか、なんかタクジのお姉さんとか、不思議な人ばかりでちょっと怖いし狂ってる感じの人が多かった。良く言えば個性ですね。

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2019年07月27日

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ネタバレ

妊婦、ピンクのバス、家族、ぬいぐるみ。
過去の自分と未来の自分の作り方。
妊娠中は読みたくないね。笑
不安感が様々な方向に向くのはわからなくもない。

ピンクのバスはどこから来て、どこへ行くのか。
夫は結局なんなのか。
姉は?
自分は?

ーーーーーーーーーー

昨夜はたくさん夢を見た

こっちのがすき。
みんなガラス瓶の中にいるんだよ。
しっくりきた。
自分の時計は時間があっているのか。自分の目で見えてるものは周りの目にも同じように映ってるのか。


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2019年05月20日

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突然居候するようになった夫の姉にかき乱される、過去にホームレス体験をした妊婦のサエコも、かつてピアノの天才だったカオルの友人たちとの日常も、親近感はない。ぬるい水に浸かり粘着質な空気を纏うような気だるげな倦怠感。各登場人物にとってのリアルという具体的で確固とした不思議な説得力。芯を掴むには少し難解。

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2018年10月14日

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妊娠による不安定さなのか、それとも彼女が元々持っている性格なのか、共感出来る部分と理解出来ない部分が共存する不思議な世界でした。日常なのだけれど非日常でもあり、そのハラハラするような不安定さがクセになるというか、ねっとりとした湿った空気を感じさせる本でした。

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2017年04月10日

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角田さんの頭のなかは一体どうなってるのだろう。想像力とか創造とかそういうのを遙かに超えてしまっていないか?その人になってみなければ分からないような感覚が、小説のなかで生き生きと描かれることにいつも感嘆のため息ならぬ、感嘆のまばたきをパチパチとしてしまう。
現実感あふれる世界にある汚くて臭いものすら、愛おしいものだと抱きしめたくなる不思議な気持ちになってしまった。

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2016年06月04日

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再読
妊娠した妻だったが、ある日突然行方しれずだった夫の姉が家に居着くようになり…表題作と「昨夜はたくさん夢を見た」を収録

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2013年09月25日

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『ピンク・バス』

表題になっている作品だったが、最後までよく分からないままだった。
『妊娠』を扱った小説だと小川洋子の『妊娠カレンダー』を最初に思い出すが、『妊娠カレンダー』と違って、妊娠中の女性視点から描いた作品なので、妊娠の気だるさや疲労感、心の揺れと言ったものが文章からじわりじわりと溢れ出していて、こちらまでしんどい思いになりながら読んだ。


『昨夜はたくさん夢を見た』

若者が成長していく中で変わっていく『死への観念』を描いた作品として面白く読めた。
ただ本作品を含めて、角田光代の青春小説は『青春を理想の形で謳歌している若者』にスポットを当てている印象を受ける。心の許せる友人がたくさんいて、周囲の事よりも内輪の楽しさを優先しつつ、死や未来といった漠然としたものを考える。今で言う『リア充』みたいなものなのかなあ。

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2013年06月06日

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久々の小説。「ピンクバス」と「昨夜はたくさん夢を見た」の短編集二本だて。どちらもよくありそうな風景だけど、ちょっと違和感というか疲労感というかけだるい感じが中心にある感じ。ちょっとしたゾクゾク感が面白い。

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2013年06月02日

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主人公のサエコは、自分の記憶を捏造しこれまで色々なキャラクターを演じて生きてきた。不良少女やお嬢様、そして浮浪者もどき・・・。

学生時代に出会ったロッカー“タクジ”と結婚・妊娠し、完璧な生活を送ろうと心に固く決意したのだが、突然現れた夫の姉“実夏子”に心を乱されていく。

登場人物すべてが何だか怪しげで、何が現実でどれが幻想なのか分からない。

純文学の難しさを感じた。

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2013年01月14日

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なかなか難しい本ですね。妊娠でイライラしている日々のモロモロ~とも思えるけど、インパクトのある箇所も多くなんか面白い読後感。レゲ朗との日々はかなりの強烈さ。お腹の中で違う人間が育っていく不思議さは共感する。日常と非日常の対比かな?それがバランスよく溶けててフワフワしてる部分に目が行く時と、汚く混じった嫌悪感が目につく時との差みたいな?う~ん、言葉にするのは難しい。

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2012年04月08日

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角田作品は解説の石川氏曰わく「疲労感」を味わう小説。この独特な感性は女性の「生理」から生まれるのだろうか?
収録の2作品とも、主人公にとって解決しなければならない出来事が起こるが、積極的に解決に向けて動くことはしない。もどかしい疲労感を十分に味わった。

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2011年07月01日

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ネタバレ

「ピンク・バス」と「昨夜はたくさん夢を見た」の2作品。
2作品とも、読み手の好みが分かれる作品なのでは・・・

・「ピンクバス」
少しシュールな雰囲気漂うストーリー。
意味不明なお話だと感じつつも、サエコになんとなく感情移入できるのは、何故なんだろ・・・と思いながら、後書き(「角田光代の”疲労感”について 石川忠司」)を読んだら、
「ピンク・バス」が扱っている問題は「意思」と「運命」との対立だと言っていいだろう。
・・・とあり、納得。
そういう観点から読むと、なかなか面白い作品だと思った。

・「昨夜はたくさん夢を見た」
生死にかかわらず、身近な人との別れに直面した時の、残された側の心情が描かれた作品。

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2012年12月17日

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借本。
著者の本はこれが初めて。
不思議なお話で、サラリと一冊読めてしまう。
でも、何かが残る訳でもない。
この読後の不思議感は面白い。

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2012年12月29日

Posted by ブクログ

角田さんの本はこれで11冊目です。その感想を書く度に、過去の感想を読み直しているようです。それほど私の中で位置付けが定まらない作家さんのようです。
「何故、こんな作品を書く必要があったのか」と思う作品が多くあります。それでも力のある作家さんだという事は判るので、あくまで「私には合わない」という意味です。ならば読まなきゃ良いのですが、時々惚れ惚れするような作品に当るので困ってしまうのです。
この作品は、それらの真ん中あたりに居る感じです。

「『自分』なんて曖昧なものだよ。」角田さんはそう言ってる様に思えます。
主な登場人物は、何かになろうとする女性、廻りに流される女性、総論の正論(例えば「人間なんて・・・・」)しか言わない男。
廻りに流されるだけの女性は勿論のこと、なにかになろうとする女性も、自分が何者でも無いから、何かになろうとしているのであって。。。さらに「総論の正論」男性は自分の意見の無い空虚な人間として語られます。
他の登場人物も、そういう目で見れば皆同じようなものです。
確たる自分なんて無いことを角田さんは良いとも悪いとも言ってません。ただ「そんなものでしょ、皆さんも」と語っているだけのようです。

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2016年07月31日

Posted by ブクログ

『酔った・・・』
本を読んで、酔う事はあるけど、今回は本当にくらくらになりました。
なんだろう・・・色んな所々の描写がリアルに共感してしまって。
電車で倒れないか心配になって、家で読みました。
結構きついかも。角田さんの作品はまだ読みたいけど、所々休憩が必要そうです。

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2010年04月16日

Posted by ブクログ

角田光代さんの初期中編集。妊娠が判明した瞬間、変わり者の義姉が家に押しかけてきて、自分の家庭やそれまでの生き方をかき乱されてしまう表題作ほか。

独特の気味悪さ(けなしている訳ではなく。むしろ小説に対する言葉としては褒め言葉のつもり)に満ちた作品ばかり。

この中編集を楽しむには、私は5歳ほど歳を取りすぎていたのではないかという気がする。今の私は「何故生きるか」を悩む時期は過ぎ去り、「どう生きるか」を悩んでいるので。

タイムリーに角田さん結婚のニュースが飛び込んできた。ネットをザっとみた感じだと「意外」という反応が多いけれど、私は妙に「なるほどね~」と思ってしまった。なんていうか、角田さんって、まだ心は家出してみたいロック好き少女なところがありそう(これまたけなしているわけではなく)。

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2009年10月22日

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080529(a 080615)
080604(c 080716)
080831(a 081115)

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2009年10月04日

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短編2作。
表題作は読んでて自分も妊婦でつわりで気分が悪い気持ちになるくらい、主人公に同化してしまって、読んでて鬱陶しかった・・。
嫌いじゃないけどやっぱり苦手なのかもしれない。

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2009年10月07日

Posted by ブクログ

「自由」な社会の個人とはなんぞや、ということを考えさせられる。
同じ時間を共有していても、見ているものは異なり、違う世界に住んでいる事実を描く。
「空中庭園」のポイントがここにも表れています。

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2009年10月04日

Posted by ブクログ

なんと申しますか・・・ 独特な世界感です。
2つのお話が収録されていますが、どちらもは、曖昧で、気だるくて、エキセントリックで・・・
『ピンク・バス』 これはファンタジーなのか、現実なのか? 

『昨日はたくさん夢を見た』は、イタガキがインドに旅に出てからの手紙は、うまいこというなって思った。
ガラス瓶の例えとかね。
それでもやっぱり、独特な世界観にちょっと戸惑いました。

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2010年05月07日

Posted by ブクログ

この前読んだはずなのに余り印象に残ってないな。取り合えず、「ピンク・バス」が一体なんだったのか謎
角田さんのいいところは日常を描くことだがこれは不可解な部分が強烈過ぎて読むのが大変だった。言い換えればそれだけ世界に入れこめる良い作品とも言うが、私は余り好きではない。

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2009年10月07日

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