【感想・ネタバレ】吾輩は猫であるのレビュー

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Posted by ブクログ 2024年02月12日

日本文学の古典として一応通らないといけないかなと思い読んでみました。
古い作品なので分かりにくい言い回しなどありますが、内容としては全体的に軽く、とても読みやすかったです。なかには声を出して笑ってしまうほどの滑稽さもありました。
ラストの方にとうとう漱石がイギリス留学以降に感じていた(と、思われる)...続きを読む近代以降、増長する個人主義に対する疑念のようなものが登場します。
また漢詩や古典落語などからそのまま引用や元ネタとする書き方など、ある種のサンプリング的な楽しみ方も随所に見られます。

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Posted by ブクログ 2023年12月29日

なんだかんだで初めて読みました。落語を読んでいる様な、不思議な文体と、主たる筋もないけど全然気にならず。明治時代の話なのにいるいるこんな人って今でも共感したり、社会の真理は変わらない。猫のキャラ最高だなぁ…

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Posted by ブクログ 2023年10月03日

ネット上に於いて繰り広げられるやり取りは得てして、物事を単純視し短絡的な考えで人を罵倒し、バカにしがちだ。しかし、その対象が自分の期待を裏切るとプライドが傷つくのか激怒し、余計に執着して過激化へと向かい、あら探しに終始するのを、私は嫌と言うほど見てきた。要はその対象の存在に呪われるているのである。
...続きを読む
原因はよくわからないが、人間という存在の難解さを理解できない、もしくはしようとしないからかもしれない。まあ、人はメンツが保てないと怒るのだろう。

大学生の時分、私はネットに影響され人を理解しようとせず冷笑的で嫌な人間であった。しかしその過ちに気付き、人の多面性への理解が深まったのが夏目漱石「吾輩は猫である」である。

多くを語ることは野暮であろう。苦沙弥の苦悩や迷亭の呑気そうに見えつつも、自身が抱いている時代への不満等に、猫はどのように結論づけるのか…少なくとも、自動車教習所の待ち時間に読んでいた、世間知らずの私には今までにない読書体験であった。

ネットで調べればすぐわかることであるが、あまり前提の知識がない方がいいと思う。
猫で得た読書体験が未熟ながら私の人生の土台となっている。

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Posted by ブクログ 2022年09月21日

2ヶ月ぐらいかかった(笑)
ユーモアが、とんでもなかった。猫視点から僕たち人間をめっちゃバカにされたが、夏目漱石さんの言葉に、うんともすんとも言い返せないと思った。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年05月15日

読書中ながら感想文です。【内容】主人・苦沙味先生の友人に迷亭という人物がいます。迷亭はあたかもあったことのあるが如く嘘を言ったりする法螺吹きで、明るい性格で、暗い性格はありません。その迷亭が蕎麦の食い方が面白かったです。まずは蕎麦を一気に掬(すく)い上げて、麺汁(めんつゆ)に下の方だけつける。そして...続きを読むそのままツルツル、っと喉に飲み込む。飽くまで飲み込むであって、くちゃくちゃ噛んでから飲み込むわけではないのです。マニアックな食べ方のもので、これが蕎麦の美味しい食べ方。迷亭はこれでむせてしまって、同じ食べ方を二度三度しませんでした。【感想】僕は蕎麦の食べ方を自分も試してみたい!と思いました。たしかに下痢になる恐れはありますよね。でも人が乙な(ちょっと変わっている)食べ方をしていると自分も乙な食べ方をしてみたい!とも思ったのです。僕は下痢になってもならなくても、試してみる価値はあるものやと思っていて、美味しい食べ方には食いつきたいとも思いました。ただ食事を済ますよりも、「ああ、一工夫した食べ方で、いつもとは違う味がした〜!」とも思いたいのです。更に言えば、人と会食した場合においても、この蕎麦の食べ方をしてみたいのです。それによってちょっと変わった人という意味で味のある人ともなるでしょう。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年12月19日

高校のレポート課題のために熟読した思い出の本。「吾輩はなぜ猫であるのか」という題名で考察してた。懐かしい。

初めて読んだときには有名な冒頭部分しか知らなかったので結末には驚いた。生意気な猫だったが読むうちに愛着が湧いていたので死んでしまったのは残念だった。
これといって大きな事件は起こらず、日常を...続きを読む描いた作品で読み進めるのに少し苦労した。しかし、猫の哲学がなかなか深く、的を得ていて、現代にも通用する面白さだと思った。

この本は精神を病んでいた漱石の気晴らしとして書かれたそうだ。一見明るくユーモラスだが、明治時代の生活が滑稽に風刺されている。このウィットに富んだ英国風のブラックジョークはイギリス留学の間に培ったのだろうか。ラストの結末はもしかしたら漱石がもがくのをやめて、楽になりたいという願望がこめられていたのかもしれない。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年12月10日

くしゃみ先生がちとクセがありすぎる、だからこそこの猫は自身を幸福であると言っている、全くの高みの見物である、しかしこの猫、偉そうなくせに、蟷螂と大真面目にやりあう、かあいらしい一面も持ち合わせている。

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Posted by ブクログ 2021年07月10日

夏目漱石のユーモアに初めて触れる。
常に人間を上から見ていて馬鹿にしている猫目線最高。面白すぎる。この猫と話したい。クシャミ先生も憎めない人だなぁ。

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Posted by ブクログ 2021年05月18日

一度は読んでみたくてチャレンジしました。私には少し難しかったですが何日もかかってなんとか読み終わりました。

正直で変わり者な主人がなんとも憎めなくて面白かったです。

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Posted by ブクログ 2024年04月09日

猫が人間のように人間を批判するのがおもしろい。実際に猫はこんなことを考えているんだろうかと思った。しっかりとオチがあって読後の感覚もよかった。題名は英語なら、I am a cat(吾輩は猫である)となる。人間が主人猫(動物だから主人公はおかしいかもしれない)と同じように語ったら、見下す感じになるかも...続きを読むしれないが、猫が語ることによって、鮮やかに受け入れられやすいものとして読むことができる。

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Posted by ブクログ 2024年03月03日

大事なことがいっぱい書いてあった
夏目漱石さんがご存命の時代から今まで、何ら変わってないんだな。、、

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Posted by ブクログ 2024年01月28日

【明治時代の日常へタイムスリップ】
時間を忘れる1冊
・時代を超える理由がわかった
・ねこと不思議な仲間たち
・気づきを与えてくれる一瞬一瞬の描写

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Posted by ブクログ 2023年01月09日

「こころ」の次に読んだ漱石の小説。
とにかく、主人の「くしゃみ」を中心とした登場人物たちの会話が面白い。
長編小説としては、話の筋に一貫性がないが、これも一興というところか。
近代日本語?を操り、ち密に物語を構成していく文体は、日本語の美しさを大いに知れたし、各人物の滑稽話は笑いが絶えなかった。
...続きを読むれでいて、現代批判を婉曲的、比喩的に言い表し、滑稽話の中に自然と織り交ぜ、考えさせてくれる語り口は圧巻だった。
終盤は厭世主義的な考えが垣間見え、ダークなゾーンを感じた時もあって今の世の中に対しても自分なりに考えを深めるきっかけをくれた。
ぜひともまた読んで考察を深めたい。

個人的には、くしゃみ先生が娘たちが食事の際に繰り出す体たらくを、一言も言わず、専心自分の飯を食い、自分の汁を飲んで、楊枝を使いながら放任してるシーンが一番好きであり、笑えたw

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Posted by ブクログ 2022年08月16日

猫から見た人間社会のおかしさ、上流階級であるくしゃみ先生の周りに起こる事件がとても面白い。寒月君、東風君、迷亭、金田君等登場人物のキャラが際立っていてっ漱石作品の中では軽快な小説だと思う。

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Posted by ブクログ 2022年03月01日

面白かった。ストーリーによらず、猫の視点と主人たち愉快な登場人物たちの小噺が本当に面白くて、盛りだくさんで、著者の豊富な知識と表現力の素晴らしさに敬服させられた。

さすが、お札になるだけの人は違うわ。

映画や小説などは、どうしてその展開や結末を意識してしまいがちだけど、いま語られているその話その...続きを読むものが大事であり面白いんだよ、ということの大切さを教えてくれる内容だった。

まさに今置かれている自分の状況にもっとも欠けている部分の大切さをあらためて教えてくれたと勝手に思っている。

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Posted by ブクログ 2021年11月22日

何度も読もうと思うきっかけがあり手に取った。
少し古い言葉なのと、漢文や仏教用語などすぐに意味が取れない言葉の多さ、そして小説としてのストーリーみたいなものはまるでないので、読みながら何度か寝てしまった。この本と付き合うこつは、Twitterでも見るように気構えず、ゆっくり読むのが合うんだろうと気が...続きを読む付き、読破できた。
夏目漱石本人なのかな、と思う苦沙弥先生が書斎で友人たちと雑談しているシーンがほとんど。猫要素もあるような、ないような。子どもの頃、親戚の集まりでする大人の会話をただ聞いているような感じである。
注解も545もあって読み応えがある。
“Do you see the boy”で「ずうずうしいぜ、おい」と読ませるのが面白かった。

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Posted by ブクログ 2021年09月05日

昔はかならず教科書に載った有名な1章。「我輩」とのたまう猫の生い立ち、寄宿先が決まって、そこの主人のことやら、ご近所に猫とのお付き合いをユーモラスに簡潔に描いている。登場人物のすべてに名前がついていない。構成といい、展開といい立派に完結している1話。

解説の伊藤整が書いているように「この第一回が独...続きを読む立した作品であった」(雑誌「ホトトギス」発表)ここが強く印象に残っているので内容的にはこれきりかなと思ってしまっていた。

とんでもない、1章が人気を博したので連載が始り、これに続く2~11章。脱線、蛇足気味のだらだらとした饒舌的文章が面白い。故事熟語が難しく、解説に頼らなければならないのが面倒くさいと言えばいえるけど。

登場人物も変化に富んでいる。ざっと上げてみると、

「猫」の次の主人公珍野苦沙弥先生(臥竜窟(書斎)を出たがらない中学教師、「我輩」の寄宿先主人)に妻君

越智東風、水島寒月、八木独仙、迷亭先生、多々良三平の苦沙弥先生の友人やら、弟子やら。

成金一家金田、金田鼻子、金田富子の親子に加担する鈴木藤十郎(この金田夫妻が水島寒月を娘富子の婿にしたく、寒月の博士号取得を気にしている。)

面白いのは10章。苦沙弥先生の幼い3人の娘「とん子」「すん子」「坊ば」登場。

三姉妹の朝食風景のハチャメチャぶりもものすごくて笑うけど、主人の姪「雪江」さんが遊びに来て、「あらいやだ。よくってよ。知らないわ。」などと当時女学生の流行語が活き活きしている。

また、雪江さんと叔母さん(主人の妻君)が結婚について弁論していると、幼い3人の娘たちが
「招魂社にお嫁に行きたいんだけれども、水道橋を渡るのがいやだから、どうしょうかと思っているの」
「御ねえさまも招魂社すき?わたしも大すき。一所に招魂社へ御嫁に行きましょう」
「坊ばも行くの」
と、三姉妹とんでもない望みを持っている。

こんなところで靖国神社が出てくるとは…。しかも、「斯様に三人が顔を揃えて招魂社へ嫁に行けたら、主人もさぞ楽であろう」だとさ!なにやらすごい人気。複雑。(P428)

11章の現代社会への予言も的中にはびっくり。つまり、人間が個性中心になって男女が結婚が不可能になるというのである。明治時代にこの予言だ!(P523)

「猫」があちらこちらと徘徊しながらの人間観察。皮肉たっぷり、愉快愉快。「猫」が最後にどうなったか?それも意外。

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Posted by ブクログ 2021年08月24日

夏目漱石の代表作。こんなに難読だとは思わなかった。決して内容が難しいという訳ではないのだが、表現が難しい。しかし、それが日本語本来が持つ美しさなのだと思う。

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Posted by ブクログ 2021年08月06日

読みたいと思ってたけど、やっと読めた。猫の視点から人間のおかしさとか社会の批判をしているところが新鮮だった。話が一貫とした筋で進むのではなく、いろんな話がバラバラに登場していくのも新鮮だった。長い小説で、筋がないから意外と読みにくかったけど、こういう形の小説もあるということがわかってよかった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年07月27日

ご主人は漱石自身。頭が固くて自尊心が強い。その自宅へ個性的な客人が集まる。迷亭、寒月、東風。
猫の観察、考察はは漱石の観察、考察。文章に書くことで日ごろの憂さを払っているかのようだ。

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Posted by ブクログ 2021年05月16日

初めて最後まで読み通した。意外と長い。そしてドライで明るい。後期の暗いトーンと比べると、結構笑い多めで落語的。しかし日本人の近代化した精神性に対する批判はめちゃくちゃ切れ味鋭い。現代人の肥大化した自我に対する批判なんて、SNSの承認欲求の話か?と思うくらい100年以上経った現在でも成立していて驚愕し...続きを読むた。

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Posted by ブクログ 2021年02月27日

漱石の人間描写。月並みな感想ながら面白い。
表現力はさることながら人間観察力の非凡さが為せる技であろうか。
ほぼ全ての登場人物が胡散臭く、それは現代の我々の実生活の中においての人間模様の縮図のようにも思える。
馬鹿馬鹿しくもまた、苦悩しながら一生懸命生きていく上で、「まぁ人間こんなもんか」と肩の力を...続きを読む抜くヒントになる一冊。

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Posted by ブクログ 2021年01月18日

苦沙弥先生の周りの人々のやりとりも猫から見た人間の姿もそれぞれ面白いながらも、終盤「呑気と見える人々も、心の底を叩いてみると、どこか悲しい音がする」とと転じるところがまさに漱石の真骨頂。漢籍その他自分の貧しい知識では読みこなせない箇所も多かったので、折に触れて読み返したい。

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Posted by ブクログ 2023年03月07日

この時代にこういう構成の文章を書いたのは凄いんだろうけど、お話としてはとっても退屈でした……。
多分、買ってから30年以上経ってる……。
定価400円だもの。
しかし、最後はあんな終わり方なんだな。

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Posted by ブクログ 2022年03月26日

明治38年の作とはね。テンポが良いとは、このことなのかも。ただ、オチには驚いた!出だしが有名なだけに。(^◇^;)

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Posted by ブクログ 2022年01月24日

昭和53年9月15日 33刷 再読

漱石、最初の小説。「ホトトギス」連載後刊行。
当時、ユーモア作品という紹介で、題名からも読み易いのかと読んでみたけど、ユーモアが高尚すぎて読みきれなかったかなあ。
まあ、主人公猫の、当主苦沙味先生は、漱石先生と思われ、その回りに集まる当時の文化人の井戸端会議。猫...続きを読むを語部として、明治日本やら風習やら結婚やら、なんでも風刺してしまう。当時としては、画期的なコメディだったのではないですかね。
ラストの方に、自殺についての考証が発言されていて、未来は自殺が本来の死となるだろう、と。(ユーモアたっぷりの表現で)
その後、芥川が太宰が三島が自死していく。今も自殺者は減る様子はない。中々のイロニーになってしまった。

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Posted by ブクログ 2021年10月29日

名著と言われ、読み継がれてきた漱石の処女作。初めて、最初から最後まで読んだ。
大きなストーリーがあるわけでは無く、苦沙弥先生やその友人達が面白おかしく会話をする、その内容を追っていく小説。視点は苦沙弥先生の飼い猫だが、それほど前に出てくるわけではない。
登場人物は、面白おかしく日々を過ごしているが、...続きを読むやはりそれなりの生きづらさを、感じており、昔の方が良かった、というセリフがちらほら出るのは、今も昔も似たようなものなのかな、というふうに感じる。

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Posted by ブクログ 2021年09月20日

猫目線から見た身近な人々の話

猫目線で人の日常を紹介していく
個性的な登場人物をユーモアな表現で描く
長かったけど読めた

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年02月04日

分量が多く、言葉遣いが古風であるものの、中盤からとても面白く読むことができた。さまざまな知識の断片だけをちらと見せるような会話には惹かれた。
全体を通して苦紗弥先生とその周りの人たちの会話や出来事を中心に成り立っている。人間の会話のなかに猫の視点が入り、考えを述べているところにも面白さがある。猫とい...続きを読むうより第三者といっても構わない。
馬鹿馬鹿しい話を如何に高等であるように書き立てているところもお気に入り。

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Posted by ブクログ 2021年01月03日

猫が生意気だけど、かわいい。
このかわいらしさが、わかってくるあたりから面白く読めるようになった。
それまでは、睡魔との闘いだった。

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