人喰い妖怪ラー・ラム・デラルに家族を殺された少年チキタ。あわや自分も殺されるかと思いきやあまりの不味さに難を逃れ、更に“不味い人間は百年大切に飼育するとたいそう美味になる”という噂を信じたラーの餌としてと一緒に暮らすことになり…
この始まりからして凄惨極まりないのですが、本作は軽いテンポで読ませてくれます。
最初はチキタを家畜としか見ていなかった無邪気で残酷なラーが、チキタやチキタを通じて出会う人間達によってだんだんと「愛情」を理解していく様は反面、過去に殺した人間達についての苦悩を生むことにもなり、読んでいて切ないです。
一見かわいらしい絵柄ですが、生と死、人間の欲深さ・愛情、誰もが持つ二面性、様々なテーマを内包していて、読み応えは抜群。
いつか食べられてしまうチキタとラー・ラム・デラルの暮らしはどんな終わりを迎えるのか。
涙なしには読めない名作です!
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