【感想・ネタバレ】千両花嫁 とびきり屋見立て帖のレビュー

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Posted by ブクログ

まあ 沢山の幕末の志士たちが出てきます。
京都の古道具屋とはいえ
京で屈指の茶道具屋の一人娘 ゆず
二番番頭の真之介と 駆け落ちする。
真之介は 捨て子で 辻ヶ花の布にくるまれ 金の小さな仏像まで守り袋に入れられてた赤ん坊
訳ありですねえ
織部はんの血筋なのかどうか
ふたりで開いた古道具屋
刀から端切れから いろんなものを売っている。
1巻目の最後に やっとゆずの父親が ふたりのことを認めてくれた。
男の人が書いた話しのせいなのか
ゆずのお母さんが 身重になったとき しゅうとが
中条流で 堕ろさせようとする。生まれたのは長男
それ 普通 亭主に言うでしょう。
あなたのお母さんに 子供 堕ろされそうになったのよ。 とか
それを 父親が庇えないというのは なんかちょっと変
後継は大事だろうに
結局 母親の心は壊れてしまったのかもしれない。
これ 女の作家なら どう書くのかしら?
と思いました。

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2024年04月30日

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江戸時代の商人のほのぼの時代小説だと思って手に取りました。
大店のお嬢様と番頭が店を持って、一から出発、という設定が面白いと思って。
そこはそれ、幕末の京都、最初は『自分たちは攘夷とか倒幕なんて関係ない』と思っていた主人公たちは、なんだか次第に巻き込まれていく。

ほのぼの時代小説の部分と、本格歴史小説の部分がミルフィーユのように何層にも重なっている感じで、ぐいぐい引き込まれてしまう。
龍馬や、新選組の面々が登場し、道具屋との絡みはもちろんフィクションなんだけれど、あったかもしれないと思わせる。
名前が分かるまでは、真之介の目から見た人物描写で描かれるので、誰のことを言ってるのか想像するのも楽しい。
武市はちょっと分からなかったけれど、近藤と一緒にいる「すかした侍」とか、武市と一緒にいる「何人も人を斬ってそうな怖い人」とか、すぐ分かりますよね。

新選組物はいくつか読んだけれど、町人側が主人公のものを読むのは初めてかな?
町人はさぞ迷惑してただろうな、と思っていたので、視点の変化が面白い。
ここで、時代の流れに巻き込まれることなく、商人らしくしたたかに生きて、儲けて、そして幸せになって欲しいです。
続編も買ってあるので楽しみ。

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2016年05月20日

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ゆずは、幼い頃から父の元で道具の良し悪しを見る目を養っています。一方、夫の真之介は、赤ん坊の時にゆずの父親に拾われて、そのまま奉公人として育ちます。

その二人が、夫婦となるのですが、当然両親は大反対!駆け落ちして、町人向けの道具屋を開きます。

時代は幕末。龍馬、勝海舟、近藤勇といった有名人(?)が「とびきり屋」を訪れ、夫婦はどんどん渦中に巻き込まれてしまいます。

真之介とゆずの仲の良さがほっこりなごませてくれます。はんなりした京言葉を話ながらも、きっぱりとしたゆずの強さに胸がすっとします

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2010年12月11日

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老舗の茶道具屋の娘ゆずと、彼女と駆け落ちした奉公人真之介、彼らが営む道具屋「とびきり屋」を舞台にした連作短編7編。
各編に、幕末の歴史上の人物が登場する。
表題作「千両花嫁」には、近藤勇。以下各編に、高杉晋作、坂本龍馬、勝海舟、土方歳三、武市半平太、芹沢鴨。
そして、著者は彼らの顔の特徴を、真之介の目を通して詳細に記し、人物評価としている。
例えば坂本龍馬、「額が良い。形よく広がった額は、明るく開放的で、天真爛漫な質をあらわしている。…とてつもなく大きな夢や野心を抱いている男に違いない。それを実現する行動力もあるだろう」
各人それぞれの特徴を述べ、歴史ファンには、それを読むだけでも楽しいことだろう。
さらに、ゆずのはんなりとした京ことばが、読んでいるだけで心がほだされ心地よい。
シリーズものなので、次巻も読まずにはいられない。

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2018年05月12日

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ネタバレ

山本兼一さんの本は『利休にたずねよ』以来です
すごく好きで面白く、また読みたいと思っていたのに
なんとなく後回しにしていたら、亡くなってしまった
とびきり屋見立て帖シリーズは4作で終わってしまったらしく
それなら1作目から読んでみようと思いました
幕末の時代の新撰組や土佐藩士、坂本龍馬などを
町人夫婦の目から見、また道具屋での生活や
あの時代の京都の町の様子が生き生きと表現されています
これは、続きも読まなくちゃ

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2016年05月07日

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風雲急の幕末京都で、けっこう物騒な事件も起こったりしているのだが、ほっこりした京都方言のお蔭でなんとも良い具合に中和されている。

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2016年05月06日

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とびきり屋見たて帖シリーズ1作目。
駆け落ちした若夫婦をつい応援してしまいます。私はこれはコレで好きですが、「いっしん虎徹」から読み始めた人には、少しもの足らないかも…
気軽にほっこりしたい人におすすめ。
気にいれば、2作目「ええもんひとつ」へ。

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2012年12月11日

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「火天の城」「白鷹伝」に続いて山本兼一さんの作品。
前に読んだ2作とは文体がぜんぜん違う。同じ作家とは思えないが、でも面白い。

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2011年10月01日

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道具屋・からふね屋から駆け落ち同然で夫婦となったお嬢様と奉公人。
2人が営む道具屋・とびきり屋へは、近藤勇や高杉晋作がふらっ商品をを見にきたり、武市半平太が依頼をしにきたり、更には空き部屋に坂本龍馬や勝海舟が下宿したりという美味しすぎる設定。
山田風太郎の明治物のようにおまけとしてチラッと出てくるのではなく、がっつり話に絡んでくるのがいい。
しかもそれでいて特別な感じがしなくて、普通の登場人物として出てくる。オーラの無い芸能人みたいな感じ(笑)
一般の商人から見たヒーローがとても親しみやすい。

ただ新撰組はわりと小物として書かれている。近藤勇なんて主人公に「あいつ、あほやで」とか言われてるし……。
新撰組に限らず茶道の家元など、悪役が割としょぼかったかも。それが残念。敵がしょぼいと勝負までしょぼくなる。

新撰組や人斬りが悪く描かれているのには、この小説が町人視点からだというのもあると思う。当時の民間人は、私たちが歴史小説を読むときの「人殺しだけど国のために頑張った人」という見方はできなくて、「迷惑をかける人=悪」になってしまう。
ただ「悪」として描かれることと小物として描かれることでは訳が違うので、もっと強そうとか、敵には敵なりの考えがあるみたいな、もう少しいい悪役として書いて欲しかったなぁ。

その辺はともかく、主人公夫妻のラブラブっぷりや、機転をきかして問題を解決していく様子はみていて幸せになった。お道具の描写も素敵。

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2011年02月20日

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新撰組が出てくるので、購入しましたw
これ読んだら、新撰組が少し嫌いになってしまった・・・笑
とても旦那思いで賢いゆず。とてもかっこぃぃ&度胸のある女性ですw

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2011年02月07日

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幕末を舞台にした時代小説ですが、幕末で活躍した志士たちを脇役にして京の都に道具屋を開いた若き夫婦を主役にとらえ、ある意味で”立場が逆転した”物語といえます。
一般市民から見た幕末の世を楽しむ一話完結型の小説です。

京屈指の茶道具店から駆け落ち同然で飛び出した真之介とゆずの夫婦が営む道具屋に訪れたり関わったりする客たちの中には
坂本龍馬、武市半平太、岡田以蔵、勝海舟、高杉晋作、芹沢鴨、近藤勇、土方歳三等々…とまさに幕末オールスター。名前はあまり出ていませんが沖田総司や田中新兵衛らしき人も登場します。
短い出番の中でそれぞれの志士たちの個性をよく捉えて動かしている印象を受けました。それはおそらく、真之介が観相学を心得ており初対面の相手の人相を「鑑定」して顔の特徴を詳しく説明をしてくれるのでイメージを膨らませやすくなっているのだと思います。
ただ、新撰組は真之介・ゆずに対して悪役のような扱いなのでファンにはお勧め出来ないのかもしれません。でも、虎徹を巡って近藤勇が気迫だけで二階から真之介を外に押し出してしまう流れには笑ってしまいましたが。
骨董品を扱う事もあるだけあって幕末志士に限らず、戦国時代の武将の名も突然出てきたりします。
物語の中心となる道具の数々もどこかで聞いたような名前が幾つか出てきてそういうことが好きな人にはたまらない作品です。

あと、真之介やゆずの方言も気持ちいいです。特にゆずの京弁は志士や読者たちをメロメロにさせている気がします。
どんなトラブルに巻き込まれても道具屋らしさで解決し、最終的には読んで恥ずかしくなるぐらいにお互い愛しあう幸せな夫婦で締める物語です。
しかし、大切な娘を駆け落ちで取られたゆずの両親の怒りを鎮めることは出来るか? 波乱に満ちてきた幕末の世の中を夫婦はどう生きて行くのか!?
今後の展開が楽しみなシリーズ物です。

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2010年12月10日

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最初は「これは・・・」と思ったのです。ご都合主義というか。。。
なにせ竜馬と海舟が主人公の道具屋に下宿したりしますからね。さらに高杉晋作、近藤勇やら土方歳三、芹沢鴨、人切り以蔵。次から次に出て来ちゃいます。幕末京都のオールスターみたいです。
でも、脇役なんですよね。別にこうした有名人を出さなくても、無名の人でも成り立ちそうです。まあ、虎鉄と近藤勇の絡みはまだ判りますが。
しかし読み進めるうちに余り気に成らなくなりました。
出来過ぎの話が多いのですが、そんなことを忘れさせる若夫婦の明るさが見事で、気持ち良く読めました。

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2016年07月31日

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京で屈指の茶道具屋の娘・ゆずと奉公人の真之介は、駆け落ち同然で夫婦となり、道具屋「とびきり屋」を三条木屋町に開く。そこでは近藤や芹沢、龍馬がお客にやって来ては、騒動が起こり…。混乱する幕末の京を舞台に、“見立て”と“度胸”で難題を乗り切ってゆく夫婦を描く「はんなり」系痛快時代小説。

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2016年07月06日

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幕末の京都で、とびきり屋という道具屋を営んでいる夫婦の話。
駆け落ち同然で夫婦になった二人。
初々しい二人にほっこりとします。

とびきり屋に来るお客の侍や志士が、幕末で活躍したあの人やこの人で、そこも面白く読ませてもらいました。
シリーズ物なのですが、次をどうするか悩む所です。

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2016年04月27日

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奉公先のお嬢さん ゆず と駆け落ちして道具屋「とびきり屋」を開いた真之介。ほのぼの時代小説かと思っていたら、その店にやって来るお客さんが幕末に活躍した偉人ばかりで驚いた(゜゜;) お嬢さま育ちのゆずだけど、かなりの目利きだし、ここ一番の時の気っ風いの良さが素晴らしい!商売の駆け引きでハラハラドキドキする場面も多いけれど、最後には真之介の出自が明らかになったり、ゆずの両親にやっと結納金を受け取ってもらったりと明るい気持ちになった(^^)♪

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2014年10月06日

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ネタバレ

時は文久3年(1863年)。将軍家茂が上洛を果たした年から話はスタート。まさにあの幕末の混沌が背景。装丁のイラストとは趣を異とする時代設定なれど、話が至ってのんびり調。新撰組、幕末の志士たち、歴史上の人物が、こぞって出てきても、エピソードのアクセント程度というところが気が抜けてる。時代劇ホームドラマ的なお話。気楽に読めるという点では及第点。

奥さんが第4巻目になる「利休の茶杓」を買ってきてたので、チラと読ませてもらったのが発端。なにやらシリーズモノということが判り、1話から読むほうがよかろうと、「利休の茶杓」は1話目で置いて、まずこの1作目「千両花嫁」から。個々の話に特段関係があるわけではないけど、最初から読んでおいて良かったと思える(主だった登場人物が固定されているので)。

第1巻は、ことの起こりと(駆け落ちして店を開くこと)、タイトルの通り、この道具屋の嫁が素晴らしいというエピソードが続く。第6話目では、出奔した実家の親父の理解は、まず得られたという話で〆る。まだ、母親の説得が残ってるが、これは後々語られるのだろう。

 一方、時代はその年(1963年)のまま進まないので、これはおそらく明治維新のころまで、寅さんシリーズ的に何十話と話を紡いでいくのかなと思わせる。が、作者が今年(2014年)2月に急逝したとかで(4巻の帯を見るまで知らなかった)、4巻でこのシリーズは終わってしまうようだ。2巻、3巻で、どれほど伏線の回収や、登場人物のエピソードが織り込まれているか分らないが、楽しみに読み進みたいと思う。

「利休にたずねよ」で知った作者であったが、57歳の若さでの絶筆はさぞや無念だったろうと思う。合掌。

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2014年07月14日

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幕末の京都で道具屋を営む夫婦が主人公。
商人目線で幕末の志士たちが描かれる。
有名人たちが数多く登場するが、それが町人目線で描かれていて面白い。
京都の町人たちの京言葉に癒される。

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2014年04月28日

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山本兼一氏哀悼読書

奉公していたお店の娘と駆け落ちし骨董屋の主となった夫婦のほのぼの物語。夫婦のやりとりも小気味好く、骨董の目利き、新撰組等歴史上の人物の登場も面白い。

人の気持ちが一筋縄ではいかないところ等、普通ならこの流れだろと思うところに行かないところが、人生の深さを感じ良い。

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2014年03月18日

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道具やの若夫婦の物語。
新撰組などが活躍した京都を舞台にしています。
新撰組びいきさんには、ちょっと視点が面白くない
設定かもしれません。ほんとに関西的視点だと思います。

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2014年03月09日

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安心して読めます。
主人公の夫婦が目を覆いたくなるほどのラブラブっぷりなので、耐性の無い方は覚悟なさってください。
そしてゆずさんいい嫁さんです。

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2013年11月05日

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ネタバレ

人と道具とトラブルと・・・
道具屋のわけあり夫婦の物語。
幕末の京が舞台なだけに新撰組・竜馬・高杉と有名どころが登場する。

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2013年10月10日

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幕末が舞台、今日の老舗の道具屋からふね屋のひとり娘ゆず、捨て子の身でからふね屋主人夫婦に育てられた奉公人の真之介、互いに愛し合った二人が主人公。1年後に結納金として千両持ってきたら夫婦になることを許してやる、という主人の言葉を真に受けて、真之介は、孤軍奮闘して結納金をこしらえて持参したが、茶道家元との縁談が大事、と約束を反故にされ、駆け落ち同然にゆずを連れ出し、庶民相手の古道具屋を商いながらの新婚生活を始める。短編集、それぞれに大した事件があるわけではないけど、何となく読ませるストーリー仕立て。新撰組の面々が、めちゃくちゃ悪人に思えてくる描き方が、新鮮で面白かった。やたら美化されてるけど、こっちの雰囲気が真実に近いんだろうなぁ。

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2013年06月02日

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「いっしん虎徹」「火天の城」に続きヤマケン3冊目。え、これが直木賞候補。
幕末、京都。老舗道具屋「からふね屋」の娘ゆずと番頭真之介が駆け落ちし「御道具 とびきり屋」を構える。爽やかなホームドラマ。
登場人物は、高杉良作、人斬り以蔵、中村半次郎、坂本竜馬、武市半平太、芹沢鴨、近藤勇、土方歳三とオールスター。
「いっしん」や「火天」を描く作者としては、人物像、筋立て、人物像、シリーズ狙いの結末みな中途半端。
渡邊淳一「たんなるお話づくりの域を出ていない。文学賞の対象としては軽すぎる。」浅田次郎「人物が機能しているわりには空気感に欠ける印象をどうしても否めない。」私もそう思う。というかこれは直木賞候補にしてはいかん。

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2012年07月01日

Posted by ブクログ

大店の娘と番頭が駆け落ちして新たに開いた店で起こる様々な騒動。
骨董や道具に関する知識や見方と幕末に活躍した人物との絡みが楽しめる。
”いい物”への眼力と人物に対する眼力というのは面白い。
ただあまりにもヒロイン・ゆずの鑑定眼が優れすぎていて疑問。
歴史上の人物の絡め方もちょっとわざとらしいかな?
続巻が出ているようなのでそちらも読んでみたい。

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2012年04月19日

Posted by ブクログ

前から少し気になってたシリーズの1冊目。
舞台は幕末の京都。これだけでも、十分読みたくなる設定。
駆け落ちした夫婦は道具屋を営み、そこに訪れる幕末の有名な人々。
ちょっと無理がある設定ではあるが、十分に楽しめる内容。

はんなり感がたまりません。

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2012年03月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

舞台は幕末の京都。老舗の茶道具屋の娘ゆずとその店の奉公人だった真之介は、駆け落ち同然で夫婦となりの「御道具 とびきり屋」という店を開いたばかり。物だけではなく人と状況をも見抜く目利きと度胸で厄介事を乗り越えていく。近藤勇や坂本龍馬などの歴史上の有名人が次から次へと脇役として登場するのも魅力の一つ。連作短編集という構成とテンポの良い京言葉で、時代小説に馴染みがない私でもさくさく読めた。「金蒔絵の蝶」と表題作の「千両花嫁」がダントツで好き。

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2012年02月08日

Posted by ブクログ

全1巻。
幕末の京都で、
新撰組や高杉晋作、坂本龍馬ら
有名どころを脇におき、
「目利き」を武器に懸命に生きる
道具屋若夫婦が主役の人情もの。

シリーズとして続くのかな。
設定は興味深く、
職業小説が得意な著者にぴったり。

これ1冊だけだと、
有名どころや時勢との関わりが
やや物足りない感じ。
まだ若夫婦や店のみんなに愛着も薄いし。
すごくアクの強いキャラもいない。

商人の立場で有名どこと
時に対立、時に手助け。
続くようなら面白くなりそう。

京都弁溢れるはんなり系物語。

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2012年12月18日

Posted by ブクログ

 京都は三条木屋町の道具屋「とびきり屋」を切り盛りするのは、茶道具の大店から駆け落ちした娘と番頭。
 大店の主人に仲を認めて貰いたいと思いながら道具屋として奮闘する二人の元へは、近藤勇や高杉晋作、勝海舟や坂本竜馬などが訪れ、騒動を起こしては去っていきます。

 町人目線から幕末を描いたということで、大物を描いた政治的でシリアスな話ではなく、時代の流れよりは目の前の生活が大事、という感じで、かなりライトに描かれています。
 京都の町人たちは、血気盛んで物騒な志士たちをけっこう冷めた目で見ていたんだろうなぁ、と感じさせます。

 中でも、道具を目利きするのと同じように、人相からその人の性格をはかる、観相学を随所で利かせているのが面白かったです。
 ぜひ、幕末志士たちの写真や肖像画と見比べながら読んでみたいですね。

 京都弁も、頭の中で再生されるくらい言い回しが良かったです。
 主人公夫婦が駆け落ちした身分ということで、周囲から嫌味を言われることも多々あるのですが、京都弁の嫌味ってほんときっついですね。読んでて悔しさゆえに歯ぎしりしてしまうくらい。
 ただ、京都弁の「ほっこり」は「疲れた」という意味なので、「ほっとする」という意味で用いるのは誤りであることを、ここに密かに主張しておきます。

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2011年08月20日

Posted by ブクログ

連作の時代物です。
京都の大店の娘と、その店の番頭だったオトコが駆け落ち同然に結婚して、新しい道具屋を開いて奮闘する話です。

この人の作品は初めて読むんですが、人への視線が優しくて良いかんじでした。
主人公は娘と旦那で基本的にラブラブな二人です。
でも微妙に行き違いから口論になったり、その後すぐに自然と仲良くなったりして良いかんじです。
時は幕末で、いろいろな有名人が出てきて主人公たちとからむんですが、あれだけ有名な幕末偉人と市井の人々のからみって、なんとなくほのぼのしていてよかったです。

それに娘の京都弁もはんなりしております。
でも実はかなり気が強いんだよね。

読み終わったら、まだ物足りないなぁ、続きはないのかなぁ?と思ったら、めでたくこのシリーズの続きが出ておりました。
まぁまだ明かされていない伏線も結構ありから、どこまで続くのか楽しみです。

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2011年02月25日

Posted by ブクログ

幕末の世の時代、主役になりやすい志士達が脇を支える町人の新婚夫婦のストーリー。
大店の娘と奉公人が恋をして…、家を飛び出て道具屋を二人で切り盛り。
単にラブラブなだけでなく気持ちのすれ違いが起きてぎくしゃくしたりするのが妙にリアル。

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2011年01月20日

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