【感想・ネタバレ】ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ〔新訳版〕のレビュー

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スパイ小説の金字塔

2013年12月14日

ル・カレの世界を堪能させていただきました!
荒木飛呂彦風にいうならば、男が泣ける、男の悲哀を感じさせるサスペンス、というところでしょうか。★5つでは足りません!
実は、紙の本で積ん読数年。その間に新訳が出て、電子化されて、やっと読みました!何でもっと早く読まなかったんだろう?
まあ、確かに本を...続きを読むパラパラっとめくった時に感じる重苦しいオーラに、つい本棚に戻してしまう、ということを繰り返していました。
電子書籍にはその拒絶感がありませんね(笑)。

内容に関しては随所で語り尽くされていますが、とにかく暗く,重く、緻密でスリリング。
組織に潜む2重スパイを捜し出すことを命じられた、老いた元諜報部員スマイリー。
彼とその仲間たちが、ひたすら資料と聞き込みで真実に迫っていく姿が、この長い小説を通じて全く緩むことのない緊張感を持続させます。
派手なアクションはほぼありませんが、なにより人物描写がすばらしい。特に、弱さも見せながらも冷徹なプロフェッショナルを貫くスマイリーの造形は完璧です。
そして縦横に張り巡らされた伏線。1回読んだだけでは、話のつながりを理解できない部分も多々あって、ちょっとモヤモヤしますけど。なんたって最大の伏線はタイトルですから。

ところで某所のレビューでは、新訳がヒドいと話題ですが....
新訳はとにかく読みやすいので、どうせ何度も読むなら入口としては良いのではないでしょうか?
最後の部分を旧訳と並べて読み比べましたが、確かに旧訳のほうが「雰囲気」はあります。次は旧訳を読んでみようと思います。

その前に映画!ですね。『裏切りのサーカス』という残念な邦題になっていますが、評判は素晴らしく高いので見ないわけにはいきません。トレイラーをみると、もうスーツなオヤジばかりで渋すぎます。

というわけで長い積ん読を後悔しながら、3部作の残り『スクールボーイ閣下』『スマイリーと仲間たち』もあせらず読んでいこうと思います。

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Posted by ブクログ 2023年12月14日

大傑作。

一年に一度は再読していますが、読むたびに新しい発見があります。

初読のときは「なんだかわからないけどすごいんじゃないか!?」という感覚を味わうのもいいのではと思います。

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購入済み

nao
2019年09月27日

金字塔ってこういうのを言うのだと思います
ル・カレの文章に嵌る人にはたまらない本です
本→映画→本→映画の無限ループになること間違いなしですよ

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Posted by ブクログ 2017年07月09日

有名すぎるほどに有名な古典的スパイ小説。どうして今まで読まなかったのだろうか、というくらい。
今になって読んでみて、すごい、面白い、につきますね。
最初の方は人の名前とか、よくわからなくて、文体も理解しにくくて、私も年をとったな、名前覚えらんないや、と思っていました。他の人のレビュー見て、あ、私だじ...続きを読むゃなかったのね、とちょっと安心。

さらにレビューでよく書かれていた映画の「裏切りのサーカス」もみました。私は原作を先に読んだので、ああこのシーンね、とわかったのですが、映画だけ見た人にはわからないことも多かったのでは。

若い頃に読めばそれはそれで面白かったでしょうが、今、読んでよかった。

組織への忠誠とはなにか、信条とはなにか、人生において、それは、いかなる意味があるのか、ないのか。
愛もまた、同じように繰り返し問われている。国への愛、妻を、恋人を、愛するものを信じること、裏切ること。愛ゆえに自分を裏切るものもいれば、自己愛ゆえに自分を裏切らないものもいる。
スパイ小説、探偵小説であるとともに、愛の物語だったりするところが、この話のずるいところ。犯人が分かってそれで終わりにはならないのはそのせいだ。

最後の方に行けば行くほど、この話が切なく、深くなるのは、問いかけの果ての答えが、この伏線の多い、二重スパイがテーマにふさわしく、複層だからだろう。

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Posted by ブクログ 2015年12月26日

映画「裏切りのサーカス」を観てから読みました。
ストーリーの大まかな流れは同じだけど、原作のこちらの方がかなり濃密で複雑。
冷戦の知識がないので苦労しながら読み進めました。

面白い!
頭脳戦でスリリングで、緻密な描写は風景が見えるよう。
自分も一緒に相手の眉の動きや目線の行方を見てるような気持にな...続きを読むった。
お陰で読むと疲れたけど(笑)
冷戦下のスパイは本当にこんなことしてたの?
情報をめぐる攻防戦がすごすぎる。
そしてピースが集まったら怒涛の終盤への流れ、
読む手が止まりません。

レビューでは翻訳が分かりにくいとの評判でしたが、読み進めるうちに慣れました。
ちょっと古臭く?感じる表現もあるけれど、逆に時代背景に合っていたように思う。
話の流れも映画で予習済だったのでそこまで困らず。


とっても面白かったけどボリュームが大きいのでなかなか再読出来ない。
でもまた読みたい作品です。

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Posted by ブクログ 2015年03月01日

 登場人物が多くて頭使った。ラストの急展開はまさにスパイ小説の醍醐味。ハラハラドキドキワクワク。
 ただ3回くらい読まないと肝心の謎解きがよく理解できなかった…はは…
 人物の内面を描かなくても、「どうしてその行動に至ったか」が周りの人物の行動で理解、納得できるのがすごい

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Posted by ブクログ 2014年05月31日

ものすごく良かった!!!!
世界観も、ストーリーも素晴らしかった!!
映画を観てから読んだのですが、映画でそこまで理解できていなかったかも?という部分があったので、映画も見直そうと思いました。
文章はひっかかるところもあり、旧訳を読まれた皆さんの評価が良いので旧訳も求めてみました。
楽しみ。

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Posted by ブクログ 2013年06月19日

二度読んだ。結果から言えば、ここは、と思わせる部分がないこともないが、全体的にはさほど読みづらさは感じなかった。読みづらさを感じる原因は、フラッシュバックを駆使した回想視点の導入による時制の交錯や、複数の視点人物の瞬時の転換といった原作者の文章にあるのではないか。しかし、一度目は多少苦労しても再読時...続きを読むは、主人公スマイリーの独白の沈鬱さを紛らわそうとするかのように絶妙のタイミングで挿入される情景描写の巧みさや、込み入った伏線を多用した構成の妙味にうならされるはず。旧訳や原文とつき合わせていないので、訳の巧拙についてはひとまず置く。ただ、それを理由に読まないですますのはもったいない。そう思わせる作品である。

スパイ小説というジャンルには不案内で、ル・カレの作品も読むのはこれで二作目。だから全くの素人評だが、読後思ったのは、これは、一種の企業小説だな、ということ。業界紙の記者をやっていた藤沢周平が作家に転じ、「お家騒動」に材を採った時代小説を得意としたように、企業でも、江戸時代の藩でも、洋の東西を問わず、男が集まるところに権力争いはつきものだ。

主人公スマイリーは、サーカスと呼ばれるイギリス情報部の幹部だったが、チェコで起きた事件の巻き添えを食って職を失う。愛する妻にも去られ、今は孤独な年金生活者である。その元スパイのところに大臣の側近レイコンから呼び出しがかかる。どうやら、サーカス内部それも幹部の中にソ連に通じている「もぐら」と呼ばれる二重スパイがいるらしい。スマイリーの馘首も直属上司であったコントロールの失墜もサーカスを牛耳ろうとする「もぐら」による策謀だった。スマイリ-は、権力の中枢から排除されたかつての仲間と諮り、もぐらの正体を暴こうとする。

題名の「ティンカー、テイラー、ソルジャー…」は、マザー・グースにあるわらべ歌で、「鋳掛屋、仕立て屋、兵士、貧者、乞食」の意味。ここでは、それぞれサーカスの幹部、パーシー、ヘイドン、ブランド、トビー、スマイリーに見立てられている。「もぐら」の裏切りによってチェコに潜入したジム・プリドーは背中を撃たれ、現地の組織は壊滅した。いったい誰の仕業なのか。スマイリーは、その謎を解かねばならない。スパイ小説とは言い条、そのつくりはクインやクリスティ、横溝正史偏愛の童謡仕立てのフーダニット物ミステリに類する。

スマイリーの調査活動は、レイコンや側近のギラムがサーカスから持ち出した資料を読むことと、事件の当事者の尋問。ぶ厚い丸眼鏡をかけた風采の上がらぬ小男という外見に相違して、スマイリーは有能なスパイだった。得意とするのは厖大な情報を精査し、そこに存在する齟齬から重要な問題点を読み解くことと、警戒する相手から得たい情報を聴き出す力。どちらも地味ながら情報活動では必須とされる力で、考えようによっては、これは名探偵の資質でもある。

ル・カレの真骨頂は、一見無関係とも思える情景から物語の中に読者を導く手際にある。冒頭、喘息の発作で授業を見学していた少年の目を通して描かれるジム・プリドーの荒々しいまでの登場シーン。雨中、窪地に突っ込むトレーラー車の描写が、これから始まる物語の不穏で酷薄な世界を余すことなく予告する。尋常でない魅力を身にまとった新任教師が垣間見せる孤独な姿に、少年は自分が庇護者になろうと決意する。すべてが終わり、心配しつつ待つ少年のところに彼は戻ってくる。裏切りに傷ついた男に新しい友情の誕生を予感させ、物語は余韻を漂わせて終わる。少年の挿話が陰惨なスパイ小説に一抹の救いを与えているのだ。

かつて実際にあった二重スパイ事件をモデルに、東西冷戦を背景に権力闘争にうつつをぬかす男たちを冷静な視点から解析し、倫理的な判断を下す。男同士の友情と裏切りというテーマは、レイモンド・チャンドラーの『ロング・グッドバイ』にも通じる、ほろ苦い読後感をもたらす。ル・カレの代表作であり、これに続く『スクールボーイ閣下』、『スマイリーと仲間たち』三部作は、スパイ小説の傑作とされている。

「そろそろ生命保険の広告のいう“人生の晩年”だから、彼は不労所得生活者の見本になろうと努めた。だれも、だれよりもアンは、その努力を買いはしないが、彼は本気だった。毎朝ベッドを出て、毎晩ベッドにはいる。たいていひとりきりのそんな日々を送るうち、いまも、これまでも、自分はなくてはならぬ存在ではなかったのだと、自分にいってきかせた。」

スマイリーの独白だ。人生のある段階にきた者にとって、この感慨を他人事と読みすごすことができるだろうか。自分はまだできる、できるはずだと思いながらも、一日はやってきては去ってゆく。その日の長さに耐えるため、自分に言い聞かせる。「いまも、これまでも、自分はなくてはならぬ存在ではなかったのだ」と。

生きる記憶装置のようなコニーをはじめとして、ル・カレの創り出した人物は、誰もみな実在の人物であるかのごとく生き生きしている。彼らがすぐそばにいても何の不思議もない。バリバリの現役だったころならピーター・ギラムに感情移入し、いらいらしながらスマイリーの思考を追うだろうが、年金生活者の身ともなれば、スマイリーの境遇に自分をかえりみてしまう。スパイ小説の傑作と紹介してもまちがいではないが、すぐれた文学の持つ香気のようなものが全編に漂う。時間に余裕があって、再読、三読を愉しむことのできる世代にこそお勧めしたい。

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Posted by ブクログ 2013年03月23日

スマイリーシリーズ第一弾。
英国情報部の中枢に潜むソ連の二重スパイを探すため、元情報部員であるスマイリーが調査を開始する。膨大な資料と関係者の証言を頼りに次々に明かされる情報部"サーカス"の真実。
妻アンの浮気と情報部員の一線から外されたスマイリーの苦悩も見逃せない。
淡々と事実...続きを読むを追っていく文章ではあるものの、それがかえって手に汗握る緊張感とスピード感を高めている。
第二次世界大戦からアメリカとソ連の冷戦時代まで、各国のスパイによる激しい情報戦が繰り広げられていたのだろう。

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Posted by ブクログ 2012年08月11日

老練スパイ、ジョージ・スマイリーの終わりかけの人生に始まった大事件。

静かに壊れていくlife(生活ほど世俗的でなく人生ほど重たくないニュアンスの言葉が見つからない…)とか、何気ない狂気を帯びた日常とか、危うげな人たちが危うげにすれ違う感じというか。
そういうのが一番のスリルだし、サスペンス。
...続きを読む
あと、文章が軽快。難しくて長い話には必ずいいタイミングで、窓の外になにかが見えたり、スマイリーが集中力切らしたり、腰を折らない程度の横やりが入る。これは技術だなあと。
「自然なことをいかにも自然に見せる」スパイの技術って本文中に出てきたけど…これのことだろうか。

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Posted by ブクログ 2022年08月17日

語るべきことを語れば、予想を裏切る必要も、皆まで言う必要もない ただその語るべきことを語るのに5万年かかりそれを受け取るのに5万キロカロリーを消費します

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Posted by ブクログ 2022年01月30日

この本は日本の本で例えるならば、三島由紀夫のスパイ傑作本と言う感じです。言うならばこの本はその英国版と言う感じです。著者のジョン・ル・カレの本は非常に巧みな文学的な表現で情景描写、心理描写がこれでもかと言うほどの精巧で緻密に細やかに語られています。諜報作戦、諜報部隊、ナショナリズムや国に対する忠誠心...続きを読むなど出演している人物のストーリーが芸術的に語られ、その内容が細やかな文体や描写として描かれており、文章力と言う意味でも、その芸術的な巧みな文章をたっぷりと精密に味わうことができる本であり、その語りの粘り強い周到さに驚嘆する本と言えるでしよう。なおかつ諜報活動におけるナショナリズムや国に対する忠誠心や裏切りなど、現代ではスパイ小説と言うのはなかなか読めるものでは無いですが今でも人間関係の心理描写や緻密な心の変化などの部分で非常に面白い本であると言えるでしょう。ただ少し読むのに手応えがある難しい本ですが一読はしておくべきです!

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Posted by ブクログ 2021年02月28日

遠回しな状況説明、誰のいつのセリフかわからなくなるシームレスな回想シーンは、登場人物の多さや当時の時代背景以上にわかりづらいが、大筋がまったく理解できないほどでもない。細かい理解はあきらめて読み進めるか、逆に人物の相関図などをメモしながら丁寧に読むのが吉かと。キャラクター、ストーリーともに、まさに人...続きを読む間ドラマとしてのスパイ物の古典の風格。

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Posted by ブクログ 2016年11月11日

映画を観たからこそ読み通せた、私の読解力を超える小説でした。
いりくんだ設定、持って回った表現、目を凝らせども霞の向こうの真実。
挫折せずに読めたものの味わえたとは到底言えません。
でもだからこそスパイ小説を読んだという気にもなります。
スパイの生きる世界が単純明快では仕事になりませんよね。

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Posted by ブクログ 2016年06月18日

読み難いと思うところ多々あり。で、長い間放置していた。映画を観ていなかったら更に読み難かったと思う。

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Posted by ブクログ 2015年06月18日

読むのに時間を要する文章だった。回想と現在に隔たりがなく、スマイリーは夢と現のあいだをさ迷うようにもぐらのジェラルドを追う。欺き、戦い続けるスパイにおいて自分と敵の境界はどこにあるのか。思想が意味を持たないならば、なぜ同じ人間で争わなければならないのか。スマイリーはコントロールではなかった。彼はカー...続きを読むラに自分を重ね、ジェラルドを憎むことができなかった。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2014年04月29日

映画『裏切りのサーカス』を観て、これは是非とも原作も読まなくては!と思い読み始めましたが…やはり前半は難しい…というか現在と過去が行ったり来たりする場面が多いから気を抜いてると「え?今なんの話?」となる。
人物も多く、専門用語も多いから何が何やら…となる人が多いというのもうなずける。
私は先に映画を...続きを読む二回観ていたのでストーリー展開とかはある程度わかっていたからなんとかついていけたけど、観てなかったら投げ出してた気がしてならない。
といいつつも、真ん中あたりまでは読むのが辛く感じるとこもあり300ページくらいまでは放置したりまた読み始めたりで何ヶ月かかかった。
しかし、300ページからは1日半で読めた。

映画を観るきっかけは正直ギラム目当てのとこもあったけど、映画でも小説でも個人的に一番印象に残ったのはなんだかんだでジム・プリドーとビル・ヘイドンの関係だったりする。
映画とは若干違う最後だけど、どっちも切なすぎる。
今後のシリーズではもう彼らの出番は無いんだなと思うとちょっと寂しい。

結果としてはやはり最後まで読んでよかった!と思うから三部作全部読んでいきたい。
時間は…かかりそうだけど。

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Posted by ブクログ 2013年06月24日

三人称視点のミステリかな?
主人公ジョージ・スマイリーがサーカス内にいると思われるソ連のもぐらを過去の資料を元に探していくストーリー。
淡々と進む話だけど、ここぞという時の描写すごい個人的には好きです。
一言も喋ることがない敵カーラの存在感。
今後のシリーズでどうなっていくのか楽しみです。

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Posted by ブクログ 2012年10月21日

翻訳物特有の読みにくさを除いても、久々に重厚な読後感を味わえる作品でした。
ずっとはらはらし通しで手が止まらなかったので、近々じっくり時間をかけて細かい点を読み直したいと思います。
あぁでも買ってある続編も気になる……

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Posted by ブクログ 2012年10月16日

映画を見てその補間にと思ったのですが、中盤まできつかったです。
登場人物に混乱したりしたため、生まれて初めて人物相関図を書きながら読み進めたものの、大した効力はなかったのか結局だらだらとほぼ一ヶ月かけて読んでいました。
犯人がわかるのは中盤でした。
最後100ページほどの謎解きは中盤までのペースが嘘...続きを読むのように1、2日で読み終えました。
面白かった!

悪文と友人が言っていましたが、個人的には原作の英文が目に浮かぶ訳文でした。
再度DVDを見て、できればどんな文章で書かれているのか原作をちらっと見てみたいです。

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Posted by ブクログ 2012年09月05日

映画「裏切りのサーカス」の原作。著者がもと英国情報部なリアルスパイ小説。
表面上はかなり淡々としていて盛り上がりに欠けるような…と思いつつ読み進め、これは淡々としてるんじゃなくてキンキンの緊張状態が常態化してるんじゃ!と思い至った。中盤のギラムのミッションや終盤あたりはちゃんと?盛り上がってて止まら...続きを読むなくなる風。

膨大な日常情報に紛れた細かな矛盾や綻びを見つけては組み立て、ストーリーを想像で補う作業は読んでいて肩がこりそう。

全体的に映画の方がかなりスッキリまとまっていて分かりやすいけれど、(といって映画が理解できたわけではありませんが…)原作は原作で、情報の海を自力で掻き分けてる感があって読みごたえがありました。

また映画みたくなったなぁ~

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Posted by ブクログ 2012年09月04日

英国を舞台にしたスパイ小説。この手の作品の常だが、冒頭から前半は登場人物や状況説明にページが費やされ、盛り上がるまでが長い。この作品も同じ。中盤から結末までは一気に読める。主人公が地道な資料調査や推理から裏切り者を探し出す過程にはしびれる。

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Posted by ブクログ 2012年06月02日

映画『裏切りのサーカス』を見てから原作を読むと、あの映画の脚本が、いかに大胆かつ上手にストーリーと登場人物を整理していたかがわかる。
原作は一層複雑。読み切れた気がしない。「少ししたら再読」リストに入れておかないと。

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Posted by ブクログ 2018年07月06日

「ティンカー、テイラー、ソルジャー、スパイ」(ジョン・ル・カレ : 村上博基 訳)を読んだ。
久しぶりに読んだけど、今回はすごく長く感じたなぁ。
三部作と呼ばれてあと二作品あるんだけどそれらは読んでないよな。買ったけど読まなかった長〜いリストのうちの二冊だなきっと。さあどうする。

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Posted by ブクログ 2013年08月21日

元英国情報機関の作者が書いただけあって、リアリズムというか、意外と地味というか、スパイの日常とはこういうものなのか。事件が表沙汰になった時点でミッション失敗な訳で。それでも、ヘマをすれば命にかかわるシビアな世界。オイラにはとてもじゃないけどムリな業界。

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Posted by ブクログ 2013年07月24日

ちょい、読みにくかったかな。ん?って何度も読み返したり。
主語がわかりにくいとこが、いくつかあって…
ま、電車の中での読書は、常に集中して読めんしな。
けど、クライマックスは割りと淡々とした表現なのに、結構ハラハラしたなぁ。

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Posted by ブクログ 2013年06月05日

前半は単調でただただ辛かったけれど、後半に入ったら俄然おもしろくなってきた。先に映画を見てたせいで、ギラムの人物設定にちょっと違和感があったけど、なんかちょっとくたびれた感漂うギラムも悪くない(こっちが原作なのに)。あと、ジム・プリドーの最後の行動の理由がすっきりわかる。映画もよいけど、情報が詰まり...続きを読むに詰まって、人物の心中が(複雑ではあるけれど)文章でじっくり読み込めて、原作もいいなぁと思った。
ただ惜しむらくは翻訳のセンスのなさ。ペンのインクを消すために『消しゴム』を使ったり、『ベルがチリンと鳴る』なんて言ったり、あとは『ステートメントを数センテンス』なんて書いてみたり、英語の比喩表現をそのまんま直訳したり…。文章がいかにも翻訳調なのは仕方ないにしても、単語やフレーズの訳ぐらいはせめて、もうちょっとなんとかならなかったのか…。翻訳ものは翻訳も含めての作品だと思うので、ちょっとそこが残念でした。難しそうだからあえて原書は見てすらいなかったけど、続きは英語でがんばってみようかなぁ…

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Posted by ブクログ 2018年06月15日

映画を観て面白かったので補完のために読みました。

中盤からは盛り上がってきて一気に読み上げましたが前半キツかった(すこし読んでは数日あけ、またすこし読んでの繰り返し)
今のシーンに集中したいのに別のシーンが割り込んできて中断、とかは私の好みの書き方でないことは確かです。
話の筋はとても好きですが、...続きを読む文章が。。。なのは翻訳が悪いのか元の文章がそうなのかは原語で読めないのでわかりませんが・・・

もう1度映画を観てさらに細かいところを楽しみたくはなりました。

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Posted by ブクログ 2015年03月04日

なんか難しかった

最近これが原作の映画「裏切りのサーカス」をスカパーで久しぶりに再見して、改めて読む気になった。
映画で全体像が頭に入っていたせいもあって、最初より読みやすく、楽しめた。でも、これは何度も読んでいくと、新たな発見が出てくるタイプかなぁ。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2012年06月02日

映画の方を先に鑑賞。原作を知らずに観たものの、実は、キャスト的に「彼」しかいない感じで、フーダニット的な楽しみ方が出来ず、若干の物足りなさを感じたので原作を読んでみた。
欧米では有名な作品らしく、映像化も初めてではないので、あえての「彼」がキャストだったのかもしれない。そういうところに気を揉まなくて...続きを読むいいぶん、個人的には映画の方が分かりやすく、きっちりまとめられているような感。
途中までが若干読みづらかった。あるところから急にぐぐっと引き込まれて読めるようになってくる。
最後まで読むと、映画を観た時と感想は一緒。
愛、としか思えない。

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Posted by ブクログ 2012年06月02日

イギリス情報部(サーカス)の元情報部員が情報部中枢にいるソ連の二重スパイを探す。
とにかく、あまり考えずに読むと何がなんだかわからなくなる。
読むのに時間がかかったが、再読するともっと面白くなると思う。

この本が原作の映画『裏切りのサーカス』は、見てみたい。
映像でわかりやすくなっているか?

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Posted by ブクログ 2012年05月23日

旧訳よりはずっと読みやすい。旧訳は挫折しましたもん。もともと海外文学はあまり手に取らないのですが、映画・裏切りのサーカスがすごく面白かったので手に取りました。わたしは映画から観てよかったなぁって思った。

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