【感想・ネタバレ】【合本版】金曜日の夜、騎士が玄関からやってくるのレビュー

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パラレル&スペクタクル

綺麗な表紙絵と、良いのか悪いのかわからないタイトル乍ら、物語の切り出しは
いきなり現実社会のありがちなイチ風景から始まります。

詰まるところタイトルそのまま、集合住宅の1室で暮らす女性(ヒロイン)の部屋に毎週金曜の晩、
決まって異世界から同じ騎士が現れる。しかし都度騎士の年代が変わる。駆け出しの騎士見習い
の時分だったり、青年期だったり老成し始めてたりする一人の男を都度甲斐甲斐しく彼女は出迎え、
歓待する(もう、その時点でお互いに口には出さないが深い好意しかない)が、ひょんな事からヒロ
インの方が異世界に迷い込むことに。
そして、どうして毎回違う年代の騎士がやってくるのか、なぜ彼女(の時系列はあくまでも1週間単位)
の玄関に行き先が固定されているのか、が解き明かされていきます。

マンションの1室でゆったりまったり歓待してた時と違い、ヒロインは異世界(故に)で結構ハードな
事件事象に巻き込まれていくのだけど、その諸々がちゃんと読者をその世界に誘ってくれる文章を
作ってます。誤字脱字文法の間違いも殆どなく(一箇所、変換間違いはあったけど)、ラノベという
よりはちゃんと「小説」扱いにしてもいいのでは?と思うほどのクオリティです。

ヒロインと騎士の、お互いを物凄く大事に思ってる感情や行動の書き方が上手い。ものすごい温度の
高い感情表現はないのだけど、『こういう関係ってとても素敵』、と思わせる男女間の感情表現が良い
と思います。

#切ない #エモい #深い

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2024年04月17日

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