感情タグBEST3
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かかえた過去
すれ違い
プライド
素直になれない
そんな20代30代4人の男女の恋の物語。
とてももどかしくなるけれど、4人の思いや心情が順番につづられ、それぞれの思いに共感してしまう。
ソン・ウォンピョンさんの透明感のあるすっきりした文章がとても素敵で、好きです。
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【この恋が永遠では無いからこそ、出逢いと別れを繰り返せ】
ソウルで暮らす四人の男女の一年間の出逢いと別れを、四者四様の愛の形の物語。
愛は始まるのと同時に終わりをじっと見つめなければならない。
偶然、始まった出逢いからの恋愛は、その刹那さ故に思いがけぬきっかけで脆く壊れてしまう。
その結果、残るのは心の傷と痛み。
そして有り余る後悔。
だが、そんなに傷ついても尚、人はいつの間にか別の恋愛を始めてしまう。
その繰り返しの中で、繋がって断ち切って、人は誰かと関わって生きていく。
そのサイクルの中に恋愛の本質が隠れているのだ。
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この作者の特徴なのか、韓国の小説一般に共通している特徴なのかわからないけれど、登場人物たちが自分の気持ちを相手に伝える言葉がわかりやすい。人間関係はわりと複雑だが、自分自身の気持ちの向き合い方がストレートで、相手にも上手く伝えられているから(不器用で上手く伝えられないときもあるけれど)、読んでいてもやもやせず面白い。
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それぞれ恋愛をしている4人の心の中を写した作品。恋愛はタイミングか、運命か。好きな人への嫉妬心から心を吐き出してしまい、深く周りを傷つけてしまう。自分の気持ちを抑えても苦しい、気持ちを伝えても、辛い結果になることもある。
このあと、4人の恋模様はどう変わるのか、20年後の彼らをみてみたい。
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ソン•ウォンピョンさん4冊目。今回も表現が美しいなぁと思った。4人の中では、ジェインに感情移入したかな。後半イェジンにはイライラ。ドウォンも好きになれなかった。大人って色々抱えていて、一筋縄ではいかなくて、面倒だね。私も大概な大人だけど。あと、この本を読んで、私は恋愛小説あんまり好きじゃないことに気付いた
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4人の男女の恋愛物語。読者は4人の内面を受け取ることで、本音でぶつかっているのか、建前で恋愛しているのかよく分からない展開に興が乗る。どこにでもあるような恋愛のようでも個人の性格や気持ちの動きは異なる。だからこそ人は恋で悩んだり、恋バナで盛り上がったり、人の恋愛にちょっかいを出したりするのだろう。それが人の営みであるかのように。胸がキリキリ痛むことはないが、少しの不幸や少し明るい未来を感じられる小説である。
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「アーモンド」、「三十の反撃」のソン・ウォンピョンさんの恋愛小説。四人の男女の心を繊細に描写している。イェジン、父親が子牛を売ったお金で買ってくれた大きなプレゼントボックスに入っていたピラミッドの形の三角プリズム、それを一番気に入っていた。光を虹にかえる魔法のおもちゃ。でも棚の上に置き忘れたそれを見つけて取るときに取り落とし、足の甲に落ちた時の痛さと脚についたひっかき傷。美しすぎるものはいつか傷を残すのか…。ランチタイムの休憩に外でコーヒーを飲んでいてよく見かける人がドウォンだった。ただそれだけだったのだが…。ドウォンの携帯にスミンのメッセージがもう九通目。返信がほしいというメッセージだ。ドウォンは映画の音響に関わる仕事をしている。毎日地下のスタジオに籠りきり。ようやく外に出て、いつもの場所でコーヒーを飲むことにしている。その時に出会ったのがイェジンだった。同じビルの玩具メーカーで働いているという…。ジェインのベーカリーで働いているホゲは、オフ会でイェジンと知り合った。偶然四人が出会った時、ドウォンとジェィンは十年ぶりに再会したのだった。四人の出会いでお互いの人間関係が変っていく。相手を思いながら、それでも知らずに相手を傷つけていく。それぞれの心が繊細に描かれていて、何故だか読む自分の心もちょっと痛い。
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4人の男女の季節と共にゆらめき移ろいゆく関係性を、繊細に、けれど明快に描き上げた作品です。
それぞれの持つ個性、抱えていた過去、今も持つ秘密。それらが、芽生えた恋情を後押ししたり、邪魔をしたり影響させていく。「とにかく好きだから」でなんとかなった(かもしれない)十代ではない彼らは、だからこその選択をして、それは新たな悲しみや傷も生んでしまう。
けれど、確実に未来へは進んでいく。
そのうちに、受けた傷もいつか未来の日向にかざせばプリズムのように美しく光る、自分の糧になるのかもしれないと、ささやかに思わせてくれる温かみのある物語でした。
簡潔だけれど柔らかな比喩や言い回しが巧い訳文が今回もとても響いてきて、この作者さんと訳者さんのコンビは絶妙だな、と思えました。
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ソウルで働く4人の男女の恋愛模様の1年間。夏から始まって次の夏までに、簡単に言ってしまえば出会いや別れ、愛と友情などの記録なのだが、その揺れ動く心の中をとてもよく表現されていて、うまくいくのかどうか結果も気になりつつ、うまくいってもそうでなくても面白かった。
ただ、彼らが好きかと言うと、誰も好きではなかったのが、少し残念です。
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この4人の関係性こそ「プリズム」の象徴のように思いました。決してハッピーエンドではなく綺麗な恋愛の形ばかりではないけれど、それぞれが少しずつつながり合ううちに、影響を与え合っていく。前2作ほどの盛り上がりや出来事はありませんが、大人だけれどまだピュアな面を持つ男女の心の動きに、懐かしさのような気持ちを抱きました。
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過去に様々な思いを持ち素直に自分の気持ちを曝け出すことができない大人の男女と、まだ本当の恋を知らない若い二人。4人の関係性が入り乱れるが、自分の気持ちに蓋をしたり、嘘をつく事が出来なくなっていく。ジェインと母親の関係性が印象に残った。
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同著者の「アーモンド」が自分の中でハマったことと、綺麗な装丁の印象から読んでみたいと思った本。
男女4人が四季の移ろいの中で出会い、別れ、新たな出会いへと進んでいく恋愛もの。
私のセクシャリティ上、生活の中に恋愛というものが存在しないので、多くの人が言う恋愛ってこんな感じなのかなぁと想像することしかできず、没頭できなかった。
恋多き人にはグサグサ刺さるのかもしれない。
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著者はこの作品について「普通の恋愛小説とは違うものにしたかった。ナイーブな失敗を重ねて迷いながら成長していこうとする、不安な若さを描きたかった」と言って居ます。
そういう意味ではちゃんと成功したなかなか綺麗な恋愛小説です。
少し変わってるけれど奇矯とまでは言えない4人の主人公達やそれを取り巻く人もそれぞれになかなか魅力が有って。
だた、独白が多い。特にエンディングの独白はちょっとついていけなかったな。
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よくあるようなキュンとする青春恋愛とは違った恋愛小説。
考え方、立ち回り、抱えてる物が大人ならではの物でリアルな作品だった。
視点が変わりそのシーンがどの立場でどう映ってるのか分かるのが面白い。
更に視点の切り替わりが細かい為、飽きずに楽しめる。
ただ、分かりやすく過去の話が語られるところは少し退屈だった。
最後のイェジンがプリズムに対して感じたことは、登場人物それぞれが相手からそう思われてるようで、全員がプリズムのように輝く登場人物と感じた。
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ところどころ共感が止まらない考え方が
描かれていたが、まどろっこしい比喩が
鼻につく。
でも本当に恋人関係のあっけなさとか残酷な関係が
うまく表現されてて、うまいなとはおもった
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「アーモンド」の著者ソン・ウォンピョンさんの恋愛小説。
描かれているのは、著者によると「どこか欠陥があって、深く知るとむしろがっかりするかもしれない」男女4人の織りなす恋愛模様。
確かに欠陥がある人たちなのかもしれない。
暗いし、めんどくさいし、自分本位だし…。
でも、なぜか親近感というか、懐かしさを感じる。
韓流ドラマってほとんど見たことないけど、この小説のような感じなのかな?
著者は「宇宙が点になって消滅するその日まで、愛は永遠に続く」という。
今、飲んでますが、その言葉に泣きそうになってます…
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4人が色々なところでつながっていて、リアルな恋愛の様子が描かれていた。
全員が幸せにはなれないのが悲しいけれどそれぞれの生き方を見つけられたような気がする。
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4人の男女のそれぞれの恋模様を1年を通して書いた作品。
凄いネタバレになるけど、結果誰も恋が実らないというね……
1人ガチリア充の女の子が出てきて常に恋してなきゃ嫌だ的な感じもあるけど、そういう人の日常や考えている事が垣間見えた。
可もなく不可もなく。
人の恋が始まって終わっていく1年を淡々と見る小説…かな?
Posted by ブクログ
著者自身が後書きにも書いていたが、四人のキャラクターが『好奇心くらいはもつけれど、仲良くなるのは無理』という感じで、分かるような、そうでもないような、そんな距離感で恋の結末を見届けた。