大学生の青年・アルは、養子先の親には金銭的に頼らない生活をするべくバイトに明け暮れているが、冬休みのある日、バイト帰りに乗った地下鉄の車両で殺人事件が起きる。偶然かと思われたが、知らず知らずのうちに巻き込まれ…と始まる、現代ロンドンを舞台に、市長が地下鉄内で刺殺された事件をめぐって、謎と思惑と伏線が絡み合うサスペンスミステリーコミックが本作です。コミックというよりはむしろ小説を思わせる表紙、効果線や擬音がなく非常にスタイリッシュな画、脳内に映像で再生されるようなコマ割りなど、ストーリー以外の見どころも満載。個人的には、楕円と多角形のみでシンプルなのに音が聞こえてくるような、吹き出しの使われ方がとても印象に残りました。
クライムサスペンスでありながら、主人公がアジア系の養子であったり人種や男女の差別に言及されたりするような昨今の英国を自然に盛り込んだ設定とロンドンの地下鉄やプラットフォーム、人物の背景に描かれるロンドンの街並みなどの描写により、驚くほどのリアリティで読み手に迫ってきます。海外ミステリードラマ好きにはぜひ読んでいただきたい!
感情タグBEST3
面白い!
めちゃくちゃ面白いですね。絵柄や演出が、まるでアメリカのコミックを読んでいる気分になります。
この先どうなるかまるで読めないのでスゴく楽しみです。
満足
作者フォロー、オート購入即設定。画、ストーリー共に上手い。面白い。即買いして正解。確かにオノナツメさんぽいが、「ぽい」だけで、ちゃんと作者さんの味があると思います。作品はまだ続くようです。
全てのコマが意味深に感じる
すごく面白かったです。(日本の?漫画とはコマ割りやリズムがちょっと違う感じがしましたが、すごく読みやすかった)
また、どうやら事件の鍵は主人公アルの出生に関係しているみたいなので、the 理不尽だな…と思い辛くなりましたが、これから刑事さんとどう乗り越えていくのか気になります。
それから養子や容疑者自身の人種など、社会問題に静かながらも切り込んでいる感じが好きでした。スキムミルクの暗示も面白かったです。
Posted by ブクログ
ロンドン市長暗殺事件を担当するエリス警部、容疑者に仕立て上げられそうな大学生のアル、利害関係が一致してタッグをがっつり組むわけでもなく、どこか乾いた空気が流れている辺り、海外警察小説が持つ雰囲気を醸し出していて、漫画も警察小説も大好きな私にはたまらない『ロスト・ラッド・ロンドン』
Posted by ブクログ
表紙買い大成功!!
ヨーロピアンな絵柄で淡々と進む、サスペンスミステリーのバディ物。
初期のオノ・ナツメみたいに好きな物描いてる匂いがプンプンする。2冊同時発売だからコレで終わるのかな?素晴らしい導入。