【感想・ネタバレ】世界史で学べ!地政学(祥伝社黄金文庫)のレビュー

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Posted by ブクログ

世界の成り立ちを含め情勢までの変遷がわかる1冊。とても興味深い内容でした。ランドパワーとシーパワーから昨今のロシアと中国の動きは何故そうなっているのか。イスラエルとパレスチナの起こりは最近のニュースでも聞くようなことに付随する知見が得られました。アフリカ大陸の奴隷は西アフリカの中央アフリカ進出のためものなどの無学なため知らなかったことなどを学べ有意義でした。

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2023年11月26日

mac

ネタバレ

・国や民族が、地球の表面の陸地に暮らしている以上、その位置関係は、おのずと、独自の意味をもってしまう。
・ハートランド:背後から攻められない場所。ユーラシア大陸中心部。
大陸では、四方八方から攻められる可能性がある。
もし、背後から攻められないと「確定」しているような場所があり、
そこに凶悪な輩が陣取ったりすると、
その「城」を拠点に次々と周りを落としていくことが可能になってしまう。
ハートランドの後ろは北極海のため、無人である。
背後を突かれる可能性がない。(海軍の侵入は不可能)
長期戦では、冬将軍の厳しい寒さの前に、異国の軍隊が攻め入ったとしても、
いずれ敗北を余儀なくされる。(陸軍の侵攻は困難である)
戦略的縦深(国境から首都までの距離)が長い。(ロシアの首都はモスクワ)
この理想的な防御陣地を押さえているのが、ロシアである。
・世界島:ユーラシア大陸全域およびアフリカ大陸。いわゆる「旧世界」。
・東欧を支配するものは、「ハートランド」を制し、
ハートランドを支配するものは、「世界島」を制し、
「世界島」を支配するものは、世界を制す。
・「もし、中国と朝鮮(韓国・北朝鮮)、そしてロシアが三位一体となり、そうやってできた大きな勢力が、日本を隷属させた時、世界中にとてつもない災厄が降りかかることとなろう。
なぜなら、そのとき彼らは、ユーラシア大陸中心部という戦略的絶対優位を確保し、大陸の資源を持つのみならず、海へのアクセスをも手にする事ができるからだ。」
・「もし、各国が中国と個別同盟を結んだ場合、最後は必ず裏切られ亡国へと至るだろう。かつて、秦(古代中国)が東南アジアの国々にしたように。したがって、中国を共通の大敵とみなし、東南アジア各国が結束して対抗しなければ、生存は覚束ない。」
・「ロシアは「世界島」の中心部(ハートランド)を押さえている。ここを発する大河は全て北極海か、内陸湖のカスピ海へ注ぐ。
海軍はハートランドへは侵入できない。
鉄道の普及がユーラシア大陸内陸部の移動を容易にしたため、ロシアの膨張は加速する。
ロシアの東欧支配を阻止し、地中海方面へのアクセスを妨害しない限り、生存は不可能だ。」




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2022年09月30日

Posted by ブクログ

面白い。 世界史はずいぶん前受験生時代に選択から外した。その頃は暗記することが勉強だと思っていました。外国人の名前や年号がどうしても覚えられず(今も外国の小説は登場人物の名前や関係がこんがらがって苦手)パスしてしまった。
でも茂木誠先生の本を読んだり、YouTube観てるとその時代にどうゆう背景があって指導者がどのように行動したかが分かる。それが今を生きる私たちが参考にすべきことなのだと思うようになった。

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2022年05月03日

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ランドパワーとシーパワーを軸に論理的に説明されている。征服するかしないかの歴史で、日本がいかに平和ボケしているのかがよくわかる。

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2021年01月10日

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比較的理解しやすいアジアの地政学から入り、徐々に全世界に展開していく構成で読みやすい。
地政学と世界史、繋がりが非常に理解しやすかった。

以下学び
・地政学上では、国家は英米、日本などのシーパワーとソ連、中国などのランドパワーに大別される。この観点で冷戦や代理戦争などを見ると理解が容易。
・境遇が似ている国もある。朝鮮、ギリシアなどの半島国家は付け根の強国に命運を左右されがち。日本、トルコは急激な西洋化に苦しんだがその後は成功。
・拉致問題、領土問題はそれ単体では決して解決しない。二国間の関係性ではなく、他国の情勢が変化した際に初めて機が生まれる。

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2020年08月14日

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これまでは、歴史を学ぶとき、現代と切り離されたストーリーを見ているような気持ちがどこかあった。本書を読んで、現在は過去から淀みなく続いてきた流れの延長線上にあること、また、現在も世界は強国同士の生存競争の真っ只中にあることを思い知らされた。これは、地政学という視点で見たからこそ得られた学びだと思う。人類(国家)の行動は地理的要因に強く影響されるから、同じような条件がそろえば、異なる地域・異なる年代でも似たような出来事が起こる。「歴史に学ぶ」の意味をやっと理解できた気がする。

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2019年12月10日

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世界史をこれまでまともに勉強してこなかった身としては、根強く残る世界中の諸課題の背景について、少し理解できたような気がした。また、著者は世界情勢に対して強い問題意識・危機感(特に日本に対してかな?)を持っており、本書では著者の考えや解釈が強く主張されているように感じた。「◯◯は△△という国のやり方だ」といった表現など引っかかる箇所はあったが、そのような主張をされる根拠も説明されていたので、確かにそう言えなくもないかもなとは思った。「無責任な平和主義が国際紛争を抑止するどころか増長させることも、国際社会の現実なのです。」(p.193)という一文は一番印象的であった。歴史認識は人によっても異なってくると思うので、他の著者の文献とも読み比べたいと思う。

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2019年06月30日

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・そもそも世界地理に疎い人間だったので、現在の世界地図と照らし合わせながら読み進めていった。その国が今そこにある歴史的背景や必然を感じながら、要所となる地名や位置関係などを自分の中でイメージすることができるようになった。
・日本について個別に説明する章はないが、各国の章の随所に日本との関係性や、日本の出来事で例えるとこう、という例を挙げてくれていて、遠い他所のエリアでも同じ法則で同じようなことが起きているんだなと実感することができた。市民一般的な価値観がいかに理想主義史観であったか思い知らされ、これからはリアリズム的に冷徹に世界を眺めなければという危機感を与えてくれた。
・地政学と言っても体系化された学問というより、主要国家たちをランドパワー、シーパワーと大きく括って歴史の大まかな流れを掴もうという一つの視点なんだなと感じた。宗教とかリーダーがだれかとかも複雑に絡んでくるので、地政学が分かったからといって近未来が読めるようになるわけでもないのだなと思いつつ、まさに戦略のための実学として自分の頭で考えるヒントとなる視点を得られたと思う。これからのニュースを見聞きする際には、各国の動きの背景にある思惑まで思いを巡らせてみようと思う。

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2024年02月26日

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「世界平和」を願いたいが、世界各地の問題はそう簡単に解決はできないと実感させられる。だからこそ、地政学を学んで対処していくことが必要なのだと感じた。

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2023年02月12日

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かつてタブーとされた血なまぐさい暴力的な外交姿勢を前提とした地政学的見地を元に世界を俯瞰した本書。

地政学という徹底したリアリズムの世界では人道主義の入る隙はなく、あるのは地理的制約条件と如何にパイを取るかという苛烈な弱肉強食の論理だけ。

そんな前提でこんなグローバル社会が動いているわけないじゃないか。社会は進歩したんだ。と言いたいところだが、
残念ながらこれだけグローバル企業が世界を股に掛けるようになっても、ある国家の指導者が戦争意志を固めて実行してしまえば、世界はその吹き荒れる暴力の嵐に右往左往するしかないというのは2022年現在、肌で感じることだ。
そんな出来れば考えたくない残酷な世界観だが、そういう思考で動く国がある限り、現実的に平和を保つために、こういう学問を学ぶことは重要だと思う。

とは言え、本書は地政学云々以外にも世界史の読み物としてもとても面白く書かれている。

また世界中の地域の紛争の歴史とその背景的意味が描かれていて理解が深まりやすい。

主要な地域は以下。

・アメリカ大陸
・中国
・朝鮮半島
・東南アジア
・インド、南アジア
・ロシア
・ヨーロッパ
・中東湾岸地域
・トルコ、西アジア
・アフリカ

なぜ、この国ではこんな状態になっているのだろう?とか、なぜこの国はこんな風に振舞うのか?なんでこんなわけのわからん事を言うのか?という疑問に対して概ね答えが出せるという良書。

本書を読んで一番面白かったのは、日本が世界史を語るうえで果たした役割について。
学校教育では国内の歴史に言及するばかりで、世界への影響に語られることはほとんど無かったが。

実は日本は世界史上でわけのわからん事をして、既定路線の秩序をぐちゃぐちゃにする存在としてよく存在する。

遥か昔の倭寇に始まり、秀吉の朝鮮出兵は当時の中国王朝滅亡の引き金になった。
日清戦争でも清王朝に止めを刺して、日露戦争では根本的に世界のパワーバランスを覆し、ロシア帝国滅亡の遠因を作った。
その後の日中戦争では、国共内戦を図らずも止めてしまい共産党が生き残る一因を作った。
その後の南下政策では、次々と東南アジアの列強支配を覆し、これも戦後の各国家独立の礎となっている。

面白い本でした。

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2022年12月11日

Posted by ブクログ

歴史的な背景と地政学を絡めて学ぶことができる。
歴史の要所を地政学的な切り口で解説されている本。

我々が学んできた世界史の教科書では学べなかった、リアリズム的な視点で歴史をみることができる。

やはり世界は大国の視点、思惑や都合で動いているのが地政学的な切り口。ところどころで、北方領土問題についての、著者の解決に向けた提言などあり、興味深く読めた。

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2022年09月14日

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地政学、というものを理解するのにとても良い本。地域毎に、分かりやすくざっくり説明してくれているので、内容も理解し易いと思う。
これからは地政学という観点で各国の外交を捉えて、それってこういうことなんだなぁ、とより深い理解に繋げていきたい。

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2021年10月04日

Posted by ブクログ

オーディオブックで聴きました。
こういう本はオーディオブックで読めると有難い。
歴史的出来事の背景を地理の観点から読み解く。
こういう大局観を持って世界の動きを観察できると良いなあ。

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2021年09月30日

Posted by ブクログ

ストーリーで地政学を語っており理解しやすい。

多少著者の想いが溢れている箇所があるのはご愛嬌。

各地域の世界史と地政学的な観点から紡がれるストーリーは教科書とは異なり腑に落ちる。

体型的な理解とはこのことだと思う。

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2021年01月20日

Posted by ブクログ

現在の世界情勢が大まかに分かった気になれる良書。こういった知識や政治、選挙がいかに重要かが滲みてくる。

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2020年06月03日

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地政学。世界の国家間の関係を地理の観点で説明する学問。この本は9つの地域に分けて、それぞれの地域の歴史と現在の国家間関係を説明しています。
世界を大局的に考える視点が面白いです。英国とロシアの対立におけるグレート・ゲーム。世界をどのようなパワーバランスで統治していくか。同盟と牽制と。あまりに複雑系で、理解は難しい。
様々な人種宗教文化が混合する世界をどうやって切り盛りするか。


・ユーラシア・中東・アフリカを1つの大陸と見立てると、ヨーロッパは半島に過ぎない。ロシアは世界大陸とハートランドを抑えている。シーパワーでは攻略のしようがない。
・世界のチョークポイントを抑えると海洋権で優位に立てる。ジブラルタル海峡、ポスポラス海峡、スエズ運河、バブエルマンデブ海峡、ホルムズ海峡、マラッカ海峡、バシー海峡、パナマ海峡

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2020年02月22日

Posted by ブクログ

通信技術の発達してきた昨今、まるで物理的な制約が無くなってきたかの様に勘違いするが、地政学という観点で世界を見ると、様々な根源が物理制約に依存すると感じた。

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2020年01月27日

Posted by ブクログ

世界史では学べない近代から現在までの歴史と地理を含む隣国との関係が一気にわかる本。

日本ー朝鮮、中国
インドーパキスタンetc
トルコーロシアetc

イスラムやユダヤなど日本にはあまり馴染みのない国がなぜニュースになって、日本や欧米とは違う価値観なのかが説明されています。

地域別に古代からの歴史で別冊を作ってもらえると嬉しいです。

断定的に書かれている部分もあるので、そこは差し引いて考えないとと感じました。

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2019年11月18日

Posted by ブクログ

「どの国とどの国が仲が悪いか」「どうしてそうなったのか」の概要を網羅した本。クラスの人間相関図の国際版のようなもの。それを地政学というのかどうかは知らないが。
世界の多くの地域が網羅されていてそれぞれは簡潔であるがわかりやすい。ただ、挿絵となる地図が少なすぎて位置関係などがつかみにくい。地政学というくらいなのだからもっと地図を多用してほしかった。

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2022年06月30日

Posted by ブクログ

ロシアの内容について知識が不足していて、色々と勉強になった。EUのウクライナの話なども。分別する場合、世界史の内容から結局どこまでが地政学と呼ばれるものなのかはよくわからなかった。

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2021年09月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

何気にニュースをみて、その事柄を漠然と受け止めていただけだったけど、本書を読むことで、それぞれの国の歴史的なな背景を知ることで、深く洞察することができるようになる。

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2020年07月11日

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