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おもしろい!
本の装丁という隠れた芸術(というと失礼かも)についての本。実物とそれに対するコメントで見開き1ページで、1冊の本を紹介する。
本の紹介で読んでみたいと思うものもあったし、何より装丁とは奥深い!
イラストや写真を使ったり、モチーフやアート作品を併せたり、あえてなにもしなかったり...本の個性をいかに表現するか、という言葉が印象的。
小さな芸術の世界を見ているようで、自分の美的センスをあげるためにも、このような本をまた読みたい!おすすめ!
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すごく個人的なきっかけて読み始めた。僕に関する本が出版される予定だが、装丁を鈴木成一さんにお願いした。鈴木さんのシゴトに触れたくて読んだ。
演出とはを確認した読み応えだった。書かれているのだけど、自己表現ではなく、あくまで本の個性を引き出すというコト。まさに!僕が今感じ、必要と切磋琢磨していること。仕事の丁寧さ、誠実さ、そして、創造性を感じれる一冊。どんな仕事をする人にも当てはまるエネルギーが、詰まっている。
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面白かった。
本屋で見かけるあの本やこの本も、鈴木成一氏が装丁を手がけた本なんだなぁーと目からウロコ。
タイトルや帯に、息子さんが書いた文字を使っているっていう工夫にも驚き。
装丁作家で本を選ぶっていう読書もいいかもしれない。
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著者の考える装丁とは、「本の個性を読み込んで、かたちにする。飾りで読者の気を惹くのではなく、その本にとっての一番明確で必要なものを明確に演出する」
本を手にする時、まず気になるのは装丁です。タイトルの文字、本の形、厚さ、デザインなど自分の好みに合っていそうな装丁の本は、それだけで内容への期待が高まります。この本では著者の作品の中から選んだ120冊を紹介しています。
装丁のタイトル文字、イラスト、本の構造、アートの流用などをテーマ順に著者の様々なアイデアを具現化した作品が記載されていて、とても面白かった。大半は文芸作品のカバーですが、この本に記載された小説はほとんど読んだことが無いため、果たして装丁と本文の印象が同じかどうかが少し気になりました。
この装丁という仕事は、本の製作の一分野ですが、デザイナーのオリジナルのアイデアが反映できる唯一の領域ではないかと思います。アート系としては、地味だけど羨ましくなる仕事です。
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ほとんど読んだことがあった本だったので驚きました。鈴木さんの作品だったんですね。ジャケ買いって本にもありますよね。凝った装丁だと中身も期待しちゃいます。ぎゃくにシンプル過ぎる装丁も、相当中身に自信あるのかと気になってしまいますが…
ともあれ、よく考えて作られているんだと思うと本を見る視点が変わります。
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本をよく読む人ならこれまでに何度となく、本の片隅にある〈装丁:鈴木成一〉という文字を目にしているだろう。
装丁に詳しい訳ではないが、本を読んでいると、「あ、この本も鈴木さんのデザインなんだ…」と思うことが少なくない。
そんな、読書生活の中でお名前を非常によく見かける装丁家(ご本人にその自覚はないらしいのだが)、鈴木成一さん自身が装丁について語った本ということで、本書を書店で見つけた時は即購入を決めた。
本書は、これまでに装丁デザインを手掛けた8千冊以上の本の中から約120冊を選び出し、それぞれの演出意図について本人が解説している。
装丁とは、「個性をちゃんと読み込んで、かたちにする」、「その本にとっての一番シンプルで必要なものを明確に演出する」ことだという鈴木さんは言う。その作風は、『赤毛のアン』や『ぽろぽろドール』などの女心をくすぐるとびきりキュートなものから、クライム・ノベル『邪魔』や猟奇的な小説の不穏・不気味な感じまで、作品に合わせて実に変幻自在だ。それゆえどのページをめくっても、同じ作家の作品だとは思えないくらい新鮮で、制作秘話も興味深く、始めから終わりまで一気に読んでしまった。
中でも、「どうしても人格とか性格とか、人間の生っぽさ」が出てしまう」という、手書きの文字についてのエピソードが面白かった。
劇団ひとりのベストセラー小説『陰日向に咲く』の題字は、鈴木さんの幼い息子に初めて筆を持たせ、見本を見せながら書かせたものだという。改めて見てみると、鈴木さんの言う通り「完璧」である。
また、桜沢エリカの『掌にダイヤモンド』に至っては、事務所に届く請求書の中で、文字に特徴があって気になっていたという業者さんに書いてもらった題字なのだという。す、すごい。そんなところからもデザインのネタを引っ張ってくるんですね。確かに、「女子高生っぽい」特徴的な手書きの文字が、非常に良い味を出している。
これらのように、種明かしをされてからもう一度装丁デザインを眺めてみると、普段は見落としがちな細部の演出に気付くことができ、とても楽しめる。
この本を読んで思ったことは、ベストセラー本の陰には鈴木成一あり、ということだ。そりゃ、お名前もしょっちゅう目にする訳だ。これでもかという程、書店で目にするあの本もこの本も、鈴木さんが手掛けているのだと分かった。
最後に、トリビアを一つ。
裸の男女が絡まっている写真が大きく表紙に載っていて、書店で見かけて強く印象に残っていた、石田衣良の恋愛小説『美丘』。
女性の方はAV女優だが、男性の方はなんと角川書店の社員だという。
あっけらかんと「すっぽんぽんになってもらいました」と解説しているが、特徴的な文字の業者さんといい、以外と身近な所から素材を持ってきているものだ・・・。
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装丁が気になる本は、
かなりの確立で鈴木成一さんのデザインということに
最近気付いたので、読んでみた。
装丁も1つの作品なのだなと教えてもらった。
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装丁=手元の素材をどう調理して皿に盛るか
-装丁には正確性がある
-原稿を読めば「本としてこうなりたい」という形がある
-個性を読みこんで形にする
-主体的にやっているのではなく、その本にふさわしい者を選んで構成し表現する
文字=意味を伝達するもの
=文字の形によって言葉の意味を読む際のニュアンスを伝えることができる
手書き文字の人間っぽさ、デュレーション
イラストを使う時は、文字を含めて一つの絵を作る
読語の印象から発送する(ex 白夜行:黄色のイメージ、記憶的のなかの街)
本の構造を利用する(ex 紫の領分:二重結婚→上と下から降り合わせるカバー)
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ジャケ買いする本には、いつも「鈴木成一」の文字が。
その人がデザインしてきた本を、まとめた本。
視覚的にも触覚的にも楽しめる本が多数紹介され、そのデザインに至った経緯や意図が丁寧に添えられてある。
作品から受けたイメージを、自分の感性でこねてこねまくるという点において、なんとなく、作曲家の久石譲と通ずるものを感じた。
双方共、「作品の最終的なイメージは、買い手の想像力に委ねる。その手助けをしている」的信条があるらしい。
プロだな。
とても勉強になりました。
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人に一目惚れしたことはない(なかったと思う)けれど、本にはよく一目惚れしている。
この本は鈴木成一さんが手がけた装丁の「演出」意図を1冊ずつ解説した本。
解説といってもポイントだけのあっさりしたもの。
もうちょっと完成前の思考の過程が知りたいなぁ…と物足りなくも思う。
それでも写真を見ながら解説を読むと、自由な発想に感心するし、中にはこれしかないと思う程素敵な想定もあって感動する。
装丁って本当に面白い仕事だと思う。
出来ることなら装丁家になりたい。
Posted by ブクログ
鈴木さんの装丁はジャケ買いをさせる装丁の代表というか、気がついたら手に取っている、魔力みたいなものすら感じる。それをどうやって生み出したかを、必要最低限の言葉で述べている本です。デザイン業に飛び込んだ私にとっては勉強になる一冊です。
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読んでみれば、「ああこれ見たことある」という本がごろごろ出てくると思います。
以前NHKのプロフェッショナルに鈴木成一さんがご出演されたとき、世の中にはこういう仕事をするひとがいるんだと思って、「装丁」というものに興味をもつきっかけとなった方です。
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何を基準に読む本を選んでいるかといったら表紙、つまり装丁が占める割合が圧倒的に多いのに、読み終わった後は全く見ないことに気づいた
読んだことのある本が何冊か紹介されていて「こういう意図があったのか」と納得したり新鮮に感じたり
著者を辿って次に読む本を決めていたけれど、装丁家を辿るのもおもしろそう
読み終わってから装丁と本文の関連を見つけたり、どうしてこのデザインになったのか考えるクセをつけたらもっと読書を楽しめそう
デザイン的要素だけでなく、流通事情もちらほら出てきておもしろかった
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読者を惹きつけ、一瞬でその本の魅力を伝えてしまう―そんな装丁を生み出す著者の発想法とは。これまで手がけた約8000冊から120冊を厳選し、それぞれの本の個性を引き立てる「演出」方法を自ら解説。ブックデザインの第一人者による初の単著。
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著者が実際に装丁した本の表紙をまとめた一冊。
思わず表紙買いしてしまいそうな本が載っていたりする。
さらにデザインができるまでの裏話も楽しむことができる。
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前から気になってて先生にもお薦めされた本.
本の「表情」について考え表現するって凄いなー!素敵だなー!と.
これから本を読む時には,自分ならどんな装丁にするかなぁと考えながら本を読むのも楽しいなーと思わせてもらいました.
でもなにより鈴木さんの装丁やっぱ凄い.そしてこの方もまた芸専卒なのですね.
いつもは文庫本派ですがハードカバーを買って装丁も楽しむっていうのもありだなぁと思いました.
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良くも悪くも完全オリジナルな手法で売れる本作りを実践している著者、いろいろと勉強になる。あくまで自分の感覚を大切にしつつもコーディネーターに徹する姿勢、バランス感覚は見習いたい。使用した紙や依頼したイラストレータ等のデータが添えられているのは勉強になる。
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見たことある本のほとんどを鈴木成一さんが手がけていてびっくり。なんでもこれまでに10000冊ぐらいの装丁に関わってきたというから驚きです。本好きとしては、眺めてるだけでも非常におもしろい本。おすすめの読み方としては、右ページに装丁、左ページにその解説が載っているので、一旦装丁とにらめっこして、どういう経緯・思いでこの装丁になったのかイメージしてみてから、解説を読むのがいいかなと思います。そんなに驚くような経緯があったりするわけではないけど(笑)
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本好きとしては、表紙を見ているだけで楽しい。
で、「ふーん、そういう意図か~」と、解説と表紙を見比べて楽しめる。でもまあ、意図を語らないとわからないってもどうなんだろうねえ。あまり装丁の見事さで本を選ぶ人間ではないので、装丁ってどちらかと言えば著者を喜ばすためのものなのかなあと思ったり。
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改めて、鈴木さんの装丁に無意識に惹きつけられ、読んでいたことに気づく。作品の思いを受け止めて、作品の大事なところが零れ落ちないように、その想いを装丁へと移していく。「どうしてこんな装丁になったのか」の真意は鈴木さんにしか分からないだろうけど、そのバラエティみたいなものをたくさん見せてもらって、自分の中の「装丁ストック」が増えた。
Posted by ブクログ
装丁家として有名な鈴木さんの作品集と
その作品を作ったときの思いとかコンセプトがまとめられた本。
それぞれの作品が見開き2ページでまとまられているので、
ちょっとしたスキマ時間に簡単に読めてしまいます。
自分の読んだことのある本や好きな本について、
どんな意図でカバーデザインが決められていたのかや
装丁の際の苦労話が垣間見れるのは、
また別の角度から本を楽しめることと思います。
デザインに興味のある人にもおススメです。
Posted by ブクログ
読む前はデザインに惹かれて手に取ってしまう。
読んだ後はデザインで改めて本の内容・世界観に浸れる。
ずーっと前から気になっていた
装丁家「鈴木成一」さんの本。
こういう大御所のデザイナーの人が語るとき、
(悪く言えば)小難しいく「レベルの高い」感じで
話すことが多いように思うのだけれど、
鈴木さんの語りはそういうところが
あまり感じられなくてびっくり。
「なんとなくデザインしました」とか
「ストックフォトで3時間で作ったんだけど、売れちゃった」
「これは色んな提案したけど通らなかった」
「意図しないイラストが上がってくると困るから、有りもののイラストを使った」とか。
もちろん、経験やセンスや才能に裏付けされたもので
デザインされていらっしゃるのだと思うけど、
そういうフラットな感じがびっくり&好印象。
デザインの仕事は
「なんとなくデザインする」ことも
「有素材で短時間で仕上げる」こともある。
それを「カッコイイ」ことで蓋をしない、かっこよさ。
あと、一緒にお仕事をされる写真家さんやイラストレーターの方を
お一人お一人しっかりと褒めていらっしゃって、
そこも人柄が感じられた。
ああ、「鈴木成一全仕事」集出してくれないかな〜
Posted by ブクログ
鈴木成一氏の装丁作品集。
グラフィックデザイン全般を手掛けてきた著者だが、中でも本の装丁が評判がよくあれよあれよという間に装丁の仕事が大半を占めてきた。
手掛けた約8000冊の本の中から120冊を解説付きで紹介している。
装丁の方法にも色々あり、大きく分けて本文の印象、本のつくり、モチーフ、あえてなにも使用しない、などなど。
これらの分類も便宜上のことで、これらの分類にまたがる本もあるし、全く当てはまらない本もあるかもしれない。
書店で手に取るかどうかには装丁も大きなファクターを占めるだろう。
(それだけに装丁にだまされる事もあるが(装丁に想定外・・・アハハ))
だが、売れるためだけを考えるより、その本から受けるイメージを忠実に、遊び心を加えながら決められた装丁の方が結果(売り上げ、つまり人の心を掴む装丁)も出るのではないだろうか。あくまで門外漢の私見だが。
本の印象を決める想定家は第二の作者であるだろう。