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Posted by ブクログ 2013年07月07日
そんなに期待せず、久しぶりに松本清張の本を読みたくなったから読んだけど、面白かった~~。
さすが清張殿。
主人公の片山が数日前に何気なくかった古雑誌を『譲ってほしい』と新聞の投書で読んだことがこの話の始まりで、「なんでその雑誌をそんなに欲しいのか」という疑問を模索していく間に、殺人が起こり、さらに...続きを読む疑惑が深まっていく。
次々に起こる事件や出来事が繋がりそうで繋がらない。
でも、こういうミステリーは清張殿ならではですな~。政治的背景も織り込んでいくとは、さすが。
もちろん時代は戦後何年か経っての古い話で、「コピー」がまだオフィスにも普及されてない時代だけど、でも、そんな古さも気にならなく読めた。
片山って、誰に言われるでもなく自分の好奇心探究心のままに真相を掴もうとする。すごいな~。ジャーナリストや刑事に向いてると思うのに、仕事運ないの。でも、よく考えてみると、自分のために、よくそこまでやるか~?と思ってしまう。結局、真相は石黒に聞かされることになったんだけどね~。もっと自分で解決しようとしたら、もっと長編になってたよね、きっと。