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積読になっていたものをようやく読み終えました。作品自体は2012年初版発行ということで、これまで出会っていなかったのが奇跡のようです。※私は文庫本で読みました。
猿の話と私の話が織りなすように展開され、初めはてっきり同じ時間軸で物語が進行しているものと思っていましたが、、、
私の話は現実的な、それと比べどこか現実味のない猿の話。読み進めた人だけが知れる世界観がここにはあります。
私は仕事の合間に少しづつ読み進めましたが、時間が許すのならなるべく一気に読みたい内容でした。
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伊坂幸太郎さんにしては珍しいなと思う点が二点あり、おもしろい作品だなと感じました。
「猿の話」の章では主人公視点ではなく語り手視点で物語が語られます。私の感覚ではとても珍しい印象です。語り手が読者に語りかけるような記述もあり、物語から少し距離を感じる場面が序盤は多いです。私は、物語の世界観に100%没頭できる方が好きなのでこの点には少し冷めました。終盤で語り手が誰なのか分かり、それも必要な要素だったのだと思えてすっきりしたので最後まで読むことをお勧めします。
もう一点は、読者の意識が「敵対心」や「危機感」に集中しないこと。敵に対する嫌悪感や場面の危機感を大いに煽り、最後に意外な伏線をすべて回収しながら勧善懲悪を果たしてスッキリするのがザ・伊坂幸太郎作品だと思っていました。本作品では勧善懲悪はあるものの、意識は常に「これは何が真実なんだ?」というような疑問に持っていかれます。その上、悪役は退治されても読者の1番の疑問に対してはっきりとした回答は述べられません。煙に巻かれたような感覚です。その分、クライマックスを迎えるにあたって読者が色々な可能性を考えられる。その点で面白い作品だと感じました。
これまで読んだ作品と少し異なるように感じた点もありながら、登場人物の母親たちの会話などにはユーモアと示唆に富んでいて、伊坂幸太郎さんらしい場面もみられるのでオススメです。
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【2023年90冊目】
「この人は天才だな」と思うなんてことは、そう稀にはない。私は伊坂幸太郎さんの作品が好きで、何作か拝読している。読んだのが随分前のことで、内容はあまり覚えていないのに、確固たる自信を持って好きな作品だと言えるものもある。
今作。主に二つの時系列で物語は進む。家電量販店に勤める遠藤と、生真面目な五十嵐。二人の物語が交互に進んでいき、やがて交わる。のだが、最初はどんな因果関係があるのかわからない。もちろん各所にいわゆる「伏線」か張られていて「おっ」とは思うのだけれど核心には至らない。
極めつけは「孫悟空」の登場だ。彼の登場によって物語は加速すると同時に酷く混乱することになる。二人の視点で進む話だと思ったら三人目、それも神ごとき視点が加わる。
なのに、一切読者を混乱させない。私は読解力がさほど高い方ではないので、すぐに分けがわからなくなる。だからこそ、この作品と著者のすごさに慄かされる。置いていかれることがない。小説アレルギーを少しずつ克服し始めています……!みたいな方にぜひ読んで欲しい。面白さと、自信がつくと思う。
好きなキャラクターは雁子さん。誰よりも強い。多分、語られなかった過去にいろいろあったんじゃないかと思わせられるキャラクター。スピンオフがあったらいいのにと思わせる人。
伊坂幸太郎さんは誇るべき日本の天才小説家であると、改めて思った。その理由を上手く言語化できなくて、申し訳ないと思う。精進します。
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ひきこもり青年の「悪魔祓い」を頼まれた男と、株誤発注事故の原因を調査する男、そして、斉天大聖・孫悟空。彼らは魂を救えるのか。五十嵐大介「SARU」と対をなす物語。
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「私の話」と「猿の話」で全く別物の物語が進行していくように見えるけど、終盤に時系列が分かってきて段々繋がってくる伊坂さんらしさがあった。西遊記とエクソシストの組み合わせが漫画『SARU』からきているらしいので、漫画も気になる!
100パーセントいい人とか、100パーセント悪い人はいなくて、みんな心の中では良い面と悪い面が混ざりあってバロンダンスを踊ってる。決着は付かないし、バランスが大事。色んな出来事には原因があって、悪い事も、些細なことが巡り巡って良い事にもなってる。本当の悪って何なんだろうねと考えさせられた。
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『物語は、語り手が喋ればそれが真実となる』
「魂の救済」「物語は人を救う」
「暴力は必ず悪か」「善と悪の拮抗」
テーマはこの4つ。
伊坂幸太郎ファンの中でも賛否が分かれる作品だが、私はテーマそのものが好きだった。
「どうしても分かんないことは頭の中で物語を作って、それで納得するのよ。それで救われる。」
西遊記とエクソシストとひきこもりという突拍子もないパーツが、このテーマの中でどう絡み合っていくのか、その面白さに注目。
これをきっかけに西遊記に興味が湧き本を買ってしまった。
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西遊記をベースにファンタジー要素のある展開だったが、著者の表現力のすごさなのか、情景が目に浮かぶようで、演劇を見てるような感覚だった。
五十嵐の論理的に組み立てていく考え方や、誰もが考える善悪の葛藤がすごく共感できたし、考えさせられた。
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エクソシストに西遊記、株の大量誤発注、引きこもり青年が苛まれる無力感などキーワードがてんこ盛りでとっ散らかった印象だが、最後にはちゃんと収束する。鮮やかにすべて伏線回収という訳ではないので、物足りなさを感じる人も多そう。再読だが、前回よりも楽しめた。ラストの段ボールの壁の顛末は肩透かしを喰らうが、面白くて笑ってしまった。意味がどうとか作品が綺麗に終結するかよりも、いろんな問題が起こって登場人物たちが考え悩みながらも、伊坂さん独特の軽妙なテンポで展開していくのが醍醐味かな。
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面白かったです!
伊坂さんらしい、章ごとに違う視点で書かれた文が交互に進んでいき、後半でそれぞれのストーリーが繋がる構成でした。
ストーリーは、よくある伊坂さんの感じ(私の印象ですが)とは少し違った印象でした。
西遊記がベースにあり、孫悟空が予言めいたストーリーを語り、でも半年後の現実はなぜか少し違う似た状況で、目の前に幻覚的に現れる孫悟空の存在をみんな信じられない(けど意識はしてしまう)…
殺し屋や銀行強盗、超能力、時空の移動など、これまでも非日時的・非現実的なモチーフ満載の伊坂さん作品ですが、これまでの「ありえないモチーフ」はその小説の世界では「驚いてしまうようだけど確かにある」存在だったのが、
今回のエクソシストや猿の幻覚などは「そんなものありえない!(でも、あるのかもしれない…?)」というように、頑なに存在を信じない・認めたがらない人がほぼ全員といった印象で、その違いがちょっと面白いなと思いました。
あと、伊坂さん作品に出てくる女性は、色々と強い(強すぎる)人が多く魅力的ですね!
雁子さん、グイグイくる感じで強烈キャラでした!
ちょっと、モダンタイムスの愛原キラリさんを連想しました。
辺見のお姉さんや、母親&辺見のおばさんコンビも、なかなか濃いキャラで良かったです。
あまり作中ではキーパーソンではなかったような気はしますが、ギャルソン3人組も良いキャラしていそうなのにあまり目立ってこないところが逆に、気になってしまいました…笑
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ん〜なんか不完全燃焼。ちょっとよくわかんないなあ〜とか思いつつも続きが気になって読んでみたけど、いつもの伊坂さんの読後のすっきり感があんまりないかな。架空の西遊記の人物が出てきてぶっ飛んでる感あってそこはまあおもしろい。最初、話の構成よくわかんなかったな、、〜の話で始まる感じで、'9;猿の話''は前置きとか毎回あるしなんなんだこれはってね。どこまで話したっけな〜とか、お次の回にて、とか?の連続やったけど途中から納得。実際に起きる前の眞人の話した内容ていうか予言みたいなものだったんか〜て。''暴力は悪いの?''むずかしいなあ、考えさせられた。悪を倒す時とか、ときには必要なこともあるんじゃないかなっておもう。あ〜次はすっきりするの読みたいなぁ。
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・五十嵐大介の漫画と対になっているというのは、最後のあとがきを読んで初めて知った。そちらの方は読んでいない。
・ので、五十嵐さんのその漫画を読んだら評価は変わるかもしれないし、充分に作品を味わっていないという意味ではフェアではないかもしれないが。
・僕の読後の感想は「好ましい失敗作」というものだ。
・話としてうまくいってるとは思えなかったが、確かに「伊坂幸太郎」を読んでいる感覚はあった。何より本のあらすじを読んで、「何それ!(面白そう)」と興奮したのは確か。その興奮に見合う面白さは…僕にはなかった。
・けど「伊坂幸太郎」を読んだ満足感も確かにあった、ので嫌いではないです。
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西遊記要素多すぎて 若干おいてけぼりに なったけど、
ストーリー自体はよかったなあ
会話の中の 何気ない言葉が好きやし
けっこう刺さるんよね
マイナスなこと考えて 考えて しまうことってあるけど 表に出さなくてもいいなら しまっとこうね 自分のためにも 周りの人のためにも
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ファンタジー要素あって不思議な話だけど、さくさく読める
西遊記の知識があまりなくてついていけないところがあったのと、自分の読解力のなさで分かりそうで分からないような部分もあった
時系列順に読んでみたい
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因果関係の話
孫悟空が登場して、最初何がなんだかわからない。
五十嵐の話になってなるほどってなる。
伏線がちゃんと伏線だったり、ぜんぜん違ったり、不思議な話。
面白かったけど、孫悟空の話をあんまり知らない事もあって星が3。
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突拍子のない設定でなかなか入り込めないけど、テーマは好き。
「本当に悪いのは誰か?」この作品を読んでから、他人を責めそうになったときは、この問いを自分に投げ掛ける癖がついた。
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最後までなんとなく退屈で眠くなりながら読んだ。それぞれの話が少しずつ近づいてくっつくのはよかった。
・偶然と思われる事柄も、離れて大きな視点から眺めると、何か大きな意味がある。
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猿の話と私の話 交互に綴られていく。伊坂トリック、完全に悪で完全に善 なんてのはない、悪魔みたいな分かりやすい物のせいにすると心は楽になる。2023.1.3
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読後感は、なんとなく爽やかに前向きに終わり、良かったと思う。
でも読んでいる最中は、そこまで惹かれないなあ、と思いながら読み進めた。
そうしたら、解説に「あまり評判が芳しくなかったようだ」と書かれていて、「ああやっぱりそうなのか」と思った。
しかし、作者自身はこの時期の作品をわざと「いつもの」から外して作っていたと言うことである。
だから、以前から伊坂幸太郎を読んでいた人からしたら「期待してたのと違う」となり、評判も良くないのだろう。
ファンを失う危険を冒して表現したかったことが何なのか、分からないが…。
とりあえず、分からないまま受け取っておこう。
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作り話をでっちあげて納得しちゃえばいいとか、物語は時々人を救うんだからとか、気楽な優しさすごくツボ。心を納得させて救うのは物語っていう説、推せる
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不思議な話のようでそうじゃない、というのが今の感想。
出現する孫行者は、私にとって本筋にくっつくふわふわのような感覚で、存在自体は意識しながらもあまり注意を払わずに読み進めた。
だから、もしかしたら重要なポイントを取り逃がしてるのかもしれない。
でも、伊坂さんの文章が好きなので最後まで楽しんで読む事ができました。
結局、車は来なくて、皆して怒られたというのには笑いました。
帰国した時に、五十嵐大介さんの「SARU」を探してみます。
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人間は自分の誤りを認めることが苦手。
恐ろしい結果から逃げようとし、勝手な理由をつけて納得しようとする。
失敗から学べ みたいなことよく言われるけれど
その失敗は本当に生かされているのか?
引きこもりの子を持つ家族のお話。
引きこもるのにも理由があるわけで、彼が全て悪いわけではない。
母親が人生を楽しまないで子にばかり気をかけているばかりでも鬱陶しいだけ。
さあ、これから母親はどうしていくのか!
ジワジワと人間の本質に迫っていく感覚がとても好きな作品です(^^)v
西遊記を知らない人でしたので、新たなジャンルに踏み出してみようときっかけをくれる作品でもあります!
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猿の話と私の話が交互にあって、猿の話の意味が分かって繋がった時ははっとしてもう一度読み返したくなった。結局は予知なのかただの妄想なのか分からなかったけれども、こうなっていて欲しいという希望を持つことで人は生きられたり、行動をすることができるんじゃないかな。善と悪と白黒はっきりした人がいないように、全てを現実だけで生きている人はいないのかもしれない。私もこんなキャラクターがいたら楽しいのにと思いながら行動すると、他の人には見えない妄想の世界に浸っているように思われるが、私には楽しい現実の世界になる。そうやって辛いこととか嫌なことから逃げるようにも見えるけど、解決していってるんだと思う。
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うーん。伊坂幸太郎らしい作品と言えばそうなんだけど。
一貫して、何を伝えたいのか、どういった物語なのか理解が難しかった。
これは、自分の読解力によるもので、見る人によっては深い作品なのかもしれないが、自分には合わなかった。
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「伊坂幸太郎」のエンターテインメント作品『SOSの猿』を読みました。
「伊坂幸太郎」作品は昨年4月に読んだ『あるキング』以来ですね。
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三百億円の損害を出した株の誤発注事件を調べる男と、ひきこもりを悪魔秡いで治そうとする男。
奮闘する二人の男のあいだを孫悟空が自在に飛び回り、問いを投げかける。
「本当に悪いのは誰?」はてさて、答えを知るのは猿か悪魔か?
そもそも答えは存在するの?
面白くて考えさせられる、「伊坂」エンターテインメントの集大成。
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「遠藤二郎」の悪魔祓いの話である「私の話」と、「五十嵐真」の株誤発注事件調査の話である「猿の話」が交互に語られる形で進んでいく展開… 本作品は漫画家「五十嵐大介」と「伊坂幸太郎」の競作企画によって誕生したらしく、『エクソシスト』と『西遊記』をかけあわせるという「五十嵐大介」のアイデアをもとに、「五十嵐大介」が『SARU』を、「伊坂幸太郎」が『SOSの猿』をそれぞれ執筆したらしいです、、、
現実と空想、現在と未来が入り混じったような独特の「伊坂ワールド」と呼ばれる雰囲気が満載で、ちょっと理解し難い部分もありましたが、ある意味「伊坂幸太郎」作品らしい魅力のある作品でしたね。
他人の「SOS」を見過ごせない性格の「遠藤二郎」は、家電量販店に勤めつつ、イタリアで修業した「エクソシスト(悪魔秡い)」を副業としていた… その噂を聞きつけた知り合いの「辺見のお姉さん」に、彼女のひきこもりの息子「眞人」の悪魔祓いを依頼される、、、
そして訪問した「辺見家」の「眞人」の部屋で『西遊記』の本を見つける… 一方、桑原システムに勤める「五十嵐真」は、取引先である菩薩証券の20分間で300億円の損失を出した菩薩証券の株誤発注事件の原因が、自社の納入したシステムにあるのかの調査をしていた。
菩薩証券は、ミスの原因をシステムのせいにしたがっているという… 聞き取り調査を始めた「五十嵐」は、なぜか奇怪な幻想に翻弄されていく、、、
「眞人」の部屋で『西遊記』を発見する「遠藤」… そして「五十嵐」の前には異形の猿が… これは現実か妄想か、、、
二つの物語のゆくえはいかに… 全く無関係と思える「私の話」と「猿の話」が徐々に絡み合い、ひとつの物語に収斂して行く展開は「伊坂幸太郎」作品では伊坂作品でお馴染の構成でしたね。
でも… 結果には必ず原因があるので、ある程度、将来を予見することはできるいえ、「眞人」が半年先のことを都合良く予見する等、非現実的な展開があったり、最後まで解決されない謎が残る等、やや戸惑いを感じる面がありましたね、、、
まっ… その辺りの不可思議さや、奇妙さの残る読後感、読み手の解釈に委ねられる部分が残されているところ等も、「伊坂幸太郎」作品の魅力なんでしょうね。
以下、主な登場人物です。
「遠藤二郎」
「私の話」における主人公。
困っている人を見ると、どうにかしてあげなければという強い使命を感じる一方で、何もできない自分への無力感に苛まれている。
家電量販店で働く傍ら、イタリア留学時代に偶然習得した悪魔祓いの技術で人助けをしていた。
その噂を聞きつけた辺見のお姉さんに、その息子・眞人についての相談を受ける。
「五十嵐真」
「猿の話」における主人公。桑原システムで品質管理の仕事をしている。
菩薩証券の株の誤発注事件の調査をしていくうちに、『西遊記』に登場する妖怪の幻覚を見るようになる。
生真面目で融通の利かない性格。妻とは離婚している。
「辺見のお姉さん」
二郎とは同町の出身で、二郎が中学生のころに結婚して町を出て行った。
二郎が訪問カウンセラーをしていると勘違いし、息子の眞人のひきこもりについて相談する。
母親が二郎の母と仲がいい。
「眞人」
辺見のお姉さんの息子。
専門学校に進学するもひきこもりになり、半年前ほどからは本格的に閉じこもってしまった。
「ロレンツォ」
二郎のイタリア留学時代の隣人。
二郎の性格を見抜き、悪魔祓いの神父を紹介する。
「金子」
眞人が通っていたコンビニの店長。雁子の率いる合唱団の一員。
角刈りに近い短髪に彫りの深い顔、がっしりした体格だが、雁子曰く天使の歌声の持ち主。
「雁子」
金子が経営するコンビニの駐車場で、ゲリラ合唱をしている女性。
二郎を「二郎真君」と呼ぶ。
「田中徹」
菩薩証券の社員で、株の誤発注事件を起こした張本人。
うっかりミスをするために生まれてきたような性格。
Posted by ブクログ
本の帯に「この物語が、誰かを救う」とあったけど
読み終わってその意味が分かりました。
ちょっと不思議な物語。
現実には有り得ない。
けれど、こんなことがあってもいいかも、と思いました。
最後のあたり、読んでいると「伊坂さんらしいや」と思わず微笑んでしまう展開が待っていて、胸がすぅっと軽くなっていきました。
くよくよしていて、いいらしい。
登場人物の遠藤二郎と同様、SOSに敏感な自分も、少し救われました。
Posted by ブクログ
西遊記×現代小説。
いきなり孫悟空が出てきてなんだこれは!?となるが、とにかく語り手がそう言ってるから物語はそうなのだと説得され、そう言われると案外すんなり受け入れられた。
伊坂作品なら何かしらで着地するんだろうなという信頼もあったからだ。
個人的には嫌いではなかった。
あるキングと同じ毛色の話。