【感想・ネタバレ】愚か者死すべしのレビュー

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Posted by ブクログ 2023年10月26日

読み始めて以前に読んだ事が有るのを思い出した。
幸い読んだと言う記憶は有るが結末やストーリーは、殆ど覚えていなかった。
原りょうの小説を最初に読んだのも、この「愚か者死すべし」だった。この小説で原りょうを知り、他の作品も読み始めた。
読んだのは何年も前で、その時に読んだ本は無くしてしまい、読んだ事も...続きを読む忘れていた。
もう一つ思い出した事が、生前の母に、この小説を読むことを勧めて、母が面白かったと言っていた。
母が元気だった頃、よく本を読んでいた。
元気だった頃の母を思い出した。
原りょうの沢崎シリーズは、どれも傑作だ。もっと沢山、作品を書いて欲しかったな。合掌

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Posted by ブクログ 2022年03月24日

【大金を懐に入れるというのは、そういうことだ】(文中より引用)

ハードボイルド探偵・沢崎シリーズの長編第4弾。自首した父の冤罪を晴らしてほしいという依頼人と警察署に向かったところ、沢崎は思いも寄らない銃撃事件に出くわしてしまう。狙撃者を追う沢崎であったが、彼が直面したのは、幾重にも折り重なった思惑...続きを読むの数々であった・・・。著者は、超寡作の作家としても知られる原寮。

謎解きをはらむストーリーにのめり込んでいくことはもちろんなのですが、本書の魅力は、やはりニヒルな沢崎のキャラクターと散りばめらる乾いた語り口。時代に逆行するかのように自身の流儀を貫く沢崎の姿に、唸りたくなるような渋さを感じずにはいられなくなるかと。

こういう小説作品を読む時間がたまらなく愛おしい☆5つ

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Posted by ブクログ 2019年11月30日

主人公の探偵も依頼者も警官も犯罪者もヤクザも胡散臭いやつもみんなお喋りだ。本当によく喋る。何だあこれはと思っているうちに、そのお喋りがだんだんと快感になってくる。この長ったらしい会話が原尞の真骨頂なのだと合点した。ストーリーもよく練られているし、最後の二転三転もいつもどおりで楽しめる。文庫本の付けた...続きを読むしでのパリから帰った錦織警部補と沢崎との会話も最高だ。

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Posted by ブクログ 2019年06月18日

沢崎探偵シリーズ第五作。

いよいよ携帯電話が登場した。
作中にもあるように探偵に必須な携帯電話だが、
探偵沢崎には似合わない気がして、
時代が進むにつれどうするのだろうかと心配だった。
相変わらず伝言サービスを使っていて、
なんだかほっとした。

渡辺探偵事務所の渡辺に相談しに来た若い女性。
依頼...続きを読むを引き受けたわけではなく、警察署に女性を車で送っただけだったが、
銀行強盗の容疑者が銃撃さたれたのに巻き込まれる。
2つの誘拐事件を解決して、大金の運び役をすることになる。
そして、銃撃事件の真実を突き止める。

錦織警部がパリに行ったと聞いて、驚いた沢崎が面白かった。
何を見ても驚いたことがなかったのに。
おなじみの伝言サービスの女性が再婚してたり、
ひきこもりの男性と話したりとちょこちょこ面白かった。

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Posted by ブクログ 2019年06月11日

相変わらずの沢崎のハードボイルドっぷり。
会話や行動が、とにかくハードボイルドです。
言い回しも洒落ています。
とにかくタフです。
銀行強盗の身代わりに自首した男を救うため受けた依頼ですが、同時進行でいろいろな事件が起こってきます。
ストーリーが進むにつれ、意外な事実が浮かび上がってきます。
練り上...続きを読むげられたストーリーに、思わずうなります。
面白かった。

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Posted by ブクログ 2019年04月08日

大晦日からの数日の出来事を描いた、沢崎さんという探偵が主人公のハードボイルドミステリー。いくつもの犯罪が交錯する中、真相に迫っていく。
この『愚か者死すべし』は前作から9年の歳月がたって発表されている。2004年11月に発売されている。長い間ファンは待ち続けないといけない。
でも、待ったかいがあった...続きを読む。面白い作品に仕上がっている。でも、長いなぁ~
本作品の続編、『それまでの明日』は2018年に発売された。14年ぶりになる。この作品を読み終わってしまうと、また10年待たねば新作を読めないと思うと、今から五年後に読んでみてた方が、次作を待つストレスは軽減されるかもしれない?

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Posted by ブクログ 2013年09月25日

原 尞最新作(笑)
ここに出てくる探偵も、警察、ヤクザも決してきれいな人たちではないのだけどお互いをどこかで信じずにでもどこかで認め合っていて、
そのこそばいゆいようなやり取りが気に入っている。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年03月02日

新シリーズということだったので、何かが変わったかと思ったけれど、沢崎自体は今までどおり。
時代が昭和から平成に代わったってことか?
携帯電話を使えず、灰皿がある限りタバコを吸うスタイルは、そろそろ無理があるかも。
もはや令和だしね。

新宿署の錦織やヤクザの橋爪が出ないことが新シリーズということなの...続きを読むか、とも思ったが、少なくとも錦織の出てこない意味はあったので、新シリーズということについてはおいおいわかってくるのだろう。

さて、肝心の事件の方だけど、いったいどれがメインの事件と言っていいのかわからないくらい、複数の事件が錯綜する。

無為な命が多数失われる。
そして自己中な論理を振りかざす犯人。
その構図は変わっていない。
だけど読後感は悪くない。
被害者が子どもではなく、そこそこ悪党の大人だったからだろうか。

必要以上の金はもらわないというスタイルも変わらず。
しかしこの仕事っぷりで、どうやって自宅の家賃と事務所の家賃と駐車場代を支払えているのか?
まあ税務署の署員に『探偵というご職業は、意外に不況に強くて、安定した、結構なお仕事なんですね」と言わせるだけの収入はあるようで、何より。

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Posted by ブクログ 2022年11月19日

この人のシリーズはぶっちゃけ好きなんだろうな。何しろ最初の導入部ときたら。つかみはオッケーというやつではなかろうか。
とはいえ、中盤の話が少々難しすぎるというか、なんか文字数に比して展開が派手すぎて付いていけないのである。というより、この三日男爵の話があまりにアホらしいというか、いやこのお祖父ちゃん...続きを読むを襲うって誰でも思いつきそうだけど、いや誰も知らないのか。いやそういっても。。ねぇ、あんた。
とか文句を言いつつも、最終的なオチへの流れは燃えるものがあって、いややっぱ好きやねん、てなるんだけどね。

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Posted by ブクログ 2022年10月11日

沢崎のシリーズに携帯とペットボトルが出てくるとは、時代を感じる。煙草は相変わらずのようだが、今後どうするのだろう?

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Posted by ブクログ 2021年10月30日

練りに練られたプロット、粋なセリフ。読み始めたらとまらない圧倒的書物。もっと色々読んでみたい筆者なのだが、これが寡作の方なんでまったくこの不満をどこにぶつけたらいいのか。10年以上間が空いているがまったく力量が衰えず増している。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2019年03月25日

登場人物に錦織がいない事に、あれっと思い少し不安でもあったが最後まで読むと読者の心をくすぐる展開にニヤっとさせられる。ここまでシリーズを通して読んでいて感じたことは事件のカラクリの中に当時の性の話がでてくることが多いなという感想。様々な小説の話のカラクリに性の話が絡むことは多いけど。良いとか悪いとか...続きを読むではなく多いなと思った。次は待望の最新巻「それまでの明日」これを読むために過去のシリーズを読んできた。期待したい!!

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Posted by ブクログ 2018年03月05日

沢崎という探偵の 推理力、観察力が 
なんとも言えないほどの
推進力があり 本質に 迫っていく。

不思議な 事件が つぎつぎに起こっていく。
ヤクザの組長と 足を洗った料理人と その兄弟関係。
フィクサーのような老人とそれに連れ添う美女。
フィクサーの寝言で、政治家が 恐れ戦く。
それに眼を付けて...続きを読む、金を奪おうとする 
スズキイチロー、ノモヒデオ。
警察のウラを知りぬいて、駆け上っていく刑事。
それが複雑に絡み合って事件の真相が明らかになっていく。

人間が沢山でて来るので、
最初に 登場人物の紹介があって、わかりにくいものが
すこし、わかりやすくなっているのは、助かる。

でも、どうして といういくつかの疑問が 残ったままに、
事件を 解決させてしまう 沢崎。
探偵という矜持とほこりと 
その職分をよく知っているが故に、
カリスマ的な オーラがあって いい感じだ。

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Posted by ブクログ 2011年12月23日

原 尞の再開シリーズの第1作となるはずだったが、出版後7年が経過しても第2作がでていないので、過去形で書いてしまってもいいのだろう。結局このミステリーが面白いかどうかは沢崎のスタイルが好きになれるかどうかだと思う。ハードボイルド推理小説を読み込んでいたころには、この雰囲気に浸りやすかったが、久しぶり...続きを読むに読んでみるともっと人情味あふれるといったありきたりの表現をされるさえない探偵や刑事に惹かれたりする。感想も沢崎調になってしまう自分もどうかと思うが、今でもこういった探偵が新宿の裏通りを歩いているのかどうか私は知らない。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2011年03月14日

ハードボイルド。正統派というかチャンドラーそのまま。影響されすぎているので、オリジナリティ重視の人には合わないと思うが、私は大好きだ。
前作までよりストーリーが分かりやすいため、その分話に酔える。
●面白かった点
正統派ハードボイルドとして読み応えがある。正統派ハードボイルドというだけで貴重。
●気...続きを読むになった点
沢崎は何もしていない。事件を解明しようとする試みが少なく、基本的には流されるだけ。本作は特にこの傾向が強く、なんとなく周りで騒いで終わった感が強かった。沢崎のかっこよさもイマイチでていないように思えた。

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Posted by ブクログ 2010年11月16日

探偵沢崎・新シリーズ第1弾。年は過ぎても変わらずカッコいい沢崎さんです。終盤になってからの展開が速く楽しめました。錦織警部いないのかーと思ったら…ちょっと嬉しいおまけがありました。やっぱりこの二人の慣れ合わない関係が好きです。

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Posted by ブクログ 2010年07月29日

この人の本はハズレがない。
もっとも寡作だからハズレが多くても困るのだが。
ストーリーも面白いが、私は文体が大好きだ。
こんな文章が書けるようになりたい。なってどうする。

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Posted by ブクログ 2023年05月26日

私立探偵沢崎シリーズ。銀行強盗を自首した父の無実を証明してほしいとの依頼がくる。依頼にきた女性を警察に送り届けたとき、沢崎は狙撃事件に遭遇する。

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ネタバレ

Posted by ブクログ 2023年04月30日

寡黙でやれやれ系で質素でポンコツの車を乗り回していて警察には疎まれ配偶者はなく依頼者女性に好かれるけど靡かない私の中のThe日本人探偵のイメージ。

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Posted by ブクログ 2021年07月06日

ストーリーの展開になかなかついていけず主人公の行動に振り回されてしまった。なぜこの結びつきを疑ったのか?など、わからないことだらけ。でも、心地よいスピード感にのせられて一気に読んでしまう。

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Posted by ブクログ 2021年06月07日

メインの狙撃事件に脇筋が様々に絡んで錯綜するという、いつものハードボイルド流。ただ今回は脇筋の方が、登場人物に何度も「ほら話」と言わせなければならないほど荒唐無稽で、ために、お話全体が浮ついた感じがある。プロットに破綻はないが、事の真相は少しイージー過ぎるかも知れない。あと、頑固は沢崎の美質のはずだ...続きを読むが、今回はそれが行き過ぎて意固地に感じられる場面も多く、正直キャラクターの魅力につながってるとは思えなかった。

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Posted by ブクログ 2020年04月07日

相変わらず面白いが、偶然の色合いが濃すぎる気がする/ いや、探偵事務所と法律事務所は事件に関係なかったのだからどうでもいいかもしれないが/ 不幸にも同じ銀行で同時刻に厄災級の事件が発生して、それがぶつかってしまう/ それぞれ別の解決を辿るが、それぞれの犯人たちは無関係に過ごすのはいいと思う/ このシ...続きを読むリーズは事件が運ばれてくる状況のアイデアが素晴らしいのだと思う/ 

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Posted by ブクログ 2021年01月13日

シリーズ第二期の一発目ということで、前作までと毛色の異なる部分が幾つか見受けられた。携帯電話の登場もその一つだが、物語のスケールが一段大きくなった様子。入り組んだプロットは数多くの偶然と唐突に告げられる真実なしに成立し得ないが、それが原先生【らしさ】満載で楽しめた。しかし、根来メモや事件の顛末は些か...続きを読むリアリティに欠け、変革を試みた結果が少々裏目に出た印象も。多少荒々しさが目についても、比較的現実味のある展開に収まっていた第一期が少し恋しくなった。ついでに、相良の髪型がパンチパーマなことをすっかり忘れていた。

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Posted by ブクログ 2018年02月11日

新シリーズ第1弾。
と作者は言っているが、13年経った今も続編は出ていない。しかも、前作から6,7年経っている。それだけ間が空いても、無理に時間の流れを止めようとせず、時代背景もきちんと執筆している時代に合っている。
相棒の渡辺が亡くなって、第1期のシリーズが完結してから6年。沢崎は相変わらず「渡辺...続きを読む探偵事務所」を続けていた。
今回の依頼人は高校生らしい女の子。自首した父親に「自分に何かあったら、『渡辺』を頼れ」と言われて、探偵事務所を訪れていた。
神奈川の銀行で起きた射殺事件、依頼人の父親である伊吹が護送中に襲撃されたり、銀行の射殺事件のどさくさに紛れて行われていた誘拐事件…たくさんの事件が同時に進行していく。あまりにたくさんのことが起き過ぎて、今回は内容についていくのが困難だった。
それでも、こんなにたくさん張った伏線をきれいに回収するのはさすが。ただ、唐突に沢崎が事件の本質を見抜くのは、ちょっと不自然さを感じるところもある。
そして、来月14年ぶりに新作が発刊される。
今作では携帯の操作に戸惑っていた沢崎。どんなおじいさんになって帰ってくるのか?非常に楽しみ!

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Posted by ブクログ 2017年02月26日

登場人物が多いので、そこは少し理解が難しかったです。
が、そこはホントに少しずつ読んでいるミーの読み方が特殊なだけで、普通に読めばそれなりに大丈夫かと。。
基本的には読みやすいナリ。
話の展開も順々に点が繋がっていく所も、王道と言うか、老若男女と言うか、ハードボイルドなキャラクターや世界が問題なけれ...続きを読むば、普通におすすめナリ。

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Posted by ブクログ 2015年07月25日

9年ぶりの沢崎シリーズ。前作まで全部読んでいるのだが、いったいどんな話だったのか、どんなシリーズだったのかはまったく記憶にない。
ので、まるっきり新規のような気持ちで読んで、普通に読めたので、シリーズを読んでいない人にも読めると思う。

チャンドラーに傾倒している作者ならではの、チャンドラー「風」の...続きを読む文体、主人公。
どこかマーロウよりも地味に感じるのは、やはり土地柄のせいなのか、それとも年をとってから読んでいるからなのか。
なんとなく、この独特の文体が鼻につく。
苦手な人は、まず読み終えられないだろうと思う。

ストーリーは特にひねりがあるわけでなく、時折こちらが混乱するような描写(もしくは描写の少なさ)があり、まあ、無難なラインか。
ハードボイルドというにはちょっと硬さと渋さが足りない。

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Posted by ブクログ 2011年09月11日

初刊が出た1995年、新シリーズ一作目と銘打たれている「愚か者死すべし」は2007年(文庫)。12年の間に世相は特に技術面で様変わりしているのが面白い(主人公は取り残され型を目指すことにしたようで未だに携帯だめ、PCは出てこない)。

こういう主人公がひたすら格好いいのはとても嫌いなので、依頼に失敗...続きを読むしたと思うことになる「私が殺した少女」とただ奔走されるだけの「さらば長き眠り」が気に入った。「天使たちの探偵」は短編集。人の名前の呼び方に対する主人公もしくは作者の考え方は大嫌いである。ちなみに私のファーストネームは英語では当然なじみがなく呼びづらいので、私はどう呼ばれようとあまり気にしないが、みんななるたけ正確に呼んでくれようとする。当然だよね。

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Posted by ブクログ 2011年04月02日

うーーーーん。読み始めは、まわりくどい言い回しに辟易して途中で投げ出そうかと思った。返却期限も過ぎていたし。
いろいろな偶然が重なって、単純な事件が複雑になるように見えて、主人公の探偵が鋭すぎる視点で本筋を探り当てていく、『まるで小説のような』お話。
早川JAから出ていると思えば納得がいく。

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Posted by ブクログ 2011年08月30日

10年ぶりの新作。前作の内容をすっかり忘れちゃったので、時々ついていけませんでした。渡辺って誰だっけ。。相変わらず皮肉屋でクールな沢崎、小気味よい意外性のある展開で、楽しんで読めました。携帯も使えない沢崎、「就職運動」と発言する沢崎、時代から取り残されるそんな沢崎が大好きです。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

久しぶりだが、9年ぶりとは。
非常に面白いのだが、このプロットはいただけないっす。むしろコメディ。
文庫版の巻末小編はネタばれがあるので注意。くそー。

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