感情タグBEST3
Posted by ブクログ 2009年11月09日
プレイバックとかのように
決してこの作品はエロスやロマンスがある
作品ではありません。
しかしながらこの作品には静かながらも
一種の情熱があるのです。
なんと言えばいいのでしょう、内なる熱といいましょうか。
今回マーロウが依頼を受けた案件は
裏がいっぱい秘められた依頼。
色々は事実が現れては消え...続きを読むていきます。
そして最後は読者も驚くであろう事実が…
マーロウはやはり女性には優しいですね。
女性にかけた言葉が非常に印象に残りました。
Posted by ブクログ 2021年12月26日
結局あの紛失したコインはなぜ戻ってきたのだろう?
最後の謎の解き明かしでもクリアに納得はできなかった。
難しい。
これで、チャンドラーの長編6作を読み終えたが、ほとんどが消化不良。
すべて再読しないとだめだろう。
Posted by ブクログ 2017年05月23日
『大いなる眠り』、『さらば愛しき女よ』と続いたフィリップ・マーロウ3作目の本書は一転して地味で素っ気無い題名。題名というのは読書意欲を喚起させるファクターとして私は非常に大事だと思っているのだが、文豪チャンドラーの作品とは思えないほど、飾り気のない題名はちょっと残念。
マーロウは盗まれた時価1万ド...続きを読むルと云われる初期アメリカの古銭を探してほしいという依頼を受ける。それはマードック夫人の亡き夫の遺品であり、夫人は息子の嫁で歌手のリンダが盗んだと疑っていた。
事務所に戻ると夫人の息子レズリーがいた。レズリーは妻のリンダのかつての勤め先のナイトクラブのオーナーに借金があり、金に困っていたと話す。マーロウはリンダを探しにそのクラブに行くが、オーナーはおらず、リンダの友達だったその妻と逢う。
さらにマーロウは自分を尾行している探偵フィリップスに気づく。彼はコイン商に雇われていた。彼の話では件のコイン商が所有しているとの事で、マーロウはコイン商に逢い、1万ドルで買い戻す取引をする。
マーロウが金を取りに行く途中でフィリップスのアパートに立ち寄るとそこには彼の死体が転がっていた
と、この話は抜き出してみても非常に人が入れ替わり立ち替わりして、訳が解らなくなる。一体この小説のメインプロットは何だったかと、読者は困惑することだろう。要約すれば盗まれたコインを探すうちに、容疑者であるリンダを捜索を端緒に調査を始めると、件のコインに関係する人々が次々に殺され、依頼人に纏わる秘密が浮き彫りになるという内容だ。
しかしチャンドラーは雰囲気で読む作品だ。例えばこんな文章にハッとさせられる。
「家が視界から消えるにつれて、私は奇妙な感じにとらわれた。自分が詩を書き、とてもよく書けたのにそれをなくして、二度とそれを思い出せないような感じだった」
こんな経験は誰でもあるのではないだろうか?こういう言葉にしたいがどういう風に言い表したらいいのだろうかともどかしい思いをチャンドラーは実に的確に表現する。
詩的なのに、直情的。正に文の名手だ。
本作では依頼人の秘書のマールと運転手のキャラクターが鮮烈な印象を残す。 特にマールの存在については現在にも繋がる問題として、読後しばらく考えさせられてしまった。金満家の未亡人の世間知らずな側面が招いた悲劇を描いたこの作品はロスマクにも影響を与えているのではないだろうか。
Posted by ブクログ 2016年05月26日
私立探偵フィリップ・マーロウの三作目。
裕福な未亡人に盗まれた金貨探しを依頼される。
今回は際立った個性の脇役がいなかったせいか、今一つ。
ハードボイルドの生みの親とされているが、
暴力シーンは思いのほか少ない。
死人はでるが、酷くはない。
物足りないという訳ではないが、肩透かしなのかも。
Posted by ブクログ 2011年07月06日
マールのキチガイっぷりがたまらない。マーロウの「どうにかしてくれ」感がひしひしと伝わってくる。誰も得をせず、誰も幸せにならない。かろうじてマールが救われたような気がするが、本人はそうは思わないだろう。少なくとも当面は。徒労感に襲われる。面白かったけどね。
Posted by ブクログ 2009年10月04日
チャンドラーの長編3作目。チャンドラー長編の日本語訳は、例えばハヤカワミステリでも書かれた順番に発行されていない。ということで、私のような時代順に読みたい人のために何作目かを書いています。
Posted by ブクログ 2012年06月03日
皮肉と諧謔の応酬の激しいこと激しいこと。途中でついていけなくなって、言葉通り受け取っていいのかわからなくなることも。でもその位振り回されるくらいが掛け合いのノリを楽しめて自分にはちょうど良かった。