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Posted by ブクログ
メルヘン・ファンタジー。幻想世界。心象風景…
いい意味の戸惑いを感じたのは、児童文学ゆえか。頭が固くなっているのかなあ。
やはりタイトルにもなっている「注文の多い料理店」が強く印象に残っています。
方法というのはおそらく想像するよりも沢山あるのだろうなあ…
Posted by ブクログ
今改めて読み直してみると、宮沢賢治が持っていたイマジネーションの大きさに驚かされます。
空想、架空、幻想、そんな言葉で表現することが申し訳ないような、
自然の懐に抱かれて人は生きていることを実感させられます。
表題作「注文の多い料理店」はあまりにも有名な作品ですが、
子どもの頃漠然と読んだ教科書の中の物語としてではない面白さが満載です。
例えば言葉の使い方。「すぐに食べられます。」なんて、自分が食べる側なのか、
逆の誰かに食べられてしまう側なのか、どっちの意味にも受けとれる言葉を、
小学生でも分かるように使っているところが、テクニックとして面白いです。
これ、簡単なようでかなり高度なワザなはず。
そして何気にミステリーだし。(笑) 会話が成立しているのに、相手の姿は1度も登場しません。
相手はナニモノ・・・。これ、よくよく考えると結構怖いかも。
全体的に自然を擬人化したお話が多いですね。賢治が自然とともに生きようとした証なのかも。
「月夜のでんしんばしら」もユニークな作品でした。月夜に鉄道線路沿いの電信柱が行進するお話。
彼ら電信柱の大将である”電気総長”さんが、最後に明かりの消えた汽車にもぐりこんで明かりを灯し、
小さな子どもに喜びを与える終わり方から、やさしさが伝わってきました。
落ち着いたらまた花巻の「賢治村」に行きたいです。
★★★☆