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Posted by ブクログ
たしかに感動した!微分積分を、レベルを下げることなく興味深く教えており、これは高校数学の副読本としても十分使える優れた本だろう。アルキメデスがどうやって面積を求めたか、またバーゼルの問題を細かに解いてくれているあたりが何ともしびれる。
Posted by ブクログ
◆結論 ~ 星の数 ~
★★★:「費用と時間」をかけても読んで欲しい、「内容」が非常に良い(30%)
◆感想文 ~ 読む前、読んだ後 ~
◇読む前の感想
著者の桜井進さんにはまってしまいました。(^^)
数学エッセイ本って、広くて浅くてまとまりが無いものばかりですが、これは微積分に特化した本であるため、期待大です。(^^)
◇読んだ後の感想
ほほう、なるほど。
微分積分の関係を自動車に例えるとき、移動距離→速度→加速度の関係と説明するのは、良く見ます。
本書では、微分すると何故接線の傾きになるのか。積分すると何故面積になるのか。そして接線と面積にどんな関係があるのか。ここにこだわった説明がありました。
正直、「そんな考え方があったか!」と、目から鱗でした。
予想通り、読んでみて良かったです。(^^)
本書の中で、個人的に面白いと感じたところを以下、箇条書きにします。
(ページ数のある段落が引用です。無いのは私の感想です。)
・数と数字はまったく違うものです。数とは、概念であり、イデア的存在であり、つまり形なき存在です。(P40)
・ニュートン法による√2=1.414・・・の計算(P110)
√2を手計算できる方法があるとは、素晴らしい。(^^)しかし、かなり面倒臭そう。(^^;)
・小学校の算数では単位を伴う長さ・面積・体積を扱いますが、中学校からは長さに単位を付けず、数だけになってしまいます。算数と数学の違いの一つです。(P122)
なるほど。算数と数学の違いの分かり易い例です。(^^)
・二重帰謬法(きびゅうほう)(P136)
アルキメデスによる、放物線の切片の面積が、内接する三角形の面積の4/3倍になることの証明方法です。素晴らしいです。
・CORDIC(P188)
電卓内部で行なわれている、sin31°の計算方法だそうです。マクローリン展開ではないそうです。へぇ。
・微分と積分と面積のつながり(P196)
このグラフが分かり易いです!微積分を勉強した学生時代に、このカラクリを知っていればなぁ・・・。
・オイラーが行なった大胆な計算は、指数関数のxにixを代入するというものでした。(P210)
有名なオイラーの等式の誕生秘話(?)です。オイラー自身、この等式の発見に驚喜したそうです。
・バーゼルの問題(P211)
はて?何に収束するのだろう???
・「人は足すことをやめない」(P212)
オイラーの名言です。的を射ています。
・オイラーのI2予想の証明(P224)
バーゼルの問題の解に、まさか円周率が登場するとは!マジ、ビビりました・・・。数学、神秘過ぎます・・・。
(参考:評価基準)
★★★★★:座右の書である、または、座右の書とすべきである(10%)
★★★★:自分の知り合い、友人、家族全員が読んで欲しい(20%)
★★★:「費用と時間」をかけても読んで欲しい、「内容」が非常に良い(30%)
★★:暇な時間で読めば良い(20%)
★:読んでも良いが強く薦めない、他にもっと良い本がある(20%)