感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「今の政治家には雑巾がけが足りない」と繰り返す史上最恐の上司、小沢一郎。その彼に仕えた筆者だからこそ書くことが出来る自身の『修行時代』から得ることの出来た教訓は本当に貴重なものばかりです。
筆者は『小沢部屋』に仕えた政治家として、また『陸山会事件』の被告として現在も裁判で係争中の筆者が綴る書生時代の『修行』のお話です。
大望を抱いて北海道は足寄から東京の早稲田大学に学び、筆者の選んだ就職先は『小沢部屋』こと小沢一郎事務所。そこで筆者が住み込みの秘書として修行生活を始めた筆者を待ち受けていたものはまぁ、理不尽。理不尽。また理不尽のオンパレードで本書をして『史上最恐の上司』と言わしめた小沢一郎に仕えるということはいったいどういうものなのか?そういうことを考えていました。
これと近い生活をしているのは武道における寮生。もしくは内弟子と呼ばれる制度や、職人の世界における徒弟制度を記録したものや当事者の自伝で、過酷な稽古や師匠と行動を四六時中とものにすることによって武道なり仕事なりの『精髄』を学ぶというものであります。ただし、その分の修行が辛く、厳しいものであることは言うまでもありません。
筆者が経験した『雑巾がけ』というのもそれに準じることで、小沢一郎という『試練』をいかに筆者が耐え抜いたのか?そのことを軽快なユーモアを交えながら綴っておりまして、少しクスっとしながらも『自分だったらこれに耐えられるだろうか?』と自問自答しながら読んでおりました。
住まいは小沢邸の中にある一室で四畳エアコンなし、さらには低賃金で朝は5時から起きて庭掃除から始め夜は先輩秘書との飲み会になるため慢性的な睡眠不足となり、さらには頻繁に落とされる理不尽なカミナリ…。これには何の説明もなく、あとから先輩の秘書から『あの時はああだったから』ということを教わるまではまったく何の説明もないというエピソードを読んだときには
「よくここで歯を食いしばっていたよなぁ」
と筆者にエールを送っておりました。
やがて、筆者も選挙の参謀を勤めたり、後輩秘書の上に立ったりと成長を果たし、『小沢部屋』から独立して自分で代議士という『一国一城の主』となっていく姿は希望が持てるもので、いま、筆者の境遇は決してよいものとはいえませんが、ここでの修行の日々を思い出してぜひがんばっていただけたらと、心からそう思っております。
Posted by ブクログ
現在、訴追されている石川議員の著書です。小沢一郎の秘書だった人が罪に問われている、という報道を見て、
「きっと小沢一郎のことだからいろいろ裏のお金も動いているんだろうし細かい打ち合わせがあってやったこと(不正な処理)だったんだろう」と思っていましたが、実態は違うようです。
「小沢一郎は特段なんの指示もしない」
「今回、逮捕されたあと、拘留がとけて出所してきたときも何もなし」
「最初に選挙に出て負けた時も何もなし」
「繰り上げ当選で議員になった時も何もなし」
10年以上秘書としてまじかに接した石川氏をして、小沢は「わからない」のだそうです。
とにかく、顔色(文字通り)を読んで先に先に対応を考えていく、それが秘書の仕事、と。
もちろん小沢事務所特有の事情、という側面が強いでしょうが…
これも私には未知の世界、勉強になりました。
Posted by ブクログ
この時代にこんな子弟的な世界があったことに驚かされた。それにしても、政治家ってなんだろう。小沢さんのことを読む限り、ただの既得権益者としか思えないが...
Posted by ブクログ
大した内容ではないが、小沢一郎のことが分かって、面白い。
例の「山猫」の台詞(「小沢一郎の最終戦争」)は、小沢一郎の使い方が間違っているらしい。若者が年老いた貴族に対して、「変わらなければならない」と説く際の台詞だそうだ。最初、別の本で読んで、変だな〜と思ったので、多分、そうだろう。
Posted by ブクログ
小沢さんを嫌っている人は多い。 というより異種の人間という見方である。 相容れないものがある。 畏怖している。 厚顔である。 批判する人は多い。 しかし、これ程圧力を持った政治家も日本にはいない。