【感想・ネタバレ】ミステリアス学園のレビュー

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冒頭、主人公が読んだ唯一のミステリが『砂の器』ってところでガッツリ掴まれる(笑)。予備知識なく普通のミステリかと思って読み始めたところ、ミステリ史をおさらいできるし、最後まで凝った構造になっていて、思いがけず嬉しい誤算。

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2019年06月11日

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『「傑作といえば、有栖川有栖の『双頭の悪魔』」

「ああ、いいですね。論理の緻密さでは最高峰じゃないかしら」

「都筑道夫が唱えた“トリックよりもロジック”論を具現したミステリだな」

「なんですか?トリックよりもロジックって」

「本格ミステリ作家の都筑道夫が『黄色い部屋はいかに改装されたか?』という推理小説論の中で表明した考えだ。彼はミステリにトリックなど不要だ、ロジック、つまり、緻密な推理があればいいと極論している」

「それはまた大胆ですね」

「二階堂黎人は“ロジックよりもトリック”って言ってるけど」』

とにかくミステリ好きのためのミステリ。

竹本健治のミステリ史に残る名作『匣の中の失楽』のパロディであり、本格であり、アンチミステリであり、メタミステリ、青春ミステリ、ミステリ講義録、バカミス、ミステリ論とあらゆる要素を網羅した傑作。

こんなに面白い作品とは思ってなかった。
ものすごく感激した。
一通りミステリを読んだら、これを読むべき!
法月綸太郎、有栖川有栖、氷川透、芦辺拓、綾辻行人、二階堂黎人、島田荘司、小森健太朗、笠井潔、森博嗣、麻耶雄嵩、浦賀和宏、貫井徳郎、高田崇史、あたりはマスト。

法月綸太郎をミステリ度と論理度の極致としているところがまた素晴らしい。

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2018年09月01日

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結末に「え?」 こういうオチは初めてだったので、面白いとは思ったけれど、ミステリーとしては有りなのだろうか。

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2013年08月13日

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面白かったです、私には。
と、書くと湾田くんにはツッコまれるかもしれません(亜矢花さんかな?)

それでも、確かに最後がちょっと拍子抜けやと感じました。内容は面白かったので、書き方が合わないのかなと思いましたが、あれはあれでいいのかもしれません。地文が少なくなって、余白が多くなったからかな?

でも面白かったです。
最後にバカミスと言う言葉が出てきますが、遊び心あふれる作品でした。続編?も読んでみたいです。パラパラ研…

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2013年02月02日

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ミステリアス学園ミステリー研究会のメンバが巻き込まれる殺人事件を綴った短編連作。どんどん先に進むごとに前の話の真実が明らかになっていって…という形式は折原一の天井裏の散歩者を思い出した。あれちっとも面白くなかったけど。そしてこの本もストーリーだけで言ったら全然面白くないけど。
面白かったのはミステリについてのうんちく部分。いろんな作家の名前が出てきたけど半分くらいしかわからなかった。読んでみたいなーという気になりました。

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2012年06月11日

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ミステリーについて深く知りたい人に分かりやすく物語調で教えてくれる一冊です。

次に何を読もうか迷ったらこの本を読み返そうと思います。

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2011年08月19日

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ミステリー初心者から、どっぷり浸かった方まで、楽しく学べるミステリー教本。

としても楽しめる連作メタミステリー。

と捉えて良いのか?ミステリアスなカタルシス。


気になった方は袋とじを破らず、レジに直行だ!(注:本作に袋とじはありません。念のため。。。)

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2010年08月24日

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連作短編集。登場人物たちのミステリ講義がためになって面白い。連作短編の方にも、大きな仕掛けがあります。最後にはその仕掛けに笑ってしまいました(笑)

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2010年08月17日

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ミステリ、本格ミステリの定義。密室談義、アリバイ談義、ダイイングメッセージ談義。色々楽しめた。

作中に紹介されていた本はチェックしようかと思う。

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2010年08月06日

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推理小説は松本清張の『砂の器』しか読んだことのない新入生・湾田乱人(ワンダランド)。彼が入部したミス研のメンバーは、生粋のミステリマニアばかり。
「密室」「アリバイ」「嵐の山荘」…本格ミステリの定番を論議していく中、その見立て通りの殺人事件が発生する。前代未聞の犯人の正体とは?


※作中のネタバレに抵触してます^^未読な方はご注意下さい〜


本格推理小説の歴史とベタ設定を、生真面目だったり半ば自虐的だったりな感じで論議してるのが本当におかしい^^
意外と知らないミステリィ基礎知識とか鉄板ミステリィとか巻末のマップとか、もうこれファンにはたまらんですよ(^p^)ごちそーさん

あ、でもどうせならノックスの十戒とヴァンダインの法則も載せてほしかった^^わがまま

その点、清○院作品はサービス精神満タンだったな…そこだけは良かったな…←←

本編のオチは特にベテランミステリィスキー向けです。こういうメタ物はビギナーは避けたほうがいいと思う。変に意外性のハードルが上がって、次から読むミステリィがそれほど楽しめなくなると思うので^^

しかし作中作をこれでもかと畳みかけて、最後の最後に外して落とした仕掛けはすごい。ベタベタな本格しか読んでこなかった人は投げ出したんじゃないかな〜。私も乾く○みのJの神○は投げ出したしね!そういうことってあるんだよね〜^^

改めて、ミステリィ好き!て思いを強くしたので、ちょっぴりサービスで★4つ。
ちなみに私はアンチ社会派ですねん(^O^)/

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2010年06月25日

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ミスミス研。ミステリアス学園のミステリー研究会の略。
そのミスミス研に二人の1年生が入って来た。主人公の湾田乱人(わんだらんど)と薔薇小路亜矢花。ミスミス研では、ミステリーの定義に関して話し合われていた。議論が白熱しすぎ暴力事件が・・・。そして、殴られた先輩の家には、殴った先輩の死体が押入れから発見された。主人公の湾田は、その謎を解き明かすのだが・・・。

ミステリー小説の定義をするミステリー小説の短編連作です。ま〜ミステリーの中にミステリーの入門書が入った感じですかね?物語自体は、サクサク進みます各章の題名は、「本格ミステリの定義」「トリック」「嵐の山荘」「密室講義」「アリバイ講義」「ダイイング・メッセージ講義」「意外な犯人」です。今回、各章のあらすじを省いたのは、各章の繋がりがとっても緻密なので・・。(断言していいのか?)

この作品と似た形式の本があります。世界的な大ベストセラーの「ソフィーの世界」です。「ソフィーの世界」は、哲学の入門書でしたが「ミステリアス学園」は、ミステリーの入門書ですかね?ちなみに○○形式を取ってます。物語は、面白く書かれてるので興味のある人は、読んでみてくださいね

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2009年10月07日

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ミステリアス学園ミステリ研究会。通称ミスミス研が舞台。ミステリ初心者の湾田が他の部員たちに助けられながら、数々の謎の真相に迫ります。
湾田のために行われる、ミステリ講義は必読!!ミステリの歴史から定義までイロイロ教えてくれます。

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2009年10月04日

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新規購入ではなく、積読状態のもの。
2007/7/22~7/23。ミステリとは何か?を書きながら、鯨作品得意のパロディ満載。扉に書かれた「冒頭の一行で、内外名作ミステリすべての真相を明かしていますので、未読のミステリを残しているかたは二行目からお読みください。」と人を食った一文から始まる鯨氏なりのミステリ論。東野圭吾氏の「名探偵」シリーズとはまたちがった取り扱い。内外のミステリの歴史やミステリファンの性癖まで書かれていて、楽しめた。

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2010年03月24日

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ミステリ。そのサブジャンルは多岐に渡る。
本格、新本格、アンチミステリ、メタミステリ、SF、ハードボイルド、社会派...
そもそもミステリって何?また、出版業界、評論家、本の読み方、楽しみ方。そんなものを一冊の短編集の中にギュッと濃縮。
赤川次郎をこきおろす...私もそちら派だな。
ミステリって何なの?って初心者から、通な人も楽しみめる小ネタが随所に散りばめられ一冊。
さすがだ。

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2019年09月25日

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うーん……そっちにいっちゃうか
短編連作で、大学サークルのミス研が仲間を登場人物にしてミステリーを書いていくんだけど、毎回誰かが死んで人が減っていくにも関わらず、次回の話ではその人は架空の人物にされている……というのがずっと続く
そして誰もいなくなった。の変形バージョンかな
でも、オチがそっちかー……と思ってしまった

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2016年02月14日

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非常にトリッキーな構成は作者の面目躍如。メタミステリでありながら超有名な作品を想起させる。「本格ってなに?」という質問へのガイドブックではあるが、ミステリ部分の筋が初心者に読ませるにはトリッキーに過ぎるだろう。本格ファンが読んで楽しみ、本格・ミステリについて人に説明するための種本には適。7.0

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2015年12月19日

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ネタバレ

バカミスの大家,鯨統一郎の連作短篇集。第1章,本格ミステリの定義から始まって,トリック,嵐の山荘,密室講義,アリバイ講義,ダイイング・メッセージ講義,意外な犯人と,短篇ごとにミステリを紹介されている。各章は独立した短篇ながら,登場人物には繋がりがあり,作中で前の章で殺された人物がフィクションの人物であるかのような扱いを受け,ミステリアス学園のミステリ研究会のメンバーが一人ずつ減っていくという,そして誰もいなくなった風のアプローチがされていく。途中でその仕掛けすら変わってしまうが,個々の短篇のデキは及第点とは言い難いものの,作品全体のプロットには感心した。このプロットはとても面白いと思う。
キャラクターの魅力はそれほどよいと思わないが,バカミスを狙って書いている節がある作家の割には,文章が稚拙というほどひどくないので,そこそこ読める。
作品の中で,いろいろなミステリが紹介されているという手法も楽しめた。
個々の短編のデキと最後のオチがもう少しきちんとしていれば傑作といってもよかったかもしれないが,最後のオチもひどい。プロットのよさだけが際立つ作品。おまけの★3で。

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2015年10月11日

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読み進むうちにミステリーとは何ぞやから始まりミステリー作家や作品についての知識を得られます。作品に引き込む力があります。だから余計にエンディングが惜しい感があります。

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2012年12月18日

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ようやくクロニクルオブダンジョンメーカーの罠から逃れ、本の世界に帰ってこれた。
ただ、久しぶりすぎるからか短編だからか、はたまた内容かは分からないけど、そこまで良くはなかった。
クロニクルやりたいのを堪えて読んだって感じ。クロニクルを忘れるくらい没頭するかと思ったのに。

ミステリアス学園のミステリ研部員が紡ぐ短篇集をつないだ長編、フィクションと見せかけてノンフィクション。というか、作中作と見せかけて実話を元にしてるって、あくまで本の中の設定だから、現実の世界から見ればまだフィクションなんだけど・・・って感じで、あれよ!マトリョーシカよ。
で、最後はその「ミステリアス学園のある世界」と「現実世界」がリンクして、作者=ミステリアス学園のある世界の神、なんてメタメタミステリまで関わってくるんだけど、何より読みどころはミステリー用語とミステリー史の解説部分だと思う。

なにせクロニクルに心を奪われつつも必死に没頭しようとして読んだだけだから、用語のほうは「真面目に読むと役に立つんだろうなぁ」としかインプットされず、未だにこんな稚拙な感想文を書いています。
ただ、ミステリー史の方は役にたった!というか、感動した。
巨匠の域に達してる赤川次郎や吉村達也が実はほんの30年前の作家だったとか、母絶賛の折原一がちょうど彼女が30代前後の時にデビューしてるからとか、自分の評価と周りの評価がずれてる理由がすごくクリックした。
そして自分がいかに名作と呼ばれる本を読んでないかも実感。海外の作家はともかく、「趣味は読書、好きなジャンルはミステリーです」なんて言うなら、作中に出てきたタイトル8割くらいは読んでるかと思った。ショック。

前に茂にも言われたけど、年間ウン万作と小説が発表されてるんだもんね。厳選して話題作だけ読んだってKeep upできないわ。
なのに私の本棚を埋めるタイトル買いした本たち・・・そしてあるもの全て読みたい貧乏性の私・・・
今後は、「趣味は読書」っていうのやめます。

最後のミステリーマップに乙一とか伊坂が入ってるのが嬉しかったわ。

8/16/2012

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2012年08月23日

Posted by ブクログ

まさしくミステリーの入門書。
作家ごとの解説や代表作など、今後ミステリーを読むときの参考にするのにちょうどいいかな。
ミステリー好きな人には、好きな作家についての話を読んで「そうだよね~。」とか「あの人の代表作はあれだろう!」とか自分の意見と照らし合わせて読むと面白いかも。

こういうレビューを書くと、ミステリーの解説本だと思われそうだけど、ちゃんとした推理小説です(笑)

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2011年08月09日

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ネタバレ

いい♪こういうの、好きだなぁ。マトリョーシカ形式、ミステリ入門。本格ミステリってなんですか?(後でもう少しちゃんと感想登録予定)

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2012年02月21日

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「ミステリとは何ぞや」っていうのをストーリー形式で教えてくれる本。ストーリー自体はどれも軽いです。ただ、軽いおかげで、説明がとても分かりやすいです。
お勧め本の紹介、どういったものを目安にするのかといったことがさりげなく教えてもらえるので、いいです。
ただ、最初からそういう本だと思って買わないと、お話を目的に買うと拍子抜けします。

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2010年06月07日

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日本国内、海外それぞれのミステリ作家さんや作品がたくさん登場します。そして本格ミステリの歴史や定義、言葉の意味など色々と知ることが出来て、とても勉強になります。読んでみたい本が増えたのも収穫です。

物語の方は鯨氏ならではのトンデモミステリ。

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2010年02月09日

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・様々な“ミステリ”を定義付けているので,ちょっとした教科書みたい。
・付録の【本格ミステリ度MAP】を参照すると,自分は“ミステリ度”の高い作品が好きなのか
それとも“論理度”の高い作品が好きなのかが一瞥できる。
ワタシは低論理度(〜50)の作品が好きみたい。
・最後が戴けなかった…。

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2009年10月04日

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ミステリアス学園ミステリ研究会、略して「ミスミス研」。ミステリは松本清張の『砂の器』しか読んだことがない新入部員・湾田乱人が巻き込まれる怪事件の数々。なぜか人が死んでいく。「密室」「アリバイ」「嵐の山荘」…。仲間からのミステリ講義で知識を得て、湾田が辿り着く前代未聞の結末とは!?この一冊で本格ミステリがよくわかる―鯨流超絶ミステリ。

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2009年10月04日

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理系人間的な構成をする作家さんだなーというのが、2冊目読んでの感想です。(理系人間が彼を気に入っていることも理由のひとつ。)
数時間かけて思考のジェットコースターに乗せられているような、酩酊と混乱と焦燥。
しかし、三百数ページかけて結局言いたいことは、「宣伝でした!」、そうともとれる大オチはちょっと笑ってしまった。いい意味で。
この本を持って本屋に行きたいです。

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2011年04月16日

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ミステリへの入門的内容をミステリ仕立てにした本。目次 第一話「本格ミステリの定義」 第二話「トリック」 第三話「嵐の山荘」 第四話「密室講義」 第五話「アリバイ講義」 第六話「ダイイング・メッセージ講義」 最終話「意外な犯人」以下ネタバレ。短編集の形を取っているが、作中作のマトリョーシカが連なり、全体として多重構造を持たせている。途中でマトリョーシカ構造が終わってしまうのは「息切れしたのではないか」という気もしてほほえましい。最終話はメタミステリを展開しているが、あまりうまくいっているとは思えなかった。作中で挙げられる古今東西のミステリは読書ガイドとして役立つだろう。未読のものを読もうという気になる。最後に「ミステリ度」と「論理度」を軸にした「本格ミステリ度MAP」がついているのも面白い。この作者に濡れ場は似合わないのではないだろうか。

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2011年04月26日

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これを読むと色んなミステリー作品が読みたくなる!!
構成がなかなか面白いなーとは思いましたが、最後の犯人についての考察がイマイチ分からなかった。

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2009年10月04日

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ミステリ入門書?面白かったです。でも、堪能までは行きませんでした。ミステリの流れなどはよく判ったのですが、どうも『邪馬台国〜』の面白かったイメージが強すぎて物足りない感じです。

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2009年10月07日

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いきなり注意書きで「冒頭の1行で、内外名作ミステリすべての真相を明かしていますので、未読のミステリを残しているかたは2行目からお読みください」って書いてあるから読むの止めようかと一瞬迷ったけど…。でも、矛盾した注意書きだよね?物理的に2行目から読むことは不可能(厳密には可能だけどね)。どうしても目に入っちゃう。まさに「ミステリアス学園」という未読のミステリを読もうとしてるんだから。自己言及的というか、絶対に読むことができないミステリになってしまう。読んだけど…。

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2009年10月04日

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