【感想・ネタバレ】左京区七夕通東入ルのレビュー

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Posted by ブクログ

京都を舞台に繰り広げられる、理系男子との恋愛、平和?ある意味刺激的?なキャンパスライフ。勉強、恋愛、将来のこと、悩みはいっぱいあるけど、目の前のことに全力に取り組んで生きている登場人物のみんながとっても愛おしくなります。
個人的には、理系男子たっくんがかなりタイプなので、めちゃくちゃ不器用だけど、そこが可愛らしくてキュンとしました。
がっつり胸キュンはないですが、若くて甘酸っぱい青春が味わえます。また夏に読みたいです。

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2024年02月05日

Posted by ブクログ

恋模様の果てしなく若者像の物語ですね。自由奔放な束縛が1番引っかかる、でも常にそうなる状況を作る花が初めて本気で好きになるたっくん。お互い言い出せず、自分から飛び込むのに壁を見つけてしまう、それを越せない花。でも4月に出会えて12月に恋人同士になるとか、掛かりすぎちゃうの。自分から行かない行けない言うてるけど情報収集はピカイチ。あっ相手を落とすとかそんな技はないのかな。就職は決まったがやりたい事見つからずモヤモヤしてます。プライベートは充分やり切った切った大学生活思うけど、折り返しページで未だ進展しない

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2023年08月15日

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こんな大学生になりたいな〜って憧れを抱きながら中学生の頃から何回も読み返してきた本。
不器用なたっくんからのたまにくるキュンが最高です

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2022年09月26日

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自分の大学時代を改めて思い出しました。あることに熱中するあまり恋人と別れたこと、友人と好きなだけ時間を気にせず色んなところへ出掛けたことなど。

物事を並行して進めるのは難しいこと!と気づいたのは大学時代でした。たった4年間だったけど、内容は濃すぎて、今でも思いを馳せます。勉強も遊びも、もっとやっておけばよかったといつも思います。
2021,11/20-21

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2021年11月21日

Posted by ブクログ

『京都』というとどんなイメージが思い浮かぶでしょうか?

せっかくなので全国47都道府県で『京都』が一位を占めるものを見てみましょう。まずは、”国宝の建造物数”です。これはどう考えてもそうでしょう。”金閣”、”銀閣”にはじまって、”清水寺”とか誰でも知っている建造物が目白押しです。次は、食べ物で”ほんしめじ”です。なんと全国の生産量の99.9%を占めるというその事実を私は今の今まで知りませんでした。偶然にもこのレビューがきっかけで知識が増えましたね。では、これは皆さんご存知でしょうか?”人口10万人あたりの大学数”です。えっ?と驚くその順位。東京よりも!大阪よりも!大学の数が多いというその順位を知って私はとても驚きました。確かに京都と言って思い浮かぶ大学名は多々あります。かつて都が置かれたその土地に学ぶ魅力、世界に誇る文化が色濃く残るそんな土地に学ぶ魅力というものが、京都の大学にはあるのかもしれません。

このレビューを読んでくださっている方の中にもかつて大学で学んだという方がいらっしゃると思います。もしくは、私のように”学んではいない”けれど一応大学は卒業できたという方もいらっしゃるかもしれません(笑)。大学生活というものも人それぞれです。学問、サークル活動、そして恋…。人生の中でも最も自由な時代、なんでもできると自由を謳歌できる時代だからこそ、そこに賭けるものも人それぞれだと思います。

さて、ここに、京都の左京区に位置する大学で、『運命のひと』を見つけたという女の子を描いた物語があります。『七月七日にわたしたちは出会った』と始まる恋の物語。それは、『数学科ってなにするの?』という女の子の質問に『一日、思いついたことを書きとめていくねん』と答える男の子の物語。そんな男の子と『もう少し会話を続けた』いと願い、『たっくんて呼んでいい?』と『なぜかそう聞いていた』という女の子。この作品はそんな女の子が大学生活最後の一年を、彼に一途に一生懸命に生きていく、そんな眩しい青春の煌めきを見る物語です。

『七月七日にわたしたちは出会った』、というその朝に寝坊をしたのは主人公の花。『じっくり考えるひまもなく』、『白いシャツにジーンズという無難な組みあわせを身につけた』花。『時計をにらんで頭の中で計算』して、『あと五分だけ時間があること』に気づいた花は『プレーンヨーグルトの容器を開け』ます。さらに『ふと思いつき』、冷凍庫を開けた花はそこにブルーベリーがあるのを目にしました。『ブルーベリーは身体にいいらしい』と思って手に取るも『何粒かが、勢いあまってころころと容器の外にこぼれ』ました。そして、『脇腹のあたりに散った斑点に目を落とし、わたしは泣きたい気持ちになった』という花は、『悩んだ末に、先月末に買ったばかりの、紺地に白い花柄のワンピースを着ていくことに決め』ます。そして、授業の後、『食堂の前を通り過ぎたところで肩をたたかれ、振り向くとアリサが立って』いました。『ここから自転車で十分足らずのところにあるミッション系の女子大』に通うアリサは、『恋人の修治がうちの大学の理学部にいる』こともあって『このキャンパスに足繁く通って』います。『かわいい服!』と声をかけられ『ありがと』と返す花。そんな花に『ねえ、花ちゃんて今晩ひま?合コン、どう?』と『四対四で設定』していた合コンに欠けた一人の『代打を探している』と伝えるアリサ。『運命のひとがみつかるかも』と、粘るアリサに『了解』とうなずいた花。そして、『七時から三条木屋町の居酒屋で行われた』という合コンに出席した花。しかし、『お店に現れた男の子は修治も含めて三人』でした。『話題も雰囲気も非常にまともだった』と会が進む中、『乾杯から一時間以上経ってやっと四人目が登場』します。『空いていたわたしの正面の席にすとんと腰を下ろした』そんな彼と目が合い、『花です』と名乗ると『龍彦です』と答えた男の子。『どこの学部?』、『理学部』、『じゃあ修治と同じだね』、『うん、でも学科が違う。おれは数学科』と弾む会話の中で、花は修治が学ぶ『数学』に興味を持ちます。『たっくんて呼んでいい?』と『なぜかそう聞いていた』花。そして、そんないっ時を思い出し、『ひとめぼれというわけではなかった』、『なにがそんなにわたしの心をつかんだのか、今でもよくわからない』と振り返る花は、『でも、ひとつだけ確かなことがある』と考えます。『七月七日の朝にブルーベリーをこぼさなかったら、わたしはなんの変哲もない白いシャツにジーンズ』で、『アリサの誘いをすぐに断っただろう』、『それ以前に…アリサは私に声をかけようとは思わなかっただろう…』。そして、『七月七日の朝にブルーベリーをこぼしたおかげで、わたしはたっくんにめぐりあった』と思う花。『これから毎年、七夕飾りを目にするたびに、わたしはブルーベリーを思い起こすことになるのだろう』と思う花。そんな花が大学生活最後の一年を送る中で、『運命』の出会いを果たした龍彦のことを想う、甘酸っぱい大学生活が描かれていきます。

『大学4年間京都にいて本当に楽しかったので、京都の街を知っている人にも知らない人にも想像しながら読んでもらいたいなと思っています』と語る瀧羽麻子さん。京都大学経済学部で学ばれたという、そんな瀧羽さんが綴るこの作品の一番の魅力は、瀧羽さんが『楽しかった』とおっしゃる大学生活の舞台、京都の街並みのこれでもか、と描写されていくその雰囲気感にあると思います。京都という街への想いは人それぞれだと思います。修学旅行で行った程度という方から、京都に長く暮らしていらっしゃる方、そして、瀧羽さんのように人生の一時期をその場所で過ごしたという方まで。これは京都に限らず、その街のイメージというのは人それぞれの経験によって見えてくるものが大きく異なってくるように思います。ほんの数日しか滞在しなければ見えるものはほんのわずかでしょう。その一方で長らく暮らすと逆に見えなくなっていく部分もあるように思います。そういった意味でも大学の四年間という青春の真っ只中を東京から移り住んだ花と、やはり大学の四年間を京都で過ごした瀧羽さんに見えたものはリアルに重なっていくのだと思います。そんなこの作品はもうどこを切り出しても京都を感じさせる地名が頻出していきます。『川端通に出て少し南に下ると、すぐに出町柳の駅に出る』という花のマンションから大学への道程。『この街と大阪をつなぐ京阪電鉄の終点で、さらに北、修学院や比叡山のほうまで延びる叡山電鉄にここで乗り換えることもできる』と単なる道案内に過ぎないような表現でさえ、雰囲気感に満ちていると感じるのは京都ならではです。同じようなことを他の都市の駅、路線名でやっても、だからどうしたとなるのは、京都という街が持つ最大の武器かもしれません。そんな場面を絶妙に短い言葉で切り取っていく瀧羽さん。それは、街中のふとした一瞬を捉えた場面でも同じです。『レンタサイクルの店の前にさしかかったとき、中から出てきた若い外国人のカップルが自転車をスタートさせた』という何気ない描写。そこに、『リズミカルに揺れる金髪の頭越しに、大文字の「大」の字が刻まれた緑の山肌がのぞめた』とまたもやこの一文だけでそこに京都の絵がふっと浮かび上がるこの場面。京都が好きな人にはたまらない、全編どこを切っても京都という街の魅力満載な作品だと思いました。

そしてそんな京都の街の中に描かれる大学の風景も印象的です。『左京区』の入る書名で匂わされるその場所。『たまに機動隊に封鎖されちゃうんだけど』という『近衛通沿いのその寮に足を踏み入れる』という花の描写など、作品の中に大学名は登場しませんが、瀧羽さんの母校・”京都大学”をそこかしこに感じさせるのも、この作品の魅力です。そんな大学は、関西圏にあるものでもあります。となると欠かせないのは食です。そんな食のシーンも鮮やかに登場するこの作品。『それがたこ焼きパーティーの略だということがわかったのは、寮に着いてからのことだ』と花が驚いたのは、龍彦たち三人の男子と共に開いた『タコパ』の描写でした。『手前のちゃぶ台には立派なたこ焼き器がのせてある』というその場所。『鉄板のまるい穴はクリーム色のタネで埋められ、その横のボウルも同じどろりとした液体で満たされていた』と始まった『タコパ』。『熱々の表面にのせたかつおぶしが、へなへなとソースに寄り添う』というその描写。『今日って、たこ一匹分使ったん?』『うん、ヤマネんちから届いた分まるまる使い切った。いい味出てるやろ?そんじょそこらのたこ焼きとちゃうで』と続く極めて自然な関西弁の描写と共に盛り上がる『タコパ』の場面は、経験しないとわからない関西ならではの食の魅力と、それを味わう幸せなひと時をとても自然にリアル感を持って伝えていると思いました。

そんなこの作品のもう一つの魅力が、花と龍彦、文系女子と理系男子の間に生まれた恋模様の描写です。『七月七日にわたしたちは出会った』というなんともロマンチックに始まる物語は、それだけだと、”そういうのは興味ないです”と切り捨てられる人もいそうな印象を受けます。しかし、そこで描かれていくのは、花の大学卒業までの9ヶ月に渡って、鴨川の流れのようにゆっくりと、穏やかなに展開していく二人の落ち着いた恋の物語でした。大学生の恋の物語と聞いてどのようなイメージを思い浮かべるでしょうか?確かにそれは青春の物語です。しかし、高校生の恋とは違います。主人公である花も『歴代、というほど経験豊富ではないけれど』と表現されるように今までにも複数の恋を重ねて来た女の子です。単なる初々しさではなく、花の心の動きで魅せていく瀧羽さん。『どうしてこのひとなんだろう。どうしてこのひとが気になってしかたないのか、笑顔を見るだけで条件反射のように力が抜けてしまうのか、自分でもわけがわからない』と、その恋に戸惑う花。恋に初々しいわけでもないのに『会いたいと思い続けていたくせに、短い会話が成立しただけでなんとなく満足だった』と、あくまでゆっくりと展開していくその恋は、文系女子と理系男子という背景の上に絶妙な温度感をもって描かれていきます。それが『数学は、やればやるほどはまるねん。歯止めがきかへん』、『予想が証明できたり答えの数字が出たりしたらおしまいってわけじゃないねん。逆に知りたいことがどんどん増えてくねん』と、龍彦が熱中する数学の世界の描写でした。そんな龍彦に戸惑う花。しかし、次第に龍彦のことを理解していく花は『ちゃんと知っている。たっくんにとって数学以外のことがどうでもよくなってしまうことも、そして、どうでもよくなってしまう一切がっさいに、わたし自身も含まれていることも』という一つの思いに到達します。『ずっと不安だった。今まで、ずうっと。わたしには数学のことはよくわかんないから』という花の想い。『でも、わからなくてもかまわない』、『そばにいたいの』と龍彦に寄り添っていく花のどこまでも真っ直ぐで、ひたむきな想いが描かれるこの作品。大学生の恋の物語なのに、この作品ではデートらしいデートのシーンさえ描かれることはありません。しかし、この作品で描かれる恋の物語は、心と心の繋がり、もっと高い次元で繋がっていく二人の恋の物語でした。これ、味があるなあ、とそんな想いが読後に後をひくこの作品。瀧羽さんが描く恋の物語の上手さをとても感じました。

『その朝、わたしは寝坊をした』、という運命の朝から始まった七夕の一日は『ブルーベリーをこぼしたおかげで、わたしはたっくんにめぐりあった』という運命の瞬間へと繋がっていくものでした。大学という時代を思い出して、そこにどんな光景を思い浮かべるかは人それぞれだと思います。個人的なことを言えば、私は極めて不完全燃焼な四年間を過ごしたと未だもって後悔しています。そんな目には、この物語はあまりに眩しすぎる世界でした。京都の街のリアルな描写を、まるでスナップショットのように切り取って描いていく瀧羽さん。その素晴らしい筆致にただただ魅了されるこの作品。『タコパ。花火。学祭』とリアルな大学生活の魅力を存分に感じることのできるこの作品。そして、『ふたり乗りの自転車をこぎながら、振り向いた横顔』、『なんか、どんどん好きになる』、と花と龍彦の恋の物語が絶妙な温度感で描かれるこの作品。そこに展開される眩しいほどの青春を感じさせる作品世界に、いっ時を忘れてすっかり魅了された絶品だと思いました。

瀧羽麻子さん、あなたの作品は私のど真ん中に突き刺さりました!
眩しい青春の煌めきをありがとうございました!!

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2021年11月06日

Posted by ブクログ

かわいいお話だった。
ふと落ちちゃう恋は本当にかわいい。
中高生が読んだら京大目指したくなるかもしれない笑。
万城目先生作品といい、今作といい京大出身作家さんの京都、というかほぼ京大?の描き方に愛を感じてしまう。知っている場所だから思い浮かべ易いというのも大きな要因だと思うけど、見える風景が楽しい。

母校をこんなにわくわく魅せる方はいないから羨ましいな。

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2021年04月13日

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滝羽さんの初めて読んだ本。
京都を舞台にしたお話。一気に読めてしまう。
はなちゃん、たっくん、山根くん、安藤くん。
他の登場人物も、みんな温かく、面白い。
京都に住んでみたくなります。
あとの2シリーズもおすすめ。

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2018年05月01日

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京大が舞台というのはもはやジャンルとして、確立されてきているというか陳腐化されてきている面があると思うし、実際そんな期待せんと読んだ。
ただ女の子が主人公っていう点で異色、だけど京大らしさ、京都らしさが散りばめられていて、目新しい気分で一気に読むことができた。

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2016年01月12日

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読んでいるとき顔が緩んでしまう。甘酸っぱくて胸がぎゅーっとなる。
読み終わるときまだ終わらないで欲しいなと思ってしまった。
甘々な恋ではなくて、ほっこりする恋。憧れる恋。
知っている地名がたくさん出てきたので京都の街を想像しながら読むことができた。大切な一冊になった。

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2015年10月24日

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恋をすることの楽しさを教えてくれる小説。京都が舞台の大学生の青春ストーリー◎関西弁が心地良いリズムで頭の中を流れて、音楽みたいに読むことができた。お洒落な文系女子と変わった癖のある理系男子という設定だけでもきゅんきゅんできる‼︎京都の移り変る四季と、それに合わせて姿を変える街並み。この本を読んだら京都に住みたくなる!(単純だから) とっても可愛い小説に出会えました。

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2015年08月24日

Posted by ブクログ

淡い恋物語。

文学部の花は、スタイリッシュで活発な女の子。友人のアリサから紹介された、数学科のたっくんに惹かれます。でも数学に夢中の彼は、どこかつかみどころがなく…

彼の寮で一緒に暮らす、愉快な仲間たち。アリスと恋人の修治。花のいつもそばにいる剛。
そんな仲間と一緒に、花は大学4年生の最後の1年、たっくんとの恋をゆっくり育みながら、過ごすのでした。

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2015年01月20日

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前に読んでから、だいぶ間が空いてしまったので、恋月橋を読む前に再読。
あの辺りに住んでたから、それだけで評価も上がるけど、その懐かしさを出汁にしながら、花とたっちゃん、山根と安藤の物語を楽しんだ。

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2023年08月31日

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瀧羽さんの小説はいつもタイトルが個性的です。
これは、京都を舞台にした、大学生の恋愛小説。
オシャレが大好きな、文学部4回生の花の恋物語。

「七月七日の朝にブルーベリーをこぼしたおかげで、わたしはたっくんにめぐりあった。」

なんて純粋で可愛いお話なんだろう。
花は、同じ高校だったアリサとその彼氏修治の主催する合コンに参加して、たっくんこと龍彦に出会います。
寮生活をする理学部のたっくんと、同じ寮生の友人ヤマネとアンドウ。
三人セット、プラス花の四人で、タコパに花火、学祭、飲み会。
もう青春そのものって感じです。
京都の町を散策したくなります。

たっくんをどんどん好きになる花。「数学バカ」の壁が立ちはだかるけれど、焦ってもどうしようもない。二人の距離が縮まらない。
一体たっくんのどこがいいのと言われるけれど、たっくんの良さは私にしかわからない。
恋ってそういうものですよね。
これ、ピュアすぎて、泣けます。
ブルーベリーのような甘酸っぱい恋。

こんな素敵な学生時代の思い出は、色あせずにいつまでも心の片隅にあり続けてほしいです。

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2022年04月02日

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さてさてさんにお勧めしていただいた本です。

タイトルを見てわかるかと思いますが、舞台が京都です。
私が京都に住んでいたことがあり、とても懐かしいとコメントしたら、お勧めいただきました。

川端通、出町柳、修学院。のっけから懐かしい地名がたくさん出てきました。
なにせ私は高野川沿いの川端通りに住んでいて、叡山電鉄の修学院駅まで歩いて4,5分のところでしたから。

主人公の花は京大とははっきり書かれていませんが、たぶん京大の文学部の4回生で商社に就職が決まっています。

そして人数合わせの合コンで七夕の日に出逢った龍彦(たっくん)は理学部の数学科。4回生で大学院に進む予定。

あとは花の友だちで女子大(ダム女かな?)に通う帰国子女のアリサと恋人の修治。
たっくんの学生寮の仲間、アンドウとヤマネ。
花のゼミ友の剛くん。
バイト先の服飾店ソレイユの店長、陽子さん。
そしてたっくんと親しそうな謎の女の人。
などが出てくるとってもキュートな青春ものです。

花とたっくんは自転車の二人乗りをするシーンがありますが、京都はバスと地下鉄の便がとてもいいけれど、やっぱり自転車ですね。
私も自転車通勤していたし、哲学の道を自転車で散歩したり友だちの家にもどこでも自転車ですね。
懐かしかったです。
さてさてさん、ありがとうございました。


ちょっとネタバレになりますが…。


クリスマスに花がたっくんの気持ちがよくわからないで悩んでいるとき(たっくんは数学が恋人なんです)ゼミの剛くんに告白されてしまいますが、たっくんもいいけど剛くんもなんか『あすなろ白書』の取手くん(木村君演じる)を思い出してしまいました。(「俺じゃだめか」っていう有名なシーンです)なんかフミヤの「TRUE LOVE」が流れてきた気がしました。ちょっと古いでしょうか?
あれって、まさに青春でしたよね?

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2021年11月21日

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とっても綺麗な青春恋愛小説。京都の街並みの描写がたくさん出てきてすごく良い。挿絵もかわいくて、何度も読み返したくなる。大学卒業を控えて、新しい環境へ飛び込むことへの不安や将来へのもやもやする気持ちも共感できるし、花とたっくんの関係が爽やかで、心洗われる気持ちになった。

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2021年10月16日

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京都の大学に通う女の子が理系男子に恋をする話。
最初は「1回しか会ってないのにそんなすぐ恋におちる?どこが好きになったの?」と思ったけど、読み進めていくうちにそこは気にならなくなった(笑)
ピュアな恋愛に応援したくなった!!

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2021年07月24日

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好奇心旺盛でオシャレが大好きな花。
人数合わせで参加した合コン以来、たっくんが気になって仕方がない。
少しずつ、少しずつ、どんどん好きになっていく。たっくんとちょっと何かあるだけで舞い上がってしまうの花が初々しくて可愛い。
これぞ甘酸っぱい恋。

たっくんの友人 工業化学科のヤマネが好きなものは爆薬と酒、ガタイの大きなアンドウは遺伝子と酒。いつもワイワイみんなで集まって飲むお酒は美味しくて楽しいだろうなぁ。
自分の好きなことを伝えようと目をキラキラさせて一生懸命に話す様子にキュンときます。
穏やかに募ってゆく恋心と青春をもう一度味わえる1冊でした♪

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2020年11月02日

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花ちゃんとたっくん、とってもかわいい。
花の定理、見つけてほしいな。
あまずっぱい青春って感じがうらやましい。

数学しか見えていないようで、花ちゃんのこともよく見てるたっくん、かっこいい。2021.8.16

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2021年08月16日

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ネタバレ

京都に住むおしゃれ好き大学生花は、合コンで出会ったおしゃれと無縁な理系男子龍彦に惹かれ、彼と同じ寮に住む山根、安藤とも出会い大学生活最後の時を一緒に過ごす。花はおしゃれ女子で就職も早々に決まっているしっかり者。たっくんに花がなぜ惚れたのかイマイチよく分からないけど、でも花の恋の仕方がかわいかった。恋敵が数学だなんて、勝てる気がしない(笑)

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2018年05月04日

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ネタバレ

京都が舞台のお話。住んでいるわけでじゃないので多分あの辺りかなぁくらいに思い浮かべて楽しめたかな。

それぞれに何かに夢中になるなど自分が持っていなかったり、やりたいこともなく就職するor将来をしっかり決めているとかコンプレックスに思ってるところに惹かれると言うありきたりではあると思う(笑)
思うけれどきっとそういうことを思ったり考えたりして過ごした時間が今後に影響与えるのかな〜。
恋のライバルが人ではなく大腸菌とか数学って太刀打ちできるんだかできないんだか(笑)

たっくんが全くの恋愛音痴とは思えず所々言葉の端に狙ってる?って思わせるセリフが。
東京に行って離れてしまう事を心配する花に
「そういうことも、さっき祈ってみた」とか。
「これからの話。四月以降もちょくちょく東京行くやろ。」とか。
確認ではなく当たり前のようにさらりと言われちゃたまらないよね。

これは他のシリーズもあるようなので今度読んでみよう。

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2018年04月04日

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ネタバレ

甘酸っぱくて、よかった。恋愛のライバルが学問って、なんとも惹かれる設定。そんな風に没頭できるものがある人生に惹かれ、没頭できる人を本当に尊敬し、そうなりたいと願う気持ちに共感します。数学は哲学っていうのもなんだか好き。のめり込むっていいなぁ。そんなものを見つけたい。

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2015年09月22日

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再読2回目。
かわいいお話! うちの大学のあの寮生とあの学部が、こんなに可愛らしいお話を産み出すなんて・・・。

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2016年05月07日

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花ちゃんとたっくんのおはなし。
京都の大学生。

気分だけ、
大学時代に戻りたいな〜。
と思って選んだ本。

ヤマネくんとか周りの人に興味津津・・・
たっくんのデレがやばい
漫画っぽいな。

花ちゃんずるい〜

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2020年01月03日

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『うさぎパン』が良かったので、さっそく別の作品を手に取ってみた。

女性作家が書く女子大生の恋愛ということで、少女マンガみたいな甘すぎる展開になってないかと危惧していたが、そんなことはなく爽やかな小説だった。

同じ京都大学を舞台にしていても、森見登美彦の作品とはこんなに違う雰囲気になるんだなあと新鮮な気持ちになった。

主人公の花は、男性が書く女の子像とははっきりと違う。
ファッションにこだわりがあって、バイトは古着屋、お酒も飲むし、クラブに踊りに出かけることもある。
いろんなことに興味を持っていて、過去の恋愛は飽きっぽいせいか長続きしなかった。

私みたいな地味な男からすれば、彼女はいわば「リア充」で、ちょっと住む世界が違う。
だから、私が花を好きになることはない。

でも彼女は、恋人のたっくんのことばかり考えて振り回されたりするものの、ヤマネくんやアンドウくんといった周りの人のことも見えていて、二人だけの世界に閉じこもらないという恋愛をする。
これがベタ甘にならないためのミソだと思う。

それを成せるのは、たっくんによるところも大きい。
数学に夢中で、一度没頭するとどこか遠い世界に行ってしまう。
素っ気なく見えて、さらっとときめくセリフを吐いたりする。
一言でいえば猫っぽい。
女の人はやっぱり、ベタベタされたり甲斐甲斐しく世話されるより、こういう感じの方が好きなんだろうか。
男から見ても、打ち込むものがある一方で落ち着いていてかっこいいし。
たっくんがあっさりしているから、飽きっぽい花も追いかけられるんだと思う。

好きなシーンは、たっくんの研究室の教授に振り回されてかねてからの計画が台無しになるも、アンドウくんが新しい妙案を思いつくところ。
このときの花は、マイナスの感情の絶対値をそのままプラスに持って行ったような前向きさがあって素敵だった。

一方で気になったのは、たっくんたちとは4年生になってからの付き合いなのに、彼らとのイベントばかりでそれまでの人間関係が花にあまり見られないこと。
女子大生って複数人の女子で固まってるイメージがあるのに。

作品全体の雰囲気は暖かくて、それには当然文章が影響している。
『うさぎパン』同様、平易な言葉遣いに自然な文章の流れ。
装飾に欠けるところはあるものの、過不足のない読みやすい文章。
きっと著者とは言語感覚が似ているんだろうなと思う。

「左京区」はシリーズ化されており、現在3作目まであるようなので、続きも読んでみたい。

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2020年10月07日

Posted by ブクログ

アンドウくんとヤマネくんがいい人すぎて、この作品に都合のいい人になってる。
花ちゃんとたっくんがなかなか進展しない。

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2017年11月19日

Posted by ブクログ

内容的にはラノベ感が前面に出た浮かれた恋愛モノかな…と警戒したものの、自身が通った京都の大学が舞台ということに惹かれてやっぱり買ってしまった一冊。
そして事前の想定通り、昔の連ドラを思わせるノリの軽い恋愛描写が続き、もう少しで「はあ…」とため息を吐きながら放り出す寸前の、まさにギリギリのタイトロープ上、という読中であったが、何とか最後まで物語の世界に留まることができた。
バックボーンに共感がないとちょっと厳しかったかもしれない。
懐かしく、少し寂しい気分になった。

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2017年08月31日

Posted by ブクログ

大学生の青春恋愛小説。
文系の主人公と、理系でちょっと変わった彼との、なかなか距離の縮まらない恋愛を描いた本。
理系との恋愛で悩んでる人が読むと、悩みが解決するかもしれない。
ベタベタしてない話なので、気持ち悪くならずに読めます(私はベタベタした恋愛ストーリーが気持ち悪くなるw)

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2017年07月30日

Posted by ブクログ

花ちゃんとたっくんの恋愛小説。花ちゃんもなかなかツッコミのある子だけどたっくんへのツッコミはめっちゃある。理系男子(むしろ数学男子?)ってみんなあんな風なのか。すごい。何時間も数字に没頭できるんだ。そりゃ放置されたら悲しい。修治についても菌に没頭。菌も大事だし彼女も大事。人によって大事なものが違うから理解って難しいなー。アリサがちゃんと理解してくれる子でよかった。たっくんの没頭ぶりはやばいけど病院に通ったところでどう直すんだろう。

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2017年06月07日

Posted by ブクログ

いわゆる「リア充」的アクティブな学生生活を送る主人公の花が、数学にのめり込む理系青年の龍彦と合コンから恋に落ちてゆく。そのピュアな恋愛模様を綴った、なんともむずがゆくもかわいらしいラブストーリーでした。
こんな清々しい大学生がいるか!とひねくれて想わなくもないですが、それなりに酸いも甘いも経験してそうな主人公が初めての状況に戸惑う様子は思わず応援したくなるような雰囲気に満ちていて、こちらまで甘酸っぱくなります。年甲斐なく。
舞台である京都の情緒の描き方もよくて、関西弁の台詞も馴染み深いイントネーションで聞こえてくるようで、そういう意味では親しみも感じられました。
心をまっすぐにしたいとき(どんな?)にお勧めしたい、濁りのない恋愛小説でした。

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2016年04月10日

Posted by ブクログ

出てくるものが懐かしすぎるので、☆一つオマケね。小説としてはどうかなあ。あまりに「こぎれい」な感じで、読んでる間は心地いいけど、残るものがないような。そういう読み心地を求めて本を開くなら、これはよくできている。

文学部生が持つ、理系への微妙な気持ち(ダサいと思うけど専門バカぶりがちょっとうらやましい)とかは、さすがにうまくとらえられてるなあと思う。たった四年で、京都の大学というある種の「別世界」を出て行かなければならない寂しさも。ここは共感する人も多いだろうな。

しかしまあ、京大の女子学生が「フツーの女の子」としてヒロインになるとはねえ。隔世の感があります。

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2015年02月13日

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