【感想・ネタバレ】アレクシア女史、倫敦で吸血鬼と戦うのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

 19世紀ヴィクトリア朝イギリスも舞台としてはとても魅力的ですが、その舞台を、吸血鬼や人狼、ゴーストといった影の住人が活躍するというのだから、わたしとしては美味しすぎます。
 「吸血群」や「BUR」「影の議会」などの組織によってみずからを統率し、文明化によって人類と共存するという設定は、当時の時代背景などに明るくないとなかなか書けないなと思います。

 また、作中で豊富なのが衣装の描写。想像していてとても楽しめます。

 で、肝心のストーリーですが、ミステリー色がなかなか強いです。ダークミステリーとでも言いましょうか。
 アレクシアが不審なはぐれ吸血鬼と遭遇することから始まり、人狼の集団失踪などを探っていくうちに発覚する恐ろしい陰謀。
 勇敢さと聡明さを併せ持ったアレクシアが、危険に巻き込まれつつも、好奇心によって次々と危ない橋を渡っては謎に迫っていきます。
 ミステリーの女性主人公の典型ですが、それがまた良し。

 そしてさらに強いのが恋愛色。女性が主人公なのだから恋愛も当然展開の中に組み込まれているだろうとは思っていましたが、予想をはるかに超えて濃厚でした(笑)

 癖の強いキャラクターの多い中で、わたしが一番惚れたのはライオール教授でした。
 脳筋上司を小馬鹿にしつつも忠実に補佐する頭脳派。ついでに時折ボケをかますところが素敵すぎやしませんか。


 吸血鬼や人狼の力を打ち消す「ソウルレス」について、まだよく分からずにもやもやした感はありますが、産業革命の時代、人類と人外の共存というテーマは、とても想像力を喚起されて楽しく読むことができます。

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2014年10月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

時代はヴィクトリア王朝のロンドン、この時代には人間の他に人狼や吸血鬼などの異界族が共に暮らしていた。イタリア人の父を持つアレクシアは色黒でも黒髪、加えて理論的で毒舌家なオールドミス、家族からも腫れ物扱いをされる女性。そんな彼女は「魂なき者」〈ソウルレス〉と呼ばれる特殊な人間で異界族の能力を失わせることが出来た。
ある日、社交界に参加したアレクシアだったが、そのつまらなさに一人書斎へと籠ることにした。そこで彼女は正体不明の吸血鬼に襲われ、その吸血鬼を殺してしまう。実はその吸血鬼の存在にはある秘密が隠されていた。アレクシアは持ち前の好奇心からそれに興味を持ち、独自に調査を始めることになるのだが…。
 この作品は最初に続編の方に興味を持ち、どうせなら最初から読もうと思って手にしたがなかなか面白かった。特にアレクシアの皮肉めいた言動には好感を持てたし、マコン卿と駆け引きする姿は愛らしく思えた。
一方で私はあまり外国文学を読んだことがないので、作中にちらほらと俗にいう絡みのシーンが出てきて、さらにそれを事細かに描写していて個人的には驚いた。
続編にも期待したいと思う。

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2016年10月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

吸血鬼、人狼といった異界族が人間(昼間族)と共存する19世紀の英国の世界が舞台。
オールドミス(26歳)のアレクシアの冒険譚。
でも、単なる冒険譚ではなく、恋愛要素も豊富。

マコン卿の見かけ年齢がどのくらいなのかとても気になりました(どこかに描写ありました?)


ラブシーンの描写はもう少しマイルドでもよかったかなぁ、と個人的には思います(どの位の年齢層を読者として想定しているのかが、やや疑問が残ります…)。

最初は世界観が上手く掴めなかったけど、一旦、その世界観に入り込めれば軽いタッチで描かれているのでサクサク読めました。
アレクシアは知識人で、勝気で行動力があり、なかなか魅力的な女性です。
続編も読んでみようと思ってます。

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2017年12月05日

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