【感想・ネタバレ】職業としてのAV女優のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

サブカルとしてのAV。職業自体は否定しないが、最近の日本はやり過ぎでは?と思う事もしばしば。女の子がAVに憧れるような要素は、教育上の観点からも持たせてはいけないし、そもそも、不倫を肯定しない倫理観やセクハラ、ジェンダーなどの文化要素とは基本的に相容れない職業である事は、自覚せねばなるまい。つまり、否定はしないが、積極的に肯定すべきものでもない、というのが私の立場だ。

その意味で著者は当然AV肯定派なのだが、運営方法について、特に犯罪めいた慣習をあくまでドライに捉えている。通称バッキー事件。女性が凄惨な被害にあったあの事件すら、職業意識の暴走による仕方ない面という、加害者を擁護するような発言をしている。

人間は食べる行為に等しく、性の本能を抱えており、社会は、この性の問題をどのように取り扱うべきか、健全な形とは何かも含め、考え続けなければならない。願わくは、暴力により悲惨な被害者が増えない事を。

0
2016年08月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

チェック項目15箇所。女性たちの裸仕事に対する意識も変わり、かつては「たくさん稼いで、早く足を洗いたい」だったものが、いつの間にか「できるだけ長く続けたい」というものが一般的になっている、ただ生きるには希望がなく、女性たちが裸になってでも誰かに承認されたいと願う社会が、セックスを売るAV女優たちに敏感に反映されているのである。「AV女優はお金になるだろうけど、バレるリスクがあるからやりたくない――」というのが、かつての常識だった、だが、現在AV女優は決してお金になる職業ではない、AV女優の全体の80%以上は一本数万円という報酬、専業の場合、遊ぶどころか、質素な自分の生活を支えるのも困難である。同じセックス行為をしても女性のクオリティによって価値は異なり、その大きな要因がルックスや裸という経験や努力ではどうにもならない、生まれながらの資質、そのため残酷なほど大きな格差が生まれることになる。AV女優は現場から現場を駈けずりまわって、日当ギャラであらゆる性行為を披露して売り歩く職業である、病気や怪我、誰かにバレるなど、リスクが極めて高いわりに世間が思っているほど収入は高くなく、過酷な行為が要求される大変な肉体労働である。労働量が増えているのに収入源、なのに志願者増。女性の裸やセックスは、経験がないほど、汚れがないほど価値が高く、AV女優は身を切り売りしながら延命するという一面がある、AV女優はプロの職業でありながら経験するほど価値が下がるという生鮮食品のような商品であり、数ある職業の中でも特殊な性格を持っている。モデルプロダクションの面接で、まず見られるのは顔とスタイルである、自身の肉体のすべてが商品であって、面接では売れるか売れないかの判断をされる。矯正すれば売れると判断されれば豊胸手術などを勧められる、豊胸手術も確実に売れて費用を回収できるならばモデルプロダクションが出す場合もあるが、基本的には稼ぐための自己投資ということで自費である。現在のAVやエロ本を見れば一目瞭然だが、クオリティの高い女性歯科撮影という機会は与えられず、誰でも裸になる覚悟をすれば、いくらかのお金になるという時代は完全に終息している。一部のNPO法人に「売春を貧困女性のセーフティネットに」という動きがあり、アウトローの専売特許であった性風俗への斡旋やモデルプロダクション業務に、将来的にNPO法人が乗りだしてくる可能性がある。メーカーや製作者にとっては過激な撮影をするのはユーザーの意見や希望に沿おうという企業努力であり、メーカー間の競争が激しくなるほどギリギリの一線が求められる。”健全化”の波によって追いだされたAV女優だけでなく、プロデューサー、AV監督、男優、営業、カメラマン、デザイナーなど、AVの高クオリティ化についていけなくなり職を失った者はたくさん存在する。「最初は自分が特別な存在だから、専属女優になれたと思っていたんです。でも全然違いました。なんでも一生懸命やります、NGなしです、なんて女の子が私しかいなかったから利用されちゃっただけなんです」。AV女優を退職後に不安定な生活を送っている女性たちは、その原因が決してAV女優をしたことにあるわけではない、彼女が普通の生活を送れないのは、家族がいて規則正しい生活を生まれてから一度も経験したことがないのでわからない上に、彼女自身も平穏無事な普通の生活を望んでいるわけではないからである。カラダを売る刹那的な世界から抜けられないのが、女性がカラダを使って稼いでしまった成功体験の怖さである、やがて一般社会は別世界と思うようになって、「カラダを売る意外に自分には、なんの能力もない」と思い込み、明日を生きるためにしがみつき、惨めな想いをしながら「堕ちる」ことに慣れてくる。

0
2014年11月06日

Posted by ブクログ

結構読み応えがあったし、勉強になった。
・AVも今は健全な業界に変わってきている
・単体・企画単体・企画というヒエラルキーがある
・志願しても14%しか合格しないし、なったとしても稼げるのはごく一部

0
2014年03月23日

Posted by ブクログ

風俗関連記者によるAV女優の実態を記した本。AV業界にくわしく、特にAV女優への取材を以前から続け、その実態を明らかにしている。業界の80年代からの変遷が理解でき参考となった。AV女優一人一人に様々なドラマがあることがわかった。
「不景気で収入源を補おうとする女性から、好奇心や刺激ほしさの女性まで、幅広い層からの応募で出演志願者は膨れあがり、完全に供給過剰な状態となっている。大多数の女性は出演したいと希望しても面接に呼ばれることすらなく、門前払いされているという現実がある」p15
「90年代後半、AV業界全体でも“健全化”の波が起こり、現在は怪しさや胡散臭さのないビジネスライクな世界になっている」p118
「AV女優たちは怪しさやいい加減さのかけらもない環境で“女優”として演技を求められ、その1つ1つが成功体験になっている。AV女優は各社からオファーをもらって経験を重ねるほど、やりがいを覚えて働く姿勢が前向きになる。現在生き残っているメーカーやモデルプロダクションは、一般企業家に成功した法人ばかりである」p118
「自殺をしてしまったAV女優たちは、AVというメディアに性搾取をされて弱り切ったから自殺をしたのではなく、意思を完遂する人間的能力が高く、一時期の気の迷いや心のぶれで不運なことに死ぬことに成功してしまった、といえるのである」p142
「どうしても女性を管理するモデルプロダクションには暴力性を背負っているイメージがないと、同業者や所属モデルに舐められて、なにが起こるかわからないといった事情がある」p187
「AV女優には誰かにバレるリスクより、一般社会と感覚がずれること、一度足を踏み入れてしまうと抜け出せないリスクの方が高い」p202
「引退後にそのような裸やセックスの写真や映像が残ってしまうことより、深刻なのは「楽に楽しく稼げた」、また「注目されて必要とされた」という裸の世界だからこそ摑むことが可能だった成功体験から抜けられないことにある。一時期の高コストな生活水準が忘れられなくて、普通の仕事はとてもできないと切り替えができない女性は多く、それがAV女優全体の2/3が性風俗に流れている所以である」p232
「AV女優としての一般論として女性は初々しい処女の状態が最も価値の高い状態と仮定すると、出演してカラダをお金に換えるほど価値は下がる。「カラダは減るものじゃない」というよく耳にする通説は、誰かに売るという競争がある以上、消費されているので明らかに価値は減っている」p232
「社会が裸の仕事に対して以前より寛容になったといってもカラダを売っている現役時代は、楽に稼げることの代償として他人から信用されづらく、恋愛をしてもうまくいかず、成長した友達からは見放され、周囲からは転落したと蔑まれる、ということが起こりがちである。非常に惨めで孤独な青春時代、人生といえる」p237

0
2018年11月04日

Posted by ブクログ

1990年〜2010年代にかけての業界の激変と不変の因習

はっきり言って興味本位で手にしましたが、内容は理論的なビジネス書風、淡々とした業界ルポです。
著者のスタンスは、AV女優寄り、意外にもプロダクション、メーカーには厳しいといったところ。

長い不景気の影響を受けて、業界は短期間に大きく変容を遂げた。
・製作サイドの合理化、人材刷新、コンプライアンス重視
→業界挙げての一般企業化
→マージン分は多いものの、AV女優の報酬は透明化されてきた。
・女優 応募者の増大、クオリティの底上げ、メンヘラなどの排除
→業界は女性最後の手段で食いつなぐセーフティネットでなくなった

また、2000年頃の苛烈な競争による事件の数々が背景にもある。
→撮影時の過激な暴力、傷害。スタッフ全員刑事告訴・実刑判決

ただし、裏社会的なもの、暴力を想起させるものが駆逐されたわけではない。
→桃井望事件の闇

著者は、「AV女優がAV活動で精神的に病むことはない」と、定説に反論を随所に試みている。
(精神を病んでいる女性は、業界入り前から病んでいる等)
一方、女優ヒエラルキーの転落(単体→企画単体→企画)等が、大きなプレッシャーとなって自殺に走ってしまうパターンも。
(著者は自殺が果たせるほどの活力があると微妙な表現をしている)
ここら辺に、著者の自己矛盾を感じた。

記されているように、最近のAVは、男性を満足させる映像パーツの集合であって、往事のアングラな映画的表現の実験場の趣など微塵もないのだという。
寂しい気持ちだ。
また、国内市場を支えている層は、デジタルディバイドされた中高年で、衰退は必至だろう。
主戦場ネットでの収益性(コピーされやすい)は厳しそうで、どうなるのか。

0
2018年10月29日

Posted by ブクログ

中村淳彦 著「職業としてのAV女優」、2012.5発行。1990年代と2000年代後半以降では、AV女優の意識に大きな変化が(社会の反映でもある)。「たくさん稼いで早く足を洗いたい、バレたら困る」から「できるだけ長く続けたい、希薄になった後ろめたさや恥ずかしさ」。現在新人AV女優は毎年6000人誕生、誰がAV女優をしてても不思議ではない。スカウトでなく志願し応募、供給過剰な状態で、倍率は25倍、どんどんハイスペックに(ルックス、スタイル、エロさ、素直さ、協調性、社会性、高学歴など)労働量は増加し収入は減。

0
2018年10月12日

Posted by ブクログ

AV女優になる人は自己承認欲求が高い。さらけ出した自分を求めてくれる人がいる、ということがやり甲斐になる。

AV女優に、又は引退したAV女優に精神疾患を抱える人が多いのは、AV出演が及ぼした影響ではなく、本人のバックグラウンドによるものである。

今までの人生で寂しい思いをしてきた人が多い業界であるが故に闇が深い業界に見えるが、現在は職場環境も整備されていて安全清潔である。

0
2017年08月07日

Posted by ブクログ

文字通り、AV女優という職業について丹念に記した一冊。

以前より業界全体が健全化されてるとはいえ、やはりハードルは高く、軽い気持ちで足を踏み入れる業界ではないことを再認識した。

0
2016年09月11日

Posted by ブクログ

決してHな本ではありません。あくまでも「職業」としてどういうものかと語れた1冊。
なかなか華やかようで、普通の「職業」なんですね。それでいて、アイドルやモデルのような芸能界とも違うというね。
男ならお世話にならない人はいないけど読み終わると見かた変わって楽しめくなるは

0
2016年03月07日

Posted by ブクログ

とても詳しくわかりやすく書いてあってとてもよかった
AV産業の変遷、現状を客観的に記してありどういった流れで女性が行くのか追体験できた。

女性の弱いところをうまく利用している感じ
不況であることは間違いない、上のランクから単体、企画単体、企画というランク。

承認欲求、好奇心、単なるセックス好き。各々いろんな要因があるが根底にあるのが貧困だろう。経済的、または精神的な。

この産業が人を自殺に追い込むのではなく、あくまでこれを生きがいとせざるえなかったことに問題がある

0
2016年01月27日

Posted by ブクログ

タイトル通りの本。
昔と今では業界も違うし、女優の意識も違う。見る方にとっていいのかどうかは別として。
で、才覚のある、見目のいい人には決して悪い就職先とは言い切れない。
もっとも、誰でも脱げば金になるという時代はとっくに終わっていることも事実。
引退した後の路にも、ふた通りあるのも過酷な事実。

0
2015年12月08日

Posted by ブクログ

ネタバレ

かつて汚れた職業だったAV女優ももはや人気タレント商売。闇が狭くなっていく。いや、闇が広がってきているからか…。

 闇に、飲まれよ!!!!


 AV女優に普通の子が増えたのは、闇に光が当たるようになったからというポジティヴなものだけじゃない。そう思った。
 やはり不景気の影響で、また、日本の経済が合理化した結果、あらゆるものに経営の効率化が導入された。経営の合理化には迷信を排除する性質がある。それゆえに「性産業は汚い仕事」というイメージを払拭し、利益の最大化のために刷新された。
 人の性を売り物にするという倫理観と引き換えに市場が拡大し儲けが急拡大した。ただ、その拡大した利益は強者によって分捕られたともいえる。
 それまで汚い仕事は弱者の特権だった。それが奪われたんだから、格差の拡大だよな。

 格差の拡大が悪いとは思わない。きれいなAV女優のエッチな姿の方がみたいと思う。
 でも、闇を狭められた弱者はいよいよ行き場を失って、爆発する可能性がどんどん高まっていると思う。
 
 本当に日本は成長した結果、フロンティアが無くなってきてんなーと感じた。

0
2015年09月20日

Posted by ブクログ

思っていたより良書でビックリしました。

なんかゲスいインタビュー記事とか本人の暴走した妄想とか、AVを持ち上げる感じで終始するのを予想していたのですがそんなこと無かった。それなりに裏を取った取材と本人の経験から、AV業界とそれを取り巻く女優たち、AVという職業についての昔から現在までを網羅的に、客観的な立場で書いています。

確かに、ネットが普及して顔ばれとかしやすくなったし、値段も下がってきて昔ほど稼げないだろうな~とは思ってましたが、ここまで買い手市場なんですね。AV女優を志望して応募してきたのに、普通の容姿じゃハネられるか、採用されてもギャラ数万円のエキストラ扱い(それも本数少ない)。

最後にしっかり、生半可な覚悟で飛び込む業界ではないと釘をさしている部分に好感が持てました。

0
2015年09月06日

Posted by ブクログ

「売春を貧困女性のセイフティネットに」と言う動きがあると言う記述があったけど、
この本を読んでいると、安易な考えではないかと感じた。
性風俗業に従事するのは心身ともに疲弊するだろう。長く続けられる仕事でもなく、先々の人生に悪影響を及ぼす可能性も高い。
小室友里さんのように、客観的に状況を判断出来る人でないと無理ではないか?貧困女性にそんな精神的な余裕はあるのか?色々考えされられる本だった。

0
2015年04月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

AV女優を職業としての見地から分析した本。この本によれば、今の時代はAV女優になっても一般のOLほども稼げないという。また、AV女優になるにも、志願者が激増しているため、なれる率が17%程度で非常に狭き門となっており、仮になれたとしても、それで食えるほどのレベルになれるのはごくわずか、食えるようになったとしてもAV女優の賞味期限が短いので、あっというまに稼ぎは落ちるとのこと。何もかもさらけ出さなきゃいけない職業なのに、厳しすぎる・・・・。

0
2014年09月20日

Posted by ブクログ

興味本意で手を出したが、強烈な衝撃を受けた

それまでのAVに対する考え方が大きく変わる可能性もあるので覚悟して読む必要があるかもしれない

0
2014年03月29日

Posted by ブクログ

私の知らない世界だったが、どのような仕組みになっているのか、出演した女優は、その後、どうなるかわかって、面白かった。また、なぜ、最近は、面白くないかもわかりました。また、撮影側が懲役刑を伴う事件もあったことがわかり、また、他殺事件もあったことがわかりました。また、思ったよりも収入が良いわけでないことがわかり、本当に収入が良いのは、一部で、また、すぐにそれも、落ちていくことがわかった。

0
2013年12月20日

Posted by ブクログ

思っていたより壮絶な世界でした。昔は精神疾患のある人が、ついていた職業ということも初めて知った。
今や有名になるための一つの手段として存在していたり、単体で輝くための職業になってる(単体、企画単体、企画の違いもつけられていて企画だと名前が出ず一生有名になれない...)
倍率は上がる一方なのに報酬は下がっている現状。
最初はパーツモデル、として業界に入る、、などなだ

また、昔はAV女優として雇われる場所があった精神疾患のある女性の末路が、気になった。

0
2023年06月17日

Posted by ブクログ

女優をよく書くために、一般の女性を何も考えてない一般の女子大生等と表現しなくてもよいのでは。よく業界を知ってるし、よく調べてると思うけど、女性に対して上から目線を感じてしまった。彼の他の本からは感じなかったけど。知らなかったことを知れた本。

0
2023年01月10日

Posted by ブクログ

競争が激しいAV女優の世界。撮影環境の治安は良くなってきたが...

●感想
 一つの職業としてAV女優を取り上げる。AV女優も資本主義的構造になっており興味深い。AV女優はアイドル業界、芸能界と同じく競争が激しくなっている。昔のように簡単に稼げる職業ではなくなった。多くの新人が毎年登場し、たくさんの人が消えていく。恵比寿マスカッツのような、一般人にも認知されるようなAV女優は皆「単体女優」と言われるトップ層。むろん、その地位まで上り詰められるAV女優は少ない。撮影環境の安全性が上がった分、応募も増えているのだろうか。SNS等インターネット系メディアの発達によってAV女優の活躍をよく目にするようになり、一見キラキラした職のようにも見える。だがそれは他の芸能系稼業と同じく、レッドオーシャン。死屍累々の上に立っている者だけが世間一般認知されるのだ。


●本書を読みながら気になった記述・コト
*AV女優が所属するモデルプロダクションは裏稼業のような雰囲気を持つ。AV女優という職は法律的にはグレーゾーンになる。そのため、その管理、運営を行うプロダクションの人柄も裏稼業から流れてきている場合が多い。
*AV女優になるきっかけは経済的理由が多い。地方出身で上京してきたが、生活が苦しく、より高い収入を求めてAV女優に応募するケースが多い
*AV女優は人気職業となった。誰もがラクして稼げる時代は終わった。全体の応募数のうち、実際に撮影まで到達できるのは2割ほどになっている
*世間に認知されているAV女優は「単体女優」とうカテゴリで、トップ層に位置する。誰もが単体女優になれるわけではなく、ルックスが求められる。大半は単体女優にはなれず、消えていく
*AV女優とは賞味期限が短い。毎年大量の新人が登場し、多くの女優が消えていく。それを理解できずに生活水準をコントールできない人物が、AV出演によって生活を狂わせていく
*行き過ぎた演出によって、女優が大けがを負ったり、PTSDを発症する撮影もあった
→現在は大分改善されている。ナンパモノなど野外での企画撮影も、条例の改定などによって撮影ができなくなってきた。撮影空間の治安は良くなっている

0
2020年06月28日

Posted by ブクログ

AV女優は、なり手が増えすぎて、合格率14%、しかもそのうちのごく一部しか仕事が無い。売れっ子AV女優は、超エリート職業になってしまっている。

0
2019年05月21日

Posted by ブクログ

AV女優という職業が、いったいどのような仕事なのかを解説し、そうした仕事にたずさわる女性たちの姿の変遷を論じた本です。

AV業界の内幕について解説している箇所は、おもしろく読むことができました。ただ、世間ではなかなか目に見えない企画女優と呼ばれる女性たちの仕事を説明することに焦点が絞られているところに、本書の限界もあるのではないかという気がしています。

著者は、現在までもっとも精力的にAV女優のインタビューをおこなっているライターの一人ですが、そのアプローチの仕方は永沢光雄の『AV女優』および『AV女優 2 おんなのこ』(ともに文春文庫)のスタイルを踏襲するもので、画面のなかで演技をしているAV女優たちの素顔に迫るというものです。永沢が取材をおこなった森下くるみなどの女優が活躍していた時代には、そうしたアプローチは消費者の視線と重なっていたのでしょうが、本書がその考察の対象から外している有名AV女優たちの作品を消費している男性たちの意識は、そこからかなり離れてしまっているように思います。

また、鈴木涼美の『「AV女優」の社会学 なぜ彼女たちは饒舌に自らを語るのか』(青土社)は、AV女優という職業に就いた女性たちの意識が、どのように社会的に形成されるのかをくわしく考察している本ですが、そうした問題に関する著者のことばには、やや不用意なところが見られるように思います。たとえば本書では、AV女優という職業に就いた女性たちの価値観が世間の一般的なそれから乖離してしまうことを「売春脳」と呼んでおり、引退後に平穏な生活を送っている小室友里や、その反対に人生の坂道を転落していった女優たちへのインタビューなどを収録しているのですが、そこでの議論にはナイーヴさを感じてしまいました。

0
2018年06月12日

Posted by ブクログ

後ろめたい動機が殆どなのかな?と思ったのが、
読むきっかけに。
様々な事情・・・
業界がクリーン化してきていることも知る。
時代と共に・・、なんだなぁと思う。
Hな内容はなく、AV業界、女優さんを真面目にフォーカスしている。 
「地に足がついていれば・・」という著者の言葉が印象に残った。

0
2016年12月14日

Posted by ブクログ

格差社会である昨今。
富める者は富み、貧しき者はより貧しく。

かつてのAV業界は、貧困にあえぐ女性の最終的なセーフティネットであったとのこと。
しかしながら、近年では一流企業や家庭のある者は、取り立てて経済的に困窮しているわけでもない女性達が、業界に流れているそうな。
年間、約七千人もの女性が入っては消えを繰り返している、買い手市場であるらしい。

読んでいて決して、気持ちの良いものではないが、合法非合法の合間のグレーゾーンのお金の流れや給与形態について、分かりやすく紹介されている。
酷い場合には日当8000円、時給換算で、850円なんてこともあるそうです。

法律規制により、スカウトなどは減っているものの、モデルプロダクションなどと云う古臭い手法も未だ跋扈しているようだ。
また、子供の戦隊番組やNHK大河ドラマにも出演するなど、AV女優という職業が、かつてよりも、些かの許容範囲が社会では浸透しつつある。

お子様にお嬢さんを持つ親御さんは、一読されても悪くはないかもしれません。

世の中には、色んな人がいますね。
自己承認欲求ってのは、社会、時代の流れで強弱が様々な角度で加圧するんだろうね。

0
2016年04月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

真面目に業界の事について書いてある。
AV女優と一口に言っても今と昔とでは、世間の見方も内情も激しい変化があるみたいです。
性倫理が緩くなり普通の女性が多数入るようになった反面、それまでそこをセーフティーネットにしていたマイノリティの女性の行き場がなくなる。
コンプライアンス等が整備されキレイな職場になった反面、供給過剰による賃金の低下や過重労働の問題が出てくる。
消費スピードが激しい現在、薄利多売になって大変なのはAV業界も変わらないようです。

0
2016年02月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

男性のみならず、最近は女性もお世話になっているAV女優。『AV女優』という特殊な仕事にスポットを当てた一冊。彼女たちの苦労を知る内容である。人気ぐ出たり、売れると判断をされれば良いがそれ以外は苦しいのだなという現実。売れた(売れる)にしてもとてつもなく、ハードな肉体労働をしなければならない。素人判断だが、給料が見合ってないんじゃないかと思ったりする。最近はAV女優になりたい女性が多いと聞いて、たまげた。

0
2015年10月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

中村淳彦さんの『職業としてのAV女優』を読みました。 AV業界全般の変遷や仕組みについて書いたノンフィクションです。
中村淳彦さんは、社会の暗い部分にスポットを当てたノンフィクションの本を多く書いています。

幻冬舎のWebサイトで『中年童貞』にインタビューするコラムなども担当されていて、中年童貞になるにあたっての背景などを訊いています。そこには過去のいじめなど社会的な問題が見え隠れしていて、とても考えられます。

○AV女優が一般的な存在になってきている
この本を読んで驚いたのは、かつて裏社会的でタブーだったようなAV女優が一般的な職業になってきているということです。それにはいくつの理由があるそうです。

○環境整備が進んで業界が健全化してきたこと
AV業界は合法と違法の間に位置するパチンコ業界のようなもの。数々の摘発や裁判を経て危険な経営を行う企業は淘汰されていったため、業界全体が安全路線へ移行しているそう。また、安心して仕事ができるように性病や衛生面に関する環境整備が進んだことで、『危険な業界』というイメージから『安全な業界』へとイメージが変化しているそうです。

○価値観の変化からAV女優=恥ずかしい仕事と思わない人が増え始めた
かつてはスカウトが中心で、自ら足を踏み入れる人の少なかったこの業界も現在では、アイドルになるのと同じ感覚で自ら足を踏み入れる人も増えたそうです。また、親や家族に自分の仕事のことを躊躇せずにオープンにしている女優も多いんだとか。

○懸念
AV業界の環境整備が進んでいることはとても良いことだと思うのですが、リスクももちろんあります。 イメージが変わったとはいえ、自分の裸が映像として残り続けることは揺るぎない事実。しかもデジタル全盛の現代では、1つの作品がバンバンコピーされてどんどん拡散していきます。また、AV女優のイメージが変わることで新たな問題も・・

○AV女優がなくなったことで、女性のセーフティーネットが1つ減った。
かつてAV女優は、社会のセーフティーネットとして機能している側面があったそうです。 大衆に裸を晒すことになるAVの仕事は、多くの人がやりたがらないから、賃金が高くて、誰にでも望めがチャンスのある仕事でした。
ところが、AV女優を自ら志望する一般女性がとても増えたことで、結果的にAV女優は、容姿端麗、水商売経験無しなど高いレベルを求められるようになっていきました。貧困層や他の職業を継続することが困難な、精神的に不安定な女性が働けない状態になってきているのです。
セーフティーネットとして健全ではないかもしれないけど、ホームレスを脱却するため、AV女優を志すも、需要がなく売春を続けている女性の事例などもあるそうです。

○新たな展開
驚きなのが社会のセーフティネットとして、AV女優を斡旋するNPO団体などが現れる動きもあるんだとか。色んなことを考える人がいますね。 一見ぶっ飛んでいますが、良い側面もあるそうな。深くは知らないので僕はなんとも言えません。
近年インターネットの登場などにより業界全般がどんどん変貌しています。AVなど性風俗の世界にも例外なく様々な変化がおきています。 今後の日本は、人の暮らしはどのように変わっていくのでしょうか。

0
2016年03月06日

Posted by ブクログ

「日本の風俗嬢」を読んだので、こちらも読んでみた。
お金まわりなど実情を書いている職業案内といった本で、意識が変化してきている…の話はその過程で少し書かれている感じだった。

0
2015年01月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

名前のない女たちは、「うううー」と心が痛くなりながら
読んだけど、こちらは第三者的に業界を語っている本であるため、読み物・自分の知らない世界のこととして楽しく読めた。。
AV女優のその後では、まさに個人の数だけ人生があるなーって感じ。。
行き当たりばったりに結婚して離婚して子供はネグレクト、ってのは悲しすぎる・・・。負の連鎖ってこうやって続くんだなー・・・と暗くなる。。

0
2015年01月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

≪目次≫
序章   新人AV女優の誕生 毎年6000人
第1章  AV女優の労働条件 日当3万円~
第2章  AV女優の労働市場と志望理由 倍率25倍
第3章  AV女優労働環境の変遷 96年のカオス
第4章  労使トラブル 損害賠償1000万円
第5章  AV女優の退職 引退後の付加価値は2倍
わりに

≪内容≫
以前読んだ本では、精神的な問題や家庭の問題からAV界に入る女性が多い、と感じていたが、同書によると、今は女性側が積極的にこのジャンルに足を踏み込んでいると知り、ショックを受けた。
一方、仕事はハードで、心身ともに病んでしまうことも多く、また旬が短く、すぐにお払い箱になる。その後は風俗業界に流れることが多いと言うのhは、わかる気がする。
自分の与り知らぬ業界の話だが、恐ろしくもあり、興味もある話であった。

0
2017年10月04日

「雑学・エンタメ」ランキング