【感想・ネタバレ】名もなき花の 紅雲町珈琲屋こよみのレビュー

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今回は純粋な若い恋心が罠にはめられる。挙げ句の果てに言葉足らずの戒めがわかってもらえず、関係した者達を長年苦しませる大事になってしまっていた。

このシリーズは主人公が70歳超えの(敬意と愛をこめてあえて言わせて)おばあちゃんなので私にとっては学ぶべき考え方がたくさん散りばめられています。
シリーズはまだまだ続くのでこの先も学ばせていただきます。(^^)

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2024年01月16日

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ネタバレ

和食器とコーヒー豆を扱う小蔵屋を営むお草さんこと杉浦草の日々の事件簿。

お草さんがコーヒー豆をおろしてもらっているミトモ珈琲商会の社長が娘の令に就任してから
すれ違う親子関係に更にきれつを入れようとしている社内の存在に気づいたこと。

コーヒーの師匠であるバクさんのお店でかつて知り合った若き青年萩尾との再会。
新聞記者となった萩尾が追っていた八百屋の産地偽装の真相。

親友の由紀乃の親戚の元高校教師で郷土史家の勅使河原先生とその娘の美容師のミナホ。

正義感が強すぎるあまりに時に暴走してしまう萩尾の不器用さが
彼とミナホがかつて18歳のときの過ちを
今でもひきづっていた真実。

ミナホは萩尾の気を引きたくて、藤田と共謀してお寺で偽装の歴史的発見を萩尾にさせたが
それを本気にした萩尾、そんな彼の無邪気さも知らずに懲らしめるために世の中に発信することになってしまった勅使河原先生の誤算。

それぞれの思いがすれ違って解けないくらいに絡まって
いつまでも呪いのようにそれらから逃れられなかった人間関係。

切ないのう。でも彼らはまだ若い。
いつだって、関係はやり直せるはずだなあ。
お草さん今回もお見事。

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2020年08月07日

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ネタバレ

*小蔵屋を営むお草は、新聞記者の萩尾の取材を手伝って以来、萩尾と、彼のライフワークである民俗学の師匠・勅使河原、その娘のミナホのことが気にかかっている。15年前のある“事件”をきっかけに、3人の関係はぎくしゃくしているらしいのだ。止まってしまった彼らの時計の針を、お草は動かすことができるのか。好評第3弾! *

前作同様、やるせなさと温かさが交錯する独特の小蔵屋ワールドです。自分の想いだけでは済まされないもどかしさ、大人ならではのあきらめや達観…それでも、その先の柔らかい希望に繋げていくような世界観が本当に繊細な1冊。

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2018年02月24日

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今回は短編が続き物になっていました。萩尾の苦悩。ミナホの苦悩。勅使河原先生の苦悩。優しい文章でいつものように温かくなるお話でした。
草さんは本当に優しい人だなぁ。
ゲンエイ円空仏様は結局どうなったのかしら?

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2017年09月27日

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このシリーズも三作目かぁ。
一番好きかも。
日々の暮らしに潜む謎を紐解く…よりは解けていくのを、時に焦れったくたぐりよせる感じが持ち味かなぁと。
丁寧な暮らし方、生活感も好き。

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2015年09月07日

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おばあさんが身近な出来事の謎を解く、紅雲町珈琲屋こよみ、シリーズ3作目。
連作短編が繋がって長編になっているような作品です。

珈琲豆と和雑貨の店、小蔵屋を営むお草さん。
白髪をお団子にまとめ、いつも着物姿です。
若くして離婚後実家に戻り、65歳のときに思い立って改装し、十年以上たつ大事な店。
季節を感じながら、馴染みのお客さんや近所の人にも目配りして、丁寧に暮らしています。
今は若くて元気な体育会系の久実が、店を手伝ってくれているのです。

珈琲豆を安くおろしてくれている会社の社長三友が会長に勇退、娘が跡を継いだ。
これまでと同じようには行かないだろうと不安を抱える草。

親友の由紀乃の親戚で美容師のミナホ。
弱ってきた由紀乃の髪の手入れに家に来てくれているのだが、たまには気晴らしに連れ出せないかと考え始める草。

一方、大学生の頃から知っている萩尾が、近くの八百屋に産地偽装の疑いがあると取材に来た。
この萩尾は新聞記者だが、地元での歴史研究も熱心に続けていて、ミナホの父である教授の弟子でもあった。
何年も前のことだが、円空仏が発見された後で行方不明になった事件があり、萩尾と教授とミナホは何かこだわりを抱えているらしい。
少しずつ関わって行く草は、淡々と見守るようで、ここぞというときには、きっぱりと物を言う。

秘めた悲しみや年月の重みを感じさせるような、ほろ苦い事件が多いのですが、意外にふっと軽くなる展開もあります。
きれいなリヤカーで野菜を売ろうとする若者に親切に場所を紹介してあげたり。若者のパワーも、時には光ります。

ほっこりというよりは、しみじみかな‥
読後感は悪くないです。
生活を楽しむには、センスって大事だな!と思います。

丁寧に年を重ねたから気づくことや言えること。
衰えにも目を逸らさず、重く考えすぎず、出来ることをしていきたい気分になりますね☆

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2015年07月11日

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お草さんの人間ドラマ、第3弾。
心にじわりと染みてくる読後感がいい。
七十代にして行動力のあるお草さんがいい。傷みをずっと抱えたまま、その傷みが人への優しさや思いやりにつながっているんだと思った。
次が楽しみだが、一方では高齢な主人公とその周辺に、健康と安泰を願わずにはいられない。

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2015年06月05日

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ネタバレ

いつもの通りといえば、いつもの通りながら、
最大(?)のミステリー、円空仏をめぐる謎の部分は、
ちょっと間延びしている感じで、いま一つだった。
終わり方もすっきりしないし。

しかし、お草さん節全開というか、
前作や前々作よりも
お草さんの言葉がつきささる作品だった。
書き手とお草さんがこなれてきたのか、
ただ単にこちらの感情移入の問題なのかはわからないが。

「形が整って幸せならけっこうですけど、結局、幸、不幸は自分で感じることですから」

とにかく、お草さんのフットワークの軽さは見習いたい。

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2015年02月27日

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コーヒーの試飲ができる気の効いた雑貨屋小蔵屋のお草さんのシリーズ。強盗や殺人は起こらないのですが、人の暮らしの中に普通にある行き違いやこじれた人間関係を、悪意や妬みや不安という動機とともに解き明かしてゆくので、日常ミステリといえどもかなりズッシリと読み応えがあります。そんなズッシリ感を、小蔵屋を手伝う若くて健康で健全な久美ちゃんの存在が振り払ってくれるのですが、今回は大根のところくらいであまり出番が無く、ちょっと残念でした。

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2015年02月13日

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 お草さんシリーズ。今回はミトモ珈琲商会の代替わりのゴタゴタから始まって、郷土史研究関係のみなさん――勅使河原先生と娘のミナホさん、萩尾君、藤田(呼び捨てかい!)――の、積年のもつれに首をつっこんできます。
 幼くして亡くなった息子を偲ぶ場面は、毎度涙をさそいます。でも、「離婚してなければ」とか「私がついていれば」という後悔はあっても、息子が死んだ事故に対してお草さんは直接の責任はないわけで、これが、ずっと自分が育てていた子どもが目の前で水の事故で……という状況だったら、お草さんの人生はまったく違うものになっていたのではないでしょうか。乳母が育てていて偶にしか会えなかった、さらに離婚して遠く離れてしまった、という伏線があったからこそ、今のお草さんと小蔵屋があるのでしょう。

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2014年11月19日

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私はこのシリーズの切なさが、とても心にしみていい感じなのですが、知り合いには切なさがきつすぎて読めないという人もいます。
私はお草さんの煎れるコーヒーを飲みたいです。お草さんから手ほどきを受けた人のコーヒーも飲んでみたいです。でも、人によっては苦すぎて飲めないこともあるんですね。
私にとってはほろ苦さが心を温めてくれる、そんな第3弾でした。

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2014年11月17日

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お草さんにかかると、深刻な悩みや人間関係も、優しく解決されていく。
こんなお店があったら、コーヒーが飲めない私でも行きたくなる。

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2014年10月04日

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婆ちゃんが主役のお話なんだけど癒し系ではないですね
でもお草さんの生活好きです
お店の感じも好きだし、丁寧に生きてる生活感が読んでいてあぁこういう風に丁寧に生きたいなと思います
いつもちょっと暗い事件を解決していくんだけど
今回も切ない事件だった・・・・
読んでないと分からないと思うんだけど
途中出てくる、昔お草さんがバクサンに掛けた
「あの真っ暗な日の未来に、今、立ってるんでしょ。違う?」
っていう言葉が印象的だった・・・頑張らなきゃって思う

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2014年09月16日

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ネタバレ

待ちわびたシリーズ。
15年も胸に秘めた秘密は重い。
他にも、時間の積み重ねに思いをはせるエピソードがある。

小蔵屋みたいなお店があったら、通いたいなあ~
子供の頃、高崎に住んでいたので、そんな点でも懐かしく読みました。
季節を意識した、小蔵屋の和食器のディスプレイ、草さんの着物の柄など…とてもいい雰囲気。
にもかかわらず、やはり半世紀以上生きると、人生にいろいろな澱も沈むし、自身の終末も考えざるを得ない、という重い面もある。
そんな所も好きなシリーズ。
70代半ばの草さんがあまり肉体的にハードだったり、暴力的な事件に巻き込まれるのは心痛むので、今回のようなお話がいいです。
淡々と、続けていってほしいシリーズです。

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2016年03月14日

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シリーズ第3弾。ちょっとお草さんの物語にして、物語化するのが難しくなった?なかなか読み進まなかった。

小蔵屋の珈琲豆の話。黒幕は誰?
マスターの心配する萩尾くん、勅使河原先生、ミナホちゃん。それぞれに思いはあるが、みんなが笑ってくれれば、きっとお草さんはそれでいいのだ。
ポンヌファンに行ってみたい

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2024年04月23日

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ネタバレ

シリーズ3作目。今回は小蔵屋に珈琲を卸している会社の社長交代によるお草さんの悩みから始まり、新聞記者の萩尾と彼の民俗学の師匠である勅使河原、その娘のミナホのギクシャクした関係、その原因となる15年前の事件…お草さんは彼らの止まった時間をなんとかしたいと思うが…
最後の最後まで真相が分からず、これは解決するのか??ってハラハラした。おかげで最初のミトモ珈琲商会のことはすっかり忘れてしまっていた。そちらもスッキリして良かった。

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2024年02月06日

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‪「紅雲町珈琲屋こよみ」シリーズ第3弾‬。 ‪誰もが抱えているものはあるものだけど‬、 ‪それを口にしなかったのは誰かへの配慮があったからか…。‬ ‪その思いの向きが違ったことで‬、 ‪関係が拗れていくのが何ともやるせない‬。 ‪苦い話が多いこのシリーズ‬。 ‪それでも読みたくなってしまう‬。

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2022年03月10日

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ネタバレ

70半ばすぎた老婆が主人公のシリーズ3作目。
たいして面白いとは思わないが、何となく気になって読み続けてしまう不思議な魅力がある。
物事はスッキリ解決しないし、大団円的なこともない。
いわゆるカタルシスが無いけどモヤモヤも残らない。
生きている限り季節は巡り日々の暮らしは続いて行く。物事は成るようにしか成らないし思い通りに行く事なんかは滅多にない。でも明るい気持ちを保ちつつ心を配って出来る事を精一杯やっていこうとするアクティブな老婆の物語に引き込まれてしまう。
シリーズ全部読んだら草さんロスになるのかな?


作品紹介・あらすじ
新聞記者、彼の師匠である民俗学者、そしてその娘。ある事件をきっかけに止まった彼らの時間を、お草さんは動かすことができるのか?

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2022年02月27日

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テレビドラマになりそうなお話だなと思ったら、作者のwikiで本当にドラマ化されていたことを知った。
(原作は、1、2作目の「萩を揺らす雨」と「その日まで」)
見てみたかったな。

ドラマの公式ページで見たお草さん(富司純子さん)は、イメージしてたお草さんより華がありまくりだった。

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2020年08月30日

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あまりにもたくさんの人の思いが交錯し、読んでいてこんがらがってしまいました。何度か戻って読み直して、確かめたりして…。
私には、短編の方が読みやすかったです。

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2018年06月28日

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面白かった。のだが、読んでる途中でしばしば迷子になりました。
分の波にうまく乗れず、読み返すことしばしば。

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2018年01月21日

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ネタバレ

【あらすじ】
小蔵屋を営むお草は、新聞記者の萩尾の取材を手伝って以来、萩尾と、彼のライフワークである民俗学の師匠・勅使河原、その娘のミナホのことが気にかかっている。15年前のある“事件”をきっかけに、3人の関係はぎくしゃくしているらしいのだ。止まってしまった彼らの時計の針を、お草は動かすことができるのか。好評第3弾!

【感想】

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2017年08月06日

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シリーズ3作目もしっとりと切なかったです。お草さんの生きる姿勢が好きです。こんな風に素敵に歳を重ねたいです。こないだ読んだ、品のある生き方をお草さんはされていると思いました。言わないでいいことは言わないでいることを、お草さんはちゃんとわきまえてる。作品のメインになっている事件は今回も苦かったのですが、切なさも感じつつ、前に進むところがよいです。丁寧に淹れた珈琲も飲みたくなります。小蔵屋行ってみたいな。

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2017年06月02日

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おなじみ、小蔵屋のお草さんの活躍のお話。お互いを想っているのにぎくしゃくしてしまった関係に傍から見て心を痛めるお草さん。自分の心のなかに大切に思う誰かがいるということがその人の良心なのかもしれない。

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2016年02月20日

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今回の方が結構好きかも

ポンヌファンっていうレストランや
ミナホの美容院

この街を彩っているお店の姿が見れるのは楽しい。

イベントとか事件を通じて、その街の日常の姿が伺えるっていうのが面白いっていうか嬉しいんだと思う。落ちつくし、懐かしい感じもするし。

どっしりした世界観があるから、事件があったとしても、きっと大丈夫、解決するよ、と思えるっていうか。その世界への信頼感が湧いてくるって物語、なかなかないかも。

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2015年12月26日

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ネタバレ

日常ミステリーを解決するのと、朝の掃除と、お店での仕事と、お友達の家に行くので大忙しのお草さんシリーズ第3弾。今回も大忙しの上、心の気ぜわしさも大概なお草さんです。

70歳を超えるという、歳になっても恋愛感情で微妙になることってあるんだなぁと、そんな生々しさには妙な感動を覚えましたが…

この作品はちょっと残念だったかなぁ。核心部分となる仏像の下りが今一つ良く分からなかった。筋道は分かるんだけど、人間感情ってそういう風に動くかなぁ?って、そこにリアリティを欠くと醒めちゃいます。お草さんの動きにも精細さが欠けるように思えてしまいます。

3作目じゃ、まだまだマンネリや勢いの衰えは無いと思うし、それが味にもならないと思う。もう一度の盛り上がりを期待します

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2015年11月29日

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やっぱり、お草さんいいな。
ただ優しいだけの老人ではなく、嫌な事は嫌と言うし、気になる事は自分の目で確かめるフットワークの良さ。こんな風に歳を重ねたい。

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2014年10月14日

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1冊目が一番小説としては面白いけど
この世界に浸って一緒にコーヒーを飲みたい、
そういう人がこの3冊目を手に取るんだろうね。
「粋」という感じがぴったりくる、主人公。

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2014年10月11日

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小蔵屋お営むお草さんシリーズ第三弾。
短編連作ではなく、今回は長編。
新聞記者の萩尾、彼の学生時代の恩師、その娘がある疑惑に関わっていて、そのせいで彼らの時間が止まったように進まなくなっている。
お草さんは特に若い二人の時間を動かすきっかけになろうと奮闘する。
若干お節介かと思われる彼女の行動は、昔の自分と重なり後悔して欲しくないという年配者の考えからだが、それによって悩みながら行動する彼女の様子が、過去に後悔を残している人から見るととても感情移入できると思う。
その様子をくどくなく、淡白すぎずに書かれていて読みやすく、共感しやすい。
萩尾の成長記とも読める。

ミステリというより、日常のヒューマンドラマのような話。

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2014年09月27日

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2作目を飛ばしてこっちを先に読んでしまいました。由紀乃さんがなぜか紅雲町にいて謎。前作で戻ってきた?あと、1作目より全体の雰囲気が暗くなってます。私にはいまいちなので、このシリーズはこれで読まないと思います。

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2014年10月06日

nao

購入済み

うーん

長い。ある一つの出来事をだんだん明らかにしながら、解決の糸口を探しつつ話も進むのですが、何でこんなにひっぱるのかわからない。現実にはこの様に物事はなかなか進まないのでしょうが、この話、いつまで続けるの?とゲンナリした。お草さんの料理が美味しそうなところ以外は別に面白くなかった。
一番最初の本が一番面白かったし、何度も読み返しているが、後の二冊は期待はずれでした。ガッカリ。

1
2014年09月14日

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