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Posted by ブクログ
20年以上前、英語で読んだシャーロック・ホームズの冒険を日本語で読んでみたいと思い購入しました。自分の英文読解能力がそこそこあることに安心しました。
この本は、当然日本語訳です。翻訳がとても上手で、プロの凄さを感じました。
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「シャーロック・ホームズ シリーズ」第3作、短編12編を収録した短編集。
月刊誌「ストランド」(1891年1月に創刊されたばかり)の短編連載開始により「ホームズシリーズ」が人気を博した。今作短編集では短編作品掲載順に収録している。
1891年7月号~1892年6月号にて毎月掲載。「ボヘミアの醜聞」「赤毛組合」「花婿の正体」「ボスコム谷の謎」「オレンジの種五つ」「唇のねじれた男」「青いガーネット」「まだらの紐」「技師の親指」「独身の貴族」「緑柱石の宝冠」「ぶな屋敷」。
最初の第1短編集。
★★★★★ 5.0
Posted by ブクログ
さすが読み継がれているミステリー。殺人に限らず予想できない事件と推理でワクワクしながら読み進めました。
訳も難しすぎず、かつ当時の暮らしや情景を大切にしていてとても良かったです。
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ときめく名探偵を求めて、第二弾。
世界一有名な名探偵といえばホームズだ。それは間違いない。
同時平行でエラリー・クイーンの短編も読んでいるが、(引き合いにだして悪いけれど)比べ物にならない面白さだ。さすが人気作品は違う。どんどん読んじゃう。
しかし「ときめき」の観点からいうと、またちょっと違う。ホームズは確かに天才的だが「ホームズかっこいい…!」とはならない。(ていうかこんな話してるのだいぶ恥ずかしい。)
ホームズが人として魅力的だとしたら、それはかなりワトソンのおかげじゃなかろうか。ワトソンを信じて頼って甘えているホームズはすごく好きだ。
作品(群)としての面白さも、ホームズなしでもワトソンなしでもどちらでも成り立たないのだろう。深いぞ。
「コナン・ドイルはホームズシリーズ書くのもうやめたくてホームズ死なせたのにあまりに人気がありすぎて復活させざるを得なかった」みたいな裏話は大人になってから知り、死ぬ話も復活する話もそういえば読んだことがないので、これからの楽しみにしたい。
ときめき度:★★★☆☆
「ワトソンに免じて加点」
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シャーロックホームズものを読むのは初めてでしたが、面白かったです。
短編集なので気楽に読めますし、ホームズとワトスンのやりとりも素敵でした。
今度は緋色の研究や四つの署名などの長編にも挑戦したいと思います。
Posted by ブクログ
新潮文庫版に入ってない短編を読むために2度目の冒険。
やっぱり面白い。話を知ってホームズシリーズの雰囲気が掴めてきたからこその楽しさっていうのもあるね。もちろん技師の親指とか知らない話はドキドキしながら読めるから楽しい。
まだ緋色の研究、四つの署名、シャーロック・ホームズの冒険しか読んでないけど冒険に関してはホームズの冷徹さよりは人間味を感じるような気がする。
光文社は最後に注釈載せてくれてるのとても良いね。当時のイギリス社会の事とか書いてあって当時の雰囲気とか人の考えとかホームズの生きた時代が知れるって凄い楽しい。
最後の「私のホームズ」に「ホームズが阿片中毒だった」という内容が書いてたけどホームズは阿片中毒ではなかったはず...コカイン...
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ご存知『シャーロックホームズ』シリーズの短編集1作目。
昔、『緋色の研究』を読んで訳が合わなかったのか正直そんなにおもしろくないものだと思っていた。
しかし、この訳はとても読みやすくホームズとワトソンの魅力がびしばし伝わってくる。
ホームズの推理は単純なようだが論理的で美しい。
こりゃ、いつまでも読み続けられるわけだ。
あと凶悪な事件ばかりを取り扱ってるものだと思ってたが意外と人は死ななかった。むしろ遺産を巡っての民事的な争いが多い気がした。
次は『緋色の研究』を読もう!
Posted by ブクログ
12篇の短編集です。
ホームズ第1作「緋色の研究」(1887)、「四つの署名」(1890)、に続いて、1891~1892の時期に雑誌に掲載されたもの。
ミステリーの原点、とかって言われる訳ですね。
確かに、「緋色」「署名」よりも、一冊の本として面白かったです。後半、夜なべでイッキ読みでした。
昔々に、子供向け翻訳で読んだかも知れないんですが、やっぱり光文社新訳はいいですね。
ミステリーの原点らしく、結局全ては資本主義的な都市部の、あるいは都市部の反対の位置として、地方での、欲・財産にまみれた犯罪譚であるのが特色ですね。「緋色」「署名」は、ロンドンの雰囲気と、あとは旧植民地の恨み&復讐譚でしたからね。
更に、下記するように、どれも割りと、ドロドロしてるんですよね。スキャンダラス、家族間の殺意、遺産、KKK・・・。
とにかく、先進的都会、資本主義の中でのモラルの歪み、欲望、金銭、遺産・・・。うーん、19世紀的。そこに英国ならでは、「貴族」なーんていう旧時代のスタイルが併存するから、ムード満点。
それがどれだけドロドロしても、ホームズとワトソンだから、痛快なんですよね。そのホームズも、月光仮面じゃなくて、麻薬中毒の変態退屈知的快楽野郎ですからねえ。
こりゃ、ほんとに良く出来たヒーローものだし、風俗モノですね。そして、資本主義、世間体、マスコミ、世論、都市、というものがないと始まらない。そう言う意味では、19世紀末でも、21世紀でも楽しめますねえ。
ホームズをイケメン、ワトソンとの関係を擬似ボーイズラブ?と考えれば、女子ウケも有り得る世界ですね。
(まあでも、基本には男子的な「冒険したい欲求」みたいなものがあるんですけどね。そこらあたり、主役のホームズが、トコトン変態に描かれてるから、意外と気にならないかも。変態っていうと雑だけど。変人。その上、日本人からすると全般的に、英国趣味なスタイルで、其の辺のクササはまぎれるのかもですね。それは、米国でも。)
個人的にすごいなあ、と思ったのは。
「ぶな屋敷」の章で、ホームズがワトソンに、「田舎の風景を見ると、どういう犯罪が行われているのか、想像すると怖い。都会より、よっぽど陰湿に隠れて、犯罪が行われ得るのが、田舎だ」
と語る場面があります。
ものすごい卓見だと思います。完全に同感です。
19世紀のイギリス人が書いたものを、21世紀に日本人が読んで娯楽になるって、凄いですね。って・・・考えると、漱石・鴎外・子規とかと、同時代人なんですよね。そう思えば、そうでもないのかな。
資本主義、っていう下に、合理主義が根付いて。教会とか儒教とか宗教的道徳に縛られない個人の欲望が勃興して。伴って社会が変わって。帝国主義が相対的に見られ始めたり。マルクス主義だったりがぼちぼちあって。その先端である大都会では、華やかな風俗とともに貧困があって。神なき欲望の大競争があるから、商品文化が花開いて。その一方で欲のための犯罪がある・・・。
まあ、その下敷きが同じだから、まだまだこの先も読み継がれるでしょう。
以下、備忘録。ネタバレなので、読みたくない人は読まないでくださいね。
①ボヘミアの醜聞
ボヘミアの王族が、結婚することになる。相手はどこかの王族。ところが、以前に付き合った庶民の女性から脅迫が。ネタは、ふたりで撮ったラブラブ写真。脅迫といっても、「愛しているからあたしを捨てるな」というタイプのもの。
困った王族はホームズに相談。ホームズはあと一歩のところで、女性に逃げられる。
②赤毛組合
ある店主が「赤毛なら、百科事典を写すだけで高給」という美味しい仕事をしていた。ところがある日、その勤務先が雲のように消えた。ホームズに相談。実はその店主の店の地下から坑道を掘って近所の銀行を狙う、という犯罪が裏にあった。
③花婿の正体
若い女性が、「愛を誓った彼が消えた」と。ところが真実は、娘がいなくなると財産が減る義父が、変装した彼氏だった。
④ボスコム谷の謎
地方で、殺人事件。背景には、オーストラリアで過去に悪党だった男が、イギリスに戻ってカタギになろうと。ところが過去を知る者に脅されて、金を与えて生きてきた。その悪党だった男が、とうとう相手を殺した。その二人の男の、息子と娘が恋仲なので、息子の方に濡れ衣が。
⑤オレンジの種五つ
どうやら、アメリカでKKKの一味だった?男がイギリスの地方に隠棲。だが仲間に殺される。何やら大事な書類のせいで。その相談に来た息子も、殺される。果実の種は、KKKの殺しの印。ホームズは捕らえようとするが、どうやら一味は海難事故で死んでしまった。
⑥唇のねじれた男
妻も子もある勤め人。ところが実は、本業はプロの乞食。変装が上手く、稼ぎが良いのだ。だがそれを妻に見られてしまったことから、ばたばた。自分殺しの容疑者として逮捕されてしまった。
⑦青いガーネット
臆病で金に困った男が金持ちから凄いダイヤを盗むが、処置に困ってダチョウに飲ませる。その上ダチョウを間違えて、売られてしまった。無実の、前科者の配管工が濡れ衣・・・。
⑧まだらの紐
財産のために、義娘を殺害する義父。手口はインド仕込みの毒蛇。となりの部屋に寝る娘に通風孔と呼び鈴の紐を伝って・・・。
⑨技師の親指
贋金作りの組織犯罪者たちが、機械の故障に困って技師を呼ぶ。知られてしまったから、殺そうと。九死に一生、親指は失うが、逃げた技師。ホームズが追い詰めたが、本拠地は火事で消失。
⑩独身の貴族
独身の貴族のアメリカから来た花嫁が、披露宴で失踪。
真相は、その娘はかつて愛し合った夫がいて、その夫とその日再会、逃げたのだった。
⑪緑柱石の宝冠
銀行家が管理する大事な宝冠が一部盗まれる。容疑者は不詳の息子。だが本当は、そこの姪&職業悪党の仕業。息子はそれを見て知っていたが、姪を愛していたから黙っていた。
⑫ぶな屋敷
あるそこそこのお金持ち男。娘がいて、妻が死に、後妻と結婚。娘に財産がついているので、結婚に反対。監禁。
だがウロウロ寄ってくる娘の恋人を騙すために容貌似た女性を雇って窓辺に座らせたり。最終的に彼氏が恋人を奪取。
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キューバで。電子書籍ばんざい!
小学校の時に「ホームズ様♡」とか思って読んでたけど、いま読むとまた違った感じでおもしろい。ホームズのダメ人間さが夢水さんに似ててやっぱ好きだなーーー!
昔のイギリスってなんかアジア臭くて好き。
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有名なお話だけど、読んでいなかったので、手にとった。短編になっていてすごく面白い。ドルリーレーンより迷うことなく結論を出していてすっきりする。他の話も読みたい。訳がいいのかすっと入ってきた。
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まず本の作りがいいですよね。光文社さんの文庫全集ものは江戸川乱歩さんも良かったけど、これも素晴らしいです。思わず全部揃えたくなります。
様々な意味でホームズはミステリの原点になっていると思うが、改めて読んでみると大袈裟な犯罪や陰惨な事件でなく、いわゆる日常の謎物が多いので、安心して読めます。
ワトソンももっと間抜け(失礼)かと思ってたけど、結構しっかりしていたり、意外な発見もありました。
古きロンドンの雰囲気を楽しめるのも良いところです。
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シリーズでは一番最初に読むのにオススメされていたのでこちらから。いきなりホームズの失敗談で幕開け。先立つ2辺の長編よりも雑誌ストランドに短編掲載が始まってから爆発的な人気になったと言うだけあってどれも面白い。ただしこの後の作品でも好きなものが結構あるので冒険が突出して高水準の作品集かと言われるとダントツと言うほどでは無い気がする。娘どう受け取る遺産目当てで結婚を妨害する保護者(本物の親も含む)の話が繰り返し出てきて気の毒だなと思った。気にいったのはアイリーン・アドラーが印象的なボヘミアの醜聞と、スリラー要素の強い技師の親指、まだらの紐。動機はわからなかったけれど何が起こっているか推測できたのは唇の曲がった男。
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原点にして頂点。推理小説は殺人が起きるものが多いが、このホームズの短編集は日常の些細な謎が魅力的に描かれていて、その推理もさることながら、世界観が良い。
Posted by ブクログ
映画など映像作品では何度も見てきた
シャーロック・ホームズですが、
ミステリ好きとしては原作も読んでおくべきだと思い
初めて手に取りました。
ホームズの鋭い観察眼と膨大な知識を駆使しながら
謎を解いていく爽快感!
ホームズとワトスンの人間性、関係性も魅力的で、
思わずクスッと笑ってしまうチャーミングさも素敵。
短編集なのでサクサク読めますし、
それぞれの終わり方がとってもオシャレなんです。
古典作品であることを意識しつつ、
現代の読者にとって読みやすいようにと
作られた新訳版。
読みやすさ、言葉選びなど、
訳者の方の手腕も光っています。
もっと早く読めば良かった!
新訳全集、これから読み進めるのが楽しみです。
Posted by ブクログ
イギリスドラマのシャーロックホームズを観てから
原作を読みたい気持ちが抑えきれず。
さすが名作、訳だけでも色んな種類があったのですね。
今回は短編集から手を出してみました。
短編なので謎が解けるスピードも早いですが、
依頼人がホームズに説明するところから始まるので
自分もその場にいるような感じがして
物語に引き込まれます。
まだらの紐、ぶな屋敷、技師の親指など
怖くもありつつ、臨場感溢れる場面はハラハラしました。
訳者のあとがきの考察?なども面白かったです
シャーロックホームズの時代背景などまたひとつ学びました
ドラマは現代風にアレンジはしてましたがドラマで見たシーンが原作のこの場面から来てるんだ〜とわかるのはかなり楽しい。
次は長編に行きたいと思います。
Posted by ブクログ
ホームズはちゃんと読んだことがなかった。多くの人がそうであるように、非常に読みにくかったからだ。
私のような人間からすれば、この新訳版はほんとうにありがたい!タイトルだけ聞いたことのある赤毛連盟、ぶな屋敷のオチをようやく読めた。個人的に好きだったのはまだらの紐かなあ。(これはオチは知ってたけど、思っていたよりストーリーが恐ろしくて印象的だった)
本家ホームズとワトソンはこんな感じなんだとか推理だけでなく雰囲気も楽しめました。
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「緋色の研究」「四つの署名」に続く、シャーロック・ホームズ3冊目。
今回は短編なので、展開が速くてサクサク読めた。12編とボリュームもあり、殺人事件から犯罪とは言えないような奇妙な事件まで、色々あって楽しめた。ホームズが変装の名人でアクティブに捜査するのも面白いし、意外とユーモアもある。自負心が強くてたまに面倒くさいのも含めて、やっぱり良いキャラだなあ。
「ホームズの捜査につきあって、彼が依頼された事件をあざやかな推理で解決するのをながめるのは、わたしにとって無上の喜びだった。」(p.310)
語り手のワトスンが常識人で、共感できるのも良い。
Posted by ブクログ
初っ端からワトソンがいない…。これを最初に読むホームス作品って勘違いしてしまったー。でもこの1冊目にしてシャーロック・ホームズが好きになりました。ポアロより好きです。でも世界中に愛されている彼が薬物…ヽ(´o`;時代背景もあるだろうがびっくりしたわー。
Posted by ブクログ
児童文庫で読んで大好きだったシャーロック・ホームズ。ちゃんと読んでみたいと思い全集を購入しました。
訳が比較的新しく、解説も豊富な光文社文庫(日暮雅道さん訳)のものをチョイス。挿絵も入っていていい感じでした。
12の短編からなる短編集。
特に有名な短編が多く収録されています。
読んだことのある話が多かったせいかサクサク読み進められました。
<収録短編>
・ボヘミアの醜聞
・赤毛組合
・花婿の正体
・ボスコム谷の謎
・オレンジの種五つ
・唇のねじれた男
・青いガーネット
・まだらの紐
・技師の親指
・独身の貴族
・緑柱石の宝冠
・ぶな屋敷
Posted by ブクログ
初ホームズ。海外もの、なかなか馴染めなくて全く読まなくなったんだけど、とても読みやすくて面白かった。みんながホームズ好きなのがちょっと理解できた気がする。なにより全体的にオシャレ。
Posted by ブクログ
いつ買ったか分からないけど実家にあったので再読(?)
色々な探偵のベースになってるんだろうなぁ
■観察眼
初対面の依頼人を観察しただけで、相手の仕事や私生活、性格もズバリ言い当ててしまう。(さすがに他の可能性もあるんじゃ…と思うこともあるが(笑))
地面に這いつくばって虫眼鏡で足跡を探したり、変装して芝居をして証拠をつかんだり、現代の探偵を見てると逆に新鮮だった。
コナンはやっぱり色んな部分でホームズのオマージュしてるなぁ
常に冷静沈着でもなくて意外と人間臭いところも魅力かな
今読むと結構ハチャメチャなところもあって面白かった
■依頼内容
意外と殺人事件と言うより、不思議な事が起こってるから調べて欲しいみたいな依頼が多く、調べてみたら犯罪を企んでるやつがいた、みたいな話が多かった。
短編だからかな??
(赤毛連盟って有名だから長編かと思ったら短編なのね)
罪を犯したやつは必ず警察に引き渡すんだ!ということもなく、結構相手の心情とかを考えて表沙汰にしなかったり、十分な罰を受けてると思えば反省しろ!と注意するだけだったりというのが探偵っぽかった
四つの署名とかバスカビル家の犬とか良く名前を聞く長編もいずれ読みたいなぁ
Posted by ブクログ
現代アレンジされてるドラマや映画をきっかけに興味を持って読み始めた。短編集でサラッと読める。訳も読みやすい。まだホームズやワトソンキャラが掴みきれない感じ。
Posted by ブクログ
今回は長編ではなく短編集。
ホームズの凄いところはなんだろう。
それは恐らく、その病的なまでの観察力だろう。
人を視ただけで相手が発しているであろう情報を確実にキャッチ、それらを解読して分析。
そして親切に相手に教えてあげる。
対象が物でも同じ。
薬品を混ぜたらどうなるのか。
この動物はこうするとどう反応するのか。
血液はどのくらいの速さで固まるのか。
あらゆる事を観察、分析、記録していく。
閃きは、そんなに無い気がする。
凄まじい量の情報を蓄積し、それらを事件の推理という自身の娯楽の為に惜しみなく使っていく。
そこも個人的には凄いところだと思う。
そう、シャーロック・ホームズは正義の為に、
善良な人々の為に日夜戦っているのではないのだ。
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19世紀末から20世紀初頭の英国作家アーサー・コナン・ドイル(1859-1930)によるシャーロック・ホームズ・シリーズの最初の短篇集。19世紀ヴィクトリア朝末期――それはちょうどシャーロック・ホームズの世界観に対する一般的なイメージと合致している時期であるが――の1891-1892年に大衆雑誌「ストランド」に発表されたもの。
ホームズ物と云えば、小学生の頃に読んだ児童向けの翻訳以外にはアニメ「名探偵ホームズ」やジェレミー・ブレットのドラマをテレビで観てきたくらいで、原作を読んだのは今回が初めて。古典的な作品ということもあり、トリックもどこかで聞いたことのあるようなものが殆どだが、あまりに有名なシャーロック・ホームズの世界を手軽に楽しむことができてよかった。最も印象に残ったのは「赤毛組合」で、一般の推理物とはどこか趣の異なる不気味さというか奇妙なおかしみがあるように思う。「オレンジの種五つ」「青いガーネット」も面白かった。
"名探偵"としてのシャーロック・ホームズの性格造形は、ポーが半世紀前の1841年に「モルグ街の殺人」の冒頭で描出したデュパンのそれと概ね一致している。「・・・、分析的知性はその持ち主にとって、つねに、このうえなく溌剌とした楽しみの源泉である・・・。・・・、分析家は錯綜した物事を解明する知的活動を喜ぶのである。彼は、自分の才能を発揮することができるものなら、どんなつまらないことにでも快楽を見出す。彼は謎を好み、判じ物を好み、秘密文字を好む。そしてそれらの解明において、凡庸な人間の眼には超自然的とさえ映ずるような鋭利さを示す。実際、彼の結論は、方法それ自体によってもたらされるのだけれども、直観としか思えないような雰囲気を漂わせているのだ」。"名探偵"を推理に駆り立てる動機は、純粋に知的遊戯に付随する快楽それ自体のためであり、正義のためだとか名誉のためだとか経済的利益のためだとか恋愛の成就のためだとかまして信仰のためだとか、そうした"外部"に根拠を求められるものではない。これはとても近代的な人間像であると云えないか。大衆向けの物語としてこうした知的遊戯に興じる人物が登場するということは、それだけ教育やメディアの普及・発達により社会全体の知的水準が向上したということの徴だろうか。自己の知的快楽に没入する志向は現代的な「おたく」にも通じるように思う。
「・・・、人間は頭脳という屋根裏部屋に使いそうな道具だけをそろえていき、あとは書斎の物置にでも放り込んでおけばいいのさ。必要になったら、物置に取りにいけばいいんだから」(「オレンジの種五つ」)
「ぼくの人生というのは、平凡な生活から逃れようとする果てしない努力の連続だ。こうしたささやかな事件があるので、いくらか助かるがね」(「赤毛組合」)
更に興味深いのは、シャーロック・ホームズ作品が随伴的に生み出したシャーロキアンと呼ばれる愛好家集団の感性である。コナン・ドイルの原作を"聖典"として、外部世界から独立した自律的な虚構世界についての果てしない"お喋り"に興ずることに知的快楽を覚える彼らの美的感性もまた、現代的な「おたく」の先駆であると云える。シャーロキアンと20世紀末以降のアニメやゲームその他の「おたく」との間の、感性や行動様式に於ける共通点/相違点を調べてみるのも、こうした現代的な感性の系譜を考えるうえで面白いのではないだろうか。シャーロック・ホームズ以上に、シャーロキアンという存在に興味が湧くことになってしまった。なお、最初のシャーロキアン団体は1934年にニューヨークで誕生しているという。
Posted by ブクログ
ミステリの古典、「シャーロック・ホームズ」シリーズを初読書。光文社の出版順ではこの本が始めなのだが、原書の出版は「緋色の研究」が最初なのだとあとから知った。特にネタバレはなかったので順番を入れ替わるが読む予定。
短編集なので複雑に絡み合った謎はないが、相談人が持ちこんでくる話は摩訶不思議なものばかり。それを快刀乱麻を断つがごとく鮮やかに推理するホームズにすっかり魅了された。これはシリーズを制覇したい。特に面白かったのは、「赤毛組合」、青いガーネット」、「独身貴族」。
言うまでもないことかもしれないが、大ヒット漫画の「名探偵コナン」はホームズから多大な影響を受けていることを感じた。
Posted by ブクログ
小・中学生だった頃にちょっと読んだぐらいだったホームズを久しぶりに!と思って読んでみた!
普段は推理小説とか読まないので、推理小説ってこんなものなのか~と思ったのと同時にホームズとワトスンの不思議で面白い関係を楽しみました。
ホームズのように細部にまで観察や想像を広げられたら世の中違って見えるんだろうな~なんて思ったり。
当時のロンドンの生活の様子が分かったりしてなるほどと思ったり。
例えば馬車一つとってもいろんな種類があったんだなーとか。
ちなみに私の好きな話は「ボヘミアの醜聞」。
ボヘミア国王とホームズを翻弄する女性、アイリーン・アドラーはなんとも魅力的。なんかこの話を読んで思ったのは、どうやら男にとって全ての女性はアイリーン・アドラーになりえそうだということかな(笑)