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Posted by ブクログ
人事改革のケーススタディとして、そしてCHROのキャリアヒストリーとして面白かった。
本書では、昨今流行りの「ジョブ型雇用」への移行についても触れられている。どのようにカゴメのような伝統的な日本の大企業で、人事改革を進めたのか、そしてそのリーダーシップを取った有沢氏はどんなキャリアを歩んできたのか、という点で学びがあった。
またコーポレート・ガバナンスと人事が密接に関わっていると理解できた。今後、コーポレート・ガバナンスの知識は人事にとって必須の知識となるだろう。
【メモ】
■人的資本経営が注目される理由
(1)企業の価値向上に無形資本としての人が大きな役割を果たしている
(2)サステナビリティを重視するグローバルな潮流
■戦略人事=人事施策を通じて、その企業で働く人々の独自性に富む付加価値を創造し、企業の競争優位を構築すること
■サステナブル人事=企業が目指す目標を利益をだけに限定せず、その活動を通じて、地球環境、働く人々、さまざまなコミュニティに良い影響をもたらすための人事のあり方
■人事異動はアート
■CHROに求められる経験
・財務とマーケティング知識の獲得
・越境経験と異文化コミュニケーションの経験
・顧客としての経営者との対峙
・修羅場経験
・挫折経験
・現地で共感して、徹底的にファクトをつかむ
・人事が社員の人生を左右することの理解
・経営者からの薫陶
・M&Aなどの事業再構築の経験
・コーポレート・ガバナンスとの関わり
・人事の専門知識の獲得
■CHROに求められる能力
・人事の専門知識
・人事以外の専門知識
・ファクトに基づく課題特定力
・構想力とシンプルな表現力
・経営者との協働力
・共感力と異文化コミュニケーション力
・説明責任を果たす能力
・親しみやすさ
・レジリエンス力
・多様性の尊重と個人の能力への信頼
■人事改革のプロセス
(1)ファクトに基づく課題の特定
(2)シンプルな表現による全体の構想
(3)経営陣の巻き込み
(4)上方からの改革実施
(5)全世界の同時展開
(6)公開原則の徹底
(7)経営と社員を連結する仕組み
Posted by ブクログ
大変読みごたえがあり、かつ読みやすい筆致で最後まで惹き付けられながら読み終えました。
人事の仕事をする身として、道標を示して頂いたという思いと、人事パーソンとしてのTo be とAs isの隔たりの大きさに気が遠くなる思いとが相半ばします。