感情タグBEST3
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短編集。
表題作と「3つ数えろ」が好きです。
暴力と純粋。
暴力的、快楽的なSEXは、必ずしも欲望どおりではないということ。行為だけをとらえて、汚らわしい、いやらしいという人は、"SEXに過剰な期待をしすぎている”。
受け入れること。拒むこと。
そのせつなさとここちよさ。罪悪感と幸福感。
時にはかさぶたをはがされた皮膚のように無防備で痛い。
「3つ数えろ」は、こんなふうに生きて死ねたらと思う。いらないものはすべてこの手で殺して、やすらかに、ほしかったものだけに囲まれて、死ねたらと思う。
臭いものには何度でもフタをして、そのフタの上で、満ち足りて死ねたらと思う。
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短編4本。「I wanna be your dog」泣いた。
「3つ数えろ」。世紀のベストカップルですなぁ。こういうのが理想的だと思います。最後まで幸せに暮らせたみたいでめでたし。
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刺激的なタイトルに惹かれて、ヘルタースケルターと一緒に買いました。
表題作「私は貴兄のオモチャなの」
狂気と思えるほど、真っ直ぐで一途なホシ。どんなに酷い目にあわされようと揺らぐことのない瞳と恋心。おもちゃでもペットでも何でもいい、好きな人と一緒に居たい!という凄まじい根性と執着には共感しました。絶望の中にある一瞬の幸福を永遠と思いたい。理由はない。それでも好きなんだよ。
「キスだけはしないの・・・・・
さみしいなぁ・・・・・・」
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1994~1995年に『フィールヤング』で発表された短編4作。
『へルタースケルター』への助走段階っぽく、
アクセル踏み込んでる感アリ。
善悪の別は脇へ置くとして(笑)
「3つ数えろ」の塩月夫妻のブチ切れっぷりは爽快。
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岡崎京子の本の中でも大好きな短編集。
『虹の彼方に』『I wanna be your dog』が特に好きです。20代の不安定な「女の子」の恋。自分の傷が見えてるくせに,見えないふりをして。でも,やっぱり自分が1番知っている,「好き」ということ。
まさにこれは,『I wanna be your dog』で書かれているように「例えば私 そしてあなた あなたがた」の物語でもある。誰もが一度はこんな気持ちになるんじゃないかなぁと思います。
恋をして感じるそのまんまの空しさを,虚飾しないで漫画にできているのがスゴイ。
あーもーどうして!!?となってる女の子に読んで欲しい一冊。
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何度も振られてもずっと好きな男性に言われるままに犬奴隷と化し、
彼の友人に輪姦され、暴力を振るわれても、まだ彼が好きなホシ。
優しい男性には冷淡で、暴力を振るう男性を泣きながら追いかけ続ける女性、
自分を欲しがる人の欲の部分への不快さから暴力を振るい、
あげくには殺してしまう男女がお互い相手にだけは愛情を示す・・・
ペーター・ギュルテンを思わせる倒錯した愛情など、
さまざまな形のいびつな愛が描かれていて、読み応えがありました。
いろいろなニュース、事件を見ていると、ここに描かれてることが
現実にとても身近な人は相当数いるんじゃないかという気がします。
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数年前、たしか下北沢の中古CDや本がおいてある店で100円で売ってて、
帰りの電車の暇つぶしに読もうと思って買ったのですが、そのときはまさか
直後に井の頭線の中で衝撃をうけて度肝を抜かれている自分がいるとは思いもしませんでした。そんなマンガです。
暇つぶしなんて、大変失礼しましたー!
どれもすごいけど、表題作が秀逸です。
あと忘れられないのが「でっかい恋のメロディ」で小三のまりちゃんが口にした「お兄ちゃん リアルなものって何?」というセリフ。
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歪んでいて不器用でいびつな愛の形、短編集。
岡崎京子じゃなかったら読後感がさぞ悪くなっていただろうと思う。
小気味よくて口元がフフッと緩む感じ、だけどもだけどテーマはSEX・愛・暴力。
ロック!Rock!69!
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私はこれを読むと「私って変態だなぁ」と思います。
暴力は大嫌いなのに、これは何度も読み返す。
モヤモヤ感ハンパない。
教えてあげないよ!ジャン!(笑)
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小作品4つ。もれなく愛に暴力がついてきます。
「それはお兄ちゃんが愛を大切にしなかったからよ。愛をてきとうにあつかうから仕返しされてるのよ」(『でっかい恋のメロディ』)「あたしの体自由に使っていいよ。愛とか好きとかいらないっす。オモチャにしていいよ。犬になってあげるっす」(『私は貴兄のオモチャなの』)名台詞がたくさんありすぎてもう。
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5人(ぐらい)の男女のぐっだぐだの恋愛模様を描いた短編が衝撃的に面白くて、私の書く多角関係の恋愛話はこれにものすごく影響を受けてます。
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初めて岡崎京子の良さがわかりました。
あと一歩踏み込んだらくどくなる!って寸前で
スパっと切り返してくれるから気持ち良い。
リアルな部分は淡々と、重すぎんようちょいちょい空気抜いて、
そのバランスが上手やのーと思いますた。
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ギャグ調の作品集。ちょっと不気味な雰囲気がスパイスに効いてます。岡崎京子作品は結構読んだけど、私的にはリバースエッジの次に好きな作品になってます。
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何て言っていいのかわからない。それが率直なところ。こんな作品は彼女しか描けない。それは確か。歪んでいて、穿っていて、けれど純粋無垢な魂。(05/12/3)
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痛々しいというか相手の男の駄目さ加減に溜息もつきたくなりますが・・・どこかひとつ歯車が狂えば落ちるとこまで落ちなきゃとまらない。ということなんだろうな。短編の[3つ数えろ]もかなりキテます。
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吐き気がするほど痛い恋の話。振られても振られてもどんなに乱暴にされても好きで仕方ない。意地になっている部分もあるんだろうけど離れられない。どうしてこの男がいいのかな?とも思うけど理屈じゃないんだろうな。
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小5でノリで買ってしまい、家で小便漏らすほどびびった漫画。今読むと平気だけど、バイオレンス趣味の若旦那が女子高生を殴る蹴るシーンはまじでびびった。次の日捨てた。高校生になって買いなおした。
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クライマックスで見開きいっぱいに情景が描かれる表題作。
視覚的なのに、小説を読んでる時のような頭いっぱいにイメージが広がる感じは何なのでしょうか。
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マンガ二冊目。
岡崎京子の本を何冊かまとめ買いしたうちの一冊です。
タイトルからしてヤバメって言えばヤバメ。コドモには見せらんないかもしれない。
四つの話が入っていますが、全てに共通するのは『愛と暴力』その事をきちんと説明できる人はコドモに見せてもいいかも。私にはできないけど。
実際にこの本に出てくるような話があったりはしないだろうなぁと思いつつ、もしかドッカにこういう人たちがいそうだなぁとヘンに現実的な話ばかりです。
こんな人たちに巻き込まれるのはゴメンだけれど、自分がその中心にいるのなら最高に楽しいだろうなと思う。どこか歪んだ愛情の持ち方をしているけれど、自分の中では真剣にその人の事が好きで一生懸命スキだという事を表現する。いろんな人を巻き込んでメチャメチャにしながら自分の愛を守っていく。
この本の人たちのやり方が正しいのか、と考えると違ってるんじゃないかなぁと思うけれどその中心に立って、突っ走ってるのもいいと思うなぁ、やっぱ。。
ちなみに私がこの本の中で一番好きなのは『3つ数えろ』という作品です。