感情タグBEST3
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まえがきで、2009年に定年退職したこと、同年に母親を亡くしたことが述べられる。著者は花を育て、台所に立ちながら、亡き母とのこれまでを振り返る。季節はめぐり、著者の中で母と過ごした時が熟成されていく。ディランのノーベル文学賞受賞を難ずる人たちに向けて詩経を例に出しながら「ディランは紛れもなく詩の原点に回帰した」(p206)と喝破する2016年11月13日の文章は著者のロックな側面がうかがえゾクっとするほどかっこいい。夫である井波陵一の解説は、亡き妻の生き様を客観的に、かつ愛をこめて論じており、胸打たれる。
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漢詩を紹介しつつ、1年間の季節の花や行事を巡る歳時記のような趣向の本。冬の間に咲く花の表や99日分の塗り絵が紹介されていて、昔の人の知恵すごいと思いつつ、この冬を乗り越えた。花を愛でたい気持ちになる。
新聞の連載だったらしく、季節が巡って3年分あるので、同じような話もあるんだけど、1年ってそういうものだしな。
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井波先生の著書は小学生の時に三國志演義について書かれた本を読んだきりだった。その時は三國志関連の本を書いた他の著者とは少し違った、何か血の通った暖かみのある文章を書く人だな、といった感想を持った(気がする)
その後長い年月を経て、日経夕刊のコラムを目にするようになりいつしかその連載を楽しみにする様になった。コラムの文体はかつて抱いた感想を蘇らせるものだった(本書にはこの連載が掲載されている)
先生のご冥福を改めてお祈り致します。
喜久屋書店阿倍野店にて購入。