【感想・ネタバレ】リカバリー・カバヒコのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

カバのアニマルライド、カバヒコにはある都市伝説がある。自分の直したい部分に触れるとリカバリーしてくれるのだ。人呼んでリカバリー・カバヒコ。

悩みを抱えた登場人物たちが、自分の嫌なところを治したい、とカバヒコに助けを求めにやってくる。もちろんカバヒコは直接アドバイスはできない。しかし、カバヒコの不思議な力のおかげなのか、登場人物たちはその後人との出会いを通じて自分の感情と向き合い、少しずつリカバリーしていく。

登場人物5人が抱えていた悩みは、状況は違えど、誰もが共感できるものだと思う。

今の私に一番響いたのは第三話のちはるの耳。
不安に押しつぶされ、周りの声が聴こえなくなってしまった、自分の声ばかり聴いている耳。

「先のことじゃなくて、誰かのことじゃなくて、今の自分の気持ちだけを見つめてごらん」
クリーニング屋のおばさんの言葉で、自分の感情に向き合い、素直になるちはる。このシーンが響いた。

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2024年05月23日

Posted by ブクログ

ネタバレ

安定の青山美智子作品でした。
高校で成績が振るわない男の子、ママ友の顔色を伺うお母さん、同僚男子に失恋し心の折れた女の子、母との関係がうまくいかない中年男性の5人がそれぞれの物語の主役。共通するのは、日の出公園にある弱ったところを撫でると回復する、アニマルライドその名もリカバリー・カバヒコ。そして、皆が住んでるマンション、アドヴァンス・ヒル。さらには、みんなに勇気を与えるクリーニング店サンライズのおばあさん。
いつもの如く、前の話に出た人達も少しだけ関わってきます。今回の作品では、周りにあわせるのではなく、自分を取り戻し、本来の自分へ舵をとるのが、共通した流れのようでした。自分をプラスに変えられるのは、自分だけ。まわりは、多少背中をおしてあげる程度。そんな教えの作品でした。

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2024年05月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

生きているとどうしても他者との関わり方や視線ではみ出さないように武装してしまうが人生は短い。その中でまずは自分に目をやり、自分はどうしたいのか問いかけることが大事。
後悔のないように生きるために必要な言葉を与えらた。

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2024年05月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

カバヒコはただ治すのではなく気づきをくれる。気づいて自分で治すから本当の意味で完治するのだと思った。
湊斗は自分のために努力することに気づき勉強を始める。
紗羽さんは本当の自分でいることの大切さに気づき、自信を取り戻してなりたい自分になることで(ショップで働く)ママ友との関係をリカバリー。
ちはるは澄恵と比べて業績で負けていること、自分の好きな洋治を取られてしまう不安から心を閉ざしてマイナス思考に陥っていく。でもお客様に喜んでもらえていること、洋治からも同期の仲間として大切に思われていることを知り自信を取り戻していく。
勇哉はカッコ悪い自分に気づき、ポジティブに駅伝に挑戦するスグルをカッコよく感じるようになる。
和彦と母、お互いがお互いを思いやっているが素直になれず空回り、ほんの些細な歯車の狂いは少しの歩み寄りで解決するもの。

自分の身の回りにもたくさんあることを気づかせてもらえた!!

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2024年05月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

とても面白くてすらすら読めました。表紙のイラストもとてもかわいいです。
”求めている相手にこそ距離を置いてしまうのかもしれない。何かを期待することを恐れ、そして、自分も相手も傷つかないように。” この言葉から感じることがありました。

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2024年05月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

言葉の捉え方を間違えて負のループに陥っているのあるある
嫌なことが起こるとよろしくないフィルターをかけてしまうので落ち込んでる時のコミュニケーションは気をつけなければ

大事で傷つけたくないから遠くから見守るのと、弱いところを見せないように一人で頑張ってしまうお母さんの気持ちめっちゃわかる

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2024年05月12日

Posted by ブクログ

ネタバレ

分譲マンション、アドヴァンス・ヒルの住人達が、各短編の主人公。近くの公園に設置されているカバの遊具、カバヒコは、治したいところと同じ場所を触ると、回復するというウワサがあり…。

青山美智子さんの紡ぐ物語は、温かくて優しい。人生に迷っている登場人物達は、何かをキッカケに(この話だとカバヒコ)自分自身で気付きを経て前を向いて行く。この物語もそうで、とても良いのだけど。

様々なアプローチで設定は違えど、似たような話多いな、と、今回私は思ってしまった。カバヒコについて、もう少し物語性や必然性が欲しかったかな?物語の核として、存在がちょっと弱かった気がする。

期待値が高かったせいもあるかな。青山美智子さんだし!って。でも、良い物語でした。それは間違いない。

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2024年05月18日

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