【感想・ネタバレ】さよならもいわずにのレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

ある日突然逝ってしまった妻との別れは、作者の存在を根底からゆすぶるような衝撃をもたらした。その過程を詳細に描いたドキュメントだ。
上野は様々なマンガの技法をパロディ化して作品を組み立てていく、アプロプリエーションを身上とするギャグ漫画家だが、リアリズムに徹することで孤独感が恐ろしいほどひしひしと伝わってくる。時として慟哭がリアリズムを超えてあふれでて、文字通りのシュールレアリズム的な表現に達している。
作者は現在、次の生活を見出していることも暗示されている。別れにしっかり向かい合い、弔いのプロセスを経ることこそが、次の一歩を踏み出すための近道なのだ。それは同じような境遇の人にも、力強いメッセージとなるのではないか。

1
2018年10月27日

Posted by ブクログ

ネタバレ

突然最愛の奥さんを亡くしてしまったたマンガ家の
悲しみを描いた実話。

本屋で表紙を見たときから、たぶんいい作品だと
思ってたのだけど、きっとつらそうだから
読むのを少しさけていた。

でも「このマンガがすごい」に載っていて
やっぱり読みたくなり、買った。

勘は当たっていた。
いや、予想以上にすばらしい作品だった。

読んだあと胸がいっぱいになってしまい
余韻がしばらく残っていた。

だんなが帰ってきたときに
「ん?どうした?」って言ったくらい
なんだか本当に胸にきていた。

今のだんなとの生活を本当に大切にしようと
心から思った。

「ただいま」「おかえり」が言える幸せを
忘れちゃいけないと。

途中何度も泣いてしまった。
胸にせまってくるシーンがいくつもあった。

たぶんこの作品はこれから何度も何度も
読み返すことになるだろう。

そして読むたびに、日々の幸せを
確認していくような気がする。

こういう作品に出会ったときに
本当によかったな、と思う。

ぐっときたシーンはたくさんある。

まず生きていたキホさんをだんなさんが
最後に見たシーンのアップの顔。
これがなんとも言えない表情。

キホさんがだんなさんに「いいシリしてまんなあ」とか言って
2人であそぶところ。なんだか本当に切ない。

お通夜に友達が「キホちゃん寒いといけないから」と
青いショールを持ってきてくれて、だんなさんの
張り詰めていた糸が切れてしまうところ。
ここはつらかった。

喪中はがき。
「奥さんのいる人は大切にしてあげてください。」という
のがとても切なかった。
天国で大好きなカニを食べている奥さんの絵がとてもよかった。

そして、一番印象的だったのが、
キホさんのいろんな「おかえり」を集めたシーン。

料理しながらだったり、布団に入りながらだったり
ゲームしながらだったり。。の「おかえり」

とてもリアルだった。
涙が出た。

だんなはもし私がいなくなったらこんな風に
いろんな「おかえり」を思い出すんだろうか?

私はだんなの「ぅいー(ただいま)」を
思い出すのだろうか?

そんなことを思うとまた涙が出てきてしまった。

とにかく本当にいい作品だった。
作者の方は書くのがつらかったと思う。

でも書いてくれてありがとう、と心から言いたい。

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2011年11月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

「最愛の家族と突然の別れ」どの家庭でも一度は考えたことがあるのではないか。
心の準備ができないまま、話しかけても答えてくれない・反応してくれないのはなんとも辛い・・・

0
2021年01月17日

Posted by ブクログ

ネタバレ

家族のピースが一つ欠けただけで、世界がグルッと変わってしまう恐怖が痛い位に刺さる。自責の念に囚われ、すぐに前を向くことは難しい・前進できない日常にもどかしさを感じながらも生きて行かなくちゃいけないのは辛い。死とは魂との別れ。「この体にキホはいない」今生きているうちに、伝えられるうちに精一杯やっていかなくてはいけないと思った。

0
2014年03月16日

Posted by ブクログ

ネタバレ

この漫画がすごいで紹介されていた漫画
ネカフェで読んだ
喪失感が伝わって来て読んでてつらかった
最後は涙が出てしまった
多様なカメラアングルと表現方法で
どうしようもない悲しさに襲われた
この漫画化は知らなかったけど
普段はギャグを描いてるそうで驚き

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2012年05月01日

Posted by ブクログ

ネタバレ

奥様を亡くされた作者様のノンフィクション。
闘病記ではなく、あくまで亡くなった後の作者の作品。

この本で一番好きなところは「表紙」である。
読み終わった後に本を閉じて気がついた。


表紙に涙の痕がある。


生まれたときから涙に濡れている作品。

1
2011年12月06日

Posted by ブクログ

ネタバレ

なんだろう。
年末には死にたくなるような何かがあるのか?
死なれる方にとってはすっごいめいわく!はぁ…。

自殺じゃなかったとは意外だ。読む前までこの漫画は自殺がテーマだとなぜか思い込んでいた。
生きることを恐れている人の血管は詰まりやすかったりするのかもね。

死者の思い出は、生きているうちに何を消費したかになってしまった。

伊藤左千夫 奈々子

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2013年08月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

・「誰かが俺を狙撃してくれないか」
大切な人を亡くした時に自分も思った事だった。
・電車の車輪が大きく描かれている場面も。自分も逝きたい。なのに後追いできない情けなさ生きている苦しさ。次の場面にただ真っ黒な塗りつぶしで表された作者が自分と重なり涙が出た。
・どうにもならない悲しみ どろどろと溶けていくような表現。人の形を留める事ができないくらいの絶望感。
・前向きに生きていこうという終わり方では無かったと思う。遺されたもの相手の死を受け入れるしかない。
・家族や恋人を大切にしようだとか妻が生きた証とか、そういうのを伝えたかった漫画では無いのではと思う。「心が裂ける音」ただそれを聞かせたかったのでは、と自分は思う。

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2013年05月05日

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