感情タグBEST3
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なんちゅう負のスパイラル。誰ひとり幸せになれない結末に終わった。空しい実話。山地…死刑でいいです…。この言葉で彼を取り巻く短い人生と出会い、被害者、すべてを濃縮している。
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社会との繋がりについて、考えさせられた本。発達障害があっても、(人も含めた)環境に恵まれていれば事件を起こすことなく生活ができただろうと思う。事件が起きた以上、現状ではこのように裁くしかない。しかし、事件の抑止には、私たち一人一人が発達障害の特性を理解し、目の前にいる人と関わっていくことが必要だと感じた。
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10年程度前の本なので、専門分野についてはやや知識が古いと思います。杉山登志郎先生が『子ども虐待という第四の発達障害』でも記されている通り、虐待により発達障害様の症状を呈することはありますし、また本書内では愛着の問題についてもあまり触れられておりません。いまあらためてこの事件について考え直すとまた別の精神医学的分析が出来るのではないかと思います。
また、なぜ事件が起こってしまったのかという話とどう裁くべきかの話は峻別して論じた方が良かったです。この事件を引いて厳罰化の犯罪抑止効果について論じるのはあまり筋が良くないと思います。
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まことに気が重い
どうしようもないくらいに気が滅入る
それでも
これは 確かな事実
これは 実際に起こってしまった事件
さまざまな凶悪な犯罪事件が
耳目に入ってくる
なぜ そんなことが起きてしまったのか
なぜ そんなふうになってしまうのか
なぜ その時に起きてしまったのか
そして
その後のことが気になる
その凶悪犯罪の背景をとらえ
その事件の それまでを考え
そして
その事件後の これからを
考え続ける
優れたルポルタージュは
より良い 世の中にするための思考を
我々に 強いてくる
世の中の全てのことは
自分とつながっていることを
自覚させてくれる
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人間という面で見ると、
精神障害、パーソナリティ障害、発達障害、
犯罪という面で見ると、
刑罰、反省と更生、再犯防止
どれもこれも、なんとなく違いをわかったつもりで
わからず漠然と同じ様に捉えていた。
考えさせられた。(きっとあとがきのように
忘れてしまうのだけど)
この本を読んで、違いが分かったわけではなく、
この事件で何かを学び、他者と自身との
違いをわかろうとし、お互いが生き易い、
生まれてよかったと思う
悲劇が繰り返されない世界を。
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既に死刑が執行された、大阪の姉妹殺害事件の犯人、元死刑囚、山路悠紀夫の生涯、発達障害…そして、事件を防ぐ事は出来なかったのか…を綴ったルポ。
私見だけど、死刑の判決自体は妥当だと思う。著者もそこはどうこう言うつもりはないみたい。
この本がテーマにしてるのは一つの司法の限界とも言えるもの。
考えさせられる一冊でした。
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自ら張り巡らせた壁の中に閉じこもってそこから出てこない。なんとなく彼の気持ちは想像できる(気がする)。意地なんて張らない方が楽に生きられるのに…とも思うが、これが"障害"であり、そう容易く矯正することのない性質なのだとしたら…。アスペルガー症候群と診断される(こともある)山地と、彼の犯した重い重い罪。この本から浮き上がってくるのはその罪を徹底的に糾弾する"正義"の姿勢ではなく、こうしたことが二度と起きないにはどうすればよいのかという、未来を見据えた目だ。
母親を殺し、少年院を出てから起こした二度目の犯行は、山地とは全く関係もない姉妹を残虐に殺したもの。山地に下された死刑判決、そしてその執行。これが正しかったのか、これには賛否両論があるだろう。被害者のことを考える、そして孤独の中からついに抜け出せなかった山地のことを考える。個人的には山地に同情はできないが、それでもどうにかして彼の心をこじ開ける術はなかったのか、そこには疑問が残るのだ。殺人を肯定することなどできるわけもないが、山地に何かストッパーがあればこの事件は起こらなかったのではないか。アスペルガー症候群と診断されるような人々が確かに存在し、時に歯止めが効かなくなり得るのが事実である以上(もちろん犯罪を起こすのは彼らの中のごく一部に過ぎないのだが)、彼らに対する理解、そして具体的な社会の受け皿が必要だろう。そして刑罰を与えることも(特に被害者の心情を考えれば)大切なことではあるが、再犯防止のために社会に適応できるよう慣らしていくということも、社会全体にとって有益なことであると思う(有期刑であればいずれ社会に出てくるのだから)。
あとがきで筆者の池谷氏は「最後まで山地の『本音』を聞けず、死刑が執行されたのは本当に残念でならない」という。本当にその通り。でも一体、どうやったら彼の心を開くことができたのだろうか。その答えを見つけるのはやはり難しい。
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犯人の生育環境に色々問題があって気の毒だった。
カッコ悪いところを意地でも見せたくないって思いが強すぎて周りに虚勢張ったり心を開かない様子がしんどそうだと思った。
山地を支えてくれた人はいたけれど結果的には楽観的だと思う判断が多く爪が甘いと感じた。
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腑に落ちない……といった感想を持ったのが正直なところですねぇ…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
結局、これを読んでも山地の内面に迫れなかったのがしっくり来ない原因でしょうかね…彼は弁護士と度々接見? を重ねていますが、どうも本心を話しているように思えないんですなぁ…
それで結局そのまま死刑になっちゃった、みたいな…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
でもまあ、彼の生い立ちなどを知れたのが良かったですかね。後半の、何やら精神科医やらその手の”専門家”が登場してくる紙面は要らなかったかな…必要なことなんだろうけれども、一読者としては退屈でしたねぇ…社畜死ね!!
ヽ(・ω・)/ズコー
アダルトチルドレンやらADHD? の人たちの集まりの会話は興味深いものがありましたけれども…
さようなら…。
ヽ(・ω・)/ズコー
Posted by ブクログ
日常生活で発達障害の人と関わっている機会は自分が知らないだけで実はけっこういっぱいあるはず。病院で診断は受けていないが、高齢となった私の父は発達障害だと推測している。(いろんな本を読んであまりにも当てはまるので)
父は一見、普通の人と変わりないけど、関わるとものすごくストレスを感じ、心底疲れる。障害と分かれば優しくもなれるかもしれないが、一緒に生活するのは大変な苦痛を感じる(私は1人暮らしを始めてから楽になった)
昔は発達障害なんていう言葉すらなかったけど、私が小さい頃にこういう障害がある事を分かっていて、もっと福祉が充実していたら、父も私達家族も少しは心を保ちながら生活できたかもしれない。
この本のような凶悪な犯罪は決して許されないが、(p296)英国の「貧しい者にこそ愛を」という精神に学んで、この障害が日本でも広く理解されて、広汎性発達障害の福祉施設が充実され、再犯防止,事件発生防止に繋がれば良いと思う。
Posted by ブクログ
実際に起きた事件についての本は大抵そうだが、これもかなり重めの内容で人に勧めるのは難しい。
病気や事件について知る事が大事なのだが、知る、考える事で胸が締め付けられるような感覚に陥るときがあるので理解するのに少し勇気が必要か。
世間一般では事件の表面をなぞったような部分、知ったつもりなっている人たちの無知な偏見などが、本書のような事件を引き起こす原因になっている可能性を知ってほしいと思う。
Posted by ブクログ
発達障害者が加害者となり処罰される。そこに至る成育歴は被害者と言える。漸く法整備されつつある病であるが、社会的理解と支援が必要。2017.5.15
Posted by ブクログ
確かに生きづらい人がいる。うまく生きられない人がいる。
それが犯罪の言い訳にはならないが、なにか方法があったのでは?と思わずにはいられない。
医師に診断名を告知された人は安堵することが多いのが印象的。ただのバカだったわけじゃなく病気だと安心するのだろう。
Posted by ブクログ
タイトルが気になって手に取った。
ジャケ買いならぬ、タイトル買いか。
アスペルガー症候群、発達障害、ADHDなどの知識が無い状態で読んだので、理解が深まった。
見た目でわからない病気・障害というのは、人に気付いてもらえないので、わかってもらえないのは辛いね。
いろいろ勉強になりました。
Posted by ブクログ
アスペルガー障害と社会の向き合い方を考えさせる本。
知名度は上がったが、社会はまだまだアスペルガーの特性を分かっていない。事件を起こした時、反省を求める事自体が目的になってはいけないという。従来の司法なり矯正教育が通用しない障害だと思った。
Posted by ブクログ
福祉とはなんだろう。ここ10年ぐらいでアスペルガー症候群の知名度はかなり上がったけど、先天的な要素が強いらしいので昔からあった病気だろう。昔はそんなに若い子が凶悪な事件を起こすってなかったよなぁ。必ずしも犯罪につながる病気ではないらしいし、今よりも人間関係が濃くて、フォローしてくれる人も多かったんだろうな。
なんでもかんでも福祉っていうのはちょっとどうなのかな、と読み終わってから思ったけど、そこしかないのかな、とも思った。
便利な世の中になったけど、その分確実になにかを失ってる。それを補うのってやっぱり福祉になっちゃうんだろうな。
内容は濃くて、読んでて面白かったけど、著者たちの上から目線がもうイライラした。
なんだろ、「俺たち社会のためにがんばってます」みたいな。自分たちがいいことをしているってことに疑いを持っていないというか。
私の偏見だけど、「新聞記者」の典型。なんだかんだ正論めいたことをいうけど、結局は人ごとなのかよ、って感じたので、星-1。
あと、時間軸が前後して読みにくく、識者インタビューも読みにくかった。