【感想・ネタバレ】赤緑黒白 Red Green Black and Whiteのレビュー

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Posted by ブクログ

読み終えて、どういう意味?が残っても、下手に検索せずさっさと次のシリーズに進んだ方がいい!
読んでけば必ず理解できる時きます。

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2024年05月05日

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殺した相手の全身を単色でスプレーする異常殺人。被害者のフィアンセから犯人を捕まえてほしいと依頼される保呂草…またも事件に関わっていくイツメン4… Vシリーズの最後を締めくくるこの事件の影にあるものは?保呂草・紅子・小鳥遊・紫子…他の作品でまた、会えること楽しみにしています。
そして次のシリーズはあの天才 真賀田四季博士の話ですね。

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2024年01月22日

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おもしろかったーーーーーVシリーズ再読終わってしまったーーーーさみしい。
あーそうだったなあ、こんな話だったなあって思いながらも、犯人も最後の捕物合戦も全然覚えてなかったから、読むのがすごく楽しかった!紅子さんが語って見せるところもドキドキしちゃった。
林さんの名前も、真賀田四季が出てくるのも、全部全部面白い。刊行順にここまで読んでてよかったー!って思える。
この後、短編集読もうかなあと思ってたけど、やっぱり四季シリーズだな。そのままG、Xに進んで、途中から初読!楽しみ〜!早くその次のシリーズも読みたい〜!

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2021年02月14日

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ネタバレ

Vシリーズラストは衝撃が多かったです。
事件そのものもですがそれ以外のところでの衝撃が強く、特に四季博士が登場したことに驚きです。
しかもまだ子ども…てことは時代設定的にはS&Mシリーズよりも前の出来事になるのか…
まだ読んだばかりでうまく理解できて居ませんが、大満足の一冊でした。

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2020年12月15日

Posted by ブクログ

ああ終わってしまった。いつもの4人がもう見られないというのは寂しいですね。
私は読書のペースがおそらく遅いほうです。2020年はVシリーズ1色でした。楽しかったです。
しこさんとれんちゃんのやりとり、紅子と祖父江のやりとり、保呂草と各務のやりとりが特に好きでした。本作では堪能できた気がします。

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2020年11月02日

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ネタバレ

「貴女の幸せは、僕の幸せです」

*****

Vシリーズ10作目にして、完結巻。
赤く、塗装された死体がある日発見される。
被害者は赤井という名の男性。
彼の恋人であったという女性が「犯人を知っている」と保呂草の元へ、調査依頼にやってくる。
そんな中、第二の死体が見つかる、今度は死体は緑色に塗られていた…。

*****

先ず、最初の方にある”登場人物”を見て、興奮。
Vシリーズのメインキャストが勢揃い!

紅子&警察VS犯人とのやりとりにハラハラし、ラスト、地面に着地しようとしたところを足払いされたかのような気持ち。

「…えぇぇぇー!!!?」

びっくりして、「あぁ、Vシリーズもこれで終わって寂しい…」という感傷が一瞬吹っ飛んだ。
まさか、こういうかたちで驚きの波がやってくるとは!
冷静に「やっぱりね…」って感じる読者の方もいるのかなぁ…すごい…。

シリーズ完結編にして、新たなる始動を告げる傑作。
裏表紙のあらすじに、こう書かれていたので、期待しつつ読んでいたけれど、鈍い私にはもうひとつぴんとこず。
菅聡子さんによる解説を読んで、やっと理解できたところもあったりして。

すべてのシリーズは何かしら通じている…。
でも、こうこうこういう風に繋がっている、というようなことはさっぱり分かっていなかったので(笑)未だに宙を浮いている状態。
謎が謎のまんま。
シリーズを読み終えた現在だから見えている、見えてきたこともあるので、本当ならここでもう一周しなくちゃなのかも。そ、そのうち…。

しかし、Vシリーズを読んで、感じたことはS&Mシリーズよりも、キャラクタや森博嗣作品に愛着を持っているひと向けだな、と思った。
Vシリーズを読む前に前知識を入れていることによって、楽しみ方が変わってくるな、ということもそうだし、ミステリとしても、トリックを解くことがメインテーマというよりもキャラクタたちがどう動くか、ということが大きな要素のように感じた。
キャラクタにはまった人間にとっては、面白いけれど。
今回の謎解きのシーンは「一般的ミステリ」の雰囲気を”含んで”(一部。それがすべてではない)いたので、ちょっと意外だった。
意外や意外、そこからまた引っ張りまわされる。

保呂草さんと紅子さんのラストシーンは、すごく素敵。
そして、”あの”彼と紅子さんのシーンも、ちょっと切なくなってしまった。

これから先、またVシリーズの面々と違うかたちで出会える日が…来ないかもしれないけれど、来るかもしれない。
私が”そう思えばいつだって”会えるかもしれない。
その日を楽しみにしておこう。

「じゃあ、さようならは、やめておこう」

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2019年05月30日

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ネタバレ

終わってしまった、、、

へっくんの正体を知ってしまった状態で読みはじめたので、時系列がS&Mシリーズの前にあたることには気づいていたので、、驚き半減、もったいないことしたなあ。

に、しても林さんの名前の発覚の仕方。笑


犯人の動機は
黒猫の三角につながるもので
これこそこのシリーズで描きたかったものなのかな、と。

Vシリーズは登場人物が全員好き。
林さん以外。笑
保呂草さんが出て行った後も、保呂草さんは紅子さんとお茶できる関係であることがわかっているので、まだ救いがある。れんちゃんもしこちゃんも仲良しのままでいてほしい、麻雀はもうできなくても。

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2018年06月17日

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つながる。

S&Mシリーズを読んでからVシリーズという順番を時系列だと思ってはいけない。思い返せば「確かに」と思い出せる描写や時代背景がちらほら。
読み返したいけど, 四季シリーズを読み進めたい気持ちとの葛藤。

ご苦労さまでした。みんな大好きでした。
すっかり森ミスティの虜。

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2018年05月16日

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ネタバレ

【あらすじ】
色鮮やかな塗装死体。美しく悽愴な連続殺人。鮮やかな赤に塗装された死体が、深夜マンションの駐車場で発見された。死んでいた男は赤井。彼の恋人だったという女性が「犯人が誰かはわかっている。それを証明して欲しい」と保呂草に依頼する。そして発生した第2の事件では、死者は緑色に塗られていた。シリーズ完結編にして、新たなる始動を告げる傑作。
【感想】
とうとう完結作まで来てしまったなという寂しさが込み上げてきた。S&Mシリーズの時のように読むのがもったいなくて、なかなか手を付けられずにいたけれど、いざ読み始めるともう止まらなかった。Vシリーズの最後を飾るに相応しい華々しい事件と言っては不謹慎だけれど、そんな感じの話だった。それを象徴するのが事件に使われる鮮やかな色の数々。そしてそれを取り巻く謎を、いつもの面々が議論し合い、事件を解き明かそうとし、実際に行動に出ていく。初めは好奇心からかもしれなかったけれど、もしかしたらだんだん正義感も生まれて事件に挑んでいったのではないかと思った。それは今までもずっとそうだのかもしれない。保呂草さん、れんちゃん、しこさん、紅子さんの4人はみんなそれぞれ個性的で違った良さがある。時にお互いを刺激し合い、時に労り合って、ここまで来た。それをこうして見ることができて本当に楽しかった。最後は何となくしんみりとした気持ちになったけれど、でもすごく楽しく読み終えることができた。

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2017年04月05日

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Vシリーズも遂に読み終わってしまった……。
何か勢いで言うとS&Mシリーズよりも全速力で駆け抜けていってしまった感があるのですが、いやー何と言うか、謎だらけの登場人物達に負けず劣らず謎を沢山残したまま逃げていっちゃったってイメージですね……最後まで私は彼らを捕まえることが出来なかったなぁ。

今までの話とは違う始まり方で幕を開けた今回の話、プロローグにもあったように色んな人が色んな所で色んなことをしていてその最中に異常なスピードで起こる連続殺人。でも何だか事件を放り出して(あくまでも私のイメージ)それぞれの人間の内面の変化だったり関係性の変化だったりに焦点が当てられている、みたいな。
とにかく「えっ結局君は何だったんだい!?」とか「えっ思わせぶりなことしたのに一体何のためにいたんだい!?」みたいな部分もかなりあるんですけど、最後の最後、紅子さんととある人物の会話にもう全て持っていかれてしまいましたね……そうか、そういう風になるのか。
この話もまた繋がっている、ということなんでしょうか。

まだまだ他にも別シリーズがあったと思うのですが、ひょっとしてそのどこかでまた紅子さんや犀川先生、それに彼女にも会えるのでしょうか?
ならば今度はどのシリーズに手を出そうかな、なんて読み終わったばかりなのにもう考えてしまっている自分がいます。

こういう謎の中毒性が森ミステリィなのかもしれませんね。

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2024年03月13日

Posted by ブクログ

Vシリーズ最終巻。
やっとたどり着きました。
そしてあっという間でした。
なぜなら生き急いで読んでいたから。笑

殺されて真っ赤な塗料で塗装された、赤井。
殺されて緑色に塗装された、美登里(みどり)。

確かに四季シリーズに登場する人物がこちらにも。
最後は四季シリーズにつながる導線で終わるんですね

最初は、S&Mシリーズの印象が強すぎて、
登場人物たちに違和感しか持てず挫折しましたが、
短編集から戻ってきた結果、
とても楽しく、
気づいたら紅子さんも練無も好きになっていました。

ただ読み始めると止まらないので、
しばらくは他の積読本を読もうと思います。

次はGか×シリーズかなあ。

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2023年07月02日

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「『スプレィがあれば、それで手近なものを真っ赤にしたり、真っ黒にしたりするの、やってみると、けっこう面白い行為だよね。どうして、それが面白いのかは言葉では表現できないけれど、やっている最中には、みるみる一色になっていく光景が、意外に快感だったりする。もし、スプレィ缶が無料で、しかも、塗った色があとで消えてちゃんと元通りに戻る、としたら、もっと沢山の人が、あれで遊ぶんじゃないか。』」

スプラトゥーンとどっちが先だったのだろう。
少なくとも流行ったのはこれより後だから想像は間違いなかったんだろう。
本筋には全然関係ないけれど。

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2023年03月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

紫子さんは保呂草さんが好きかもしれないけど、蓮ちゃんがいないとダメだろうな。
というキャラ萌視点の感想が意外にも最後に残った

Vシリーズは語りが「保呂草」ということで、最後までずーとどこか騙され続けてる感じでした。
物語はこう終わったけど本当なの?
という感じ。

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2022年11月20日

Posted by ブクログ

V10
シリーズの最後って、最後がちょっと切なくて、少しだけ見えるものがある。
事件はわからないばかりだけど、それも最後にわかる、気になる。
紅子と彼女の出会いは、後のふたりに繋がっているのか…
ごっつりしてたけど、動機が単純というか、わからないやつは置いていかれる、みたいのがそれはそれでおもしろかった。

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2022年11月15日

Posted by ブクログ

Vシリーズ、終わっちゃった…。
林からの白い封筒に書かれていたであろう名前だったり、四季シリーズで出てきたあの場面を紅子さん視点でもう一度読めたりで最後の最後まで余すことなく高揚できた。
ほんとうこれって、一種の良質な恋愛小説だよ…。

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2022年10月05日

Posted by ブクログ

Vシリーズ最終話。

もう、最初から終わりの予感を感じさせる登場人物たちのセリフまわしに、寂しさが押し寄せる。
事件は猟奇殺人の様相だけど、森作品でよく語られる動機問題がここでも繰り返される。
多くの人に理解されない動機。そもそも動機とも言えない、ただ殺したいから殺すという人間も一定数いるということ。そこに都合よく動機らしきものを後付けする愚かしさ。

真賀田四季の登場と林の祝儀袋で仄めかすへっくんの正体、ここでS&Mシリーズとの繋がりを知りゾクゾクする。
保呂草と紅子の間で交わされる女王と下僕のようなラストシーンは美しく、胸がキュンとする。
あ〜、終わってしまった。だけど、次のステージに行けるのだ!
保呂草と紅子にはまた会えるのを期待して、次は短編2冊に向かいます。

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2022年03月01日

Posted by ブクログ

今回の事件はこれまで以上に派手で、でも途中から犯人は見えていたけれども。
そんなことよりもっと衝撃的事実が2個も3個も出てきてえーっ?!ってなった!
す、すごい伏線…
これは1作目からずっと張っている伏線だったんだと思うと、また読み返さねばど思っちゃう。
あの人の正体は、名前の謎、そもそもの舞台…
さらに続きのシリーズも気になってくる。
また登場人物がリンクしてたりするのかな?
彼ら4人の今後も知りたい。
わいわい楽しい4人だったから、終わってしまってちょっと寂しい。

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2021年12月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ

気付いたら終わってたという感想。良くも悪くも。だって、おそらく全巻を何度も読み返さないと関係性がわからなくなるんだもの(笑)

順序に意味があるのか、色に意味があるのか、もしくはそれはカモフラージュかという点を気にしながら読んだけど、わからなかったなぁ。犯人は後半でなんとなくわかってきてた気はするんだけ、動機はさすがに。

今回、トリックというよりは人間関係と動機がメインなんだろうな。シリーズ最終作ということもあり、伏線回収や他のシリーズへのリンク張りなどがあれこれ。

それぞれのシリーズに主たる登場人物として出てくるキャラクターたちはどこかでそれぞれつながっているという構成は間違いなく素晴らしいんだけども、例えば真賀田四季が1人何役もやっちゃうから、結局誰やねんってなるし、本当に難しい。

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2021年12月08日

Posted by ブクログ

深夜のマンションの駐車場で鮮やかな赤に塗装された男性の死体が発見される。死んでいた男の恋人だと名乗る女性は保呂草潤平に「犯人が誰かわかっている。それを証明して欲しい」と依頼。しかし、第二の事件が発生。被害者は緑色に塗装されていた。奇妙な事件の謎を瀬在丸紅子が解き明かします。

Vシリーズ第10作にしてシリーズ完結編。そして、新たなシリーズを予感させます。

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2021年10月02日

Posted by ブクログ

再読。Vシリーズ第十弾にして最終巻。犯人は覚えていたものの細部までは覚えていなかったので新鮮な気持ちと驚きがあった。それにしても保呂草さんはキザだなぁ。ロマンティックともいうけど。今回は練無くんと紫子さんのいつもの漫才的やり取りは要所要所にはあるものの少なめかな。最後に出てきたあの子と紅子さんのやり取りは森博嗣ファンからすれば垂涎もの。今作の犯人の動機は明かされてみれば「なるほど」と頷けるものがあるけれどそれもS&Mシリーズという下地があってこそだと思った。

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2020年10月07日

Posted by ブクログ

シリーズ最終巻ということで、それぞれの関係に変化があるかと思いきや、ありそうでなかったです。

事件の方は、誰が犯人なのだろう?とか、推理を楽しめたと思います。

で、これで本当に終わってしまうのか?最後がすごく気になってしまったのですが。

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2020年07月24日

Posted by ブクログ

ネタバレ

Vシリーズ第10弾。今誰かとめちゃくちゃ語りたい(笑)。事件自体はオマケな印象で、中盤の紅子さんのプロファイリングから犯人の見当を付けやすかった。そしてS&Mシリーズからここまで読んできたお陰で、何倍も楽しめたあの方の登場。エピローグは次のシリーズに向けた、あの少女へのバトンタッチなのか。ということは時系列的にいずれシリーズの垣根を越えて全員集合したりするのかな。おもしろそう。『三角』と本作の関係が『F』と『パン』の関係に似てる気がするけど、これまでの話もあっちのシリーズとリンクする部分があるんだろうか。

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2020年04月21日

Posted by ブクログ

たまに出てくる真の意味での愉快犯。     
社会の手に負えないやべー奴。    
良く言えば自由人。   
悪く言えば原始人。    
服着て歩いてる文明人とは思えない所業。    
これでやっとVシリーズ読み終わった。    
さ、次いこ次。

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2019年08月10日

Posted by ブクログ

Vシリーズの途中の作品はやや中だるみ感を感じていたのですが、この作品は結構楽しく読めました。

四季シリーズに期待。

まあ、森氏の作品群を読んで、完全に腑に落ちるってコトはあり得ないのはわかっていますが。

でも天才って意味では、御手洗潔の方が好きだなー。

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2019年01月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

あぁ・・・終わった。。。
終わってしまったVシリーズ。
結構最後の含みが解らなかったのでこれから検索します。
へっ君の本名も解らず。。。
まぁ、モヤモヤして終わるのは森博嗣作品らしいと思えるようになってきた。

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2018年03月28日

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Vシリーズ最終作。得体の知れない事件に理不尽な動機に戦慄。シリーズの最後としては、少しモヤモヤが残る展開もあるも、他のシリーズとの繋がりに期待。短編集を挟んでから、四季シリーズを読んでみようと思います。

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2017年05月05日

Posted by ブクログ

Vシリーズを締めくくる作品。森博嗣作品は他のミステリと若干異なる性質を持っているように思う。今作はトリックも犯人の動機も今ひとつ理解できなかったが、それが自分の限界であろう。まだ読んでいない人は一作目から読み進めることをオススメする。

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2022年09月15日

Posted by ブクログ

物語は地面に倒れている真っ赤な死体から始まる。それは単純に血に染まって赤いわけではない。髪から足先まで全身がまんべんなく真っ赤なのだ。死体の人物の名前も「赤井」。何の因縁か赤井さんはペンキで真っ赤に染められて殺されていた。
その時自称探偵の保呂草潤平は田口美登里から「フィアンセである赤井を殺した、犯人の帆山美零を捕まえてほしい」という無理難題な依頼の相談を受けていた。 田口が犯人だと断言する帆山は小説家であり、彼女の書いたミステリ作品『虹色の死』に今回の事件は酷似していたのだ。その後「緑」、「黒」、「白」にまつわる人物が次々殺害されていく中、いつものごとく保呂草や紅子が巻き込まれ不可解な事件を解決に導いていく。

Vシリーズは常に、凡々とした事件・トリックを舞台に、非常に個性的なマンガ的キャラが絡んでいくことで、魅力を発している。シリーズ最終作となる今作でもこの法則は破られることなく、結局、最後まで肩の凝らないエンターテイメントとしていた。

今回の真犯人は予測していたので特に驚かなかった。しかしそれでもあの文字トリックには気付かなかった。この辺の文字トリックは実に巧い。
この犯行動機、ミステリならば納得のいかない物だろう。しかしこの現代社会においては実に多い動機だ。誰でもいいから殺したかった。むしゃくしゃしていたから誰か殺そうと思った。人を殺して驚かせてやろうと思った。
何度もこのような理不尽な理由で殺人が行われている報道を耳にする。ストレス社会と云われる現代社会の闇。逆にこのドライさ、単純さ、無邪気さを森作品ではミステリに敢えて取り込んでいるように思う。ミステリのようにいつも理由があって、意外な動機があって人を殺すわけでなく、案外人を殺すのは至極単純な理由であると作者がニヤリとする顔が目に浮かぶようである。
また本書は人を殺す、罪を犯すことについてそれぞれの人物が深い考えを述べているのもまた興味深かった。

保呂草潤平に成りすました殺人鬼、秋野秀和が拘置所の中で瀬在丸紅子と面談するのだが、この辺は『羊たちの沈黙』のレクター博士とクラリスの面会シーンを思わせる。
保呂草は自分の紅子への思いを清算するため、潔く紅子の許を離れる意味でもあった。最後に彼は紅子にかしづき、手に口づけをするが、これも『カリオストロの城』でのルパンとクラリスを思わせる。『羊たちの沈黙』のヒロインの名前もクラリスだったが、この2人のヒロインに何か特別な思い入れがあるのだろうか。

瀬在丸紅子、保呂草潤平、小鳥遊練無、香具山紫子ら楽しい面々ともこれでお別れである。S&Mシリーズでもそうだったがシリーズの幕切れとは思えないほど、何かがある。その証拠に本作のラストで例の天才が現れたことで、一気に緊迫感を増した。本当にそのシーンだけ、スピード感とスリル感が突然に現れた。
また、「林」には驚かされた。途中から予想はしていたが、やっぱりそうだったのかと感慨深いものがあった。
新たな謎を残してVシリーズ、これにて閉幕。

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2019年01月02日

Posted by ブクログ

一応シリーズ完結。犯人はすぐに見当がつきましたが、トリックと動機はイマイチピンときませんでした。著者のほかのシリーズとの関連がわかり、そこのワクワク感はあります。

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2018年02月18日

Posted by ブクログ

面白かった。

けど、シリーズ完結作なのでこれから最初に読み始めた私は間違いだと思う。
他の作品も読んでみたいなー。
読まなくてもちゃんと理解できる内容だけど他の作品を読んでからのほうが楽しさ2倍3倍だと思う

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2019年01月16日

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