【感想・ネタバレ】城のなかの人のレビュー

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やっぱり星新一ワールド

いろいろな歴史小説を読んできたし、星新一ショートショートも読んでいたが、盲点で今まで読んでいなかった本。
SFではないのだが、不思議な感覚やら、あっと驚く展開、気持ちよく読み進めることができました。
取り上げている人物も、超有名人ではなく、絶妙な人選だったのも良かった。

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2021年07月09日

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SFの巨匠として名高い星新一の時代小説を集めた作品集。戦国時代の終焉を豊臣秀頼の視線で描いた「城のなかの人」から開幕し、奇妙な親子関係が織りなす成り上がりストーリィ「春風のあげく」、時代劇の悪役の定番・由比正雪に意外な人物がからむ「正雪と弟子」、SFショートショートに近い味わいを持つ「すずしい夏」を挟んで、佐幕派のやり手官僚:小栗上野介忠順の目から幕末の世を見つめる「はんぱもの維新」で幕を閉じる。どの話も、人が泡沫のように浮かんでは消える歴史の虚しさと、星新一特有の冷徹な描写とが、見事にシンクロしていた。

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2018年01月08日

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短編やSFで有名な著者の歴史小説。これがまた面白い。どうしてかというと、SF短編と同じく一本のテーマが軸として物語をしっかりと貫いているからだ。それゆえに横にそれず救われない物語もあるのにある意味爽快感を味わえるという一冊。また、時代の空気や人の繋げ方が見事で、こう来たのかと唸らされる。

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2016年05月28日

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2010年09月 03/73
ショートショートの星さんの歴史小説。
期待以上の傑作ぞろい。特に豊臣秀頼を描いた「城のなかの人」は必読。

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2010年09月28日

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豊臣秀頼とか名もなき藩とか、史実創作どちらも読めます。そしてどれも面白い…!!! この人の時代小説も凄く好きです。本当にショートショートって技術ないと書けないジャンルなんだなぁと普通の小説読むと痛感させられますね。星新一さん大好きですvvv

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2009年11月20日

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大好きな星新一氏が書いた時代小説というので飛びつきました。

面白いです。星ワールドなのに時代小説w
秀頼の話、由井正雪の話、小栗上野介の話などなど5話短編集。

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2009年10月04日

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SFの印象が強い星新一の歴史小説集ということで気になりよんでみた。戦国最後の戦から始まり江戸時代の3つのエピソード、最後に幕末の動乱の始まりが語られる時系列に沿った配列になっている。

 表題作である「城のなかの人」特に気にいった豊臣秀頼の生涯を描いた小説だ。激動ながらも静かな秀頼の人生を、彼と関わった様々な人々と共に書く。凄まじい筆力と構成で生み出される静かな戦国大名の一生には色んな意味で圧倒されるものがある。特に最終章「秀頼」は壮絶な迫力があった。最後の章が秀頼の祟りといわれた将軍の変わりようにより残念な結末を迎えた幕末の英雄というのもひねられた終わり方だ。平穏と改革の物語の対比にもなる。

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2023年06月09日

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星新一氏の歴史物は初めて。本人の自伝的要素もあるという表題作については、星新一氏のことをよく知らないのでなんともいえないが、秀頼の考えとして、あり得る話だし、面白いと思った。由井正雪と文左衛門の想像力などはさすが。

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2022年05月22日

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星新一のショートショートはかなり読んでるが、時代小説は初めて読んだ。
「城の中の人」城の中が全世界だった秀頼を、秀頼視点で描く。
「周りの者が自分を見る眼は"旗印"を見る眼だ」という秀頼の思いは、星製薬の御曹司だった星新一(浅場通明「星新一の思想」)の思いとも通ずるのだろう。

「はんぱもの維新」司馬遼太郎の歴史小説の維新とはまったく異なる維新像。対局的な見方をすればこうだったのかな。

面白い。読んでよかったです。

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2022年03月06日

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星新一さんといえば、SFのイメージがありますが、本書はそんな星さんの珍しい(?)時代モノ短編集です。
5編が収録されていますが、どの話も展開の絶妙さといいますか、持っていき方が上手くて、皮肉の効いたオチとなっております。
第四話「すずしい夏」は、内容的に結構残酷で、正直、地獄なのですが、展開の仕方が巧みなので、こんなに酷い話をサラっと読ませてしまうというところに不思議と感心してしまった次第です。
個人的には、表題作「城のなかの人」が好きでした。戦国最後の貴公子・豊臣秀頼の生涯が描かれているのですが、秀頼の特殊な育ち方故の繊細さが、淡々とした描写だからこそ伝わってくるものがあって、秀逸だと思いました。

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2021年03月30日

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星新一の時代小説は初めて読んだのですが、ユーモアたっぷりで、面白かったです!
「すずしい夏」が一番面白かったかな。ブラックユーモアのどんでん返しで。
普段時代小説を読まない人でも、読みやすいと思います。

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2012年09月23日

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ネタバレ

「仮に万一のことがあれば・・・燃え上がる城の炎のなかで死ぬのです」

星新一の時代小説・ということで読んでみました。
ちゃんと時代小説なのに星ワールドが濃くて面白かった。

「正雪と弟子」の由井正雪像がなんか妙にかわいかった(笑)

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2011年10月02日

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ネタバレ

表題作は秀頼の話。城の外の汚いものを見ずに育った秀頼が、結局は秀吉の歩んだ道の逆を行く人生だったんだなーと気付く辺りにぞくっとしました。
その他全部時代・歴史もの。短編好きにはたまらなかったー

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2011年07月28日

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星新一ならではの視点で描かれた歴史ショートショート。
氏の「あっと言わせるようなオチ」を期待していると肩透かしを食らうかもしれないが、星版時代劇としてちゃんと成立しているように思える。
何年かおきに読み直ししたくなるような作品。

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2010年03月29日

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一つ一つの物語にテーマが見え隠れしていて面白いです。

表題の「城のなかの人」は秀頼の立場からの解釈に考えさせられたし、「正雪と弟子」の最後には成る程と思わされました。

他の作品も短いながら纏め方がうまい上に歴史を取り扱う事による知識の難しさもなく読みやすかったです。

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2010年05月03日

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星新一さんが歴史を題材にしてることにまず驚き。
近未来SF小説ばっかりだと思ってました。

表題作の「城のなかのひと」は豊臣秀頼が主人公。
本当に城に守られ城と共に去った、正に「城のなかの人」
そんな彼が城のなかからそとに目を向けていれば、そのきっかけを与えられていれば、歴史が変わっていたのではないかなぁ。

物的には恵まれていたのでしょうが、抗えない城という存在に縛られているようでなんだか悲しい。

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2009年10月10日

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なんと全部時代物!しかも本格!!
収録は
・城のなかの人
・春風のあげく
・正幸と弟子
・すずしい夏
・はんぱもの維新

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2009年10月04日

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 星新一はショート・ショートしか読んだことがなかったのですが、ここまで歴史に造詣が深い方だったとは知りませんでした。淡々とした語り口ながら味のある五編、全て楽しませて頂きました。私のお気に入りは「正雪と弟子」。ラストでこうくるか、と唸らせられました。「春風のあげく」と「すずしい夏」はショート・ショートの雰囲気にも似たオチが秀逸。

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2009年10月07日

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SF以外の星新一をはじめて読んだ。豊臣秀頼が主人公の中篇のほか、時代物3編収録。星新一らしさを感じさせるシニカルなラストや、冷静な視点が面白い。

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2009年10月04日

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豊臣秀頼と大坂城の話「城のなかの人」。貴族的な秀頼の視点で静かに物語が進む。
幕末の小栗上野介忠順が主人公の「はんぱもの維新」。ショートに小栗の人生を振り返る。

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2023年03月20日

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親に勧められたので読んでみた。星新一の小説は初めて読むが、時代小説なので、史実にどれだけ沿っているかは分からないが、こうなってたらドラマチックだなと感じる内容だった。

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2023年01月07日

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[BOOKデータベースより]

太閤秀吉の遺言に従って、豊臣秀頼は7歳を迎えた正月早々、大坂城に移された。世間と隔絶され、美と絢爛のうちに育った秀頼にとっては、大坂城の中だけが現実であり、安らぎに満ちた世界であった。ところが、徳川との対立が激化するにつれ、秀頼は城の外にある「悪徳」というものの存在に気づく。異常な人間関係の中での苦悩と滅びの人生を描いた表題作のほか、「正雪と弟子」「はんぱもの維新」など5編の時代小説を収録。

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2011年12月01日

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表題作「城の中の人」やけに静かな大坂の陣だった。印象深い。
大坂の陣に始まり、維新に終わる短編集。どれも星新一らしいシニカルな結末で面白かった。

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2011年08月01日

Posted by ブクログ

どの作品も短いからこその面白さがあります。オチよりも余韻を楽しむ本かなと。
表題作『城のなかの人』や『春風のあげく』などなど…もっと星さんの時代ものが読みたかった(涙)

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2010年06月10日

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