感情タグBEST3
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各々のお話が繋がっていて、朱鷺くんの成長が見られてすごく良い作品だった
ぎょらんというものがとても大切なものなのだなと、それに似たものはきっと私たちの心にもあるよなと思った
人の優しさを感じたい時に読みたい作品です
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身近な人の死に向かい合う人々のお話。
御舟家族を中心に登場人物が少しずつ重なって物語もつながっていく。
死と向かい合うことは、自分と向き合うこと。
死者から聞きたかったことの答えをもらえることは、そうない。ぎょらんは、自分の中での答えがある時に存在するのかもしれない。自己満足の世界だけど、それは当然なのかも。
誰かの生きている意味は、その人と交わる人の数だけある。
苦しくも救いもある、考えさせられるお話でした。
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52ヘルツのクジラたち、を先に読み、それがよかったので他の作品も読みたいと思って手に取ったのがこの本だった。
結論から言うと、52ヘルツより、よかった。比べるものではないし、なんか失礼な気もするが、数段、別格によかった。
個人的な話にはなるが、最近、私の身近な人が初めて死んでしまった。実はその人は夫の祖母で、彼女とはすごく仲が良くて実の孫かのようによくしてもらったのに、その人が旅立つ半年前に私の心の狭さが原因となって起きた、今となっては本当にしょうもない、彼の実家で起きた、酒に飲まれて失言した彼の家族との諍いが原因で、その人から距離を取った。しかしその諍いは彼女と直接関係なく、彼女はその場にいただけで、どちらかと言うと私のことを気遣い酒に酔った家族を諌め、私を気にかけて声をかけてくれた。私に会いたい、と何度も留守電に残してくれていたのに、私は無視を決め込んだ。血も繋がっていない私と楽しく話をしてくれ、二人で何度も出かけたし、彼女のお下がりも幾度となく貰って、私もそれを大切にしていた。それなのに、私は会いに行かなかった。容体が悪いと聞いてからも、彼女に会うのは気まずかった。見舞いに来ている夫の家族にも会いたくなかったのが相まって、意識が戻りそうにない、持って後1週間と言われてようやく事の重大性を認識し、会いに行ったが彼女はもう目を覚まさなかった。ついに彼女と話したのはその諍いの場が最後となってしまった。
祖母の状態が良くないから見舞いに行きたい、という夫を詰り、見舞いに行く回数を減少させた。夫と義祖母の関係を無理やり切ったのは私だ、私があんなことさえしなければ夫は義祖母ともっと話せたのかもしれないと考えている。
わたしも、朱鷺と同じように自分を可愛がることを優先したし、葉子とも同じだった。
そんな個人的背景があるからこそ、この小説を読みながら涙が止まらなかった。ぎょらんがあれば、と何度思ったかしれない。でもきっとあったなら朱鷺のように苦しむ結果になっていただろう。
だけどそんなものはない。私も朱鷺と同じように一生背負い続けていくしかないのだ。
私の中の罪悪感が薄れたわけではないけど、一生忘れない作品だと思う。作品の中に、私がいた。この作品が、目を背け続けていた私がしたことにしっかり向き合わせてくれた。
いつか人は誰かの死と向き合わなければならない。そうなった時に、今度は間違えないようにしたい。
出会えて良かった。
Posted by ブクログ
新刊が出る度に手に取りたいと思う。期待を裏切らない、面白い、肌に合う、読むのが止まらない。
壇蜜さんの解説も良かった。
電車で読んだら涙止まらんくて、鼻水が出ちゃったので、そこんとこ注意、です
Posted by ブクログ
登場人物
御舟朱鷺
大学生の頃に遭遇した友人の死をきっかけに、自室に引き篭もっている青年
御舟華子
会社員をしている朱鷺の妹
物語
恋人である、上司の美袋の葬式から帰ってきた華子
その恋人は不倫相手で、美袋の自分への想いや死ぬ間際に考えていたことを知りたいと思っていた
朱鷺に自分の想いを話していると、『ぎょらん』を探しに行こうと言うが、それはかつて読んだ漫画に出てくるもので、実在するわけがないと華子は思っている
それでも2人は美袋の事故現場へと向かい、やがて華子の想いは解けてゆく
これをきっかけに、朱鷺は天幸社という葬儀屋に勤めることになり、『ぎょらん』にまつわる人々と交わっていくようになる…
読後感
人の死をテーマに描いてあることもあり、胸にくる場面が多かった
亡くなった人の生前の想いと遺された人の想い、思い込みからくるそれらのズレや誤解が人々との交流によって解かれていくストーリーは涙なしには読めなかった
各章の登場人物は後悔や自責の念に囚われてしまい、立ち止まってしまっている
亡くなった人はそれぞれの境遇で悩みながら命を失ってしまうが、恨んでも憎んでもいないところに胸が締め付けられた
また、そのことを知って自分なりに咀嚼し、未来を生きていこうと決意していく姿に人の関わりの深さと強さを感じた
各章の中盤以降の真実がわかっていくところは、ずっと泣きながら読んでいて、今年一年分の涙を流したとさえ思う
それくらい、今の私の心には染みるものがあった
また、読み返して心を洗いたいと思える一冊であった
Posted by ブクログ
電車の中で読んじゃだめなやつー!
特に最後の章はボロボロ泣いてしまって恥ずかしかった
ぎょらん…
朱鷺の気持ちもわかる
永遠に答えはないんだろうな
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毎話泣きそうになる。人前で読んでいたから堪えたけど。
漫画ぎょらんの作者が判明したところは鳥肌。
そこで繋がっていたのか〜。
特に好きな話は『あおい落葉』
すれ違ったままなのは悲しすぎるけど、タイムカプセルが見つかったことで救われたかな。
大切な人に大好きを伝えたくなる本だった。
Posted by ブクログ
短編集ですがどの話も涙が止まらなかったです...
人間みんな誰しも訪れる【死】
そのことについて考えさせられました。
自分の両親や旦那や友達...
当たり前にいる人がいなくなる。
そんな時が必ずくる。
その時がきた際に後悔しないように
したいなと思いました。
重たい内容だったけど 読んでよかった。
グループホームの話が特に好きでした。
Posted by ブクログ
変化のなかった苦しみが、形を変えます。結果はどうなるかわかりませんが、苦しいから解放される可能性が生まれると思います。僕はその可能性に賭けます。
全章涙が止まらなかった。
Posted by ブクログ
残された人への想い、ぎょらんについての物語。
兄妹の話は、涙が止まらなかった。私は朱鷺のお母さんみたいに心広く子供に接することができるのか?いや、難しいと思う。
Posted by ブクログ
親しい人、自分に影響が大きい人が亡くなったとき、残された側がどう受け止めるのか、色々考えさせられた。
私はまだそういった経験はしたことないが、最期はなるべく楽しかった思い出を胸に、ありがとうと言って送り出したいと思った。
最後は泣いてしまった
Posted by ブクログ
小説でここまで泣いたのは久しぶりだった
短編集なのですが一つ一つが濃密で一つ読み終わると少し休憩したくなるぐらいであった。
自分の周りにいる大切な人がいなくなってしまったら…と思うと周りの人に対して後悔の無いように常日頃からしなければと優しくなれる作品でした
文庫化に際して書き下ろしが追加されています。
死者が残すというぎょらんをめぐるあたたかい連作短編集でした。
大切な人を失ったときに後悔しないように生きたいと思わされる物語でした。
Posted by ブクログ
本屋さんで題名と表紙に惹かれ購入。
表紙の明るさとは裏腹に、身近な人の死に関する内容が短編のように次々ストーリーがはじまっていく
しかし全てなにかしらのつながりがあり、そのつながりを理解した時の鳥肌やばいです
めっちゃ面白かった!!
Posted by ブクログ
改めて「死」について、「死者」について考えさせられた。遺されたものは、死者と話すことはもちろんできなくなる。だからこそ、死者の思いを自分なりに解釈する。いや、"自分の都合のいいように"と言えるかもしれない。
本当にその人のために、と思って行動するならば、正直死後では遅いと思う。
死後に何かしても、それは自己満足にすぎない。
ならば、手遅れにならぬよう、生きている間に、大切な人のことをきちんと大切にしよう。
大切にできるうちに、大切にしよう。
Posted by ブクログ
ぎょらんやみやげだまによって良くも悪くも人生左右される人たち。
死者の最後の言葉がきけるのであれば、いいなって思う。けれど、この作品を読んで大切な人へ生きている間にどれだけ想いを伝えていけるかが大切だと改めて思った。
短編で完結するのかと思いきや少しずつ登場人物が混ざり合っていく。
葬儀屋や老人ホームといった決して明るくない場面が多いが、心温まる作品だった。
Posted by ブクログ
人が死に際に残すと言われている”ぎょらん”という赤い小さな珠。口に入れて噛み潰せば死者からの最後のお願い事がわかるらしい。
7つの短編からなっていてどれも死とぎょらんに関わった話なんだけどぎょらんと一言に言っても表れ方も意味も受け取る人によって違う。
てゆか最初にぎょらんで即思い出したのが着信アリの死者の口から出てくる赤い飴、まあ意味は全く違ったけど笑
読んでく内に自分も経験したことあるけど大事な人が亡くなる前の夜に見る予知夢?的なのにちょっと似てるなって思った。夢の中で最後のお別れを言いに来てくれるみたいなやつ。
そういう不思議なことって本当にあるから自分にまだ起こった事がないだけでぎょらんて本当にあるんじゃないかってちょっと思った。
死がテーマだから読んでてしんみり少し悲しい気持ちになったりもしたけど死は生といつも隣り合わせのところにいるから生きてる内に大切な人達にいつも感謝の気持ちを忘れずに言葉にちゃんと出して伝えていきたいって思った。
当たり前のことなんだけどとても大切な事を改めて思い出させてくれた素敵な作品でした。
Posted by ブクログ
感謝、愛の言葉、謝罪。
何かを伝えるべき相手がいるなら、相手がいなくなる前にしたい。
読んでいて、ふと、未だ健在である両親の事を考えてしまいました。
Posted by ブクログ
死の瞬間は、たとえそれが事故や事件によるものでなくとも、逝く側にも残される側にも突然訪れる。「ぎょらん」は、その瞬間に死者が感じた思いを残したもの。主人公たちはみな、親しい人と悔いのある別れをした人たち。「ぎょらん」という存在を様々な形で知り、自分なりに大切な人との関係性を再認識する。「ぎょらん」自体が何かは話が進むにつれ少しずつ明らかになっていくが、「ぎょらん」自身はお話の中心にはなっていないのが面白い。「人は死んだあとも心のなかで生き続けている」とはよく言われるが、心のなかで生き続けているその人は自分にとっての何なのかを考えさせてくれた。
Posted by ブクログ
思ってた以上に良かった。
前読んだのは『52ヘルツのクジラたち』で、闇が深い…と思ってから、ちょっと他の作品は読むのを控えてたんだけど、この本は私は好きだと思った。何でも食わず嫌いはだめだなあ。
第一話は、だめニートの兄に不倫の妹で、読みきれるか不安を感じたんだけど、そんなことはなかった。
朱鷺くんが、最初だめニートだったにも関わらず、最後は乗り越えて人間として成長していく姿が、時々やきもきするものの、見ていて気持ちよかった。
そして、華ちゃんが強すぎてヤバかった。正直別の道に全然進めた。
最後の『赤はこれからも』が、少し毛色違うと思ったら、描き下ろしでしたか。
Posted by ブクログ
"救い救われ生きていけ"
"みんなに、さようならって言って人生を閉じられる奴は幸せだ"
"亡くなった人の残した願いを叶えてあげられた瞬間だけは、再び繋がれる。願われて、叶える。そこには必ず、一本の糸が渡ってる。"
まわりの大切な人も自分も、いつ死ぬかわからない。
エンディングノートがこの話みたいに使われたらとてもいいのだけど。
自分も定期的に書き、見直そうかなと思った。
親にも祖父母にもすすめたい。
死後も生前願われたことが叶えられるというのは幸せなことだろうなと自分も思う。
Posted by ブクログ
ぎょらん
イクラが苦手なので、ぎょらんを口にするという言葉が出てくるたびに、生臭さをどうしても感じてしまった。「びぃだま」とか「あさつゆ」とかだったらな、と思ってたけど、読後はやはり「ぎょらん」だと思った。どのお話も感動で、ちゃんとつながっている。
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先月から危篤状態が続いていた母。今朝病院から「意識が低下して呼吸が浅くなっている」と連絡があり、駆けつけました。それからおよそ1時間半、眠るように母逝く。
母の手を握りながらいろんな話をして、あと50頁ほどだった本作を開き、「お母さん、これな、人が死ぬときに遺す珠の話やねん」とぽつぽつ声に出して読みながら過ごしていたら、ちょうど全部読み終わりそうになったときに、母の心拍数がゼロに近づきました。
「お母さん、ありがとう」と言ったら、スーッと涙ひと筋。聞こえていたならいいなぁ。明後日のお葬式ではぎょらんを探すよ。
Posted by ブクログ
短編集なんだけど、どれもが濃密で重い。
大切な人の死に直面したら、どんな感じなんだろう?
苦しいけれど、生きていくためには向き合わなければいけないんだよね、と思いつつも辛すぎて目を逸らしてしまう。
きっとどんな状況であれ必ず後悔するんだろうな。
愛する人を大事にしよう、そんなことを思う本でした。
Posted by ブクログ
「死」を目の当たりにした人たちの苦しみ、後悔、葛藤。そしてその人を目の前にして自分には何ができるのか。考えさせられる。解答例も正解もわからない私に1つの道を示してくれた。
匿名
ぎょらん、本当にありそうな気がしてきます。
ひとの最後の時に思いを馳せた物語なので読んでいて苦しくなったりもしました。身近にある事なのに怖くてあまり考えないようにしていたました。まだ怖くて深く考えられないですが、後悔しないよう人を大事にしていきたいと思いました。
Posted by ブクログ
ぎょらんって、お葬式そのものにも当てはまると思った。盛大なお葬式も、丁寧な時間をかけたお弔いも、結局は残された人の為のもので当の故人とは関係ないところにあるのかなと感じるときがある。もし、死んだら全くの無になるのであれば、こうやって泣いている姿も感謝の思いも後悔の念も、何も届いていないだろう。
でもきちんと見送りたいしその人がいなくなったことはショックを受けていたい。誰しも他者との関係を確かめることで生きている実感を得るのかもしれない。
Posted by ブクログ
ぎょらんを噛めばその人が最期に思っていたことがわかるというぎょらん。良いものもあれば悪いものもあるとのことでぎょらんに振り回される人たちのお話。そもそも本当にぎょらんは存在するのか?
それともその人が作り出したものなのか。。
ぎょらんというものが存在するならば、幸せなものだったら良いが、悪いものであったらぎょらんの光景を見た人の人生を大きく左右する怖いものだと感じた。
また、人の思い込みも怖いなと思った。
Posted by ブクログ
死者の思いやその人に伝えたい事ではなく、
残された人が死者に対して抱く気持ちがぎょらんだと。。死者の想いや言葉は結局のところ、分からないが、その死者を尊ぶ気持ちこそが大切で、その気持ちがどんな形であれ届いているといいなと思います。