感情タグBEST3
このページにはネタバレを含むレビューが表示されています
Posted by ブクログ
まんまことシリーズ第九弾。「よめごりょう」では全然知らない男からおめえのせいだと言われた麻之助。麻之助はお和歌と一緒になる時にいつでも実家に帰っていい、気楽に嫁に来れるようと三行半を先に渡して結婚したんだった。そんな麻乃助にも子ができた。今度は無事にすくすくと育っていくことだろう。子にまつわる悩み事も増えるのだろうか。親が自分の子を贔屓にすることなんて考えられない。優しいまま続いてほしい。
Posted by ブクログ
まんまことシリーズ九作目。
本作とは関係ないのですが、ここ最近、脳内で像を結ぶ事が難しくなっている気がしています。アファンタジア、ではなかったと思うのですが、後天的になる人もいるとのことで、不安。読書体験はかなり変わって来ると思います。
畠中さんの作品は良くも悪くも畠中節満載でやさしくゆっくり進むのが特徴だと思うのですが、本作は最近の中ではちょっとエンタメと言うのか、整っていたと言うのか。特に『たのまれごと』『こころのこり』は編集さんが手を加えたのかな、と思う程、畠中さんぽくなかったような……。展開などがこう、綺麗にまとまっていたんですよね。読み物として磨がれているような……。
『よめごりょう』も最初、「え、これどう言うことなんだ?」と興味を惹かれました。オチもちょっと落語っぽさあったりして。
ただ、『麻之助走る』は「なんだ?」がだらだら続き過ぎて、更にオチもあまりしっくり来なかったんですけど。はぁ……ってなっちゃいました。事件と言う事件でもないような。点と点の繋ぎ方も「え、そうか?」って感じでついていけなかった。
麻之助が走る理由が書きたかったのかも。
『終わったこと』は、小説って普通無意味な描写がないと言う認識なので、見事にミスリードされてしまった。身分によって身につけるものが違うって話のフリだったのかな。終わり方がジリジリしたところで終わってそこが面白かったかも。伏線とかちょっとした脇役の人物描写があったらもっと読み物としてわくわくしそうなんだけどな。
『おやごころ』は世に言う毒親の話でした。私の周りでは、独りっ子の友達に毒親育ちと言っている子が多い気がします。そしてその人達は子どもが二人いて、兄弟でつい差をつけてしまうと時々洩らしている。私は二人兄妹の末っ子長女と言う立場しか経験していませんが、両親にそう言った差別をされた記憶はありません。それでもこうして小説で読むと嫌な気分になる。寧ろ経験がないからなのかも。そんな親がいるのか、と言う苛立ち。
結局噂の元ははっきりしないままでしたけど。何故そんな噂が立ったのやら。
清十郎の長男と許嫁って話、微笑ましく思ったけれど、こちらも男の子でしたね。今後活躍があるのかな。
そう言えば今回麻之助はお寿ずと最初の子を思い出すことはあっても、すっかりお由有さんのことは出てこなくなりましたね。今を生きている。