【感想・ネタバレ】沈まぬ太陽(三) -御巣鷹山篇-のレビュー

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Posted by ブクログ

年始の羽田空港での事故をきっかけに読んでみようと思った作品。御巣鷹山の123便墜落事故が起こったことは知っていましたが、詳細は知りませんでした。

123便がレーダーから消え、墜落、炎上するところから、事故地点の確認、ボイスレコーダーやフライトレコーダーの捜索、機体の残骸の回収、原因究明。一方で、生存者の有無や救出、遺体の検視、遺体確認、遺族の方のお世話、お通夜や葬儀の手配、補償まで細かく描かれいます。

直接的な原因は整備不良ですが、その背景にある企業体質も大きな問題だと感じました(責任を感じていないようなJALの態度に苛々)

520名の命を一瞬にして奪うだけではなく、遺族の人生も狂わせる。病気になったり自殺したり会社が倒産したり、想像できない辛さを思うと心が痛いです。

もう生きかえることはない520名の命を無駄にしないためにもこのような最悪な事故を起こさないこと。JALだけでなく全ての航空会社が安全を守り続けることが、償いになるのだと感じました。

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2024年02月18日

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520人もの命が予期せぬ事故で突然失われるとはどういうことなのか。亡くなられた方それぞれに培ってきた人生と家族があり、それらが一瞬にして壊され、二度と戻すことはできない。それであっても加害者側は保身と利権に走る。小説であっても現実に起きたことを基に書かれており、あの時の事故も当事者の航空会社は、こうだったのかと眉を顰めずにはいられない。
そして、その会社で長年冷飯を食わされ続けながら、被害者のお世話係という仕事を全うしようとする恩地元の思考や志を理解するには、まだ全てにおいて自分は浅すぎるということなのだろうと思う。実際の御巣鷹山事故の時にも恩地元のような人物はいたのだろうか。

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2023年10月09日

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あまりに辛すぎて、読み飛ばしてしまいそうになりました。520名の命が一瞬にして亡くなることの重さを、少しでも理解できたように感じます。520名の方には、それぞれ家族や大切な人がいて、その方たちの人生までも狂わせて奪ってしまっているんだと、改めて気付かされました。それでまだ、利益や保身に走る人間がいることに、げんなりさせられ、現実とはそうゆうものかと諦めそうになりますが、恩地さんの存在に私も励まされます。

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2023年09月30日

Posted by ブクログ

日航機墜落事故のこと自体を知らない人は少ないだろう。
ただ、その事故がどうやって起きて、どうして500人以上が亡くなったのか、
詳しく知っている人の数は年々減っているはずである。

この作品を最初から読むのではなく、純粋に事故のことを知りたくて、この巻だけ読み始めた。
あまりに衝撃的な事故を起こした日本航空という会社の雰囲気を知るにあまりあった。
事故が起きるには、沢山のヒヤリがあると言われている。
今後も空の安全を追求するためにも、この事故のことを知る人が減らないことを祈りたい。

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2023年08月14日

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事故は死んだ者だけでなくその一家も破壊するという言葉がささった。ここまで事故処理や対応が大変ものだとは思っていなかった。国民航空の反省しない態度も嫌になる。でも世界的大企業の実情や一部が知れてよかった。はやく報われてほしい。

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2023年02月08日

Posted by ブクログ

10年以上前に読みました。
当時は仕事のトラブルが続き、読書好きでも無いのに何かを変えたく気まぐれに手に取った作品。
謝罪を通じて遺族に何かしらの提案をする姿勢は、以後仕事への姿勢に影響を与えてくれた印象深い作品です。

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2023年01月30日

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自分が子供の頃に起きたジャンボ機墜落事故そのものの話しだった、、、当時私はお盆で父方の実家を訪れており、大好きな従姉妹のお姉ちゃんがもうすぐ出産で大きなお腹に手を当てて、ニュースがこればかりなんよ。とジャンボ機墜落のニュースを流すテレビを指さしたのを鮮明に覚えている。お姉ちゃんと楽しむ時間に夢中でその時はニュースに関心を抱かなかった。小学生の頃だったと思っていたが中学生の頃だったと思い直した。それでも当時は遠い遠い知らない所での出来事に思えた。

そんな記憶しかなかったがこの本を読み続けると事故直後からその後当時見たニュースの内容が途切れ途切れに思い出された。

奇跡的に助かった女の子のうつろな表情を思い出した。
坂本九さんが亡くなったこと。

しかしそんな情報はほんのひと握りにも満たない微量な情報だと思い知らされた。

読めば読むほど気付かされる被害者の苦しみや、現場で献身的に働いた人達の数々、、無責任な加害者側。

人として。の在り方がこれ程までに差が開く物なのかと。

心打たれ、また逆に憤りを覚えさせられた。

実際にあった話しを題材に作者の取材力の凄さに参った。

⑴⑵と読んで来て変わらず恩地の人柄にも共感し、きっとこんな思いやりのある人達が実際当時どれだけ遺族の力になったであろうか、、

遠い所での遠い昔の事故として記憶の片隅にあったが、少しでも弔う気持ちを持て読むことが出来て良かったと思えた。

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2022年01月11日

Posted by ブクログ

1.著者;山崎豊子さんは、小説家。大阪の老舗昆布店に生まれ、毎日新聞に勤務後、小説を書き始めました。上司は作家の井上靖氏で、薫陶を受けています。19歳の時、学徒動員で友人らの死に直面。「個人を押しつぶす巨大な権力や不条理は許せない」と言っています。社会派小説の巨匠と言われ、権力や組織の裏側に迫るテーマに加え、人間ドラマを織り交ぜた小説は、今でも幅広い世代から支持されています。綿密な取材と膨大な資料に基づく執筆姿勢はあまりにも有名です。「花のれん」で直木賞を受賞。その後、作家業に専念し、菊池寛賞や毎日文化賞を受賞。
2.本書;御巣鷹山篇は、日本航空が起こした飛行機事故をモデルに執筆。1985年8月、東京発大阪行ジャンボジェット機が群馬県の御巣鷹山に墜落した事故。520人もの尊い命が犠牲になりました。遺族はもちろん、それに関わったすべての人達のドキュメントです。壮絶な墜落現場、肉親の遺体を狂気の如く探し求める遺族、補償交渉の非情な現実・・・を緻密に書いています。
3.私の個別感想(気に留めた記述を3点に絞り込み、感想と共に記述);
(1)『第3章 無情』より、「(52歳の男性が墜落直前の機中で書いた遺書)・・・きのうみんなと食事したのは最後とは、何か機内で爆発したような形で煙が出て降下しだした、どこへどうなるのか・・・本当に今迄は幸せな人生だった、と感謝している」「(主人公の恩地)遺書の文言を思い返すと、涙をこらえる事が出来なかった・・・その文字から滲み出ているものは、強靭な意志と、家族に対する限りない愛情、人間の尊厳に満ちた惜別であった」
●感想⇒落ちていく機内で書かれた遺書の筆跡は、上下左右に大きくブレながら、記されていました。私は、これまで大きな事故に遭わずに生きてきました。もしこうした事故に直面した場合を想定すると冷静に遺書が書けるかどうか自信がありません。故人の恐怖の中での“家族への想いと感謝”に感銘あるのみです。心中より冥福をお祈ります。ちなみに、遺書の全文が、新聞で大きく報道され、多くの国民に深い感動を与えたそうです。
(2)『第4章 真相』より、「(記者)事故機が、・・・羽田へUターンすることに固執した背景には、慣れた空港へ戻ろうというより、他へ降りた場合、乗客を運ぶ代替機を飛ばさねばならず、経済的にマイナスになると、機長が考えたからではないですか」「(大蔵省)『(梱包や残骸回収)そんな費用は出せない、タダで済む自衛隊に頼め』と大柄に命じた」
●感想⇒会社には3M(人・もの・金)が必要です。中でも、社員給与・株主配当・納税等の責任を果たす為に、金銭が重要な事は理解できます。資本主義の宿命です。しかし、私は“企業は人なり”と言われるように、人が最も重要と考えます。故に、人命尊重の観点で、安全保証は経営責任です。本書の航空会社では、人命よりも金銭を重んじる体質が社内に蔓延していたと思います。一方、官庁の体質にも問題ありです。日本の高度成長は、官民の護送船団方式のお陰だと言われるように官庁の役割は絶大でした。しかし、報道によれば、❝2020年度の税金無駄遣い2108億円❞とあります。官庁の行動はどこかおかしいと思うのは私だけでしょうか。御巣鷹山の大惨事は、航空会社はもとより業界を監視する官庁にも責任の一端ありです。猛省とこうした悲惨な事故を二度と起こさない信念と対策を講ずる事が官民両トップの責務です。                 (3)『第6章 償い』より、「(遺族)『死んだ娘の命の代償を、よくも退職金なみに云うなど、あんたいう人は・・・』怒りに声が震えた。これが二言目には誠心誠意と、繰り返している国民航空の偽らざる本音かと思うと、そんな会社の飛行機に乗って死んだ娘が憐れで、涙が込み上げた」「黒塗りの車の中で、三人の娘の名前すら、覚えて来んかったのか、何が誠心誠意や、人の娘を三人も殺しておいて、この人でなしめ」「会社大事で、遺族を馬鹿にするのか、そんなことは絶対許さんぞ」
●感想⇒遺族が言うに言われぬ屈辱を受けた心中を察すると、かける言葉がありません。会社の対応に厭きれるどころかこんな所で、日夜頑張っている社員が気の毒に思います。社員のやりがいとは何だろうか?と同情のみです。会社の立直しは容易ではないでしょう。
4.まとめ;会社に係る事故で遺族に対応するのは、人事総務部門です。いくら謝っても遺族は許しません。罵倒され、土下座させられ、対応者の苦労は押して知るべしです。役員達は、悲惨極まりない事故を起こしても、担当任せで、時間が解決するとばかりに、だんまりで時の流れを待つばかりです。何かやりきれなく、怒りをどこにぶつけたらよいか分かりません。フィクションとは言え、入念な調査を重ねて執筆した本書に、山崎氏の執念を感じます。“歴史は繰り返す”と言いますが、決して繰り返してはなりません。世の経営者には、役割を再認識する為にも本書を読んでほしいと思います。悲惨な飛行機事故の実態を風化させない為に、この作品は後世に語り続けてほしい一冊です。(以上)

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2021年11月07日

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これまでの物語からは一転して、日本航空123便墜落事故をめぐる話題となる。『沈まぬ太陽』全体で考えた場合には起承転結の承に当たる。この巻に至るまでのアフリカ編上・下を読んでいなくても理解できる構成となっているため、123便墜落事故について当時の様子を知りたい場合にこの巻だけ単体で読むのもあり。

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2020年08月02日

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当時のことは知りませんが、緊迫感と悲しさが伝わってきました。
当事者意識がないお偉方が蔓延るのは仕方ないんですかね。そういう人しか偉くなれないのかな。なーんて

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2020年05月10日

Posted by ブクログ

長編は苦手なのですが、ノンフィクションに近い内容で読み応え凄く、あっという間に読破してしまいました。

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2019年11月25日

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事故当時、中学生でしたが、この墜落事故は鮮やかに覚えています。この御巣鷹山篇の冒頭の管制室の緊迫したやりとりで、当時の記憶がよみがえってきました。乗客の、家族の、救援者の、そして管制室の、事故にかかわってその無事を思った人すべての無念と、絶望を思うと、想像を絶します。また、被害者への応対についても、あまりにも家族の気持ちを踏みにじる補償の進め方に、憤慨しました。関係者の無念、家族を失ったことの空虚な思い、こういったことに想いを馳せると、読んでいて涙が止まりませんでした。
 前篇でアフリカから呼び戻され、幸福の兆しが垣間見えたかに思えた主人公の恩地もまた、この事故にかかわります。一度狂った歯車が、狂い続けている状況に直面し、読者の私もやるせない気持ちになりました。作品中では、一企業がここまで執拗に一個人に対して報復をするのかという調子で書かれていますが、恩地の扱いが永田町でも話題だと書かれていた文章を見逃すことができませんでした。つまりは、企業のみならず、一国家が恩地に対する攻撃を後押ししていたということです。ふとしたきっかけで職責を果たしたばかりに「アカ」のレッテルを貼られ、一企業どころか、国家からこうも攻撃されるという理不尽が許されていいものかと感じました。
 まだ、3篇目までを読んだところですが、企業の社会責任とは何なのか?多面的に考えさせられます。

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2018年10月13日

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小学生のころ、この事故の生存者発見のニュースを別の空港で見ていたのを思い出す。
この巻はまるでノンフィクション。事故の惨状、遺族の苦しみにたじろぎながらも一気に読んだ。巻末の章はとても切ない。

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2016年08月20日

Posted by ブクログ

以下、背表紙の文言。
ついに「その日」はおとずれた。航空史上最大のジャンボ機墜落事故 犠牲者520名
遺族係となった恩地が直面する想像を絶する悲劇

 今回の内容は読んでいて、すこしキツかった。損壊遺体の描写が多く、ホラー映画を見ている感じがした。
 墜落直後に捜索にあたる人達が目にする御巣鷹山に広がる、おびただしい数の損壊遺体の数々。はげしく死臭漂う現場。
 バラバラに成った遺体の一部を少しでも多く集めようと、たくさんの棺を開ける遺族。一度では気がすまず、何度も遺体収容所を訪れる遺族。
 堂本社長は遺族の家を訪ねるが、罵倒され、水をかけられたり、墓前で土下座をさせられたりする。
 1・2巻に出てくる堂本を見ていると「身から出た錆」だと思ったが、WiKiによると、堂本のモデルとなった高木養根さんは、個人の資格で遺族への慰問行脚をしたほか、毎夏群馬県上野村の御巣鷹の尾根に慰問登山を続けてる等、作中の人物とは大きく異なるようだ。
 また、恩地元のモデルとなった小倉寛太郎さんは、実際には遺族係はやっていない。
 相変わらず、身の保全しか考えない行天が出て来て、恩地に突っかかり、憎たらしい限りだが、行天のモデルはいないようだ。作者が考えた架空の人物のようだ。

 本巻はドキュメント形式のような構成をとっているが、あくまでフィクションの物語なので、事実とは大きく異なることもあるようだ。
 とはいえ、山崎豊子が綿密な取材をもとに、亡き遺族の無念の想いに、報いたい一心で綴った本書は忘れてはいけない警鈴の書だとおもう。

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2024年03月24日

Posted by ブクログ

これは小説というよりルポですね。日航機墜落事故の詳細を知るための資料です。あの事故は企業の利益優先主義が招いた人災だったのですね。

「償う」の正しい姿とは何か。「誠心誠意」とはどの程度をいうのか。被害者側の求めるもの、加害者側の応えられる度量に開きがあるから分かり合えず、いがみ合い、訴訟に発展する

「鎮魂」の本来の意味は?裁判を起こして人間同士が争う事は死者の魂を慰めることになるのか。「このような大事故を今後起こさないため」「空の安全のため」はただの建前になってないか。 保証金の額を釣り上げようとすることは、「鎮魂」なのか?

ああ、ごめんなさい。主人公が加害者側にいる物語だから、どうしても加害者側に感情移入してしまう。





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2023年11月17日

Posted by ブクログ

無念。

搭乗していた方、遺族の方、機長、真摯に仕事をしていた社員。
この事故で人生が変わってしまった方々の無念や魂のようなものが詰まって、襲いかかってくるような作品だった。

遺書を読んで感動したみたいな表現があったのだけど、実際は感動とかではなく無念や憎悪だと思うし、
遺族の会をつくり前に進もうとしているような場面もあるのだけれど、
物語は終わっても、この話や悲しみは続いているのだと思った。


もうこのような事故が起こりませんように。
ご冥福をお祈りします。

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2023年01月26日

Posted by ブクログ

この物語の1つのハイライトでもある本巻。

しかしただのフィクションではない。悲惨な事故の記録でもある。

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2022年02月12日

Posted by ブクログ

今までで一番読むのしんどかったかもやな・・・単純に忙しかったんもあるけど、御巣鷹山の話はやっぱりしんどい・・・

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2022年01月12日

Posted by ブクログ

 世界最悪・最大とまで言われ、520名の死者を出した御巣鷹山航空機事故を取り上げる本巻。航空機の安全神話は崩れ、企業の緩慢体質も明らかになった。
 責任の所在を明らかにせず、自らも責任を取ろうとしない経営陣(表面上は辞職したが、ほとぼりが冷めた後は別のポストにつこうと画策している)の姿勢は今でもいろいろなところで罷り通っているように思うが、やはり情けない。権力は人を狂わせてしまうものなのかと改めて思ってしまう。
 そんな企業の中にあっても遺族の世話係となった社員たちの懸命な姿(中にはそういった熱意がない者もいるが)には胸打たれるものがある。遺体回収・収容の現場、その後の補償交渉と休まる暇がない。ただ、そこに割と窓際と呼ばれる社員たちが充てられているのも企業の誠意が全く感じられない。
 企業の闇とはかくも深いものなのかと痛感してしまう。大会社となればなるほど、闇は深く、しがらみは根強いものなのかもしれない。
 同じ御巣鷹山航空機事故をメディアの観点から取り扱った「クライマーズ・ハイ(横山秀夫)」も併せて読むのもオススメ。

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2020年05月27日

Posted by ブクログ

シリーズの中で、御巣鷹山のくだりが出てくるこれだけ読んだ。
遺族係を命ぜられた主人公の想いが胸にくる。

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2020年03月09日

Posted by ブクログ

ネタバレ

読み進めるのが辛い一冊でした。
お客様係という現場と上からの賠償金の指示という…
被害者遺族の感情と賠償金…

実際に起きた事件は被害者の方が実際にいるということなので読み進めるのが辛かった

丁寧に書かれている分余計に
本書に出てきている検屍を担当したお医者さんの記事か何かを読んだことがあったので余計。

国民航空には乗りたくないなぁ…

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2020年01月25日

購入済み

つまされる思いが、、

とにかく読んで!

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2019年11月18日

Posted by ブクログ

"御巣鷹山の日航機ついらく事故。もう二度とあってはならない事故であることがわかる。
遺族の感情と企業の補償のやり取りは、どうしたって溝は埋まるはずもない不毛のやり取りに思えてくる。
事故原因の究明とその後の安全対策に活かされているのか?次の巻も楽しみ。

あらためて、この事故で亡くなった方々のご冥福をお祈りいたします。"

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2018年10月28日

Posted by ブクログ

「沈まぬ太陽」全5巻の中心的な「御巣鷹山編」。
1985年8月12日発生したJAL123便墜落事故について、加害者(JAL)の目線、被害者の目線できちんと表現されています。
被害者側はご遺族の方を含め実名で登場されている点は、事故当時高校生だった私の記憶をよみがえらせました。
私の人生のなかでもワースト3に入る事件・事故です。

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2017年05月30日

Posted by ブクログ

2017.01.19
2巻までは色々な場面、人物に描写が移る意味が分からなかったが
3巻に来て、これまでの様々な描写があることでものがたりに立体感と臨場感を感じた。
驚きと共に、作者の事実を明らかにするという
並々ならぬ熱意を感じた。
これまでのスローペースが嘘のように一気読み。
続きが楽しみです。
♪keita sano keita sano

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2017年01月20日

Posted by ブクログ

フィクションではあるが初めて日本航空123便墜落事故の実情を知れた。
昔から夏になるとニュースで鎮魂祭が報道されていたが、よくわかっていなかった。
この小説を通じてどのような事故であったかを少しは理解できた。
最近度々起きている飛行機の事故はこれと同じ状況を作っているのだと考えると哀しさを感じた。

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2016年08月31日

Posted by ブクログ

お言葉ですがミスターサイドレン、日本は仏教の国です。遺体を放っておいて、その横で調査などできない。お国にも、郷に入れば郷に従えという諺があるでしょう。日本人は死者を単なるボディとは考えない、これは宗教の違いです。(p.140)

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2019年03月15日

Posted by ブクログ

ご存知の様に過去に起こった墜落事故のドキュメント。
実際に携わった方や被害者遺族の真実の描写が読みながら泣いてしまいました。
二度と起こしてはならない史実の警鐘物語

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2024年03月14日

Posted by ブクログ

頂いたので読んだのだけれど、ちょうど中盤の
飛行機墜落後の生々しい表現であったり、描写が私には耐えられなくて読み進められなかった。
このまま読んだら飛行機にはもう乗れないかもしれない、とまで思った。

あの事件は忘れてはいけないし、安全の大切さを本当実感したけど、わたしには酷すぎた。

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2021年06月13日

Posted by ブクログ

ネタバレ

 御巣鷹山 日本航空123便墜落事故についての詳細「実は、事故機の墜落原因について、聞捨てならない重大な話を仕込みましてね・・・墜落の真相は、自衛隊がミサイル発射訓練に使う標的機が、たまたま、飛行中の○○航空123便の尾翼に激突したためらいしい・・・」については本書P153に記載がある。生存者の話では墜落後、あちこちで子供や女性の助けを呼ぶ声や唸り声が聞こえていたと謎の証言あり(これについては墜落後、乗客は即死の状態であったはず)どちらも都市伝説化している。3巻については恩地のはなしは前進していないぽぃ。

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2016年09月25日

Posted by ブクログ

今日、やっと3巻も読み終わった。。

長かった。そして、重かった。
何故、ジャンボジェットは墜落してしまったのか。

多分、この作品の一番肝になる巻だと思うけど、それだけあって取材もしっかりして書いてるのが伝わってきた。

その場しのぎ的な対応に終始する加害者側の会社。
真相を明らかにしようとする警察や事故調査委員会。
家族を失っただけでなく、残された人たちの人生までも狂っていく遺族。
親方日の丸の会社と、国家ともいえる規模の会社、そして、日本政府。
国家間の問題のハズなのに、それぞれがリアルに感じていない現実。
加害者側の1人として、自分は業務上関係なくとも責任をしっかり取ろうとする、責任感のある人たちもいた。逆もまたしかり。
遺族にも、事故を真剣に受け止めている人、受け止められない人、甘い汁を吸おうとする人、手のひらを返したように冷たく扱われる人、いろんな人がいて。

それでも、前に進まなくちゃいけない。
人の強さってなんだろ。幸せって、やっぱ金じゃない。
とか、いろいろ考えさせられました。

でも、つらつら書いたけど、真っ先に個人的に思ったのは、親父の感想と同じく「書きすぎ」かなってことでした。そこまで細かく書かなくたって、伝わると思ってしまった。

確かに細かい設定まで書いてあるし、いろんな世代、業種、人生を歩んでる人に対して興味をそそるテーマだから、ドラマにはしやすいと思う。
作りやすく、観てもらいやすいって意味では。

でも、これは俺が「読者」として未熟だからかもしれないけど、やっぱここまで事細かに書かれると読んでる方としてはかえって疲れるなって思いました。
読み物のくせに、「2度3度読んでみたいと思うか?」と言われると、すごく疑問。

まるで、この人の備忘録を「一応ここに全部書いといたから、一通り目ぇ通しといて」って読まされてるような印象は否めなかった。

あ、別にそれが「悪い」って言ってるわけじゃないんです。
俺が「こう思った」ってだけの話で、読む人が読めば「ここまで書いてあるなんてすごい」って思うだろうし、それ通り越して「ここまで書いてくれてありがたい」って感謝する人もいるんじゃないかな。

ただ、そんな俺でも3巻に入って初めて感じたことがあった。

俺最近、仕事も他も、リアリティに欠けてる。
仕事は楽しくやってりゃいいわけじゃない。

なんなんだろ、頑張ってるつもりだし、成長もしてると思うけど、なんとなくフワフワしたもんがあって。

自分が成長してるから、それでいいのか。
相手を成長させるってことはできてなくないか。
お客さんの業務の理解が足りなくないか。
ついでに業界知識や、必須スキルを身につけるの諦めてないか。
上司や部下、同期からの見え方が変わったりしてないか。
計数に気を配ってるか。
自分の精度が全体的に落ちてないか。
自分が身につけたいスキルがわかってるのか。
お客さんが言ってくる前に、先手を打ててるか。
いつも問題が起こることに慣れて、不感症になってないか。

そういう仕事に関してのコトがいつも優先されて、人に会うことを忘れてないか。
周りで一緒に仕事してる人たちはケアできてるか。
周りの人たちは俺以上に大変な思いをしてるかもしれない。
自分の話ばっかり、聞いてもらおうとしてないか。

1,2巻読んでも思わなかったけど、それぞれの人生と、その中での仕事。
登場人物にも、リアルな世界で付き合いのある人たちにも、大なり小なりいろんな問題がみんなにあって。
そいつと上手く付き合っていけたらいいんだけど、たまに「俺このままでいいのかな」って思うこともあります。

変な違和感を恒常的に持って、納得できずに、でも生きるために「いつかきっと」って我慢して、じきに考えるのが億劫になって世の中に流されていきそうな自分が未来にいる気がして。

大抵こういうときは自分の中で良くまわってないときなんだけど。。。
だからこそちゃんと、自分のことをリアルに感じてたいと思いました。

I believe in everything I feel!

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2020年01月11日

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