感情タグBEST3
Posted by ブクログ
13の話が入っている短編集。どれもよかったけど、ある女性の持つソファの視点で話が進んでいく「sofa & …」と猫の視点の「神さまはそない優しない」が特によかった
人間としての立場に立たず、言葉を交わせないからこそひたすらに、ひたすらにその人を見守ることしかできない。それはもう祈りでもあって大切な人のことを案じて、でも決して介入することはできない
健気でひたむきに誰かを思うことと思われることがすごく眩しくて胸が苦しくなる
自分も身の回りの物たちにこうして思われているんだろうか、なんて考えてしまった。一穂ミチの作品はだいたい嫌な人間が出てくるんだけどその嫌さ加減の塩梅が絶妙だ。イヤミスとかに出てくるほどのエグさはないものの、でもこういう人や人間関係ってあるよな…と思う
Posted by ブクログ
今さらだけど、もの書きってやっぱりもの書き
そう描くのかと、ため息が出るほどの繊細さ
この作家とても好きだ。
「ごしょうばん」が愛おしく、せつない。
食べたいのは食べ物でなく、
「本能や命と秤にかけても負けないものはあると何度でもこの空っぽの身で味わいたかった。」
「神様はそない優しない」はそこかしこに幾つも散りばめられた夫婦の関係性を読み返してみて初めて気がついた。
「あの日の朝メシに至るまで積み重なったもんから目を逸らしてきた結果」が辛い。
ネコにできることがなぜ人間にできないのか、としみじみ思った。
一穂ミチ先生の短編集です。
過去様々な雑誌、無配で掲載された短編が収録されています。
一穂ミチ先生の静かで寂しく優しく温かい世界が手軽に楽しめるので、日常の合間の時間に読むも良し、休日にまとめて読むも良しで、一穂ミチ先生初心者にもお勧めできます。
Posted by ブクログ
それぞれテイストの違う13の物語集。
「BL」という話は、本当によくこんな話思いつくな、と感心する。
恋した女性がBL好きなため、頭のいい主人公が人口降雨装置に汚染物質(異性を愛さなくなる)を含めたものを作り、そのせいで少子化が進み…でも女性は実は…
次はどんな話?とドキドキしながら読んだ。
Posted by ブクログ
少し変わってて、かなり面白い短編集だった!割とどれも記憶に残ってるけど、キャンディの話が可愛くて好き。あとネコの話はぐっときたな〜サイニャラ。
Posted by ブクログ
「あばたもえくぼ、物欲の背中を押すのはいつだって「必要」でも「適切」でもない圧倒的な高揚」
短編で読みやすい!
No Rain Check :現品限り
色んな人、愛の形があるね
Posted by ブクログ
雑誌に発表された12篇+書き下ろし1篇からなる短編集。BL、SF、ホラー、…さまざまな味わいが楽しめる。「sofa & …」、「神さまはそない優しない」、「Droppin’ Drops」が良かった。
以前読んだ『スモールワールズ』、『光のとこにいてね』が良かったので手に取りました。多くの引き出しを持っている作家さんのようです。
Posted by ブクログ
初出が色々あるだけあって、結構バリエーションのある短編集。アダルトな話からちょっと驚くどんでん返し風のものまで。
特に印象深かったのは「ごしょうばん」「神さまはそない優しない」。でも他の作品も含めて全体的な雰囲気が好き。かなり短い作品もあって、正直意図を汲みきれていない部分もあった。じっくり読み返すとまた別の感想が生まれるかもしれない。
作風の特徴として実在のサービスや作品の固有名詞を避けずに使っていて、同じ時代の感性が伝わりやすいなと感じる。(しかし、「かがみの孤城」が7年前の作品として登場することにはびっくりしてしまった)
Posted by ブクログ
sweet、spicy、bitter、salty、tastyの章に全部で 13編のショートストーリー からなる 作品集 です。 SNS 時代の 今を切り取ったような 内容から ショートショート 王道の どんでん返し、 ちょっとついていけないBLもの。 本来は負のイメージの 「 なりすまし」 が 生きる 力になっていたり、「 他人と人生を共にする、いうんは、 小さい積み木を交互に 重ねていくようなもんや」 などの シンプルなセリフが 小気味よく散りばめられていて とても楽しく読みました。
Posted by ブクログ
ちょっと大人の描写もあるので低年齢の方には注意かも。甘々も、ほろ苦も、本当に色とりどりの物語たち。
「レモンの目」のラストのひゅっ、っと背筋が寒くなる感じ、くせになる。
「sofa & …」のソファがとても優しくて好き。
「神さまはそない優しない」猫の関西弁のテンポ感がえらい小気味良いですな。
Posted by ブクログ
設定が斬新なものが多いです。
斬新すぎて戸惑う作品もありましたが、ハマる作品はとても心を惹き込まれました。
読みながら泣いちゃった作品もあります。
好みが分かれそうな作風ですが、短編がたくさん掲載されているのでこの本をとっかかりに読み始めるのがオススメです。
Posted by ブクログ
短編が13篇も入っている宝箱みたいな本!
数ページしかないお話も、10ページ以上に渡る長めのお話も、読み応えは同じくらいの質量で、一冊読み終える頃にはお腹いっぱいになりました。
特に好きなのは「神さまはそない優しない」。死後、猫になって、生前の妻に飼われる男性のお話。
老いて死ぬのがそんなに怖くなくなるというか、人生っていいもんだなと思えるお話でした。
Posted by ブクログ
全体的におもしろかった!どれもみずみずしい感性と人の温度が感じられて好みだった。SFマガジンで読んだ『BL』に感銘を受けて書籍を購入したけど、今回読んだ中ではsofa &…が好きだった。今後も追っていきたい作家さん。
Posted by ブクログ
いろんなジャンルの話が寄せ集められていて楽しめた。
「スモールワールズ」みたいな感じ。
猫が好きだということを置いておいても「神さまはそない優しない」が一番良かった。
この作者は絶対猫を飼っているんだろうなぁ…
同じ猫つながりの「レモンの目」も物語の始めと終わりでガラッと変わって短い話なのによく作り込まれていると思った。
Posted by ブクログ
「レモンの目」、「BL」、「神様はそない優しない」が好きだった。
そして「sofa & …」がとても素敵なお話だった。
ソファの気持ちのお話。
物に感情があったらこんな風に思ってくれるんだなと面白かったし、このソファはとっても優しい子だと思った。
引越ししてもまた家主を受け止めて生きていけるようになったのでよかった。
僕も物に感情があると思って大切にすることがあるけど、もっと大切にしようと思った。
Posted by ブクログ
短編集。
「神様はそない優しない」がいちばん好き。
生まれ変わったら猫になって、夫の元で飼い猫になりたいと思う状況そのまんま笑
言葉が届かなくてせつなくなるのかな。大事な一言は何て言葉が出てくるんだろう、、
Posted by ブクログ
癖強めの作品が集まった短編集でした。
どれも一筋縄ではいかない感じです。
私が一番印象に残ったのは、「神様はそない優しない」でした。
一生に一度だけ人間の言葉が喋れるとしたら、誰に何を話すのだろう。
すぐに思い付かないのだから、私の人生はまだまだ浅いものなのかもしれない。
一穂ミチさんの新しい一面も知ることができた気がします。
次は長編を読みたいな。
There are many kinds of things happening in this world every day.
It shows us the aspects of people’s lives from the author’s view.
Posted by ブクログ
一穂ミチさん、初読みです
スモールワールズから気になっていましたが、作品ほぼ貸し出し中だったので
きっと好みがすっぱり分かれるであろう短編集
私自身も
面白くないわけじゃないけど、これは私の好みではない、という話はいくつかありました
他の皆さまのレビューにも書いてある、神さまはそない優しない、は泣きながら読みました…
私のお勧めは
神さまはそない優しない、と、透子です
Posted by ブクログ
短編集だけど、比較的長い小説もあれば、めちゃめちゃ短い小説もあり、ジャンルも恋愛やらミステリーやらキュンとするものやら色々、モザイクのよう。
神様はそない優しない 、がよかったかな。
猫がとっても可愛くて、でも背景には物悲しさもあり。
そのコントラストがよかった。
Posted by ブクログ
短編集、というよりは
“断片集”、と言ったほうがしっくりくる。
車窓から見える団地やマンションの窓の内側を、ランダムに選び取って紡ぎ出したような、どこかで生きる誰かの人生の断片集。
主人公も一人称も設定も時代も違うのに、作者はその人の人生に憑依したように言葉を紡ぎ出す。
内容も長さも統一感がないな、と思えば、巻末にはさまざまな寄稿媒体が記されていた。
「神さまはそない優しない」が好きだった。
そして作者の本業?であるBLや性描写。表現が美しかった。
Posted by ブクログ
いい意味で同人っぽい作品集だなと思ったらなるほど、本当に寄稿した作品が多いのか。さすが、引き出しが多い。droppin dropsが好きかな。ゆるりと読書を楽しむのに最適な作品集。
Posted by ブクログ
※
sweet 3話
spicy 3話
bitter 3話
salty 3話
tasty 1話
甘いのに刺激もあって、苦いけれどしょっぱくて、
それでいて味わい深い、13個の色鮮やかな物語。
誰の人生にもいろいろな局面があって、
その時々にさまざまな思いを味わったり、
経験してことからまた別の味わいが生まれたり、
そうかと思えば、もう二度と得れないような
唯一のものに出会ったりする。
いろいろな人の生の一欠片の要素が
凝縮されたような物語でした。
Posted by ブクログ
初出を見て、なるほどと。いろんなテイストなのはそういうことか。それと曇天な印象かな。そのせいか読むのにやや時間を要した。まあ、好みの問題かもしれない。
Posted by ブクログ
たくさんの味を楽しめる短編集!
切なかったり、不思議な気分になったり、ゾッとしたり…
『神さまはそない優しない』『透子』は、胸がきゅっとなってうるっときた。
『ごしょうばん』『BL』の不思議で切ない世界観も良かったな〜。
Posted by ブクログ
13の物語が詰まった短編集。
現実的なものからファンタジー色の強いものまでいろいろあって最後まで楽しめた。
「神さまはそない優しない」がよかったなー。