【感想・ネタバレ】イスラム飲酒紀行のレビュー

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Posted by ブクログ

ネタバレ

『私は酒飲みである。休肝日はまだない。』
著者の酒愛が生み出す唯一無二のイスラム圏の飲酒紀行。一般の旅行者では到底到達できない、原則飲酒禁止のイスラム圏で酒を求めてさまよう。酒を通して、その土地の風土や文化、イスラム教の教科書からは伺いしれないような肌身に感じる本質が描かれている。著者しか行けないような場所や、いまやその場所すら存在会いないような場所(シリアやソマリア)の貴重な体験がある。これを読んで実際にその場所に行ってみたいとは思わないが、実際にその場所に流れる空気や酒の匂いまで感じられるようなルポ。

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2020年02月05日

Posted by ブクログ

ネタバレ

本当に、誰もやらないようなことをやって
面白可笑しく文章を書くという
ご自身で仰っているとおりで、非常に面白い。

この本は、酒が公に認められていないエリアで
普通なら無理だと我慢しそうなところを
様々な苦労もしくは取り越し苦労をして
酒を手に入れたり入れなかったり
兎に角イスラムでの飲酒をテーマにまとめられている。
酒好きの自分ですら、もう今日は諦めればいいのに、と思ってしまうほどの苦難の道のり続き
ここまでの酒への情熱に、ついには感動すら覚えるほど。

確かに酒さえ飲めれば良いのならアル中かもしれないが
地元の人と外で和やかに飲むのが楽しいというのは成る程立派な酒飲みである。

そうすることで理解出来ることも勿論ある。
テレビや教科書で語られる民族のイメージや社会事情が全く嘘とは言わないが
こうして体当たりで生の等身大の文化に触れ
それを本と写真という形で知らせるというのは
本当に凄いことだと思う。

印象的だったのは、不浄の動物である犬を筆者が写真を撮ろうとしていたというので
捕まえてカメラの方を向かせようとしてくれる人がいたというエピソード。

新渡戸稲造氏が武士道を書くにあたり、
日本は宗教なしにどうやって道徳を教えるのか
という異国の人からの疑問からはじまったそうだが
日本の宗教というものへの寛容さ
外国の宗教というものの文化への色濃い影響について
色々と考えさせられた。

酒飲みなら、思わず酒が飲みたくなるだろうし
お酒に興味のない人でも十分に楽しめる内容だと思う。
イスラムが好きな人は勿論、偏見のある方にも是非ともお勧めしたい。


相変わらずの高野式行動パターン。もはや定番の様なバタバタ。それがたまらなく面白い。
ブログにあった土下座写真もこれか!と思わず。

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2012年04月06日

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