【感想・ネタバレ】論理の方法―社会科学のためのモデルのレビュー

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Posted by ブクログ

論理の方法ってタイトルがちょっとしっくりこないけど、社会科学のモデルとして古典派経済学モデル、ケインズ経済学モデル、ウェーバーの宗教モデルと資本主義の精神、丸山真男の日本政治モデル、平泉澄の国史モデルとを挙げて、これらがどのようなものか概要を説明しながらその論理展開や発想の凄さを教えてくれる。論理の方法としても勉強になるんだろうが、おれみたいな浅学の人間にはこういう学説があるんだという知識として勉強になった。

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2015年10月30日

Posted by ブクログ

小室直樹の数多い書籍の中でも最高峰の内容かと思います。
社会モデルの構成を歴史のパラダイムを踏まえて記述している事項の数々は正に圧倒的。ソビエトの崩壊から社会主義の論理を読み解き、さらにケインズ経済学のモデルへと展開、さらに資本主義の起源を考えキリスト教の論理を追求、さらにプロテスタントの存在を考察、日本の論理を追及する上で日本に伝わる仏教や習慣が如何に日本教の中で変革していくのか、明治維新の起源となった山崎闇斎の崎門の学、荻生徂徠を追及・・などモデルに至る論理の追求を紐解いた一書。
各項一つ一つで十分に一冊の書籍として成り立つ。それら別々の論理の追求を見事に一冊の内容にバランスよく纏められている。

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2010年06月15日

Posted by ブクログ

何かを理解や研究するうえで、モデル作成の重要性が実感できます。とは言え、数式以外の言葉でモデルを定義すること(ヴェーバーは理念型と呼んだそうな)は、何がモデルなのか?理解するのが難しそうです

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2022年03月20日

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 故小室博士の著作の多くは「~原論」というタイトルのものがいくつかあるが、本書はいわば「社会科学原論」と言えるだろう。小室博士の思想のベースとなった社会科学モデルとして、古典派経済学モデル、ケインズ経済学モデル、マクスウェーバーの宗教と資本主義精神モデル、丸山真男の日本政治モデル、平泉澄の日本歴史モデルが紹介されている。
 社会科学分野では、自然科学のように実験で理論を検証することは容易ではないが、小室氏は抽象化したモデルを考案し、現実の事象を理解するための補助線として利用することを推奨している。小室博士は一般向けの啓蒙書も多数執筆しているが、その多くは上記のモデルから導き出したものであり、ソビエトの崩壊等、現実の出来事を事前に予見した事例もある。
 小室氏の著作にすでに氏の著作を多数読んでいる方にとっては復習的な内容かもしれないが、小室氏が価値を認めたモデルを再確認することは現代社会を理解するうえでの手がかりになるだろう。

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2016年03月21日

Posted by ブクログ

 社会科学的な文脈で学問を扱うとき、それはモデルを必要とする。それは具体的にはどういうことかというと、考察する対象について、本質的なものだけを抽出して他を捨象することである。 経済学・社会学・歴史学のモデルについて例を挙げてわかりやくす解説している。ケインズ・リカード・ヴェーヴァー・丸山などである。こうやってみてみると各モデルには急所というべき重要なポイント前提があるっことがわかる。その本質を見抜くことが天才的にできるものだけが、影響力ある論理を構築できるのである。

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2011年01月01日

Posted by ブクログ

モデル化は、社会の仕組みを解明する方法のひとつ。 表題にあるとおり、社会の仕組みをザックリと知りたい人のための本。古典経済モデル、ケインズ経済モデル、宗教モデル、日本政治モデル、日本歴史モデルなど、モデルの提唱者とその理論を簡単に紹介しています。著者の独特の語り口で(好き嫌いは分かれるかも)、様々なモデルを紹介していて読み物として面白い。
専門的に勉強したい人には物足りないかもしれませんが、先人達の考え方を手っ取り早く知りたい人にとっては、この本には要点が簡潔に書かれていて判りやすい。社会科学の知識をある程度理解していればものの見方も変わるし、いろいろ役に立つ場面も多いと思います。

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2010年08月27日

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ソヴィエト型社会主義国家一般論(かなりネガティブ)、ヴェーバー、丸山真男、ケインズ、平泉澄など。しっかし小室先生、話がクドイですなあ。

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2009年10月04日

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