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Posted by ブクログ
石油と穀物の日本の自給率の低さは世界的に見て異常。日本の資源は海。海の生命生産量は陸の15倍。地球温暖化が進むと、四方を海で囲まれた日本は相対的に涼しい国となり、日本の国際的価値が上がる。CO2濃度の上昇は、食物生産量の増加につながるので、食糧不足の解決に繋がる。
エネルギー発電に使われる石油は数%。燃料や医薬品、工業製品を作るために石油はなくてはならない。石油がなくてもそららを作る技術開発に力を入れるべき。
石炭は石油の10倍埋まっていると言われている。
太陽光発電で車を動かそうとすると直径25mのパネルが必要。その太陽光パネルで発電した電気で、新しく同じ太陽光パネルをつくろうとすると電気が足りない。太陽光発電は電気消費マシン。
日本からヨーロッパへ飛行機で行くと、石油の消費量はゴミ袋300年分に相当する。
風向きが季節によって変わり、かつ台風が来る日本では、風力発電は不利。
国土の狭く、森林面積が多い日本では、太陽光発電は不利。海は使えるのでは?
水力発電は環境負荷が大きいので、数%程度しか使えない。
軟水炉型原子力発電は、何もしないと反応が進まないので安全。(ホントか?自分で調べないと)ただし、人為的なミスには注意が必要。
Posted by ブクログ
武田邦彦著。
ちょっと衝撃的。
石油は技術でどうにかなる。
原子力は人災。
自然エネルギーは有望止まり。
結論は、今にこだわらず、楽観的に生きましょう。
ってことだと思うけど、是非。
Posted by ブクログ
ホンマでっか!?TVに出ている、たぶん凄い人なんだろうけど面白いオジサン達のひとり。武田邦彦さんのことはこれくらいに考えていたのだが、著者紹介のプロフィールを見るとやはり凄い方らしい。
中部大学総合工学研究所教授
多摩美術大学非常勤講師
名古屋市経営アドバイザー
内閣府原子力委員会および安全委員会専門委員
文部科学省科学技術審議会専門委員
これだけ並べられるとあの微笑がオソロシク感じる。テレビであれだけの隙を見せておいて、学問や国政の分野でこれだけの役職(詳しい内容はわからないけど)に就いているのだから並々ならぬ見識を持っている人だと思う。
正直私はエネルギーに関しては、原発関連のテレビをあまり見ないこともあって、知識が乏しい。だけど、時代が時代だけに何かできないかなともどかしく思っていたら本書があった。2009年の末に発行されていたようだ。理系では無い私には到底理解のできない内容だったらどうしようと不安だったが、本当にわかり易く説明してくれて有り難い。
「偽善エネルギー」という挑発的なタイトルには日本の「偽善」体質への批判も込められているのだろう。官僚やマスコミに対して清々しいほど率直に、論理的に「間違っている」と言う武田邦彦の文章は読んでいて気持ちがいい。「利権には関係が無い立場だから発言できる」と語る著者の面目躍如だろう。
原発についての項で、
「地震国・日本の原発は、安全だが安心できない」
という言葉には唸った。こういう事実を何年も前から発信している人達は数多くいるに違いない。しかし、企業や国の都合上大きく報道されてこなかった。それは天下りや利権の問題で、国民のヒステリーをまねくからといった理由ではなかった。
風力発電のことを考えるとき大切なことは、人間だけのことを考えて、「風はムダに吹いている」と考えるのをまず止めることです。
当たり前のことだ。だが私達は傲慢で、雨や風が存在する理由や、それらによって育まれる命のことを忘れがちだ。人間が何かのエネルギーを利用すれば、それまでそのエネルギーを使っていた他の生物から奪うことになるのだ。
太陽発電、潮力発電、バイオ発電についても、著者は日本の風土からという観点で忌憚の無い意見を述べてくれる。マスコミの報道などを見て焦っている方には是非本書を読んで「科学的」で「客観的」な事実を知って欲しい。