【感想・ネタバレ】謎解き「張作霖爆殺事件」のレビュー

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Posted by ブクログ

張作霖を運んだナゾの車

同乗した儀我少佐の談によれば、張作霖は生きていた。しかし、ナゾの車で運ばれ、その後、死に至るまでの経緯が全くの謎である。なぜ病院に行かなかったのか。どのように死んだのか。死因は何か。車が手配されたというが、誰の手配なのか。

事故直後の張作霖

そもそも、尾崎義春氏『陸軍を動かした人々』によれば、”爆破が不成功に終れば列車を転覆させるように仕掛けてあり、警急集合中の部隊を率いて襲撃する”予定だったようである。。儀我少佐の談に張作霖は、即死ではない。呼びかけにもこたえている。

使用された火薬は、日本製か?

渡辺昇一の本「決定版・日本史 (扶桑社BOOKS)」には、火薬が”ソ連製”だったという英国諜報部の電報があるとのことだが、本書では議論されていない。

英国がどのような過程で、”ソ連製”だと断定したかわからないが、その根拠は確かめるのは容易ではないと思う。どうやって確かめたか。日本軍の統制下にある鉄道で、爆薬を仕掛けるのも確かめるのも容易なことではない。

また、関東軍がわざと”ソ連製の火薬”を使ったという可能性もある。

東京裁判のナゾ

河本大佐が東京裁判で、なぜ裁かれなかったのか。
もし、河本大佐が首謀者ならば戦争責任者として、裁かれるべきであった。しかし、東京裁判に出廷していない。この理由は何なのか? 背景にどのような事情があるのか。

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2016年10月26日

Posted by ブクログ

昭和3年の張作霖爆殺事件は関東軍の謀略というのが定説である。第1章はこれまでのおさらい。第2章から、著者が入手したクレムリンの資料などを使って、独自の説を展開する。決定打には至っていないが、著者が指摘するように、爆殺の事件現場写真は不可解だ。列車は外から爆薬が仕掛けられたのではなく、内部からの爆発で損傷しているように見える。松本清張「昭和史発掘 新装版」<2>と併せ読むのがオススメ。

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2012年03月11日

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