【感想・ネタバレ】一冊でわかる! 松下幸之助 一代で世界的企業を創り上げた経営者の生涯と成功哲学のレビュー

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Posted by ブクログ 2012年07月22日

■経営

1.物事は簡単にあきらめるのでなく、辛抱することが大切である。予期したとおりにいかなくても思わぬ方向で成功に至ることもある。

2.理想や目標を持たない企業は衰退する。経営者は常に理想を掲げ、目標を見定めてそれを社員に語りかけ、ともにその実現を図らなければならない。

3.できた新製品をラ...続きを読むイバルとして新しい製品を。

4.赤字は罪悪である。

5.仕入先、道行く人もお得意さん。

6.任して任さず

7.物をつくる前に人をつくる

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Posted by ブクログ 2010年11月30日

私の履歴書を読んだ後、この本を読んでよかったと思う。 この本はPHP社によってうまくまとめてあるが、私の履歴書を読んだ後でありスーッと入ってきました。
時間がたった後また読み返したい一冊。
利益追求型経営ではなく、「事業は人にあり」人を育てる経営を身上とする。 衆知を集めた全員経営・ダム経営。

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Posted by ブクログ 2011年03月19日

経営の神様松下幸之助を知りたいと思っている人にはお勧めな本!
これには松下幸之助の生い立ちやどのような想いで経営をしてきたか、松下幸之助の考えが一冊にギュッとつまっている。
松下幸之助は幼い頃から働き、その知恵がそのまま経営論につながっているようだ。学業はあまり十分に受ける事は出来なかったが、独学で...続きを読むそれより多くの事を学び吸収する事ができた松下幸之助は元々素質があったのだと思う。ドラッガーより松下幸之助が好かれるのはこのように経験から物をいう所に人情や心を感じるからであろう。

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Posted by ブクログ 2010年10月25日

松下幸之助の生い立ちはもちろん、その時の時代背景などもわかり、
戦前・戦後の産業の発達もわずかではあるが、勉強になりました。

「ソケットを発明して有名になった経営の神様」
ぐらいの(間違った)知識しかなかったのですが、この本を読んで、
技術者や発明家としてではなく、経営者としての評価が高いことが
...続きを読む理解できました。
会社の在り方、社員との接し方という面を多く取り上げているだけ
かもしれませんが、それでも一見抽象的な人々の精神面へ訴えが多く、
それが経営者として評価を得ることになったのかと思います。

1.経営理念の確立
2.衆知を集めた全員経営
3.ガラス張り経営
4.ダム経営 -90%の力でまわす
5.適正経営 -無理な成長、戦略を望まない
6.自主責任経営
7.雨が降れば傘をさす -流されずに当然のことを行う
8.非に新たな経営
9.共存共栄の経営 -仕入先も顧客も競争相手も
10.適材適所の経営 -人の潜在能力を信じる

また、松下政経塾をはじめ政治から産業界全体まで、
広い哲学を持っており、
今となっては金利による無税国家論や
山を削って埋め立てる新国土創成論など
突拍子もないものもあるが、観光立国や道徳の重要性など
凄い先見性のあるものもあった。

当時にして、既にとても大きなスケールで未来も考えて、
企業の発展、それによる社会への貢献を実現しており、
今でもまったく陳腐化していないものがたくさんあるなぁ。

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Posted by ブクログ 2010年08月13日

経営の神様と言われた松下幸之助は理念を大事に企業経営をした人物。その考え方は少しも古びていない。むしろ、今こそ大きなヒントになるのではないか。同書は題名通り、その生涯と考え方のエッセンスを紹介している。

昨今、話題のフリーミアムビジネス。この考えを日本で最初に実現したのは幸之助ではないか。松下電器...続きを読むは昭和2年、ナショナルランプを発表した。これに際して、市場に1万個のランプを無償提供している。中に使う電池については岡田電池に無償提供できないかと交渉した。

岡田乾電池の主人は「少し乱暴な話ではないか」と驚くが、松下は「年内に20万個売るから、その暁には1万個分まけてほしい」と持ちかけて、納得させる。1万個を無料にしても、大量に売れば、儲かる。まさにフリーミアム。結局、ナショナルランプは年内だけで48万個売れた。

昭和7年にもフリーミアムを実施している。それはラジオの製作、販売をめぐるものだった。当時、特許魔と呼ばれる発明家がラジオの回路の権利を独占し、ラジオを製作していた各社に特許使用料を支払うように迫った。これによって、ラジオ業界は停滞することになった。

松下は「ラジオの普及は日本文化の向上につながることであり、必要な技術を必要な者が使えないのでは業界の発展はありえない」と考え、この発明家と交渉。発明家から大金で権利を買い取り、その技術を業界全体に無償で使用させた。これはナショナルランプでの成功体験が基なのだろう。

一般にフリーミアムとは無料の周辺で、商売をすることと見られがちだが、その根幹にあるのは社会への還元、公共性が基になっているのが分かる。

さて、いま、日本が、あるいは地方自治体が、あるいは企業が元気がないのはなぜだろう? それは理念がないことに尽きるのではないか? 経営理念とは、(1)この会社が何のために存在しているのか、(2)この会社をどのようなやり方で経営していくか?との基本的な考えだ。

では、幸之助が考えた経営理念の条件とは何か?それは正しい人生観、社会観、世界観に根ざしたものであり、基本的には当たり前のことばかりである。

しかし、幸之助の経営理念に関する言葉はしびれるものばかりだ。

「経営者が正しい経営理念を持ち、企業の使命を自覚しつつ経営を行い、そうした理念や使命感が会社の隅々まで行きわたっていれば、社員は教えずして育っていく。それなしにいくらいろいろな方法を講じて、社員教育しても、技術は向上させられても、よき社会人としてのよき社員は育たない」

「世間には二通りの会社がある。はっきりした会社の方針を持っている会社と、もっていない会社である。後者は、社員に対して『これだけ給料を出すからしっかりやってくれ』となりがちで、高い給料を払っても不平不満が出やすくなる。一方前者は、社員が自分の仕事の使命や意義を感じているから多少給料が安くても、喜びとやりがいを感じている」

さて、この不況の中、企業はどうあるべきなのか?昭和4年の恐慌での幸之助の行動には大きなヒントがある。

世界恐慌をきっかけに、松下電器も、このデフレ不況の波に飲み込まれてしまう。失業者があふれ、物が売れなくなる。倉庫には商品がいっぱい。創業以来の危機だった。

当時、病気療養中だった松下のところに会社幹部が訪ねてくる。「従業員を半減させないと、会社は立ち行かない」と進言。幸之助はこう言い切った。

「会社はますます発展しなければいけないのに、従業員をクビにしてしまったら経営信念の上に自ら動揺をきたすことになる。クビは絶対にしない。工場の生産は半減にするが、日給は全額支給する。その代り店員は休日を返上して、ストックを売ってくれ」と指示する。

この結果、社員は歓喜し、全店員は力を尽くして全商品を売ることを誓った。そして、2か月後にはストックを売り尽くし、工場は半日休業どころか、全力で操業しなければ間に合わないほど活気を取り戻した。

社業が苦しくなった時、経営者は己のことを考えがちだ。しかし、従業員の方がさらに苦しい思いをしている。そこに気づくことが大切ではないか?

昭和20年、労働組合法が公布され、翌年1月には松下にも労働組合が結成された。大会が開催された。

呼ばれていない幸之助は進んで大会に出席し、「労使双方が謙虚な態度で真理に従うはずならば、意見は一致するはず」と祝辞を述べた。

社長が労働組合の結成式に出席して、祝辞を述べることは極めて異例なことだったが、会場からは大きな拍手が起こった。これは昭和4年の大恐慌の際にも一人も解雇者を出さなかったことが背景にあったのだろう。

昭和21年11月、GHQによる公職追放の際の出来事も印象深い。幸之助は社長辞職もやむなしと腹をきめた。ところが、このニュースが新聞で報じられると、発足間もない労働組合が嘆願運動を展開する。

当時、うちの社長はとんでもないから、やめさせてくれといった苦情ばかりが舞い込んでいた。そんな中で、まったく逆の運動が起こったのだ。

これには時の大臣は驚き、少なからず感銘を受けたという。こうした事情もあってか、幸之助は昭和22年1月には無条件追放のA項指定からB項指定となり、5月には追放指定を解かれることになった。

そんな松下電器でも、社業が傾く時期もあった。昭和23~24年、社員に給与が払えなくなった。幸之助は率直に経営難を告白し、賞与の支払猶予と社員の奮起をお願いした。

これも、分け前を独り占めしていた経営者であったら、何の説得力もなかっただろう。

その後、朝鮮戦争が勃発し、特需が日本経済を活気づけた。戦後政策による松下電器への制限も解かれた。26年7月には「全力を燃やし尽くし、歓喜の姿で会社経営につぎ込むことをここに宣言する」と決意表明。こういう姿勢が社員の奮起を生む。

幸之助はガラス張り経営がよい、という。「秘密を少なくして、いろいろ知らせることが、社員の自主性をやしない、好ましい気風を生む上で大いに役立った。自分の部署の方針や仕事の実態を知ってこそ、各人の自主的な力強い働きも期待できる」

「ガラス張りにするといっても企業秘密がある。だから何もかも公開するわけにはいかないだろうが、見方によっては多少の秘密が漏れるマイナスよりも、従業員が疑心暗鬼になって意欲や張合を失う損失の方がずっと大きい。いいことにせよ悪いことにせよ、従業員を信頼してできるだけ実態を知らせることが大切だ」

昨今の企業は儲かっている時は社員に伝えず、儲からなくなった時に経理を公開して、会社に金はこれしかないと言い訳をする。これでは社員の信頼を築くことができないのは当然である。

幸之助は理念を大事にした経営者だった。「理想や目標をもたない企業は衰退する」「経営者は常に理想を掲げ、目標を見定めて社員に語りかけ、ともにその実現を図らなければならない」といい、自らも実践する。

そして、5か年計画を発表するが、これがものすごい。

昭和30年の売上220億円→800億円、従業員数1万1000人→1万8000人。しかも4年間で目標を達成し、5年後には販売高1514億円、従業員2万8000人、資本金150億円。

日本でいちはやく週5日制を導入したを宣言したのも松下だった。昭和35年に組合に提案するが、労働組合が「勤務日が労働強化になるのでは」と抵抗し、40年から実施された。それがうまくいくと、今度は昭和42年、5年後に賃金を米国並みにしようと経営方針を打ち立てる。

「社員に夢を語らない社長は失格である」と幸之助は言う。会社は賃金ダウンこそするが、「賃金を上げよう」とはなかなか言わない。賃金をコストのように言う経営陣に聞かせてあげたいものだ。

松下政経塾を作るなど政治活動も有名。以下のような言葉もある。

「国民が政治を嘲笑している間は嘲笑に値する政治しか行われない」
「民主主義国家においては、国民はその程度に応じた政府しかもらえない」

幸之助の国家観で面白いのは「無税国家構想」。考え方、やり方次第では税金がいらない国家経営も可能だと考えた。国家予算は単年度。このため予算を使い切るために無駄もある。その無駄をなくし、作業効率を高め、少しずつ残し、積立てていく方式にする。それを複利で運用すれば、その益で税収を上回るというもの。21世紀にはこういうやりかたも実現できるはずだ、と考えたわけだ。

最後に、幸之助の原体験を紹介する。

幸之助は父親が事業に失敗し、丁稚奉公に出ることになった。丁稚先では船から投げ出されたり、自転車を運転中に自動車にひかれたりと2度ほど死にそうになったことがあった。普通は運が悪いと感じる出来事だったが、幸之助は結果的にけがをしなかったことから、「自分は運がいい」と考えた。

京セラの稲盛和夫も、同様に苦労人であったが、自著の中で「自分の運命を嘆いた」と書いている。稲盛の運気が反転するのは就職先で働きがいを見つけた後だ。就職先は初任給も期日通りに出ないような会社であったが、やがて、仕事に没頭し、自分の生きる道を見つけていく。

稲盛は自分は何のために存在し、何を成し遂げるべきなのかを自問した上で「生き方」を見つけた。

ここで気がつくのは理念が必要なのは何も企業にだけ必要なものではない、ということだ。

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Posted by ブクログ 2015年12月26日

ENL前の準備として。至って普通の人に感じた。
・当たり前のことを当たり前に。
・根本的なことを捉える。
の2点に優れている。

・正しい商売の道には価格や品質が良いことは重要だが、それに加えて精神的なつながりが売買する両者の間に生まれることが大事。

・自分をきちんと判定し、その力を超えるような無...続きを読む理は、決してしてはならない。無理をすれば、自分の事業を立ちいかなくさせるし、周囲やお得意様にも迷惑をかけることになる。身の丈経営。

・「ラジオの普及は日本文化の向上につながることであり、必要な技術を必要あるものが使えないのでは業界の発展はありえない。」
そういって、ライセンスを発明家から買い取り、それを無償で公開した。水道経営。

・社員全員が、大事な仕事は組織や地位に捉われず即刻処理していくことが大切。非常時に、「まずは上司に報告」「組織を通じて処理せねば」というのはあってはならない。

・経営の実態について秘密を少なくし、知らせることが、社員の自主性を養い、好ましい気風を生む上で大いに役立つ。ガラス張り経営

・雨が降れば傘をさすことは、だれもが知っているし、やっている。もしも雨が降ってきても傘をささなければ、濡れてしまう。ところが、商売や経営のこととなると、これがなかんかあ当たり前にはいかなくなる。私心に捉われて判断を誤り、傘もささずに歩きだすようなことをついついしてしまう。

・日に新たにでなければならない。今日より明日、明日より明後日と新しいものを生み出す創造的人生を歩まなければならない。

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Posted by ブクログ 2015年12月14日

 様々な経験や失敗、苦労からその都度何かを学びとろうとする姿勢に感銘を受けた。ただあったことと流すだけでは成長できない、フィードバックをもっと大切にしなければ、と強く思った。経営哲学もなるほどと思わせられることが多く、松下さんの器の大きさと長いスパンで物事を考えられる力を感じる。

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Posted by ブクログ 2012年11月21日

PHP研究所による松下幸之助の入門書。前半の生涯については以前読んだ「私の履歴書」ベースとさほど大きな違いはないが、ある程度時系列でまとめられているので読みやすい。後半の名言集などは事典的な位置づけとして本棚に入れておくと、何かの時に使えるような気がしてならない、そんな印象があります。とかく過大な評...続きを読む価はしていないし主観も混じらないフラット感はこの手の本としてはよいかもしれないですね。

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Posted by ブクログ 2011年09月29日

松下幸之助が生きていたら今の時代にどのような言葉を残すのだろうか。
と思うとともに、戦時を体験した経営者は濃密な人生を送ったために哲学的な観念を持つ人が出たのだなと思えた。

本自体は一冊でわかる!という感じで面白いほどではなかった。

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Posted by ブクログ 2009年10月04日

経営の神様、松下幸之助。

松下経営哲学を学ばせてもらいました。

松下幸之助の生涯、考え方、経営論、名言など

がぎゅっと詰まった一冊となっています。

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