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Posted by ブクログ
遺体をバラバラにするなんて異常者がすること、って思っていた。隠すために必要なのか、と納得した。
さらに、Twitterで擁護する人が多くいることも納得した。
この本を読んだきっかけも、Twitterで擁護する人がなぜここまで多いのか気になったから。
殺害が許される理由にはならないけど、私は償うために刑期があると思う。
Posted by ブクログ
嫌な涙を堪えるのに必死だった。
自分も高崎あかり、容疑者の気持ちが少しだけ、ほんの少し本人には到底及ばないけど分かる気がしたが、高崎あかりの心情は察するに余りある。
「あんたなんか産まなきゃ良かった」と言われた事ももちろんある。感情を言葉にするのが苦手だから自分は当時の気持ちを言い表せなかったが自尊心踏み躙られた気分になっていたのは間違いない。
今思えば自分の卑屈な性格はそこで少し加速してしまってたように思う
特に最後の出所後は世話になった方々に感謝を申し上げたいと綴っていたと同時に「お酒も少し飲んでみたい」という学生が抱く様な、むしろ願いとは言えない様な願いにあかりさんの全てが詰まっている気がした。
フィクションの様なノンフィクションだった。できるならばフィクションであってほしかった。
本当に読んで良かった。
Posted by ブクログ
容疑者の高崎あかりは、私と同年で生年月日も同一だったため、一気に引き込まれた。
進学校、受験、センター試験(現共通テスト)を経験した身としては、受験の独特な雰囲気や重圧をよりリアルに感じ取れる。
私の場合は模試の成績が振るわず、浪人せずに大学進学を諦めた(逃げた)。そしてそれを許容してくれた母がいた(父は反対)。
級友を見ても浪人する者、それこそ医学部へ向けて結果3浪した者もいた。
本書では9浪というとてつもない積年、母親の徹底した管理のもと、浪人生活を送る女性の実話である。
被害者母の希望と異常な期待。それに応えようとする娘。歪みながら期待に応えるようになり、ある日凶行に及ぶ。
「教育虐待」とも言える過剰な教育思想。学歴社会の弊害、日本の医大制度の問題。様々な背景と、教育に対する個人の思想が複雑に絡みあって起こってしまった事件であるように思う。
似たような環境で現在も本人の意向に沿わない教育を受けている人間は多くいるのではないかと思われる。
しかし、それが完全な「悪」と言えないところが厄介であり、支援者と受験者(被教育者)の関係性が良好の中、一つの目標に向かって進んでいけたらこのような悲劇は起こらないと思うのだが、簡単なようで難しい。
自分自身も人の子の親であるが、その視点でみても子どもが「高学歴」という社会的ブランドは確かに魅力的だ。しかしながら、学歴を強要せず、又それに翻弄されないようにしないと大なり小なり悲劇は起こることを教えられた気がする。
子の本心と己の希望とを上手にすり合わせながら、ともに良い関係で学習教育という道を歩いて行きたい。
そして改めて本書を読んで、もしかしたら何かが一つ違えば、連鎖的に負のベクトルへ進み自分にも起こりえた事件なのではないかと思う。それと同時に、私の意を汲み取り、悲劇が起こらないような教育を施してくれた両親に感謝する想いで溢れている。
衝撃的でした
刊行当初、SNS等で話題となり気になっていた一冊です。
あかりさんの、犯行に至るまでの過酷な浪人生活と事件発覚後の心情が記されています。
私は教育虐待という言葉をこの一件で知りました。
あかりさんのSNSアカウントは現在も残っていて、事件当日であろう日に投稿されたツイートには多くの共感や励ましの書き込みがありました。
あかりさんは間違いなく実の母親を殺害した犯罪者であるけれども、この一冊を読み通して、私自身あかりさんの境遇や犯行の動機に同情する1人となりました。
ある一定数の共感を得る犯罪、悪というのがなんなのか。またそれに対しての償いとはなんなのか。
そういう事まで考えてしまいました。
匿名
母親がずっと「高学歴」に囚われていることが伝わってくるが、高学歴は、子供に自由を与えず、虐待を伴ってまでして得るものでは決してない…ましてや子供が成人してもなお理想を押し付けるなんて……学歴とはなんなのだろうと考えさせられる。将来あかりさんが出所したら、明るい未来が待っていることを心から願います。
Posted by ブクログ
9浪した娘が母を殺害と聞いただけで、異常な親子関係がそこにはあることがわかるが、想像を超えていた。とにかく母はなぜそんなにも学歴にこだわったのだろうか謎でしかない。医学部とか京大とかにこだわる理由はわからなくもないが、看護師はダメで助産師でないといけない理由も謎。母は一体何がしたかったのだろうか。娘を守ってあげる存在も必要だとは思うが、母の話をちゃんと聞いてくれる大人も必要だったと思う。