【感想・ネタバレ】クライマーズ・ハイのレビュー

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感情タグBEST3

Posted by ブクログ

実際記者だった作者のリアルな視点の面白さ。
販売、広告、印刷、カメラ、記者、編集、部長、現場、社長、専務、読者、同期、事故。
事故の悲惨や詳報をまさに新聞を通して読んでいるようだった。
こんなに社内の調整が多すぎる新聞は大変だなぁと。ふとした瞬間に大事なことに気付かされて、純粋な新聞を作りたいと原点に立ち返る姿カッコよい。
親と子、夫婦。
小さな命と大きな命。
クライマーズ・ハイ。
タイトル絶妙。

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2024年03月30日

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ネタバレ

新聞社のゴタゴタ感がリアルで良かった。汗とか泥の入り混じった匂いがした気がするぐらい。時折はいる登山のシーンでほどよく心が凪いで、最後まで苦痛なく読み進められた。

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2024年03月12日

Posted by ブクログ

力強いプロローグから鷲掴み! 人生、仕事における選択で正しい道を選べるか? 自分にとっての正しい道の基準とは? 道を進む中で恐怖を忘れ、変な方向に突き進んでいないか? 問いを突きつけられる名作!

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2024年03月01日

Posted by ブクログ

日航事故だけでなく、仕事や家族など主人公を取り巻く人々の感情も描かれていて、読み応えのある一冊だった。
命の重さに、小さいも大きいも、軽いも重いもない、と綺麗事は言えるけれど、実際自分の大切な人が亡くなったときと全く知らない他人が亡くなったときも、大きな事件や震災と病気と、様々な面で無意識に優劣をつけているよなぁ、と

講義の電話をかけてきた人々は勿論悪意があるわけじゃない

悠木は仕事に熱く、そして少し臆病だと思う
家族の向き合い方に怯えがある、それは仕事に対してもそう
啖呵を切ったかと思えば酷く悩んで決断を遅らせるときもある、そこをもどかしく感じるときもあった。でも、それがより悠木という人間の人間らしさであり、優しさかもしれない


こういう事件を「フィクション」「娯楽」のみとして楽しむのでなく、こういったことが実際にあったとしっかり念頭におき、事実をキチンと知ること、も大事にしなきゃな
忘れてはならないことは沢山この世にある

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2023年12月27日

匿名

購入済み

ラスト

最後の最後に感動と喜びが待っています。

#感動する

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2023年11月21日

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ネタバレ

横山秀夫3作目
評価高いけど映画先に見ちゃってるしなぁ~と思っていたが、読んでよかった…
今年読んだ中でベスト。ドはまりです。
睡眠時間を削ってでも読みたくなる小説に会うために読んでます。

■熱
熱い、とにかく熱い。
昭和体質のサラリーマンしか出てこないのに。
登場人物も会社の体制も派閥争いも昭和臭プンプン。
でも皆奥底に人情があったり何か抱えてたりしていて憎めない。
貸し借りがあってもその場で礼を言わずに借りを返すところ大好きです。
映画の影響で脳内の悠木は堤真一だし佐山は堺雅人だし神崎は滝藤賢一だし(映画見た頃は名前も知らなかったけどこの人の演技は印象に残りすぎている)
全員カッコよすぎるやろ

■紙媒体
輪転機やトラックのタイムリミットを計算したギリギリでの戦い
トラックの鍵盗む原始的な攻防戦
子供のケンカみたいだけど皆必死だ
紙はこれからどんどん廃れていく媒体だけど、早さを求めた結果、表面的な何の根拠もないペラペラの電子媒体の情報が溢れ返ってる
裏取りをするのにあれほど拘ってた悠木は間違っていない。
情報を発信する責任をしっかりわかってる証拠だ。
ネットが発達したのは素晴らしいけど結局は使う人の頭次第。無責任な情報が無数に飛び交ってるから取捨選択の仕方は子供に教えてあげないと。

■命の重さ
ボランティアでは無いから新聞も売れなきゃ続けられない。親族にとっては大きな死でも世間から注目されるものとそうでないものがある。
当事者にならないと気持ちはわからない


ハラハラドキドキがいっぱいあってついページ数をメモってしまった
       ↓
『五百二十四人 部屋が一瞬、静まり返った。』
フロアの全員が事の重大さを把握する緊迫感がすごい

『生きていた。少女が、~ これだけ局内が喜びに沸き返った瞬間を悠木は知らない。』
ドライな人達だと思ったが全員が心の底から喜んでいることに感動

『刺激に麻痺することは罪とはみなされない。』
戦地でも言えることかもだけど、普通は人の死なんて間近で見てないから重大なことと感じてるけど、日常の中で常に死に触れてたら誰しも麻痺するか壊れると思う

『お前を調子づかせるために五百二十人死んだんじゃないんだ』
映画でも言ってた記憶。悠木かっこよ。

『「局長と次長には話したのか」「いえ」レンズの奥の目が微かに揺れた。昼間の借りは返した。』
これ以降の等々力もいざとなるとカッコよい。憎めん



他にも山ほど心に刺さる、感動する、カッコいい言葉ばかりだった。
気持ちが溢れて語りきれん
今度は半落ち読もうかなぁ~

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2023年10月27日

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人間とは、なんとさもしい生き物なのか。

命に 軽いとか重いとか、大切とかそうじゃないとか、そんなものはないと口では綺麗事を言っても、皆どこかで線引きをしたり、線引されたものをなんの疑問も持たず受け入れている。かくいう私も。
それも酷く打算的に。


悠木の心情はゆり動きっぱなしで、喜怒哀楽も激しくて、冷静になれ、と思わなくはなかったけど、実際、事が大きければ大きいほど、振れ幅はあるだろうし、打算だけでは動けなくなるところが人間らしくてよかった。

男は理性、女は感情の生き物なんて、誰が決めたのかしら。

人間なんてみんな一緒じゃん。

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2023年10月18日

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すごく面白かった。

小さい命と大きい命、軽い命と重い命、
言われてみれば確かにその通りだなあと思った。
考えさせられることが多い一冊。

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2023年10月15日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2023.10.14
心とか、気持ちとかが、人のすべてを司っているのだと、こんな時に思う。

だったらまた書けばいい。

下りるために登るんさー。
安西の言葉は今も耳にある。だが、下りずに過ごす人生だって捨てたものではないと思う。生まれてから死ぬまで懸命に走り続ける。転んでも、傷ついても、たとえ敗北を喫しようとも、また立ち上がり走り続ける。人の幸せとは、案外そんな道々出会うものではないだろうか。クライマーズ・ハイ。一心に上を見上げ、脇目も振らずにただひたすら登り続ける。そんな一生を送れたらいいと思うようになった。


昔読んだ時も、昔映画を見た時も、抜きネタをポシャった所、苦悩の末スクープを落としたところしか印象になかったけど、久しぶりに映画を観た時のあの感触は確かだった。物語の中心はそのあと。久々に見た映画でもそうだったけど、白河社長が乗り込んできてからの応酬が熱い。まさに『本当に今迄は幸せな人生だったと感謝している。』そして題名のクライマーズ・ハイ。そうか、そういうことかとストンと胸に落ちた。

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2023年10月15日

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実際にあった事件をベースに新聞記者の当時の仕事背景を窺い知れるような内容だった。
読む手が止まらない作品だった。
下りるために登るんさ
どういう意味なんだろうと思ってたけど、悠木の考察を見て、とても考えさせられた。

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2023年09月06日

ネタバレ 購入済み

完全なる『傑作』!

今から15年程前に成りますか、NHKのスペシャルドラマと、劇場版映画でほぼ同時期にリリースされたんですよね。

そんな情報を聞き、テーマが「日航機墜落事故」でしたので、当時まだ中学生で夏休み中の事故で深夜まで報道番組に齧り付いて見ていたり、色々と想い出の多い悲しい事故でしたから、直ぐに原作を手に取りました。
「こんなドキュメンタリーみたいな生々しい、火傷しそうに熱い物語が有ったのか」と読後、ブルッと震えた記憶が未だに残っています。

ただ単にあの悲惨な事故を描くのではなく、あの事故でスクープをスッパ抜いてやろうと云う地元新聞社が舞台の、男たちが熱くぶつかるひと夏のお話と、主人公の親友の死と云う対極的な事故を上手~く絡み合わせた、著者の作品の中では一番好きな小説です。それ以上は、本書を読んで体感してください。

ところで最初に触れた映像化の話ですが、確かTVドラマ版の方がOAが先だったのですが、そのドラマの出来が恐ろしく良くて、劇場版を観に行った時に「ドラマの方が良かったなぁ」と思わず呟いたのも、懐かしい記憶です。

本書を読み終えたら、その映像2作品を観てみることもお奨めします。原作の何処を端折ったのか、何処に力を入れたのか、作り手の考え方が分かって面白いですよ。まだまだ若手だった滝藤賢一さんが良い芝居をしています。

#泣ける #感動する #ドキドキハラハラ

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2022年12月15日

購入済み

御巣鷹山で起きた日本航空123便墜落事故を巡る地方新聞記者の奮闘を描いた小説。まさに「奮闘」の中をひたすら突き進まされる感覚でした。

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2020年09月25日

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ネタバレ

 日本航空123便墜落事故を受けて、地元群馬の地方紙の記者である悠木が同事故の全権デスクに任命され、仕事に家庭に翻弄されながら戦う話。並行して、事故から17年後、谷川岳の衝立岩に当時の同僚の息子と挑む話が挿入される。

 この本を読んで抱いた気持ちは、脂身たっぷりのリブロースステーキをドカ食いしたような背徳的満足感。
 荒々しさと義理人情、繊細さ弱さを持つ男性像。仕事に対する凄まじい使命感、熱量。魂をぶつける、と言えば的確な表現だろうか。
 恐らくあらゆる面で「かつての王道」であり、これぞ男の美学!といったものだったのだろうと想像する。今の価値観からすると相容れない面もあり、私自身この小説の舞台(1985年)にはまだ産まれていなかったこともあり、読んでいて頭にノイズが入ることは多少はあった。
 だから、胃もたれによる若干の後悔と、古さもありつつの明快な王道を平らげた静かな満足を得た。
 以下ネタバレ。



 なぜ山に登るのか?という主人公の問いに対し、主人公の同僚は「下りるために登るんさ」と、謎めいた言葉を発する。
 この謎の答えは物語の終盤、会社で馬車馬のように、かつ浅ましい仕事を命ぜられ、新聞社を辞め山の世界に戻るつもりだったのだ、と主人公の口から示される。そして、下りることも下りないこともできない中途半端な状態の主人公にやんわりと生き方の選択を迫っていたのだと。
 そして、下りない選択をした主人公。小説の表題である「クライマーズ・ハイ」のように、「一心に上を見上げ、脇目も振らずにただひたすら登り続ける。そんな一生を送れたらいいと思うようになった。」(p.462)

 そんな生き方は憧れると同時に、燃え尽きた時の圧倒的な虚無への恐ろしさもある。私の周辺にも、周囲に激務から解放された途端にバーンアウトして心を壊した者がいる。人は一度壊れたらそうそう元には戻れない。だから、燃え方は本当に気をつけなければいけないと強く感じているところだ。
 登山も、得てしてどんどん前衛的になってゆくものだし、登山家は死によって完成する感すらある。

 それでも、ひたすら登り続ける一生というのは魅力的な言葉でもある。主人公の生き方は自分の人生観に近いものではなかったけれど、ここ数年で人生のステージが大きく変動した私にとって、生き方について立ち止まって考えるひとつの契機になったとおもっている。

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2024年05月10日

Posted by ブクログ

主人公の仕事へのモチベがレベチ、アツい話だった。

小さい頃にテレビの特集で日航の事件見て、それから飛行機のように自分の意思で脱出できない乗り物に乗るのがめちゃ怖くなったな、、

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2024年04月10日

Posted by ブクログ

ネタバレ

日航機墜落事故、毎年夏になると必ず思い出す。

望月彩子が言ったことは、以前私も考えたことがあった。命を落とし、テレビや新聞で報道されて多くの人にその死を知られ悲しまれる人と、そうでない人がいる。この違いはなんなのかと。重い命と、軽い命…。

彩子は、「泣きません」と読者投稿に綴ったが、いざ掲載されると、遺族に申し訳ないと涙を流した。
「肉親を失った人間が、あの娘の気持ちをわからないはずがないだろうが!」
彩子だってそうだろう。怒りや憎しみで強がっていたが、本当は遺族の気持ちを思い、一緒に涙を流したかったのではないか。

仕事、家族、仲間。いろいろな思いが込み上げ、終盤はずっと泣いてた。いい終わり方だった。

事故当時、群馬県で新聞記者をしていた横山秀夫さんだからこそ、描けた作品だと感じた。とてもリアルで、これが当時の新聞業界であり、日航機墜落事故を報道するということなんだろうなと。
また、1985年と2024年、様々な面から時代の変化を感じた。スマホってすごい。

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2024年02月03日

Posted by ブクログ

仕事に対するモチベーションが熱い!
日航ジャンボ機墜落事故をモチーフに記者の壮絶なスクープのせめぎ合い。目が離せない位のめり込めた。漢としてのプライド,自身も仕事に対する物を此の小説と向きあってクライマーズ・ハイを突き詰めてみようと思う。

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2024年01月16日

Posted by ブクログ

読み進めていく中、引き込まれました。
日航ジャンボ機墜落事故のリアル感もそうですが、人間模様、絆、生き様。傑作!

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2024年01月10日

Posted by ブクログ

2024年のはじめに、なんともカロリーの高い一冊を読んでしまいました……。
いつもコーヒー片手に本を読むのですが、音楽も流さずコーヒーも淹れず、真剣に向き合いました。

強く強く心揺さぶられる一冊。途中何度か泣きそうになったシーンも。
でも……でもねえ……悠木がなぁ、主人公がいつも逃げちゃうんですよね〜(⁠^⁠^⁠;
家庭ある人間からしたらまた違う感想になるのかもしれませんが……部下がつかんできた決死の原稿が何度もボツになってしまって、「悠木ィ〜!」とそのたび歯がゆい思いをしました。決意したかと思えば、すぐに翻してしまうんだもの。。
それでも星4なのは、エース記者・佐山の功績です。
彼は偉い。本当に偉い。
「どこへ行ったって、俺達の日航デスクは悠木さんですから」
原稿を潰されても悠木を見放さず、無茶な指示にも従い続け、かつ直感と実力は折り紙付き。もうカッコよすぎます。

当初は出てくるのがオジサンばかりで覚えるのが大変でしたが、それぞれのキャラクターに見せ場があり、最後にはこれらの人間模様に魅せられてしまいました。等々力部長もいい人だよ……。
人の命の重さと軽さ。そして当事者以外は忘れていくこと。
わかっていても割り切れない事柄だからこそ、最後の投書には胸が苦しくなりました。

どんな困難にも負けず常に正しさを追求すること。
そんなことができるのはお話の中に出てくるヒーローだけであって、実際の事件事故に対応するのは仕事であり家庭があるただの人間です。
未曾有の大災害が起きた時に人間がどう行動するのか。それを非常に詳細に描いた作品だったと、ざわつく胸を抑えながら感想をしたためました。

(追記)
一晩経ってこの本のことを考えていた時に、作中悠木が何度か見せた「臆病」な一面というのは、まさに「クライマーズ・ハイ」が解けた瞬間のことだと思い至ってハッとしました(遅すぎる……)。
人の強さとは、そうした身も竦むような経験をしてなお立ち上がり手を伸ばすことなのではないかと。そういった意味では、大事な局面で逃げたけれども決して前線から退けなかった悠木もまた、ある種の強さを持っていたのだと認識を改めました。

p462
「生まれてから死ぬまで懸命に走り続ける。転んでも、傷ついても、たとえ敗北を喫しようとも、また立ち上がり走り続ける。人の幸せとは、案外そんな道々出会うものではないだろうか。クライマーズ・ハイ。一心に上を見上げ、脇目も振らずにただひたすら登り続ける。そんな一生を送れたらいいと思うようになった。」

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2024年01月08日

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横山秀夫の超有名作。もともと横山秀夫が好きなこともあり、以前から大変気になっていた作品。

読み始めて面白いはずなのに読み切るのにかなりの時間をかけてしまった。

本作は、罪(司法に裁かれるという意味の罪ではなく、喉に刺さった魚の小骨がずっと気になってしまうような、その人の心に引っかかり続ける、罪の“味”)とその償いの在り方の話なのだと思った。そしてその償いは対話、ほんの少しの心を開示する勇気でしか、始まり得ない。ということ。誰だって、罪には蓋をしたいものだし、逃げたいものだし、それが悪ではないのだけれど。より、自由に自分の人生を羽ばたく、広げていくためにはほんの少しの対話への勇気が必要なのだと思う。

悠木が、たった一言、淳に対して「どうだ?行くか」と、誘えたことが大きなうねりとなって、2人のその後の関係性を貫いているのだなと思います。そういったチャンスを一度も掴みきれなかった時、残酷に容赦なく、関係性は断ち切られてしまうのだと。

また少し時間を置いて読み返したい作品。

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2024年01月02日

Posted by ブクログ

ネタバレ

仕事への熱量がすごい。
悠木もそうだが、佐山が狂気じみたほどの熱量。佐山は映像作品だと堺雅人が演じているらしく、観てみたい。
悠木がスクープ負けしたシーンは失望した。なに慎重になってんだよ、自分なら勝負してたな。個人的なMVPは燐太郎。衝立岩で悠木をリードする燐太郎が頼もしく見えた。

好きなシーン
・佐山の魂の原稿
・配送車の鍵を隠すシーン(他部署との攻防)
・異動前に病室の安西に話しかけるシーン
・最後の娘さんをくださいのシーン

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2023年12月19日

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日航機墜落事故を題材に、機体が落ちた群馬の地方新聞の怒涛の一週間を描いた半分ノンフィクションみたいな一冊。
爽快感が得られる作品ではないものの、スクープをめぐるところは、マジかーと少し先に読み進められませんでした。
傑作であることには間違いないんですけどねー。

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2023年11月21日

Posted by ブクログ

新聞社のデスクとして、父親としての両方の闘いが語られており最後に混じり合っていく

そしてどちらも面白い

38年前タイガースが日本一になった年に日航ジャンボ機が墜落、タイガースのオーナーや坂本九さんなど有名人も亡くなった

その当時はスマホなどもなくポケベルの時代で、連絡を取るのも一苦労する時代でした

そんな時代に他誌よりも情報を集めて、スクープを狙うというのはとても大変だったと思いました

そして山友でもある安西さんの存在が祐希の人生を決めるのに大きく関係していく

意地を通して会社を去らずにどんな仕事でもかじり付いて家族を養うというのは本当に大変だと思う

そして最後に二人の息子からの贈り物を貰い、人生の最高到達地点に辿り着いたのだと感じました

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2023年11月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

若手記者の現場雑感を落とされ、スクープも掲載せず、上手くいかないことの方が多い主人公がとても現実的であった。
作者は元々記者でフィクションとノンフィクションの間を行き来するような読み応えがある。

新聞社の各局の攻防や政治、社内政治との関係など内情をよく知ることができた。

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2023年09月20日

Posted by ブクログ

ネタバレ

久し振りに重厚な小説を読んだという印象。
筆者が上毛新聞の記者であっただけに描写が深くリアルだ。

自分自身は日本航空123便墜落事故についてあまり深くは知らないが
衝撃を窺い知ることができる。
現場に行った人が、行っていない人にはわからないという感覚になるのも無理は無いし
自覚できないストレスも蓄積したことだろう。

一番好きなキャラクターは佐山だろうか。
大久保連赤世代の社員が邪魔をしてくるところは読んでいて正直イライラしたし、
全権デスクと言いつつちっとも全権が委ねてもらえないところも歯がゆい。
書き得だと思ったのに事故原因を書かなかったのは自分としては意外な判断だった。

良くも悪くも昭和の世界で、正直自分の感覚ではしっくりこないところは多かった。

当時のことだけでなく、現在の主人公の視点も交えて書かれており
登山のシーンはとても良い。
タイトルを聞いて始めに期待したほど登山がメインの話ではないが
作中にあったとおりクライマーズ・ハイは
解けた時にまだ山登りの最中だった時恐怖で足が竦みそうで
色々とタイトルについても考えさせられた。

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2023年09月12日

Posted by ブクログ

映画は観ていたけれど。
手に汗握る展開、各記者の気持ちや焦りや葛藤、人間模様、など詳しい描写に引き込まれた。

奇しくも今日は事件の追悼記念日。そして昨日、長野の山から下山したばかり。そんな中で、現地に想いを馳せながら読み終わった。

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2024年03月03日

Posted by ブクログ

ネタバレ

映画化されてその予告がCMに流れるまで、この話はただの「山登りの人たちの話」だと思ってました。
まさか、あの日航機墜落事故の話だったとは…。
あの事故のことはよく覚えています。
あの日、私も羽田空港から飛行機に乗ったからです。
まあ私が乗った飛行機は千歳行きだったし、時間帯も全然違いましたが。
姉と2人で北海道の祖父の家に行き、その翌日にテレビであの事故を知り、とてもショックだったのを覚えています。
だからこの本も、ネットで事故のことをいろいろ調べながら読んだので、とても胸が痛かった。

…私はいつも、本の感想とは全然違うところに方向が向かってしまうな。映画化か。
私の好きな堺雅人さんが出演してるから、見てみたいな。

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2023年08月29日

Posted by ブクログ

主人公の心の動きや、新聞社内のゴタゴタがささっと読んだので、ちょっと掴みにくかった感じです。
親子関係は皆、悩みながらかなあと。

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2024年02月04日

Posted by ブクログ

日航機墜落事故の内容を扱ったフィクションで、
ノンフィクションを交ぜながらも、主人公を取り巻く人間関係や心境が変化していくのが良かった。

悲惨な事故をニュースとして扱っていても報道に私情が入り混じるところが、すごく人間だなあといった感じ

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2023年12月04日

Posted by ブクログ

ジャーナリズムの世界の複雑な人間模様が緻密に描かれていて、読み応えのある一冊だった。

「下りるために登る」という言葉が、
記者人生をかけた決断を迫られる悠木の背中を押したことは間違いないだろう。

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2023年11月13日

Posted by ブクログ

面白かった
ただ、日航機墜落事故の小説というより
新聞社内の派閥争いであったり
板挟みになる主人公の苦悩の物語だった

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2023年10月08日

Posted by ブクログ

おもしろかった
けどもう少し墜落事故の話を深掘りするのかなと思ったけどどちらかというとお仕事小説だったなという印象
これはどちらかというと映画を見てみたいなーって思いました

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2023年09月23日

Posted by ブクログ

最初に読んだのは'06年。'19年再読時には、ちょうど主人公の悠木と同年代になり、上からも下からもプレッシャーのかかる立場に自分を重ねて、なかなか胸が痛かった。

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2023年09月12日

Posted by ブクログ

人は色々な物事を「登って乗り越える」。

地方新聞記者の主人公は、
御巣鷹山で起きた日航機墜落事故に際し、その事故を伝える記者として関わる事になる。

多忙を極める仕事の中での社内の人間との確執、
家族との心的乖離、友人の病気、過去に諸々あった知人の家族との関係等、様々な問題を抱えながら生きる様を描いている。

そんな中、本作は記者として新聞社で働くシーンがメインとなっているが、作者の横山秀夫が地元群馬の新聞記者だった経緯もあり、非常に情景細かく描かれている。
しかし、別の見方をすれば、新聞社での出来事を細かく描く事に比重がかなり寄っており、正直な所「自分が読みたいのはこういう部分ではないんだけどな、、」というやや退屈を感じたのは事実。

主人公は日航機墜落事故の遺族や当事者ではなく、間接的に関わる新聞記者という立場であるため、
「強い悲しみ、やり場のない怒り」などの強い感情の発生は当然なく(もちろん事故に対する記者としての憤慨はあるが、遺族が持つ感情の深さとは比べものにならない)、
そのため、「事故の悲惨さ云々」ではなく「新聞記者の多忙さ」ばかりが印象として残り、
正直この事故をテーマにしなくてもおおよそは成立するのでは?と感じてしまった。

しかしながら、
紆余曲折ある人生と立ち向かう様を心情細かに描いているので、何か壁を乗り越えたい時や迷いがある時に良い一冊だと思う。


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2023年08月18日

購入済み

長いと感じた

長いと感じた。あまりに色んな要素を一気に詰め込み過ぎていると思う。登場人物も嫌な人が多過ぎて読むのが辛くなってしまった。新聞社ってこんなにどろどろしているのかと驚きでもあった。評価が高かったので購入したが私には合わなかった。

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2020年12月09日

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