【感想・ネタバレ】世界インフレの謎のレビュー

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Posted by ブクログ

世界でも低水準のインフレにも関わらずそれに慌てるあたり、いかに上がらない物価と賃金に日本国民が慣れきってしまったのかと改めて実感しました。

言うは易しですが、パンデミックにより起こったこのインフレの機会を逃さないようにしたいですね。

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2023年11月30日

Posted by ブクログ

ずっと積読リストに入れていたのだけれど、もっと早く読めばよかった、と後悔するほど面白い本でした!

本書を読むまでは、ロシア侵攻のせいで世界中がインフレになり、日本は円安の影響でそれが特に増幅されている、と思っていました。
が、そうではありませんでした。本書は過去の社会現象を振り返りながら、著者が現在の考えに至るまでの思考の軌跡を追う形で、素人にも理解が及ぶよう、世界インフレについて分かり易く丁寧に解説した本です。
経済学の勉強をしたことのない私にも感動的に分かり易くて、皆におススメしたいです。。

今回の世界インフレは、コロナの出現そのものではなく、その出現によって、人類が社会的、経済的な行動を変化させたことによってもたらされたことが原因だそうです。
具体的には、
①世界にはそれぞれ諸事情があり、通常、人々の経済活動は同期せず、需要と供給のバランスが保たれている。(いらないと思って売る人と、それを欲しがる人がいる)
それがウイルスという全世界共通の敵があらわれたことにより、世界中が同期していしまい(皆で巣ごもり)大きなインパクト(インフレ)といううねりが襲った。
人類はかつて経験したことのない供給不足が原因のインフレなので、研修者や学者や政治家も対応が手探り。(方法が分からない)
②成熟した社会では、モノは一通り揃っているので、サービスが経済活動の中心であった。
それが、パンデミックによりソーシャルディスタンスをはじめとしたサービス離れ、モノ回帰現象が起こり、コロナ後も人々の価値観が変わり、完全に以前の生活には戻らない。
モノ回帰となっても、ジムトレーナーが急に工場生産ラインで働けないように、供給不足とわかっていても労働供給は簡単には移行できないため供給不足が続く。
また、世界では日本のように定年制度はなく、自分で定年を決めるのが一般的。コロナが怖くて早期退職に踏み切る人が多く、コロナ明けも労働市場が戻らない。
③パンデミックやロシア侵攻などから、企業は供給網が常に安定的に機能するわけではないことを強く意識し、脱グローバル化が進む。
供給網の安全性と安定性を重視し、コストパフォーマンスが多少犠牲になってもやむを得ないという考え方からインフレが進む。

色々なことが重なって今のインフレが起きていることが分かり、とても勉強になりました。
また、今回のことは日本のデフレ脱却のきっかけになるかもしれなくて、価格に変化が生じ始めた今、賃上げの有無によって慢性デフレから脱却できるかの岐路にあることを感じました。

日本のデフレ脱却には、
①物価は上がるという予想が人々の間で共有され、生活を守るための賃上げ要求は正当であるという理解が広まること。←いま、この土壌は出来ている。
②賃上げに伴う人件費の増加分を価格に転嫁できる、と企業が考えること。これが一斉に行われないと、ライバル企業が値上げをしないなら顧客を奪われることを懸念して値上げが出来ず、よって賃上げもできない。
③労働供給のひっ迫が起こること、これにより賃金が上昇する。
あと一歩。政治家も力を発揮してほしいです。

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2023年11月12日

Posted by ブクログ

現在のインフレについて、非常に分かりやすく、書かれており、勉強になった。
物価が上がっている今、日本は全体的な賃上げを実施して、長年の低成長を脱却してもらいたい。

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2023年09月05日

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なぜ今政府主体で賃上げを企業に要請するのか?まるで社会主義国のようだな。

企業は利益が出ない限り、賃上げなんて要請に答えられないのが当然で、要請に答えられる会社は儲かっている会社だけだ。って自分なりに考えていたけど、
この本を読んで考えがゴロッと変わった。

低金利政策が効果がなく、次にトリクルダウン政策が効果がなく、
その結果、次は賃上げ政策だというのが経済学者の考えだったのだ。
やはり官僚の考えることは偉い。

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2023年09月05日

Posted by ブクログ

一言で言い表すことは到底できないが、物価、インフレ、賃金に関して、本書を読む前の何倍も理解が進んだ。
今後、日本がインフレ率を上げていく(海外と同等にしていく)ために政府の役割が重要とのことだったが、それに向けて一個人である自分が何ができるのかはわからなかった。
(経済学者でさえ、できることが限られているっぽいので、個人ができないことがあるというのも当然と言えば当然だが。)

個人的には賃上げのパートが強く関心を持てたので、自分の給与に興味のある方はぜひ読んでほしい。

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2023年07月23日

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なぜインフレ率2%がよく言われるのか、わかりました。経済は素人ですが、また時間を空けて読み直したいと思います

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2023年07月17日

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ネタバレ

昨今のインフレについて非常に良く整理できる本。学者としての経験を追体験させてもらえる構成もとてもよかった。

・インフレの兆候みたいなものは、新型コロナ前からあった。
・パンデミックによるインフレは世界史上も発生していたが、新型コロナは高齢者が犠牲の中心である点でこれまでのパンデミックと異なる。
労働生産人口が減少していない一方、各国のロックダウンやWFHの普及により働き手が一気に不足したことで供給側からのインフレに繋がった。
・グローバル経済の中で日本もインフレの影響を受けている一方、日本にはこれまでの慢性デフレの状況も同時にある。
・日本の進む道は、適正なレベル感のインフレに乗れるか、それともスタグフレーションを引き起こすか。

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2023年06月03日

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今読むべき良書。わかりやすく、新書ながら学びも多い。
パンデミックによる消費者・労働者・企業の3つの行動変容が世界インフレの原因という解明が前半。
後半はデフレの続く日本経済の現状と処方。デフレ脱却は、消費者の物価上昇予想と労働者の賃上げがポイントと説く。安倍政権のトリクルダウン理論への言及もわかりやすい。(賃金解凍スパイラルの回転方向が逆だったので、デフレ脱却のスパイラルが起きなかった)

この本の出た2022/10時点では物価上昇の気配は出始めたが、賃上げ動向は不明だった。2023春は物価上昇は大勢となり、春闘も賃上げの流れとなり、著者の説だと日本もついにデフレ脱却へのスパイラルが始まるはず。
2023秋過ぎには結論がわかりそうで楽しみ。

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2023年05月29日

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2022年度の新書評価の上位にあり、テーマ設定や説明のわかり易さ、世界(取り分け欧米) と日本の比較を中心たした展開 等、一読をお薦めできる良書。現在起きているインフレが供給サイドによるものであることが明らかであるにも関わらず需要サイドに働きかけざるを得ない理由等、素人にも理解できる平易な解説に感心する。人々の「インフレ予想」が重要なファクターであること、「賃金解凍」が必要な日本の特殊性など企業経営者にも是非理解をして欲しい内容。

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2023年05月27日

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現代におけるインフレ要因を分かりやすく解説、仮説立てされている素晴しい一冊だった。インフレの要因はコロナでも戦争でもなくもっと前から始まっていた。その証明及び今後、各国の対応と日本の取るべき対策も論じられているため大変勉強になった。なんて分かりやすい解説なんだ。そして話の流れ、見出しの秀逸さも効いている。完成度の高い、ましに今読むべき本。

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2023年05月20日

Posted by ブクログ

『物価とは何か』の著者による。二冊読めば更に理解が深まる。タイミング的にコロナ禍の終盤の出版であり、コロナ禍の経済影響についての考察はリアリティがあって分かりやすい反面、若干の古さが惜しい。それがあっても尚、有益な本だ。

アメリカではパンデミック初期の景気悪化によりレイオフが急増したが、経済再開が進むうちに次第に求人は回復していた。それにもかかわらず労働者が現場に戻ってこなかった。理由は、母国に帰った移民や退職を早めた老人など。こうした自発的離職の増大は人手不足を齎した。これがパンデミック2年目にアメリカにインフレを引き起こした原因だと著者は解説する。

インフレ率と失業率の相関を示すフィリップス曲線。因果、相関の様々な因子は複合的に存在するが、原則はフィリップス曲線に基づく論理展開だ。つまり、簡単に言うと、人が足りないという事は、産業が元気。人が足りないから賃金を上げて募集しないと。人が足りない、物を作れないほど需要が旺盛。人手不足を示す失業率とインフレは、こんな感じで結びついている。

日本だけがインフレ率が低いという状態だった。インフレ率が低いということ自体は大きな問題ではないが、率の差は、内外価格差を生む。本来、日本だけが価格不変、他国がインフレならば、「円高」になるはずであり、円高になれば、内外価格差は起こらなかったはず。サービスや賃金は国内取引が基本であり、この内外価格差は、為替レートに影響しない。パンデミックに対する各国の対応にも差が生じた。

今、気になるのは漸くインフレに向かう日本の今後の動向だ。スタグフレーションにならぬためには、同時に賃上げも必要。政府主導でなければ賃上げにも動けない日本は、最早、資本主義より社会主義に近いのかも知れない。そして、心のどこかで、それで良いと思う面もある。それでも良いから、人手不足感を保ったまま、スタグネーションにならぬよう賃上げの成功を仕上げて欲しいものだ。

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2024年03月03日

Posted by ブクログ

わかりやすい!
『物価とは』よりずっと論理がシンプル。シンプルすぎてほんとかなと思うこともなくはないが。
まだ2章目で、コロナが経済に与えた影響のところだけど、すでに面白いので評価。

時代を評する書籍の常として、時機を超えて読まれ続けるものではないので星を1マイナスしたが、今読むべき本であることに変わりない。

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2024年02月19日

Posted by ブクログ

世界インフレはコロナウイルスによって行動を変化させたことによって起こった。日本のデフレを当然のものとして捉えていたけど、世界的に見たら特異な例で、賃金、物価とも緩やかに安定的に上昇していくのが望ましいことなのだと思う。

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2024年01月12日

Posted by ブクログ

一昨年に話題ともなり、日経経済図書文化賞も受賞した『物価とは何か』の続編。日本が現在の状況を抜け出すためには賃金上昇が必要という処方箋は誰しもが思っているところではあろうが、はたして2024年はその賃金解凍スパイラルが生じていくのかどうか。岐路に立つ日本経済の行く末を見通すために必読。

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2024年01月07日

Posted by ブクログ

インフレはロシアのウクライナ侵攻前から。コロナによるパンデミックによる。
しかもこれまでのインフレと異なる。だから中央銀行が機能しない。

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2023年11月08日

Posted by ブクログ

前作の「物価とはなにか」も大変面白くタメになった本であったが、こちらは今世界で起こっているインフレの解説と、本作発売時(昨年秋)の日本のデフレ状態から、どのように脱却するかの処方箋がより分かりやすく解説されている。

本作では、今回の世界的インフレが需要過多でなく供給不足にある新しい形である事が、その対策を難しくさせている事を指摘している。このくだりは中々説得力があり、これゆえに米欧のインフレは収束に手間取る可能性が高いのかもしれない。

今現在TMFを多少買っている私は損切りも検討しないといけないかもしれない。昨年秋発売時にすぐ読んでいればよかった・・泣き

日本だけインフレがおきない状態からの脱却として、「物価賃金スパイラル」のモデルを通してその脱却法を本書では示している。上手くいくかどうかは私には判断できない。

ただ、この本が発売されてからほぼ一年。日本もすでにインフレ状態になっているのは間違いないように感じている。日銀は頑なにまだ2%のインフレが定着してないように言っているが、生活者の実感としては少なくとも1割は上がっているように感じる。

異次元緩和の副作用で、インフレになった時には金利の調整でインフレを抑えられない日本はどうするのでしょう。

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2023年09月18日

Posted by ブクログ

インフレの構造、中央銀行の施策がどうやって形成されてきたか、インフレに対して人々がどのようなマインドを持って対処する必要があるか。

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2023年07月01日

Posted by ブクログ

30年も物価がほとんど変わってないと、どうやって軽いインフレを普通と思わせるか、難しいなあ。人手不足から賃金上昇でサイクルが回り出さないのだろうか。

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2023年05月30日

Posted by ブクログ

電気代や物価高の値上げ、インフレの理由をロシアとウクライナの戦争のため、と当然のごとく報道されていることに違和感があったので拝読。
原油価格も戦争前まで戻っているのになにが起こっているんだろう?と思ったことがきっかけ。
世界は戦争前から、じわじわとインフレが始まっておりなにがインフレ開始のトリガーになったかは結局解明されてない。
研究で分かっているのはインフレを恐れ買いだめ行動が起こるとインフレが実際に始まってしまうということ。

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2023年04月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

面白かった。
安倍政権の頃
民間人の給料を上げるように働きかける。。。と
繰り返しニュースで流れていた。
そうは言っても会社も大変でしょうに、などと
のんきに思っていた。が、しかしそれは日本だけの異質な社会状況だったわけだ。
賃金も商品価格も日本では
ゆるゆるとぬるま湯のように
諦め半分、慰め半分固定されていたが
それではダメらしい。
思えば、40年前の新卒の頃のお給料と、今のお給料もさほど変わらないというのは、、いささかおかしいといえばおかしい。
色々わかりやすく解説されているのでおすすめです。

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2023年04月19日

Posted by ブクログ

第3章にて現在世界で進行しているインフレについての分析がなされている。第3章7節「3つの後遺症」がもたらす「新たな価格体系」への移行、図3-12パンデミックの「後遺症」が引き起こすインフレに要点がまとまっている。
第4章で日本固有の事情が語られているが、今春の春闘・賃上げの状況を見るに、日本でも賃金・物価スパイラルが回り始めたか?

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2023年04月09日

Posted by ブクログ

現在進行中の“世界インフレ”の原因を考察。著者はそれがパンデミックによる「供給の減少」によるもので、リーマンショックのような「需要の減少」によるものではないとする。中央銀行などが制御することが難しく、歴史上でも不得手な供給のコントロール。さらに、コロナによってこれまでモノ<サービスだったものが逆転してきていること。また進行してきたグローバル化にストップがかかり、でグローバリゼーションの流れを見せていること。さらに、働き手のマインドが職場から離れGreat Resscionが起きていること。これらが長引く以上、世界インフレは進行すると見ている。歴史上、パンデミックの“傷跡効果”は20年続く、らしい…。ここを良き転換点できるかどうか、が大事なところだろう。

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2023年04月06日

Posted by ブクログ

23/03/30
個人的な関心事も満たしてくれ、仕事として知っておきたいこともカバーしてくれ、平易でわかりやすくよかった

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2023年03月30日

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渡辺 努
モノ消費→コト消費の流れはコロナ禍で一旦逆流
コロナが終わっても労働者が現場に戻ってこない
→労働需要の高まり
→賃金の増加
→価格の高騰→インフレ(海外諸国)
人々のインフレ率予想がそのまま実現する

日本は慢性的なデフレから、上記のインフレスパイラルが発生しない

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2023年03月24日

購入済み

期待どうり?

話題になっていたので読んでみた。人の行動変容に一つの解を求める。あまり聞き慣れなかったので新鮮でした。

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2023年01月06日

購入済み

それでも特別な日本の状況

コロナ禍と相前後して世界中でインフレが起こっている理由を、とても平易に謎解きしてくれており、すぐに読み終えることが出来た。そんな中で日本の状況がどれだけ特殊であるか、各国のデータとのさまざまな比較があり腑に落ちる。この国の経済がこれを機会にして改善されるといいのだが、少しだけれど期待が持てる考察もあり。

#タメになる

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2022年12月29日

Posted by ブクログ

日本だけが世界から見て異例の長期デフレを経験している。その背景とどのような施策をしたら2%のインフレ目標に到達できるのかを著者の見解と共に書かれた経済書。

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2024年01月08日

Posted by ブクログ

 今のインフレは、サプライチェーンが寸断された脱グローバル化の影響として供給過小がより進行しており、需要過剰ではなく供給不足によるインフレとの見方や、サービス産業が製造業と比べて衰退するが日本は衰退産業から成長産業への人材移動がうまくいかないという現象などについて、肌感覚として分かっていることが、言葉としてうまく説明されており分かりやすかった。
 本書で全体的に書かれていることは、巷に経済理論一般としていわれていることの焼き直し感が拭えなかったが、全体として難しくとっつき辛いテーマを、割と平易な分かりやすい言葉で説明されていた。

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2023年09月12日

Posted by ブクログ

昨今のインフレの原因と、日本の経済の特異性について考察されている本。

〇インフレの主要因は戦争ではなくコロナ
〇コロナ禍下での相反する人間の2側面(消費者と労働者)
 →消費者は外に出なくなり需要は減り物価は下がる。
 →労働者は休業で労働がストップし供給が減り物価は上がる。
〇日本固有の相場観:「値上げ嫌い」と「価格据え置き慣行」

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2023年07月15日

Posted by ブクログ

サクッと流し読みで十分。
書いてあることはとても真っ当。内容が細かく長いので、ポイント読みでオッケー。

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2023年06月13日

Posted by ブクログ

1.この本を一言で表すと?
現在の世界的なインフレに対する誤解と原因分析について論理的に説明しようとした本。

2.よかった点を3~5つ
・インフレターゲティングという発明(p108)
→インフレターゲティングとはノミナルアンカーの役割という事は知らなかった。

・労働者の行動変容(p133)
→言われてみればそうだという納得のいく説明だった。

・安いニッポンで何が困るのか(p212)
→著者の意見に同意する。安くても価値が認められなければ買われない。買われているだけましではないのか?

・辻褄あわせの金融引き締め(p219)
→どこまで金融を引き締めればインフレが収まるのか、そこが大問題だということはその通りだと思う。

・行動変容は、誰かから強要されたものではありません。唐突に始まったパンデミックによる巣籠という暮らしの中で、私たちひとりひとりが、これまでの、働き方でよかったのか、もっと自分に合った働き方があるのではないか、そもそも自分はどのような生活を楽しみたいのかなどと改めて自らに問い、その結果として選択したものです。ですから、行動を変えること自体を否定したり、止めようとしたりすべきではありません。むしろ、行動変容を手がかりとして、私たちの社会と経済をより良いものに変えていく、そうした変革の原動力として活用すべきです。(p262)
→変化をチャンスと捉える考えが必要だと思う。

2.参考にならなかった所(つっこみ所)
・日本でインフレを起こせたとして、それがインフレターゲットで収まるのだろうか?ハイパーインフレになる危険性は無いのだろうか?
・円安というファクターが考慮されていないのではないだろうか?

3.議論したいこと
・賃金解凍スパイラル(p251)は今年あたりから始まったのではないか?
・日本でインフレは進むのか?どこまで進むのか?

5.全体の感想・その他
・2023年時点でのデータを元にした分析も聞いてみたい。
・昨年、日銀の黒田総裁が「国民の値上げ許容度が高まっている」と発言して叩かれたときの元資料がこの著者だったのかと分かったが、今改めてこの本を読みなおすと黒田総裁はそれほど変なことを言ったのではないと感じた。

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2023年04月29日

Posted by ブクログ

ネタバレ

コロナになって一年後ぐらいから世界的なインフレがじわじわ進行していたことを示し、その原因を説明しようとする一冊。世界インフレのなぞについてはそりゃそうでしょという説明で、一冊にするほどの大した内容ではなかった。要はパンデミックによって世界的に一世に供給不足が発生したという主張です。みんな知ってる。
ただ、各国の中央銀行が歴史的な何をしてきたのかとか、 需要の不足や過剰は金利でコントロールできても供給不足のコントロールの仕方は分からないと言うことなど、分かりやすくて勉強になった。2%の物価上昇が目標というのも、単に、デフレでもインフレでも、何かあったときに中央銀行な上げ下げできる数値にしておきたい、ということのようだ。中央銀行なんてものもたはまだ確固たるものではなく、良く分からないまま経験を頼りに試行錯誤しながら走ってるということかもしれない。

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2023年04月13日

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