【感想・ネタバレ】教養としての上級語彙―知的人生のための500語―(新潮選書)のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ

自分がよく知らなかった日本語について気づくところはあったが、自分にとってはトリビア的な楽しみしかなく、考えが変わったり、行動が変わったりと言うきっかけになるような種類の本ではなかった

1
2022年12月27日

Posted by ブクログ

語彙を増やすことが目的の本だが、漢字で表された語句は類推が可能だけれども、訓読みのものはかなり難しいと感じた.例えば、嘉する、偶さか、諾う、徐に などなど.(それぞれ、よみする、たまさか、うべなう、おもむろに). 普段あまり目にしない読み方があるのは、中国から伝わった漢字の発音が、呉音、漢音、唐音と時代が下るに従って変化しているのが一因だろう.いずれにしても、書物に紐解く機会をなるべく多くして、語彙を増やして行きたい.

0
2023年12月08日

Posted by ブクログ

宮崎哲弥さんの魅力に触れてみたくて読み始め、知識の広さと、言葉選びの巧みな理由が、とてもよくわかる本でした。正直、ここで出てくる言葉が自分のものになるかというと、それは否だと思うので、ここで触れた言葉は入り口だと思って、読書を続けて、物語の流れの中で上級語彙が登場した時に、身に入るような気がします。

0
2023年02月03日

Posted by ブクログ

宮崎哲弥(1962年~)氏は、慶大文学部社会学科卒、博報堂嘱託研究員、中央大学非常勤講師、京都産業大学客員教授等を経て、相愛大学客員教授。研究開発コンサルティング会社・アルターブレイン副代表。多数のメディアに出演する、評論家、コメンテーター。
私はこれまで、著者の本では、随分前に『新書365冊』(2006年)を読み、それを参考に何冊かの新書を手に取った記憶があるが、所謂書評本であるその本のクオリティについては考えたことがなかった。ところが、最近たまたま松岡正剛の伝説の書評サイト「千夜千冊」を見ていたときに、『新書365冊』が取り上げられており(そもそも、書評のプロである松岡氏が自らの書評サイトで書評本を取り上げること自体、前代未聞と思われる)、しかもその中で「365冊の新書をずらりと並べたことにも驚くが(とりあげられた新書からみて、すべてはこの数年の読書なのである)、そのすべてに付された10行から50行ほどのコメントが、ただものじゃない。・・・本書を読んで、宮崎哲弥という人物の本の読み方は並大抵ではないことがすぐにわかった。このあと少し紹介するけれど、すこぶる適確な読書力と判断力をもっている。」とべた褒めで、また、「すぐれた批評家は、その多くがすぐれた熟語を発する編集能力の持ち主でもある。宮崎も本書のなかで、適宜、巧みな熟語をもって一冊の内容をしばしば切り取っている。」と、その言語力に触れていたのだ。(残念ながら、それを知ったときには、同書は既に手放してしまっていたのだが。。。)
そして、そのことが頭に残っている中で本書を書店で目にし、躊躇うことなく入手した。
拾い読みをしてみると、私としては、収録されている言葉の7~8割が「理解語彙」(=文章を読んだり、話を聞いたりしたときに意味のわかる言語群)で、2~3割が「使用語彙」(=実地で書いたり、喋ったりして、能動的に使うことのできる言語群)のような感触を持ったが、そのバランスもよく、また、語彙事典のようにシチュエーションや言葉の意味から調べられるだけではなく、前から順に読んで行けるような工夫された記述になっているので、一度通読してみたいと思う。
また、私は近年、短歌を詠み始め、気の利いた語彙(特に和語の)を増やしたいと思っているのだが、本書では漢語だけではなく和語も多く含まれているので、参考になりそうである。

0
2022年11月28日

Posted by ブクログ

■前説
まずもって触れなきゃいけないのは、この表題のこと。そもそも教養って〈長い年月にわたり蓄積した知識と経験が絡み合って知恵化し、人生を豊かにするもの〉と僕の中では定義化している。

新潮社ともあろう大出版社がコンビニの書籍コーナーに並んでるような安直でスノッブなタイトルを付けたなぁと苦笑いしてしまった。それと〈語彙解説とその用法を説く〉著者の宮崎氏なら、『軽々に教養なんて使うなよ〜』と言いそうなのに認めたことにも驚く。※新潮選書の編集者が命名したと決めつけいるけど、実は宮崎氏だったりして…

■総評
本書は、著者が10代半ばより、本・雑誌・新聞等で未知の言葉に出会う度に採録した語彙ノートがベースになっている。その採取作業は虫や植物の観察より楽しい作業だったと坦懐するぐらい没入し、ノートは数十冊・採取語は1万語にものぼる。今回出版に際し500語を選出。残念なのは、紙幅の都合か索引が付いていないことは欠陥と言っていいと思う。

■短評
本書は言葉の意味を記すだけではなく、実例が示されており、ユニークなのはある語彙の説明に使った語彙を説明必要な語彙として即説明を行う念の入り用で、痒いところに手が届いてる。


普通、人は辞書を読むことはしない。今ならスマホで調べられ、ますます辞書を開くことから遠ざかり、家に辞書はあっても開かずの存在になってるのが大半だと思う。

僕は小学5年生ぐらいからお年玉で〈ことわざ辞典〉〈故事成語辞典〉〈四字熟語辞典〉などを買い読んでいたので、めくれどもめくれども語彙・語彙・語彙…の単調極まりない本書も最後まで愉しく読めた。

命題:本書で覚えた語彙を普段使いできるのか?
僕の答えは『NO』に近い。文章を読む上では、語彙が多いほど書き手の真意を素早くかなりの精度で理解ができる。でも、会話となると聴覚に届くので、例えば「矜恃」「席巻」「白眉」『含羞」「吝嗇」なんて言われると、言葉の意味の解釈に気を取られ内容の理解が疎かになる。

本書6章にも書かれているが、語彙には『理解語彙』と『使用語彙』の2種が存在する。前者は文章を読んだりする上で、知らない言葉も文脈から推察できたりする語彙を指し、後者は日常で使いこなしている語彙。

この2種の語彙の関係は、理解語彙>使用語彙。要はおおよそ知ってはいるが、いざ使うとなると、普段使いの語彙を使ってしまい、ビジネスの場等で自身ボキャ貧ぶりが露呈してしまう。

とは言え、語彙を闇雲に増やしたところで、それが実際に使えなければ意味を持たない。

そこで…
①語彙の意味を理解した上で使う。
②また別の言葉に置換できる平易な語彙を増やす。
③類語も合わせて記憶する。

ようやく、この3つができたことで使える語彙となる。

…と読み返し偉そうな書いてるなぁ。それと熟語が多い。熟語は端的に言い表すショートカットのつもりで使ってるけど、それが余計にわかりにくくしているのであれば〈策士、策に溺れる〉の口ですな。

語彙を増やす本読んだのに、ますます迷走中。また熟語使ってしまいました。

0
2024年03月15日

Posted by ブクログ

 試みも素晴らしく、悪い本ではないが、とにかく読みにくい。語彙の例中の別の語彙にも解説が適宜加えられ、1つの語彙が頭に入りにくい。索引もネット上にしかないのも不便。余白が多いのだから、紙媒体にも索引はあってほしかった。
 それでも知らなかった語彙やなんとなくわかっていたような語彙の正確な意味を知ることができた。ただここでの語彙のほとんどは一般的に共通認識がないので、使いづらいかもしれない。
 
 個人的に今後使ってみたい語彙
「地を易うれば皆然り」、「無音」、「耳食」、「顰みに倣う」、「痛惜」、「肯綮に中る」、「批正」。

0
2023年07月02日

Posted by ブクログ

私たちの中で漢学の素養を持つひとはあまり多くない。調べたいことばは、ネットで一意の意味として置き換え理解したつもりになっている。

本書は、ことばを大切にして思いを伝えることの美しさを説明してくれている。参考手紙文のような使い方をしたい。

0
2023年04月30日

「ノンフィクション」ランキング