【感想・ネタバレ】きみはポラリス(新潮文庫)のレビュー

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カタチに囚われない最強の恋愛小説集。
11個もお話あって、ほとんど良きなんだけど
中でも好きなのが#永遠に完成しない二通の手紙
#裏切らないこと#私たちがしたこと
#ペーパークラフト#森を歩く#冬の一等星 かなぁ
裏切らないこと、は電車で読んでてちゃっかり泣いた

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2024年03月28日

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それぞれの愛の形が認められていく様子が心地よかった。現代では、こんな男がモテるとか、こんな女は捨てたらだめだとか言われるけど。。。
そうじゃなくて、この人と人生を歩みたいと私が思ったならそれで良いじゃない。こんなこともあったけど、それでも愛する、それで良いじゃない!と、いろんな愛の形を認めていくところがよかった!

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2024年03月05日

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「私たちがしたこと」「骨片」「冬の一等星」がとてもよかったうえ、自分お題を開示しているページを拝読して感嘆の声しか出ませんでした。
どの話も「君はポラリス」に通ずる。烈しく求め、見つめ、見守り、触れる。恋にもいろいろな形があるなとしみじみ思う一冊です。

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2024年03月03日

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ネタバレ

このお話を読んで、星がみたくなって外にでてみたけれど、くもりがかっていて星はちっともみえなかった。
けれど、そんな夜空にも星はきらめいていて、わたしたち人間はたしかにそのことを想像できる。おねがいごとだって、心のなかでたしかに。

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2024年01月06日

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人の感情に、1つの真実はない。
「王道」とされるモデルはあるように思うが、まったく同じものを人は持たない。
大きさも然り、どんな形でも、「王道」からいかに歪んでいても愛は愛だ。
三浦しをんが描く「愛情」は歪みまですべて「愛情」と認めさせてくれる。

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2024年01月02日

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ネタバレ

王道の流れから外れた恋愛小説を読みたい人には、ぜひ一度手に取ってもらいたい一冊です。各話どれも個性的で、決して共感は出来ないけど、どの愛の形も人間らしさ(犬らしさ?)が溢れていたように思います。
複雑に入り混じる感情に名前をつけること自体、実は難しいのかも、と感じたりもしました。
各話短めで、さらりと読めますので、まとまった時間が取りにくい方にも勧めやすいです。

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2023年11月26日

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どうして恋に落ちたとき、ひとはそれを恋だとちゃんと把握できるのだろう。

すべての恋愛は、普通じゃない――誰かを強く大切に思うとき放たれる、宇宙にただひとつの特別な光。最強の恋愛小説短編集。

どうして恋に落ちたとき、人はそれを恋だと分かるのだろう。三角関係、同性愛、片想い、禁断の愛……言葉でいくら定義しても、この地球上にどれひとつとして同じ関係性はない。けれど、人は生まれながらにして、恋を恋だと知っている──。誰かをとても大切に思うとき放たれる、ただひとつの特別な光。カタチに囚われずその光を見出し、感情の宇宙を限りなく広げる、最強の恋愛小説集。

11の短編が収録されており、その全て恋愛小説!

全て王道な感じではなく、少し捻られた内容で良かった。

「冬の一等星」と「春太の毎日」が特に良かった!

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2024年03月26日

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ハズレのない短編集で、未だに本棚の1番前の列にある本。言葉でいくら定義しても、この地球上にひとつとして同じ関係性はない。ほんとにこの通りで、色んな愛が見えるけれどくどくもなくて、押し付けがましくもなくて、綺麗で好きです。

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2024年03月09日

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切なさと甘酸っぱさと。ドロドロとした感情と。
恋愛って人それぞれでとても不思議だなと思ったけれど、人を好きになれる事自体が、純粋に素敵だなと思えた。

春太の毎日
冬の一等星
あたりが、好きな話。

ちょっと気持ちわるい展開の話もあったけれど、世にも奇妙な物語的に読み進められた。
しをん先生の紡ぐ言葉、とても好きです!


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2024年02月27日

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11の短編から成っている。
「冬の一等星」が一番好きだった。
「私たちがしたこと」「春太の毎日」も好き。
はじめの短編と最後の短編が繋がっていて素敵だった。

「夜にあふれるもの」の中の、グランドキャニオンと流れ星の比喩がよかった。“夜から生まれるようにして”という表現も好きだった。

ひとつひとつの話が短いのでくつろいで読める。でも、ものすごく良い一文がしばしばあらわれるので、油断してはいけない。

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2024年01月26日

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やっぱり短編集は読みやすい。
この本は切り口が多面的で、毎話新鮮な気持ちで浸れた。『ペーパークラフト』が一番印象的である。ドロっと系も悪くない。
読んだ後に毎回お題を見に行くのが楽しかった。

純粋になんだか分からない感情がまだ多いなぁと素直に思った。たまに読み返したい本。

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2023年11月30日

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恋愛短編集っていうことで、おっさんが読むのはどうかな?と思っていたけど、読み始めるとこりゃ普通の恋愛小説じゃないなと。なかなか一筋縄ではいかない、そんな作品。

そして、中村うさぎさんのあとがきが素晴らしかった。
恋はおし花、愛はポラリス

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2023年11月11日

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いつかの恋は自分の中で押花みたいに綺麗
まま残ってやがて自分を支える愛になるって解釈が素敵すぎて。
あーそういう意味で失恋小説なんだなと。
夜空の星を見て大切な人を思い出すように、思い出の場所や物から大切な気持ちを思い出すのは悪いことじゃないんだね。
むしろそうすることで自分がいずれ支えられていくのならこの大切な思いは忘れちゃいけない。
話が深くて読み終えるまでこのことに気づけなかったけど、そう思えてよかった。
誰もが秘密を持って恋をする。登場人物のほとんどがそうで。
でもその秘密があるから恋が楽しいんだろう。
だから今は、これでいいのかもしれない。

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2023年10月22日

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読む前は帯に「最強の恋愛小説集」とあったのが引っかかったが、恋愛小説にトキメキと抑えきれない衝動を求める私には畑違いの短編が並んでいたので少し拍子抜けした。共感しないということではない。良かったのは「冬の一等星」と「森を歩く」。前者は車泥棒に盗まれた車の後部座席に偶々乗っていた8歳の私と車泥棒の文蔵との間で繋がった感情、信頼。

「そんなとき私は、文蔵と見た夜空を思い起こす。全天の星が掌に収まったかのように、すべてが伝わりあった瞬間を。あのときの感覚が残っているかぎり、信じようと思える。伝わることはたしかにある、と。」

共感する。しかし恋愛ではなく、心の繋がり、絆、という感じだ。

「森を歩く」は世間一般的にはダメ男に区分けされるだろう捨松の魅力を別軸から見る。一緒にいると自分が自分らしくいれる、自分が求めている暮らしへの切符を間違いなく持っているパートナーとの生活。そして他人には理解されなくても自分的には調和の取れた幸福。もちろん恋愛には自分にないものを求める本能はある。とはいえ、こうなると恋愛ではなく自分にとって居心地の良い居場所の話に読める。

恋愛ってなんだ?という問いはいくつかの短編の中でも提起される。同性に対して一緒にいたい、という気持ちと、異性に対して一緒にいたい、セックスしたい、との気持ち。その違いはセックスの有無だけか、と。だから友情なのか同性愛なのかわからない話もある。家族への愛情、同性同士の友情、幼い者への愛情、ペットへの愛情…それと恋愛の狭間を描いて読者に考えさせる意図だろうか。でも、そこには線を引いてほしい。


現代は個人の自由が優先されるようになり社会的偏見や束縛も表面的には無い時代なので、燃え上がる恋愛小説が書けなくなってしまったのだろうとつくづく思う。だから不治の病とか時空の壁に逃げて縛りを作ってきたけれど、パターン化されてしまったので、これも最近飽きてきた。書き手にとっては冬の時代ですね。人それぞれにそれぞれの「恋愛」はあると思うけど、恋愛は恋愛で、やはりいつまでもトキメキを伴っていてほしいものです。

まとめると、この短編集は「最強の恋愛小説集」ではなく私的には「最強の愛情小説集」である。

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2024年05月11日

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森を歩く、と優雅な生活、が好きかなあ。無神経を装って残酷にふるまいたくなることはきっと誰にでもあるなあ。

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2024年04月29日

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しをんさんの短編集、これともう一つ2つ読みました。
どちらも世にも奇妙な物語に出てきそうな、不思議な気分になるお話しがあって面白かった。

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2024年04月11日

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恋愛、それも細分化されたテーマごとに書かれた短編集。

春太の毎日という話は、わたしが10代のころに夢中になった少女漫画「まっすぐにいこう。」のマメといくちゃんの関係のようで、読んでて懐かしく感じた。

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2024年04月07日

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普段あまり恋愛小説は読まないのですが、
短編集ということもあり、
飽きずに読むことができました。

笑えてくる話や少しゾッとする話、
同じ恋愛がテーマなのにこんなにもたくさんのテイストの違う物語が作れるなんて!作者に脱帽です。

ちなみに、この「きみはポラリス」というタイトル。
普通、短編集のタイトルって数ある短編の中のタイトルのどれか一つが使われることが多いと思いますが、この小説の中に同じタイトルの作品は登場しません。
それについての解釈を解説で、中村うさぎさんが説明しているのですが、それがものすごく説得力があって、かつ素敵でした。
この中村さんの解説含めてこの「きみはポラリス」という作品が完成するのだと思いました。

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2024年04月03日

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ネタバレ

恋愛小説は苦手ジャンルだと思っていたのでなんとなく避けてきたけれど、なんだか惹かれた。
解説を読んで、「秘密」が共通点というのがしっくりきた。けっして凡庸ではない恋愛が描かれたけれど、秘密があることで生々しく、奥行きがあった。冬の一等星が好き。

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2024年04月03日

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自分には発想すら無かった愛の形をこの一冊を通じて読みました。レモンの様な青春、梅干しの様な愛・・・まさに最強でした。

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2024年02月02日

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ネタバレ

短編の恋愛小説がたくさん入っていて、とても読みやすかった。
中村うさぎさんの解説で、この短編の共通点として「秘密」があると書かれていて、ハッとした。
心の奥底にしまいたくても、もくもくと浮かんでくる淡い気持ち。
でも、この本に書かれている登場人物たちは、それを嫌なものとせず、壊れないようにやさしく守っている気がした。相手に気持ちを伝えることがすべてじゃなくて、この感情を誰かに邪魔されることなく、自分の中できれいな思い出として保護したいそんな感じ。
もちろん恋愛に正解はないし、結局は本人の気持ち次第なんだけど、結ばれることがゴールではなくて、でもつながりたい欲は消せなくて、それが恋愛と人間が直感で思えるって本能的なことなのかな。
兎にも角にもみんな幸せになってくれ。自分も幸せになりたい。

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2024年01月10日

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短編集で様々な恋愛のかたちが描かれていて、飽きずに読めました。
特に「裏切らないこと」「私たちがしたこと」「夜にあふれるもの」の三作は立て続けに衝撃的な内容でした。
好みが別れそうな話ばかりですが、そこがいいなあと感じました。

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2023年12月03日

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何年か前まで短編集というものが少し苦手だった。
登場人物にようやく慣れ親しんできたと思ったら
プツンと話が終わってしまい
少し寂しいような物足りないような気がして。
ふと気がついたらここ何年かで
苦手意識を持つことなく短編集にも手が伸びるようになってきた。

本書は恋愛短編集となっているが
そこまでガチガチな恋愛ものの印象は無く
夜寝る前に1話ずつ読み進めるのにピッタリだったな。
中でも私は「森を歩く」が好きで
あぁ、愛すべき男性だなぁと。
「あなたと森を歩きたい」だなんて、
めちゃくちゃ良い誘い文句だ。

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2023年11月17日

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ネタバレ

久しぶりの短編小説集だったのでとても読みやすく区切りがつけやすいので面白かった。

テーマはおそらく恋愛にまつわる物語。
と言っても、全てが甘酸っぱい青春を感じさせる類いのものではなくてむしろ歪な関係性を描いたものばかり。
テーマは定めておきながらもダークなものからポップなもの、男女のみならずLGBTQや犬と人間など広すぎる風呂敷をまとめきっているところがすごい。
しかも二重人格を疑うくらい作品調が異なる。

個人的に好きだったのは「私たちがしたこと」と「優雅な生活」

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2023年11月16日

Posted by ブクログ

とある機会に「骨片」の一部を読み、前後が気になったので読んでみた。

初読の際は、三浦しをんとは気付かないくらい仄暗い色の話だなという印象。
女だてらに学問を極めたことへの自覚と誇りと思い出。それを生かすわけでもなく、閉じられた田舎で生活することへのもどかしさ。忙しさで薄れていく過去の日々。女性を解放してくれない時代。
言葉にできず、誰かに吐き出すこともできず、悶々とした塊を抱える主人公。
現実に向き合えず、頑健だが床に伏せってばかりいる祖母へのシンパシー。

全体を斜め読みする際は、どうしてもここまで深く読み込めない。全文を読んでみると、もう少しカラッとした明るい色のイメージだった。


…というか、なんかラブコメだった。
有川ひろほどのベタ感はないけれど。感情の微妙な機微を優しく書いてくれているけれど。
様々な設定の下、雰囲気も形も違う短編が揃っているけれど。流石三浦しをん、なのだろうけれど。

…いやこれベタベタの恋愛小説ですやん!
ファンタジー感すらあって、正直一部の話は引きましたわ!(あまりにも好きオーラを出しすぎな人々に対する照れもあったのだろうが…)
中村うさぎの解説が賛美しすぎててまたベタ感を助長していて。いや悪いわけではないのだけれど。


冬のほの白い北極星のようなあの人。
自分を導いて、包んでくれる。
自分にとってポラリスのような存在が、主人公たちの胸の中にはいるんだな。

いやそれは素敵。素敵なんだけどね。
最強の恋愛小説集て…何なん…(ZAZY風に)

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2023年11月09日

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読みざわりが優しく、腰を下ろして安心できるような暖かさを物語の雰囲気から感じました。ポラリスって名前がよく似合う本だと思いました。

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2023年10月19日

Posted by ブクログ

ネタバレ

途中で自然を集める彼氏の話と自然派な食生活を送ろうとするカップルの話が、どちらも彼氏がちょっと破天荒な感じで似たり寄ったりな感じだったから、読むの途中でやめてたけどやっと読み終わった。
最初と最後の話がつながっていたから、他の話もつながっていたり苗字が同じ人がいたかなと思ってもう一回パラパラとめくってみたけどそんなことはなかった。

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2023年10月14日

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恋愛短編集とのことだったが、一般的な恋愛ではなく、誰かを想う、時には崇高で、時には歪な愛の形だった。
共感する部分は少なかったが、恋愛の自由とその幅を知った。

8歳の少女が誘拐犯と共に見た、冬の星空。同じものを見て同じように感じようとしてくれる、伝え合って「共有」できた時間。
時々ひっそりと自分だけが思い出す、秘密。誰にも見つからない、素敵な秘密だと思った。

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2023年10月03日

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10個の恋愛が詰まった短編集でした。
共感できるもの、できないものとありましたが、そもそも恋愛は自由なもの。
様々な感情に触れられるのも小説の醍醐味です。

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2023年10月02日

Posted by ブクログ

巻末の解説の中村うさぎさんは恋愛小説のフルコース料理の様とおっしゃっていましたが、確かにどれも絶品の美味しいフルコースかもだけど、正統ではなくて変化球ばっかりだった印象。いや、どの話も面白かったですよ。

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2023年09月24日

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