【感想・ネタバレ】挫折力 一流になれる50の思考・行動術のレビュー

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挫折に関する考え方も勉強になるが、組織の中の人間関係についてとても勉強になった。
刺さった言葉「人間は感情と立場の奴隷」

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2016年09月29日

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東京大学法学部を卒業し、司法試験も受かった著者が歩いたいばらの道。祖父、父のという身近な存在の生き方も壮絶だ。そんな著者の挫折をものともせず、楽しめという箴言。
彼の経歴が言わしめる迫力。正しいか正しくないか、それは読者が信じるか信じないかだ。
冒頭、内村鑑三氏の「最大遺物」が紹介された。
志ある若者が、この本を読み、わが人生を「最大遺物」する可能性を高めることを望んで止まない。

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2015年02月08日

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■名前の通り、挫折を経験することで力を得ることの大切さを説いている。
■挫折を挫折だけにせず、今後の糧にするにはどう考えたらよいか。どう行動したらよいか。そのヒントが満載されている。
■経験をベースとしたエピソードが沢山盛り込まれているため、内容に迫力がある。

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2013年06月03日

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ネタバレ

何等かの問題に対処するとき、私は自分の信念に従えば、必ず自分自身に対してはいつも清廉潔白でいられると思っていた。しかし、世の中には、どちらも同じくらい大切なのに無理矢理に秤にかけて、血を吐く思いでどちらかを選ばなければならない状況も存在するらしい。そのようなことが起こり得るのだ、というのが、これまでも分かってはいたつもりだったが、今回はそれがとても生々しく感じられショッキングだった。
そのとき、どうするか。
著者は、逃げずに向き合い、必死になって解決の努力をするしか方法はないと言った。
非常に重みのある、現実味のある内容であった。その点で、良書であったと感じる。

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2013年03月30日

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・学ぶ姿勢としては、ある意味で謙虚さが必要であり、そういう姿は日本人的には美しいかもしれない。だが悪く言えば相手に合わせるために、自分を押さえ込んでいる。これは答えのない問題を考えたり、あるいは問題設定さえ自分で行い、自分なりの答えを創造していく際には、マイナスに働くことが多い。
・必死に自分の頭で考え、自分で仮説を生み出して、挫折を繰り返しながらたどり着いた「自分流」こそが正解なのだ。そしてその過程において生まれた「勉強不足」の意識こそ真の学ぶ姿勢である。そこからの学びこそが、真の知識や知恵を私たちに与えてくれる。まずは、「正解は一つではない」いや「正解は誰も持っていない」と考えてみることだ。そのことが自由で新しい発想を生み、新たなチャレンジを生む。もちろん新たなチャレンジは失敗、挫折を呼び込むだろうが、それをしたり顔で安全な場所から批判する優等生評論家などくそ食らえ。
・ただ生意気ならばいいというものではないが、生意気でなければ伸びないことも確かだ。まずは上の人間を恐れず、空気も恐れず、どんどん食ってかかる。
・あるときは、事実と論理に立脚し、またあるときは情に訴えて。押し問答や小競り合いも続けながら、ごまかしごまかしやっていった。そうやって従来のやり方を「大きく逆戻りさせない」ということに力を注いだ。
・自分は明らかに正しいと信じていても、「白黒つけよう」と短気を起こすのはむしろ逆効果のようだ。議論に勝っても状況が変わるわけではないし、負けたらそれで終わりだ。
・改革のために人の心をつかもうと思ったら、きれいごとばかりでは通用しない。
・生活のリアリズムなきインテリ優等生たちは、国内にも海外にも「普遍的正解」がみつからないと、今度はタイムマシンに乗って「あの頃はよかった」という話になってしまうのだ。
・自分の仕事の「成果」とやらを、自分が持っている「肩書き」や「地位」とやらを、一度客観的に眺めてみよう。それは本当に守るに値するようなものだろうか。一回きりの人生において、いかほどの価値を持っているモノなのか。
・権力作用がもっとも難しく、かつ重要な意味を持つ局面は、組織の有事、すなわち組織構成員組織内の既得権者に痛みをもたらすような改革が必要なときである。 「自分が力さえ持っていればこうするのに」などと単純に考えずに、なぜできないのか、なぜ失敗するのかをしっかり観察することだ。逆にうまくいっているケースと何がちがうのか。
・経営力をあえて単純化すると、的確なタイミングで正しい意思決定を行う能力(意思決定力)と、それを迅速かつ適切に実行する能力(実行力)の掛け算となる。前者は経営陣を中心とする経営インテリジェンスに関する組織能力であり、後者は現場やミドルを中心とするすり合わせや指揮命令系統に関する組織能力だ。
・この両者を高めるのが理想だが、この間にはトレードオフが起きやすいという問題がある。
・本来、逆方向に作用するものを折り合わせるのに、一般的な正解はない。リーダー自身が、どちらからも逃げず、二つの力の板ばさみになりながら、必死にやり繰りしていくしかないのだ。そこからその状況で機能する固有の答えが見つかるはず。とにかく逃げないことである。
・そもそも「こうすればこうなる」という解の公式のようなものがあれば、ビジネスマンは苦労しない。人間の消費行動が読めないから、失敗を繰り返しているのだ。結局のところリーダーは、トライアンドエラーで学んでいくしかない。
・人が人に対するときは、最後はいかに人の心に作用できるかが問われてくるのだ。
・より多く失敗し、挫折したリーダーほど人の心を推量しやすい。
・今以上でも今以下でもない、ありのままのあなたにとって、今の生き方はあなた自身の人生なのかを問い続けていくことが、これからますます大事になると思う。

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2012年07月14日

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若いうちに、挫折の経験を持つことを薦める。その理由は
ビジネスで最も必要な「打たれ強さ」を手に入れられるから。
さらに、「挫折」を経験することで、「過去のリセット」「敗因の分析」「己を知ること」ができ、それこそが成長への近道となるから。

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2012年03月24日

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内容をひと言でいえば、挫折の薦めということになるかと思いますが、企業再生のプロフェッショナルとして数々の修羅場をくぐり抜けてきた著者の言葉には含蓄があり、大変参考になりました。

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2012年06月19日

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若者へ向けた強いメッセージが書かれています。
挫折によって、打たれ強くなり、豊かな人生を送れる。
若いうちに挫折せよ、いずれその挫折力が活かされるはずだ。
そういうことを前提に前向きに書かれています。
後半はリーダーについて書かれています。

何度でも読み直したい本です。

気になったポイント
・若いうちに捨てることに慣れておくこと
・捨てる覚悟こそリーダーに必須
・内村鑑三的人格とマキャベリ人格の共存
・人は性格とインセンティブの奴隷

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2018年12月30日

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いい人のリーダは、会社全体の未来の為には、創業の同志、社員、OBからの憎悪を一身に受けてもかまわないという覚悟がない。だから、情に流されて決断のタイミングを逃す。その結果、倒産に至り、より多くの人の人生を壊すはめになる

学校の試験では、正解は基本的に一つだ。そして、それ以外の答えはすべてXになる。それが高ずると、あらゆる問題には唯一絶対の正解が一つあり、それ以外はすべて間違いなのだという意識が芽生えてしまうのだ。インテリほど罹患率が高く、しかも本人にはその自覚がない

城山三郎 広田弘毅 風車、風が吹くまで昼寝かな
最低限飯が食えて、夜露がしのげる場所があれば、人間は基本的に行きていける。いや、そのことのありがたさが見に染みていれば、たいていの失敗や挫折は受け流せるものだ。挫折や不遇をそうやって受け流してみると、生きていくことに不思議と自身が湧いてくる。とくに左遷なんていうのは、ある意味、責任のない立場への島流し。人生においては格好の充電、神様がくれた学び直しのチャンスである

安藤忠雄 連戦連敗

負け戦に直面している困難な状況における決断は、失敗における焦りや問題状況からくるストレスから開放されたりあまりに拙速に決断してしまうケース、逆に決断する勇気がないという理由だけで不合理な先送りをするケースのどちらかが大半だ

ユダヤの格言 人生の最後に自問すべき命題として、「お前はお前自身の人生を行きたか?」

厳しい状況にあってほとんどの人間が剥き出しにするのは、「性において弱い」という本性だ。そう「性弱説」に立って人間を見つめるのが私は正しいと思う

どんな格好のいいことをいっても、難しい議論を展開しても、現実の人間は、性格と自分自身の根本的な動機づけ要因からは自由になれない。この2つに人間は弱い

鬼平犯科帳 長谷川平蔵 人間というものは、良いことをしながら、悪いことをしている

善悪一如 人間の悲劇の多くは、善良なる動機づけからもたらされる

悪い情報、耳の痛いことを、本当に大事な局面で伝えてくれる友こそが、本当の友である

最も困難なことは捨てる決断なのだ

撤退戦はなるべく早期に始めなくてはならない。まだまだ勝機があるようにみえるのに撤退するというのは、スタッフには受け入れがたい。撤退を決意したリーダーは社内では叩かれ、下手をすると経済誌など社外でもたたかれることもある。それでも組織のためを思えば、リーダーは捨てるを選択しなくてはならないのだ。

撤退戦が見事だったのはインテル(アンディ・グローブ)。半導体メモリから撤退し、その資源をCPUに集中。CISCからRISCかというときRISCに集中

西郷は改革時のリーダとしては限界があった

選択と集中の本質は捨てることであり、それは心の強さが求められる。若いうちから心を鍛えておけ

捨てることが出来ない人には、捨てることは自由になり、新たな希望を手に入れることと考えて、その恐れを排除していこう

自由とは失うものが残っていないことの代名詞(ジャニス・ジョプリン)

変化に対応できない人の口癖 あのころはよかった
もしあなたが知らず知らずのうちに、「あの頃は」「昔は」という言葉をつかっていたら注意すべきだ。変化に対応する力が鈍くなっているかもしれない

「昔はよかった」「今の若い連中は」と言い出したら、それはヤキがまわりだした証拠である

注意すべきは、「好きか嫌いか」と「向いているか向いていないか」は全く別物であるということだ

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2014年11月07日

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ネタバレ

一見ネガティブに思える「挫折」もそれを経験したことのある人間だからこそ見えるものがある。個人的にいろいろ経験したことのある人間だしすごく納得しながら読めた本だった。

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2014年06月02日

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挫折が人を成長させることを言及し続けるなシンプルな考えの本。著書のタイトルにある挫折力とは「挫折を愛し、乗り越え、活かしていく力」とのことです。

また、第2章では、挫折を力に変えていくには、①挫折に負けないためのストレス耐性を強くする、②必死にならざるをえない状況に自分を置いて悩む時間を作らない、③撤退基準を設ける、諦めるラインを設定する、④敗因分析、なぜ失敗したかを客観的に分析する、⑤早めに挫折経験を重ねストレス免疫を強くする ⑥大挫折経験した仲間を持つ 等を挙げています。

第4章で捨てる技術、第5章で権力を使いこなす技などを紹介していますが、こちらはやや管理職向けの内容かと。

産業再生機構をはじめ、修羅場を数多く経験された著者だからこそ、挫折していくというスタイルに説得力がありました。ビジネスで挑戦して失敗していくことは挫折力を培っているのですね。

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2013年12月31日

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内村鑑三とマキャベリを掛け合わせた人物との例えがあるとおり、現実から逃げない強いリアリズムを感じる。
その他の著書と述べられている内容は重複する点もあるが実体験から語られているきれい事抜きの現実がよく伝わってくる。

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2013年11月06日

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・失敗・挫折を確りと糧にする→チャレンジしていると前向きにとらえる。
・これまでの人生の挫折・失敗の振り返り・原因分析を確りと行う。同時に10年後、20年後の人生設計を確りと考える。それを受けて今何をすべきかを考える。

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2013年08月19日

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いつもながらの読み応えでしたが、重みありありという感じ。
JALの話はさておき、産業再生機構に於いて彼が果たした役割はすごい大きいものだし、そこに至るエピソードは一面からすれば華々しいものだけど、本人からすると挫折の連続だったと。なるほどそういう見方もあるのか、と人によっては嫌味にしか聞こえないけど愚直なまでの泥臭さがこの書きっぷりに正当性を与えているような気がします。
この人からはまだまだ学べるところが多そうな気がする。

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2013年04月29日

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挫折というある種困難の壁をむしろチャンスだと捉えて成長していくという、挫折の重要さに焦点を当てた本。
体験談とともにその根拠が示されてるので説得力がある。
しかし、ややくどいような気もした。

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2013年02月13日

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あとがきに励まされた。

若者をやれ草食系、やれ内向きだの

年長者は語るが、それは僕らが時代に適応した結果なのだと。つまり、若者は多いにしたたかなのであると。
これから、更に厳しい社会が続くことは日の目を見るより明らかであるからこそ、僕ら若者のしたたかさ、そして、小さい頃から味わってきた挫折が大きな力になると筆者同様信じてる。

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2012年08月25日

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良書。
個人的におススメ。
自己啓発本として、新書ではもったいないほどのクオリティだと思います。
基本的には、若いうちに多くの挫折を経験することで、打たれ強く、忍耐強く、そして人を動かすことができるようになれるので、たくさん失敗経験をしておけということを本人の経験をベースに書かれている。
各章ともよくまとまっており、内容も示唆に富んでいる。
産業再生機構設立時のCOOという修羅場の経験に裏打ちされた内容には重みがある。
私自身、30半ばで大きな挫折を経験したが、それまで挫折が少なかった分打たれ弱かったと感じている。
やはり、挫折経験は貴重だ。

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2013年08月09日

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人口が減少し、ビジネスサイクルも短期化している日本人は、今後否が応でも挫折とは不可分の人生になる。常に挑戦を続けなければ企業は淘汰されるが、挑戦が増えれば失敗も増える。ここで必要となるのが「挫折を生かす力」=「挫折力」である。

「悩んでいる暇があったら、とにかく働け」どんなに不本意な仕事かにかかわらず、与えられた役割の中でめちゃくちゃ働いてみる。悩むのは「うまくいかないのではないか」と考えるからで、必死にならざるを得ない状況の方が、余計なことを考えずに済む。
マスコミで話題になるような話は、大抵うまくいった部分を取り上げるので、そこら中で成功者がうようよしているような錯覚に陥る。しかし現実はその背後に死屍累々の失敗プロジェクト、挫折プロジェクトが横たわっている。

挫折を恐れるのではなく、成功なための必要因子であるとポジティブに捉え、積極的に挑戦の機会を増やしていこうと思える一冊。

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2022年02月20日

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挫折とは、自分の能力以上のことに挑戦した(成長しようとした)証拠である。という趣旨のことがいろんな角度から書いてある。

スラムダンクの、『「負けたたことがある」というのが、いつか大きな財産になる』という名言(山王工業監督)を思い出した。

P189
好きなことと向いていることが、容易に重なり合ってくれないのが人生なのだ。あまり好きでないことでも、そこにやりがいを感じたり、才能を発揮できたりするのなら、そのジャンルを大事にしたほうがいい。

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2021年11月27日

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なるほど、冨山ほどの人にも挫折はあったのか。挫折は避けるものではなく、成長のために欠かせないuncortableな経験だと実感した。

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2020年09月05日

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長澤さんにふと紹介されて読んだ。
甘えたの私には苦しくなりました。挫折とは自分の能力を超えた大きな目標に挑戦した結果だっていう言葉が苦しくなった。なかなか自分の範囲を超えて大きな目標に挑戦出来ないので、この人は自分とは違うと思いたい気持ちと私も尖った人になりたいと思ったりぐちゃぐちゃになった。いい子ちゃんでいたいと思うのはやっぱりだめなのかな〜本当に優しい人は自分を犠牲に出来るんだな〜って苦しくなる。必要だと思うけどちょっと私とは違うかなって思っちゃった。

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2017年10月17日

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若いときの苦労は買ってでもしておけ、という諺のビジネス版読本。

エリートサラリーマンを目指す人向けなので、鼻持ちならないと感じる人もいるかと思うが、しかし、言っていることは正論だ。

この人の、みもふたもない毒舌ぶりは、けっこう癖になる。

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2017年09月23日

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ストレスに慣れていくうちに、ストレス耐性が強くなる
あらゆる運命を受け入れる
自分自身の人生を生きる
困難に陥った時に必要なのは足し算よりも引き算

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2017年01月03日

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本書は著者の体験談から挫折力という一風風変わりな考え方を示す一冊である。
著者は、IGPI代表の冨山氏であり、3度目の挑戦で司法試験をパスしたが、コンサルという道として、BCGに入った後に、再建案件を手がける。途中でスタンフォード大学にてMBAを取得するという、風変わりでありながら、とてつもなく超エリートなコースであり、次元が違うと思ってしまう。しかし、著者は挫折を経験することでそれが力になるという。華やかな経歴の持ち主でありながら、裏ではものすごく努力もしているし、ものすごく危機的な状況を経験しているのである。
リーダになる人間は、挫折をバネに、失敗をバネに伸ばしている。メンタル的にも強くならなければならないと教えてくれる内容である。恐れ入った。

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2014年07月27日

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要は、若いときの苦労は買ってでもしろということの理由を、理論立ててかつ作者自身の経験と紐付けて説明している本です。
ただ、苦労したくてもそもそもそういう環境になかなか出くわすことができないので、その辺をどうにかする方法も教えてくれよと思いました。
あとタイトルが恥ずかしい。別に一流になりたいわけではないので、安っぽい副題はやめてほしいです…。

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2014年04月20日

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・挫折力=挫折を愛し、乗り越え、活かしていく力。

・「挫折をしない人生ほど窮屈でつまらないものはない」「挫折をした人だけが、実り多い豊かな人生を送れる」「積極的に挫折を体験し、それを乗り越えることで、これからの時代に通用する力を身に付けよう」

・挫折とは、ある意味、能力以上のことに挑戦した結果である。それが人としての伸びしろとなる。挫折すれば、反省し、学習もする。けなされ、叩かれ、厭味をいわれるし、人間同士のヒリヒリした場にも身を置くことになる。それは一時的には辛い経験であっても、長い目でみれば悪い経験ではない。むしろ、難所を切り抜ける貴重な経験になる。

・松下幸之助をはじめとする日本の大経営者たちも、さらには劉邦、カエサル、ワシントン、毛沢東、レーニン、チャーチルと、世界史を飾る有名人たちも同じ。彼らの若い時代は、ほとんど敗北につぐ敗北、命拾いにつぐ命拾い。挫折の繰り返しが、彼らをして後年、現実の改革や大事業を成し遂げる闘争能力を培ったのである。

・敗因分析は多くの人が「なるべく失敗は振り返りたくない」という心理が働いて苦手としているところだ。そこで思い切り都合よく、過去の失敗した自分は今の自分とは違う人間、別人格だと考えて自己観察する方法は以外と気楽にできる。

・ストレス耐性をつけるのは、年ととればとるほど難しくなる。厳しさに慣れる能力はどうしても低下するし、いろいろなものをたくさん背負うようになっているので、ストレスそのものが大きくなってしまう。できれば若いうちから慣らしていくことが望ましい。

・挫折と折り合っていくうえで、「挫折仲間」を自分の身近にもっていることは大事である。おそらく社会的地位や富とは関係なく、人生のいろいろな失敗やつまづきについて、深い経験をもつ人を友人でも、師でも、あるいは家族でも持つことが、いざというときに大変な救いになる。

・メメント・モリ=死を忘れるな。死はすべての人間に平等にやってくる。この地平に立つと、運命の女神に嫉妬すること自体が馬鹿げてくる。いや、大抵のこだわりや煩悩が実はどうでもいいことだと気がつく。きっと気持ちはぐっと楽になり、物事を見る目は透徹になってくるものだ。すると世の中の評価とか、他人との比較よりも、自分自身の人生を生きることことそが大切だという、シンプルな真理が自然に見えてくるものだ。苦しい状況で何を選び、何を捨てるかの優先順位も見えてくる。そうなるとストレスの原因の大半を占めるトレードオフや板挟みの苦悩からも解放されるのである。

・「選択と集中」の本質は捨てることであり、それは起ころの強さを求められる。若いうちから心を鍛えておけ。

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2014年02月16日

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まず、明記しなければならないのは、これは挫折した人の話ではないという事。冨山さんは自分が挫折したと言っているが、一般人から見れば、東大出て司法試験に合格した人が挫折しているはずもなく、この点は割り引いて考えなければならない。この本でいう所の挫折力=決断力+行動力であり、要は自ら意思で行動し、その結果失敗してもそれは必要な経験であり、むしろそういう失敗の積み重ねが、これからの日本人には求められると言っている。本のタイトルには違和感があるが、これからの日本の教育やリーダーのあり方を、自己の経験に基づいて具体的に書いており、とても参考になる。本当にこういう人が日本にドンドン出てくれば、日本は変わると思うが、果たしてどうなることやら。

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2013年02月08日

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失敗と成功は表裏一体と思えば気が楽になるし、実際にそうである

「常に進歩しなければならない」という思い込みは捨てよう
人生には休むべきとき、三十六計逃げるにしかずの時がある

敗因の分析は、過去の自分を他人だと思うと意外と気楽にできる

メメント・モリ(死をわすれるな)

権力は手に入れることも難しいが、使うのはもっと難しい。
自分の周りのリーダーの「権力の使い方」、その成功と失敗を観察しておこう

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2012年12月26日

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・20代、30代へのメッセージ本。
・具体的な話というよりは、観念的な話が中心。

・話している内容に結構矛盾があるけれども、まあ人間自体矛盾した生き物だから、教訓も整合性が欠たモノになるのはある意味仕方がないのかも。(諺なども結構矛盾したモノがあるしね。

→進化心理学的には、脳の思考パターンは、「インプット(個々の状況)に対するアウトプット(個々の回答)(=モジュール)の集まり」と考える。
→個々の教訓の整合性を重視するよりは、例え相互に矛盾したとしても個々の状況にフィットする回答の方が生存戦略的には有効
→正解は1つではない

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2013年11月24日

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親友に送別の品として頂いた本。

本書に書かれている「時代は『平時』ではなく『有事』」という言葉に非常に納得。

日々戦局が変わる時代で勝ち続けるのは困難。どれだけチャレンジをして失敗をして、そこから学びまたチャレンジをしたかが問われる時代になってきている。失敗したらその経験が生きるので決してそれは無駄にはならない。
ただし、古い体質の会社ほど一回の失敗が、ひとりの社員の評価を決定付けてしまうため、どこの会社でも思い切って挑戦が出来るかというとそうではない現実もあったりする。
日本全体が本書のような思考回路になれば、淘汰される会社もあるだろうが、少なくとも今より日本は活気づくと思う。

最後に。著者は自分が挫折を多くしたと書いているが、とてもそのようには見えないところが玉に傷か...

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2012年05月20日

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