感情タグBEST3
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沖縄のドキュメンタリー映画を観たような読後感。テーマ、取材力、ストーリー展開の良さに惹き込まれた。緊迫した日米関係の裏事情にはうんざりしたが、比嘉の冴えないジョークか柔らかみを与えた。
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沖縄での大きな二つの事件、戦闘機墜落によるパイロットの死亡、DVに耐えかねた妻の夫殺人事件どう解決する?それぞれはおりなして語られる、なかなか纏め上げるのは大変だ。読んでいても頭が痛くなった。見事に解決した著者に脱帽。
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真山作品らしいシニカルさもあるエッジの効いた沖縄を描く快心作。基地問題だけでなく武器問題と本土との格差や風俗問題にも切り込み、それら材料を上手く融合させ読み易い小説に落とし込んでいる点は名人芸。面白かった。
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118基地と貧困と逃げ出せない環境と、難しい課題山盛りの本作。やりきれない思いもあればだらしない政治への怒りも湧く。正しいことを正しいと言える国であってほしい。
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本土復帰50年の今、話題作を提供する作家・真山仁がおくる問題作。貧困、基地、軍用地主・・・知っているつもりの「沖縄の暗部」にさらに踏み込み、本当の沖縄の姿をフィクションで炙り出す。
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二つの事件のうち、自衛隊関連については似たようなケースが実際にあった為、イメージし易い。
もう一方の事件は、胸くそ悪いですね。
次期戦闘機については、令和の今、日英伊のJVで開発するとのことだが、是非とも我が国が主導権を握って欲しいものです。
追記
胸くそ悪い方の事件に関連して、最近の新聞記事で同様の記事(子供の問題)を目にしました。あまりにも切ない。
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シリーズものと知らずに手を出してしまったので、自分側の落ち度もありますが…
場面転換が多く、キャラクターが像を結ぶまでに時間がかかり、なかなか内容に入り込めませんでした…。^^;
初めて読む作家さんでもあるので、作風を掴むのも手探りで、なんか面白くなってきた…?と思ったところで終わってしまいました。
戦争、沖縄の貧困、いびつな家族問題、国際問題…いろいろな要因が絡み合ったストーリー。
真相が分かっても、モヤモヤ残るのは仕方ない。
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米軍、自衛隊と沖縄県の貧困を交わらせたミステリー。
自衛隊の最新鋭戦闘機の謎の墜落と妻による夫の殺人。二つの事件を担当することとなった新任検事、事件を追う新聞記者によるミステリー仕立ての小説。
米軍の問題を絡めて沖縄の基地問題を描いている。
軽薄な防衛大臣や沖縄県知事など実際にいそうなキャラをうまく交えて描かれている。
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一気読み。余韻が残る。無理だろうけど、もしかして正義が実現されるかもと…。ただ金城家の思考はまったく理解出来ず。防衛、安全保障も個人の問題に落とし込むと、さらに糸絡まる。政治決着のため個人の責任がでっち上げられる…現実の社会でも。「死んだオジーが言ってたの。人はたくさん間違いをするけど、それはしょうがないんだ。それより大事なのは、ウソをつかないことだよ。人に隠してしまいたい失敗だって正直に認めることなんだって」
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冨永検事シリーズ第三弾。沖縄での事件のお話。
DV被害者の母親が父親を殺害する事件。じつは犯人は12歳13歳の二人の娘。父親からの性虐待からの犯行。
自衛隊のエースパイロットが墜落死。タクシー運転手の民間人を巻き込んでの大事故に。アメリカ産の飛行機の不具合が(正確には搭載されているAI)原因では?と関係者は疑うが、日本政府もアメリカも認めず、結局うやむやに。。。
最終的に物語としては、殺人事件の方はなんとか解決できたものの、墜落事故に関しては、今後も富永さんが個人的に追うという感じに。またパイロットの奥さんや新聞記者の神林さんも、別方向から追いかけるような感じで幕を閉じている。
ま、墜落事故の方は、そういう結末にするしかなかっただろうな。他の小説とは違って、真山さんの小説は現実に沿っているし、フィクションだからといって、格好いい現実離れした終わり方にしてもまとまらないから。
とは言え、モヤモヤが残る。このモヤモヤしたものを忘れないで、今後、沖縄やアメリカや日本で起きていることに注目していけたらいいんじゃないだろうか。
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SNSで少し話題になっていたので飛行機のおともに読んでみる。
沖縄を舞台に、自衛隊機の墜落事件と、軍用地主の夫殺害事件が同時並行で進んでいく。
うたい文句には「一見無関係に見えた二つの事件の背後には…」とあるので、どこでどういう関係が出てくるのかと思ったら。…ほとんど関係ないじゃないか!!
自衛隊機の墜落事件についてはとても面白く読めた。地元紙の反応や、米軍の対応など非常にありそうだと思えた。決着の仕方も、すっきりとはしないがさもありなんという感じ。
しかし、夫殺しのほうは正直気に食わない。もちろんフィクションなのだが、ところどころで沖縄とはそういうところだという偏見が垣間見れる。夜の街に繰り出す若年女性が多数派なわけがないし、若年性妊娠は大きな課題ではあるが、それが普通のことではない。
こういうのは沖縄では普通のことである、的な書き方はやめたほうがよいのではないかと思う。
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04月-06。3.5点。
富永検事シリーズ。沖縄に異動になった富永、妻が夫を刺殺した事件を捜査する。一方、自衛隊のエースパイロットが新型戦闘機で墜落死して。。。
沖縄の問題を一冊にまとめたような感じ。沖縄のDV事情がこんな感じとは。
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感想
沖縄に巣食う問題に正面から切り込む。筆者特有のリアリティが光るが、登場人物が多く、場面が目まぐるしく変わるため、ついていくのがやっと。大まかを理解できればいいのだが。
スクランブルが増え、負担が増大する現場、パフォーマンスで他県からやってくる運動家、沖縄はどうなるのか?日本は誰が守っているのか、誰に皺寄せがいっているのか、考えさせられる本だった。
あらすじ
舞台は沖縄。日米で共同開発したF-77戦闘機。空軍のエース我那覇は、戦闘機の操縦に一部違和感を感じていたが、そこはアメリカが機密にしている部分で原因が明らかになっていない。
ある日のスクランブルで、我那覇が操縦するF-77が喜屋武岬に墜落し、タクシーを巻き込む。
一方、金城華は夫を殺害したとして検察の取り調べを受けていたが、曖昧な供述が目立つ。
沖縄に根付く基地問題、自衛隊、未成年事件などを切る小説。
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本編のストーリーを楽しむ作品というよりは、政治的な背景なども含めて読み進める作品でした。
それぞれの国、登場人物に立場や役割があり、譲れないところが描かれていると感じました。
良くも悪くも真山仁さんらしくない作品だと感じました。(読み終えたあとに作者名を再度確認してしまいました)
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普通なら,面白くないわけないメンツが登場してるし,舞台が沖縄.
基地問題,貧困,教育,などなど沖縄の問題を抉る…重厚で読み応えある作品間違いなし!
…と思っていたのだけど…
流石の真山仁も,「沖縄」は描ききれなかったなぁ,と.
そもそも視点が自衛隊側からの要素が強すぎて問題点が羅列されているだけで空中分解してしまっている.
ヤマトと沖縄,アメリカ…その構造的な差別や偏見,そこを描くには内容が薄すぎるし,敢えてなのか,調査不足なのかわからないけど,その構造的差別そのものの描写を批判なく垂れ流してるあたり,ちょっと真山仁らしくない,消化不良な作品だった.
事物の描き方もコラプティオやハゲタカに比べると随分ぞんざい…残念.
とは言え,そこは真山仁ですから,沖縄にルーツがない人ならそこそこは楽しめるかな,と.
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冒頭のインパクトある「墜落」からダイナミックな内容を期待していたがそこまでではなかった。
2つの話を中心に進んでいくが、それぞれが交錯することなく沖縄の事情を読者に伝えるだけに。
真山さんの真骨頂とは言い切れず。
ただ題材は良いと思った。
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久しぶりの真山さん。
知っているようで、
知らない沖縄の現実。
基地問題、貧困問題など
TVなどでデモがとか、
離婚率がとか表面上の情報しか入ってこないが、
色んな利害関係があるやなと改めて思う。
地主、基地の町民、県民、知事、米国など。
少し勉強して海に入りたいな。
来年こそは。
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二つの事件がもっと絡みあうと思って読んでいました。
シンプルでしたね。
沖縄の話となると米軍基地問題でどうしても重くなりますね。
戦闘機の墜落をテーマにするとパターン化している気がします。
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小松基地の自衛隊墜落事故の原因が、「空間識失調」だと身近なニュースとして初めて知ったこともあり、少し入りやすい内容ではあった。
とはいえ、沖縄の歴史、そして今も続く負の遺産。
温暖できれいな海、リゾートという側面との表と裏。
これからも続く、一筋縄ではいかないアメリカとの関係。
そんな根底を漂わせながらも、冨永検事シリーズでもある。と遅れて気付く。
Posted by ブクログ
筆者が元ライターということもあり、記者を絡めた運びがうまい。残りページが少なくなっても結末が見えてこなくて嫌な予感がしたが、案の定、曖昧な終わり方で伏線回収も半端。残念。