【感想・ネタバレ】鉄道員(ぽっぽや)のレビュー

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Posted by ブクログ

浅田次郎は有名すぎて、いまのいままで手にしてこなかった有名作家さん。

でも、少し大人になったいまだからこそ、この本を手元に置いてまた読もうと思えるほど楽しめました。

不思議な短編がつまったこの本の、どの短編が一番はまったかを話すのはたのしそうです。

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2024年03月22日

Posted by ブクログ

 読み返すの何度目だろう。定期的に読み返したくなる本。電車で読んで泣いてしまいました。

『鉄道員(ぽっぽや)』は高倉健さんで脳内再生。
 
『ラブ・レター』『角筈にて』は20代の頃からのお気に入りで、今回は『伽羅』『うらぼんえ』も心に残りました。妻になり、母になって感じ方も変わったのかな?歳を取れば取るほど、色々な立場から物事を見れるし、知らなかった単語もいきなり実感できたりして楽しい。例えば「肌のくすみ」「ほてり」「物忘れ」とかもね。若い時はピンとこなかったなぁ。ベテランとしてステージがあがっていってます。

 浅田次郎さんの本を読むと、頑張ってるおじさん達が愛しく思えてきます。

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2023年11月17日

Posted by ブクログ

家族に愛されていた
愛されていると信じたい
力を貸してほしいと願う気持ちが
父や母、妻や娘になって自分の前に現れる
嘘みたいな話であるのに
嘘でいいのです
と思わずうなずきながら読み終えました

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2023年06月25日

Posted by ブクログ

流石です。心に残る短編集。
不器用に生きる人たちの物語で
人間の優しさが感じられる話が
多いですね。
どれも捨てがたいけれど、私は
「うらぼんえ」が最も心に残りました。
また読み返したい作品です。

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2023年03月13日

Posted by ブクログ

『鉄道員』映画化されてヒットしたのは知っていたけど、原作がこんなに短い話だったとは知らずびっくり。よくこの話を膨らませて脚本を書いたなあと思う。内容はほっこりとするいいお話。なにせ北海道弁が忠実で驚き。親世代の北海道弁そのままでした。乙松が高倉健、仙次が小林稔侍っていうのはドンピシャなキャスティングだね。
私的には『ラブ・レター』が一番心を揺さぶられた。白蘭の誰も恨まない純粋な気持ちが胸に突き刺さる。せつない。

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2023年01月24日

Posted by ブクログ

一晩経っても余韻がすごい…

まさか短編集と思わず
「あの映画化したやつだ」と手に取った作品

まず鉄道員がこんなに短い作品であることに驚き。会話文で進むので、私には少し掴みづらかったけど、読み終わった後にじわじわくる。このあと、もう一度読んでみようと思う。

そのほかの作品も全て印象深く、何度も思い出すことになりそう。あとがきで気になって調べたら、浅田さんの経験がかなり反映されている作品たちなのだなと納得。

私はうらぼんえと悪魔が好き、というかかなり印象に残りました。

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2023年01月22日

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浅田次郎氏の作品を意識して読んだのは初めて。
どの作品にも人情味があり、心が温かくなる心地がした。昭和って良い時代だったんだな、と羨ましくなった。
平成過ぎて令和になり、日本人はこういう優しさをどこかに忘れてきてしまったの?と寂しくなった。

どの短編も面白かったけど、「うらぼんえ」と「オリオン座からの手紙」が好きでした。

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2022年12月26日

Posted by ブクログ

ネタバレ


どれも好きな話だ。解説には奇蹟とあったが僕は希望と感じた。日常の些細な中にも若干の希望が芽生えうる。そのさりげない希望、明るさが好き



鉄道員
高倉健さんの映画がきっかけ、やはりとても好き。愚直にまじめな努力の積み重ねて勤続何十年、鉄道員だからという職への使命感もあまりにも格好いい。世界の最先端で輝くだけが仕事じゃないということをあらためて教えてくれた作品。死んだ筈の雪子がふらっと現れるのもささやかに幻想的

ラブレター


角筈にて

ろくでなしサンタ


オリオン座
京極に残った最後一つの映画館。閉館の日の上演は幕末太陽傳。僕も大好きだ

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2022年10月26日

Posted by ブクログ

映画がヒットしていた『鉄道員(ぽっぽや)』だけでなく、他の短編も一つ一つが面白く、直ぐに引き込まれてしまいとても良かった。どれか一つ選べと言われたらそれぞれに持ち味があって迷ってしまう。
短編集で全ての話が面白かったのは初めてかも?
あとがきで、著者が『奇蹟の一巻』と仰っておりましたが、まさにその通りかと。

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2022年08月01日

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短編集
素朴な人々の人生の話が泣ける
読む人の年齢や人生経験によって心に沁みる作品が異なると後書きにあるが、その通りだと思う
13歳に読んだ時と29歳に読んだ時ではどちらも泣けたが感じるポイントや読後感は違うように思う
今後の人生でも何度も読み返したい作品

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2021年10月09日

Posted by ブクログ

表題の長い物語と思ったら、短編集だった。
ぽっぽや を読んで、その見事な物語の短編が
心に切り込んできた。
苦しいことや哀しいことがあり、始まりがあり、終わりがあり。
そんな中での 駅長の一生が 映し出される。
うまいなぁ。
映画で見たけど、この短編のキレ味は何とも言えない。

ラブレター
不条理とはなにか と大上段にかぶらなくても
実に巧みな構成で、不条理を描く。
それでも、優しいと思う 白蘭がすごい。

悪魔
少年時代には 大人の世界がわからないが
壊れていく中で 悪魔が存在することを
願わざるを得ない。
少年の おさない 憧憬。

角筈
幼なじみと結婚して、商社で働いていたが
あることが起こって、アルゼンチン支店長となる。
新宿にある。角筈。その地名が古い街の名前だった。

伽羅
ブティック伽羅を食い物にする 服飾メーカー。
お嬢ちゃん育ちでは、手に負えない職種なんですね。

うらんぼえ
子供埋めないちえ子が、離縁される。
親族もないちえ子に、おじいちゃんが啖呵を切ってやってくる。

ろくでなしのサンタ
大きなスヌーピー、シクラメン、豚まんが サンタの贈り物。
少しの心の動き

オリヲン座への招待
京都 西陣 という地名は ないけど 西陣と呼ばれる。
幼なじみで結婚したが、二人は 時間が経って
別居し、それぞれ パートナーができた。
そんな二人に オリヲン座からの招待状が届いた。
オリヲン座は 仙波留吉とトヨが ずっと維持してきたのだが
閉館することになった。

この短編集のキャッチフレーズは
「あなたにおこる やさしい奇跡」
小さな奇跡は 心の中で 巻き起こす。

やはり、ぽっぽや が一番よかった。

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2021年12月13日

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「ラブ•レター」で涙が出た。
どれも心揺さぶる小説だった。
心から愛しています世界中の誰よりも。
吾郎さん吾郎さん吾郎さん吾郎さん吾郎さん吾郎さん吾郎さん吾郎さん吾郎さん。
この9回の「吾郎さん」にはどれだけの愛が込められているのだろうか。そしてその手紙を読んで吾郎さんが涙を流したが手紙の差出人はもうこの世にはいない。なんて切ないのだろう。

「うらぼんえ」
うちの男衆の前に這いつくばってね、ちえ子に至らんところがあったらちゃんと言って聞かすで、なんとか離縁はせんでくれろ、邦ちゃんに一生添わせてやってくれろ
幽霊として出てきたおじいさんの愛が心に沁みた。
幽霊としてでも出てきて自分が置いて行ってしまった1人の孫のために男衆の前で這いつくばり涙を流すおじいさんの絶対的な愛。愛の大きさに涙が出た。

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2024年02月18日

Posted by ブクログ

このところ読書することなく浅田次郎氏の作品は読んだことありませんでした。浅田次郎氏作品で長編小説の「横山課長の七日間」が読んでみたかったんですが、まずは手始めに短編小説の「鉄道員」から挑戦してみました。私にしては2日程度で読破出来て上出来。浅田次郎氏の小説は風景描写が上手いですね。人間性溢れる切ないストーリーで素敵でした。今年は浅田次郎氏小説に特化して読んでみたいと思います。

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2024年01月11日

Posted by ブクログ

涙もろいので読むのに時間がかかってしまいました、、、
『鉄道員』『ラブ・レター』『うらぼんえ』がお気に入り。心に残ってるのは『伽羅』。

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2023年12月28日

Posted by ブクログ

なんだか読んでホッとするような良い作品ばかりでした。

「ぽっぽや」は言わずもがなでしたが、私の心に残ったのは「ラブレター」です。
贈り主の真っ直ぐなラブレターが冷めてしまった受取人の心を温めるというか…本当に悔やまれるというか…上手く表現できませんが、非常に良い作品ですよ!

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2023年10月20日

Posted by ブクログ

万感胸に迫る良作短編集。浅田次郎の旬は1990年代なのかも。
「鉄道員」★★★★
「ラブ・レター」★★★★
「悪魔」★★
「角筈にて」★★★★
「伽羅」★★★★
「うらぼんえ」★★★★
「ろくでなしのサンタ」★★★★
「「オリヲン座」からの招待状」★★★★

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2023年07月15日

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思えばはじめて読んだかもしれない、浅田次郎。
もちろん「鉄道員」もいいのだけど、「うらぼんえ」と「ラブ・レター」が良かった。
あとひと月でお盆が来る。時期ものだから皆読むといい。いい話だから。
なんというか、むせ返るほどの直木賞作家。
愛、死、仕事、親、そして恋。考えうる全ての武器を総動員して読み手を泣かせに来る姿勢は清々しさを感じる。変なひねくれが顔を出して「この程度で泣いてやるか」と思うけれども、いい話なんだよなぁ。

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2023年07月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

映画で話題になっていたから名前は聞いたことあったけど、短編とは思わなかった。
昭和の気配を色濃く残す平成前期のお話。
結論からいうと、「鉄道員」以外は全部良かった。
「角筈にて」が特によくて、最後の主人公と父親が会話するところとか涙なしでは読めなかった。
「魔王」「うらぼんえ」とタイトル出てこないけど、映画館の最後のお話も良かった。
「鉄道員」も、その当時に読めば面白く感じたのかもしれないけど、2023年の令和の時代に読んでしまうとワンオペの悲劇って感じしかなくて、美談にすな、と少し腹が立つ感じすらした。

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2023年06月30日

Posted by ブクログ

あの鉄道員がまさか短編とは、、、!
短くても時代背景とか人物描写とか丁寧に表現されてて、あの名作映画ができたんだなぁと思うと感慨深い。読んでよかった

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2023年05月24日

Posted by ブクログ

家族が一貫したテーマとも取れる短編集。
娘が生まれたところの自分にとって、鉄道員はかなりグッときた。味わいのあるくたびれ感が最高。
平成生まれの自分ではあるが、昭和の時代背景が小気味良く、NETFLIXの「全裸監督」や「浅草キッド」を見ているような情景が頭に広がった。

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2022年12月20日

Posted by ブクログ

いろんな大人のいろんな切ないストーリー。主人公達と同じく中年の私は、なんだか取り戻せないもどかさ、心の底にある苦い想いを、自分と重ねながら読んでしまう。心が温まるわけでもなく、ただ切ないけれど、死んだ人とか霊とか、そういうファンタジーの力を借りなければ消化できない取り返しのつかない中年世代の切ない短編集だと思った。ストーリーの展開は意外性があって面白い。

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2022年10月16日

Posted by ブクログ

珠玉の名作揃いでとてもよかった。ある年齢層から上を対象としているのだろう。その年齢にあてはまる自分には切々と響く作品ばかりだった。

只一つ、「うらぼんえ」はどうしても今のジェンダーフリーの価値観、家父長制を疑問視する家族観からは遠い。そう言う時代、あるいは地方都市に残る父権的家族観に追従する(もしくは作者がとらわれている)ように思えてならない。なぜ主人公は最後に子供を産みたいと思ったのか。全編を通して語られる「子供を産まない女」への旧家の蔑視。その答えとして「産みたいと思った」と書いた作者の家族観はやはり旧家のそれと同じであろう。女の幸せは子供を産むことではない。自らの選択ならともかく、旧弊に染まった価値観を押し付けられたように読めてしまう。上野千鶴子ならこれをどう読み解くだろう。私は章末、最後の2行は不要に思えてならなかった。

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2022年08月13日

Posted by ブクログ

時代を感じさせるところがたくさんあって、話の設定が把握しづらかった。思いっきり号泣ということはなかったけど、全体的にジーンとさせられる場面が多かった。個人的に、「角筈(つのはず)にて」が一番好き。完成度の高い短編集だと思った。

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2022年07月17日

Posted by ブクログ

あらすじ
長い間、駅に立ち続けてきた鉄道員の男。幼いひとり娘を亡くした日も、愛する妻を亡くした日も、彼は愚直にその職務を全うした。そんな中、定年を控えた男の前に1人の少女が現れ、彼は亡き娘の面影を彼女に重ねていく。
感想
短編でなく、長編小説として読みたかった。
読んでても、高倉健が出て来てしまう。
すばらい小説。

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2021年12月09日

映画より好きです

鉄道員に関しての感想ですが、映画は間延びした展開にこんなもんかと思いましたが、小説のほうが簡潔にまとまっていて私は好きです。
映画のほうが好きと言う方もいられるでしょうけど、話を長くするために入れたエピソードが蛇足にも感じます。
映像化すればいいってものじゃないですね。

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2017年06月18日

Posted by ブクログ

この作品は、20年以上前に読んだもので、久しぶりの再読。すごく感動した記憶があり、無性に読みたくなり手に取ったが、思ったほど心に沁みる作品には思わなかった。
小説というのは、その時の自分の置かれた状況や心境によって、感動の仕方が変わるのだろうか。色々な作品を読み漁った結果、自分のストライクゾーンが変わったのだろうか。
いずれにせよ、浅田次郎さんが好きになって読むきっかけとなったのは、この作品である事は間違いない。

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2024年03月21日

Posted by ブクログ

短編集で読みやすかった。
家族関係が良くない物語が多く、良くないながらにも何とか引き繋いで辛抱している微妙な心中が感じ取られた。
感動するような作品は多くないが、何かが心に滲み入るような後味が残る短編集であった。

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2023年05月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

内容を忘れてしまったので再読。
様々な辛いことを抱えた人たちのお話なんだけど、ちょっと不思議だったり、ちょっとあたたかったり。
どうにもならないことに押しつぶされそうになりながら、人生ってこういうものだよね、って言われてるみたいな。

全体的に、悪い言葉を使えばしみったれた感じが漂ってた。それが良いって人もいると思う。
個人的には、ラブ・レターと角筈にてが好きかな。
悪魔はちょっと受け付けなかった。
めちゃくちゃ感動するってほどじゃなくて、人の人生そっと覗き込んだような、そんな感じがしました。

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2023年01月29日

Posted by ブクログ

母家の縁先えんさき かんか閑暇 とう籐の枕 おどろ愕いた ふる慄わせた 実直な伯父(父母の兄もしくは姉の夫)の説諭によれば 色を失った百日紅さるすべり 籐椅子に長いドレスの裾を曳いて 生き馬の目を抜くと言われるアパレルの世界で、道徳や良心等とっくに忘れてしまっていたし、元々そんな柄ではなかった。 酷薄な笑い方 けげん怪訝な表情 翻った はて涯しもない大地 こがらし凩が吹き付けて来て 真鍮の把手

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2022年10月28日

Posted by ブクログ

ずっと読みたいと思っていた鉄道屋、やっと読めました。
映画化されていること、泣けること、直木賞受賞作品であることは知っていましたが、てっきり長編小説なのかと思いきや、表題を含む8編の短編集だったんですね。

どの小説も、ひと昔も、ふた昔も前、昭和が舞台です。
タクシーや映画館で煙草が吸えた頃。
炭鉱業や織物工業が衰退していった頃。
直接知っているわけではないけれど、祖父母や両親から聞いたことのある時代の話。

表題作の鉄道屋も、そんな時代ならではのお話です。
感動的な、そして映像化してもさぞ美しいだろうと思わせる小説でした。
感動的なはずなのに、物語に入り込めず。

男性にとっては、苦労しつつも、古き良き時代だったのかもしれないけれど、女性にとってはどうでしょうか。
描かれる女性が、男性から見た”こうあってほしい女性像”であるように感じられて、それは昭和の価値観そのものなんだろうけれど、そこに反発したくなる自分がいました。

昭和は昔のことながら遠すぎない地続きの時代なため、まるで違う世界の出来事として読むこともできず、この時代に生きていたらさぞ息苦しかっただろうと感じてしまった。いえ、私も昭和生まれなんですけどね。

それくらいリアルに昭和を映し出した小説の数々で、著者の実体験も詰め込まれているというのも納得な短編集。読む立場によって印象は大きく変わりそうですね。

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2022年03月07日

Posted by ブクログ

久しぶりに泣いた。
ほとんどを電車の中で読んでいたので恥ずかしかったのだが…。

117回直木賞の短編集。
いつもの通り遅れて読む。映画になったりして有名だったよね。

この文庫本のための浅田さんのあとがき「奇蹟の一巻」がまた、いい。

私は「蒼穹の昴」を読みたくて、初浅田さんなので「鉄道員」から始めようとした。初短編集なのはそうなのだが、この短編の数々は「蒼穹の昴」を書き終わってから書いたのだそうだ。そうして、作家として花開く奇蹟を起こす結果となったのであったというから、すごい!

「ぽっぽや(鉄道員)」
「ラブ・レター」
「悪魔」
「角筈にて」
「伽羅」
「うらぼんえ」
「らくでなしのサンタ」
「オリヲン座からの招待状」

みんないいが、私は「うらぼんえ」一段と好き。

男性作家が描き上げるひたむきな女性に、いつも私は嘘っぽさを感じてしまうが、浅田さんはちがう。

別離の悲しみ中から立ちあがる姿がいい。
遠ざかる精霊流しを見、

『くるぶしまで波につかりながら、ちえ子は突然、子供を産みたいと思った。』

『……、まるで胸の奥からの炎の吹き上がるように、そう思った。』

ただただ、泣いてはいない、強く、力が湧いて立ち直る姿こそ無理がないのだ。そして、そここそが読んでいるものが涙してしまうのだ。

また、「伽羅」の文章のが何とも言えず心地よく、くすぐる。
とくにこの一節、におやかな美しい女主人「立花静」のブティックの部屋に

『時を倦むようなチェロの音が、しっめやかに流れていた。』

は秀逸と思う。ありがちなシチュエーションを軽い描写にしていないではないか。

さらなる作品を読もうと思うが、「あとがき」で浅田さんもおっしゃっているが、俳優が舞台で死にたいように作品を死ぬまで書き尽されるだろう、私も本を読み尽くしたいと思ってしまった。

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2021年09月14日

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