感情タグBEST3
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Posted by ブクログ
四人組バンドのギターの姫川亮はある日付き合っている彼女のひかりがライブハウスの中で死んでいるのをバンド仲間たちと発見することになる。亮はひかりに対して殺意を抱いており、亮の視点が多かったため「倒叙ミステリーかな?」と思い読んでいたが、「ひかりの妹の桂がひかりを殺し、亮はそれを隠蔽しようとした」という事実に驚いたかと思えば「実はライブハウスのオーナーである野際がひかりを殺したこと、桂は亮がひかりを殺したと思い込んでいたこと」が真相だったことに「どんでん返しと伏線回収のミルフィーユだ。」という興奮と同時に「それ差し引いても純粋にストーリーが面白すぎる。」という二つの満足感があった。また、エピローグで明かされる亮姉の事故死の真相は「なんて哀しくて残酷な真相なんだ。」と愕然としたと同時に「この作品のタイトルはこれ以外あり得ない。」と納得できるものだった。
Posted by ブクログ
「みんな、ラットマンを見ていたのだ」
心理学で用いられるラットマンと、今回の事件を重ねた印象深い言葉でした。
バンドメンバーに起きた事件とそれぞれの過去•思い込みが交差していく中で、生み出されるストーリーです。
この物語の主題は、思い込みであると思います。同じ事象を見ていても、その前段に何を見たか•感じたかによって捉えが変わり、その人の真実になっていく。各々が捉えた真実が、この物語に哀愁を漂わせています。どこかやるせない、そんなお話でした。
しかし、読後感としてはエモさが残りました。
よい読書体験でした。
Posted by ブクログ
素人コピーバンド内で起こった殺人事件。
二重三重のどんでん返しがお見事。
しかし、ひかりチャンてほんと誰からも愛されていなかったのだなあ (T_T)
彼女の死後も皆が皆けっこう平然としてる (T_T)
「追悼」ライブでもみんな他のこと考えて演奏してるし (T_T)
動機・トリック等、正直作者さんの他作と比べると若干弱めな印象。星5つにはしたけど、四捨五入でギリギリ5つになるかならないか?、ってくらいの出来。
2023/10/23
#4603
Posted by ブクログ
私の好きな真相が二転三転する話だった。
上手い具合にミスリードされていき、勘違いしたまま読み進めていたなぁと最後に感じられるのがおもしろかった。
道尾秀介さんの作品を読むのは初めてだったけど、他にも有名な作品があるので読んでみたいと思う。
Posted by ブクログ
それってこういう事だった、どんでん返しの連続で現在と過去の事件の真相が一気に判明する。それにしても被害者のひかりさん、妹に対する当て付けひどいわ、父親に失望して自暴自棄になるわ、うーむと思ってしまった。
Posted by ブクログ
やられた!!二転三転する物語に、踊らされっぱなしでした。焦らすのがとても上手。ラストに向かって謎が次々と明らかになる辺りは爽快でした。でも、事件に関わってる人達、あんま好きじゃないなぁ…。同情の余地なし。
Posted by ブクログ
結局さいごまで何一つ見抜けなかったわけですが
自分の妻が娘を殺めたと思ったまま亡くなった父と、そう思われたままそれに気づかず生きている母、そこだけつらすぎないですか
Posted by ブクログ
やっぱり、どんでん返しだとわかった上で読んでしまうと良くないな...になってしまった.ラスト付近の主人公及び、周りの感情描写などが不十分な為舞台装置を機械的に2転3転動かしているだけのようには感じてしまった(?)けど、トリックを抜きにしても小説としては面白かった.(時折入る英文はあまり好きでは無かった)
ところで、道尾秀介感をかなり感じた作品だと思った(シャドウを読んだ時の匂いと同じもの(途中の凌辱の描写や犯人の意外性の方向などが似ているので)を感じたので)
1つどうしても腑に落ちないのは暗闇で入口をバレずに抜けるなんて不可能じゃないか?(これはとんでもなく広い入口じゃないと無理だし、かなりprobabilityの行動なので、えー...の気持ちになる)